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凶者
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翌朝、コテージの扉をたたく者がいた。
「クーオ様、クロエルです!大変なことにッッ!」
扉を開けると、汗だくのクロエルが立っていた。
「なんだプレー後か~?」
軽い感じで出たが、どうやらそれどころじゃない表情をしている。
「クロエがッッ…クロエがッ…死に、ました。」
涙目に声を詰まらせながらの言葉に、聞き間違いか言い間違いかと、一瞬考えたが、どうもそうではないらしい。
「マジで?どうやって?」
「一瞬でした…」
クロエルはノルン=オルガーノとのいきさつから、クロエが殺させる経緯までを話した。
「ありえそうだけどあり得ない…」
マリアは信じられない様子をだった。なぜなら、クロエはエロール人で元奴隷だからである。
「マリア、ロコック様は、善意で物事を行ったことなどない。」
御剣とアルマは、ことを冷静に捉えていた。
「マリア、それにノルン=オルガーノは、王侯貴族を無数に手にかけている。その元凶の手下となれば、死刑はどの道、免れられないわ」
クロエが殺されたことは、可能性として理解出来るが、同時に違和感もある。単純に、クロエのような、見た目子供を殺す場面を見てないからか?
「ともかく先ずは回復だな」
オークたんはクロエルの腕を掴んだ……
「エッ?ちょッいまじゃなくないです?」
オークたんは一瞬止まったが…
「いつヤルの?今でしょ!!」
襲いかかった。
「アッ…イヤッッ…」
「グッヘッヘッ、上の口がそう申しても、下の口は嬉しい涙を流しよるわ!」
最早口癖に成りつつある文言と共にスタートし、1ラウンド目が終わり、2ラウンド目に入ろうとしたところで、マリアが聖なるナイフをチラつかせたことで終わった。
「いや~、クロギャルいいっすね~」
御剣はダークエルフをクロギャルに分類した。
「剣也!」
「わっゴメンゴメン」
「私がいるでしょ!」
お~、もうカレカノかい、若いの~
「それはともかく、問題はどうしたものかな…」
クロエが死んでしまったとしたら、個人的にはやり直し案件ではあるが…ハッキリ言って自分で死ぬとかできないし、アニメとかで自分にナイフとか刺したり爪を剥がすのとか、普通にありえない。
「クソオークが死ねば、とりあえずなんとかなるんだから、情報集めに戻りましょうよ?」
「お前しか知らない情報を出すな」
クロエルと御剣とアルマにも、リープをとりあえず説明して、ロコックの待つ第三高官国に戻ることになった。
ロコックは、城壁にはいなかった、ただ、城壁の上から魔王城の方を見ると、平原に立っていて、東側からの日を浴び、半分が白く日に当たり、半分が陰になり真っ暗に見えていた。
「アレって絶対に暴れる気だよな?」
「私たちが暴れた時対策かもよ」
少なくともどっちかは暴れる展開と言う事だろう。
御剣・マリア・クロエル、そしてオークたんの四人で近づくと、笑顔で出迎えてきた。
「ご苦労ご苦労、どうだった魔王は?倒したのはやはりタンなのか?」
メテオスターを右手に握りその柄を肩にかけている。鉄球は小さくしているのかて、背中に隠れて見えない。
「違うな…オレは全く戦っていない、全てをやったのは御剣だ」
「ほほう…聖女の力か?」
ロコックのしていた想定とは、多少違ったようだが、聖女の力により御剣が覚醒でもしたと思っているのだろうか?当たらずとも命中と言えよう。聖女をカイたセイで力を発揮したと言おうか…聖女に性を覚えさせられた覚性と言えようか…
「そうだな、結果として狂夜の部分を、俺はほぼ知らないが、その力を御剣の意志で制御できるようだ」
「それは素晴らしいが期待外れでもあるな…まあでもww」
イタズラっぽい少女の雰囲気を帯びた、悪魔の笑みだ…
「タン…お前の覚醒に期待していたのだが、そんなことも予想して、コレを作って置きましたwww」
背中に隠れていた鉄球部分を、こちらによく見えるように体の前に出した。
「鉄球で鉄だから鉄球、これは、肉だから肉球だよね~?」
それには黒いショートヘア―が生えていた。
「眼球を鉄球にして鉄球を肉球にしてみました~wwwなんて…」
黒いショートヘアーを掴み、顔が良く見えるようにこちらに向ける。
「クーオ様、クーオ様~~っと、言っていたぞwww」
右目に鉄球のハマったクロエだった。
クロエは復活できるし、記憶も継承しない。しかし、あの姿を見て思い出す・・・拾ったあの時、クロエが生きたいと言ったこと、いかにボロボロの体にされてしまったか…そして幾度も自分が死に戻りしたからわかる。その痛みと苦しみが…
自分の中から、無尽蔵に何かが広がっていくような感覚だった。その広がっていく何かをまともに浴びてしまったクロエルは気絶し、マリアは間一髪でバリアを張り、御剣はその影になってダメージがなかった。
「これこそが…私が望んでいた力ッッッ!!」
ロコックは鉄球を巨大化させ、その後ろに隠れていた。
「何やってんのクソオーク!無差別攻撃すんな!それに…」
マリアはロコックを睨みつけた。
「命は…命は大切なものです。命は、この世界を支えるものです。。。それを、、それをこうも残忍に散らすのは…それはッッ…とてもひどい事なんです!!」
マリアを中心に光の柱が天にそびえ立つ、次の瞬間、御剣の体まで輝き始めた。
「勇者覚醒か?だから何だというのだwwwそれより見てみろwwww」
欲しかったオモチャみる純粋な目で、オークたんをずっと見つめている。
「あれこそが理不尽そのもの、いるだけですべての者を有無を言わさず殺してくるwwww」
この力を何かの形で抑えなければ、俺は全てを…
「斬人刀」
「やっと使う気になったようじゃのう。」
オークたんの呼びかけに、人の姿に変化し、無表情・無機質ではなく微笑み、いつもよりも、妖艶さを帯びていた。
「わかるぞタン=クーオ…お前こそが、歴代最強の使い手じゃ!!」
「クーオ様、クロエルです!大変なことにッッ!」
扉を開けると、汗だくのクロエルが立っていた。
「なんだプレー後か~?」
軽い感じで出たが、どうやらそれどころじゃない表情をしている。
「クロエがッッ…クロエがッ…死に、ました。」
涙目に声を詰まらせながらの言葉に、聞き間違いか言い間違いかと、一瞬考えたが、どうもそうではないらしい。
「マジで?どうやって?」
「一瞬でした…」
クロエルはノルン=オルガーノとのいきさつから、クロエが殺させる経緯までを話した。
「ありえそうだけどあり得ない…」
マリアは信じられない様子をだった。なぜなら、クロエはエロール人で元奴隷だからである。
「マリア、ロコック様は、善意で物事を行ったことなどない。」
御剣とアルマは、ことを冷静に捉えていた。
「マリア、それにノルン=オルガーノは、王侯貴族を無数に手にかけている。その元凶の手下となれば、死刑はどの道、免れられないわ」
クロエが殺されたことは、可能性として理解出来るが、同時に違和感もある。単純に、クロエのような、見た目子供を殺す場面を見てないからか?
「ともかく先ずは回復だな」
オークたんはクロエルの腕を掴んだ……
「エッ?ちょッいまじゃなくないです?」
オークたんは一瞬止まったが…
「いつヤルの?今でしょ!!」
襲いかかった。
「アッ…イヤッッ…」
「グッヘッヘッ、上の口がそう申しても、下の口は嬉しい涙を流しよるわ!」
最早口癖に成りつつある文言と共にスタートし、1ラウンド目が終わり、2ラウンド目に入ろうとしたところで、マリアが聖なるナイフをチラつかせたことで終わった。
「いや~、クロギャルいいっすね~」
御剣はダークエルフをクロギャルに分類した。
「剣也!」
「わっゴメンゴメン」
「私がいるでしょ!」
お~、もうカレカノかい、若いの~
「それはともかく、問題はどうしたものかな…」
クロエが死んでしまったとしたら、個人的にはやり直し案件ではあるが…ハッキリ言って自分で死ぬとかできないし、アニメとかで自分にナイフとか刺したり爪を剥がすのとか、普通にありえない。
「クソオークが死ねば、とりあえずなんとかなるんだから、情報集めに戻りましょうよ?」
「お前しか知らない情報を出すな」
クロエルと御剣とアルマにも、リープをとりあえず説明して、ロコックの待つ第三高官国に戻ることになった。
ロコックは、城壁にはいなかった、ただ、城壁の上から魔王城の方を見ると、平原に立っていて、東側からの日を浴び、半分が白く日に当たり、半分が陰になり真っ暗に見えていた。
「アレって絶対に暴れる気だよな?」
「私たちが暴れた時対策かもよ」
少なくともどっちかは暴れる展開と言う事だろう。
御剣・マリア・クロエル、そしてオークたんの四人で近づくと、笑顔で出迎えてきた。
「ご苦労ご苦労、どうだった魔王は?倒したのはやはりタンなのか?」
メテオスターを右手に握りその柄を肩にかけている。鉄球は小さくしているのかて、背中に隠れて見えない。
「違うな…オレは全く戦っていない、全てをやったのは御剣だ」
「ほほう…聖女の力か?」
ロコックのしていた想定とは、多少違ったようだが、聖女の力により御剣が覚醒でもしたと思っているのだろうか?当たらずとも命中と言えよう。聖女をカイたセイで力を発揮したと言おうか…聖女に性を覚えさせられた覚性と言えようか…
「そうだな、結果として狂夜の部分を、俺はほぼ知らないが、その力を御剣の意志で制御できるようだ」
「それは素晴らしいが期待外れでもあるな…まあでもww」
イタズラっぽい少女の雰囲気を帯びた、悪魔の笑みだ…
「タン…お前の覚醒に期待していたのだが、そんなことも予想して、コレを作って置きましたwww」
背中に隠れていた鉄球部分を、こちらによく見えるように体の前に出した。
「鉄球で鉄だから鉄球、これは、肉だから肉球だよね~?」
それには黒いショートヘア―が生えていた。
「眼球を鉄球にして鉄球を肉球にしてみました~wwwなんて…」
黒いショートヘアーを掴み、顔が良く見えるようにこちらに向ける。
「クーオ様、クーオ様~~っと、言っていたぞwww」
右目に鉄球のハマったクロエだった。
クロエは復活できるし、記憶も継承しない。しかし、あの姿を見て思い出す・・・拾ったあの時、クロエが生きたいと言ったこと、いかにボロボロの体にされてしまったか…そして幾度も自分が死に戻りしたからわかる。その痛みと苦しみが…
自分の中から、無尽蔵に何かが広がっていくような感覚だった。その広がっていく何かをまともに浴びてしまったクロエルは気絶し、マリアは間一髪でバリアを張り、御剣はその影になってダメージがなかった。
「これこそが…私が望んでいた力ッッッ!!」
ロコックは鉄球を巨大化させ、その後ろに隠れていた。
「何やってんのクソオーク!無差別攻撃すんな!それに…」
マリアはロコックを睨みつけた。
「命は…命は大切なものです。命は、この世界を支えるものです。。。それを、、それをこうも残忍に散らすのは…それはッッ…とてもひどい事なんです!!」
マリアを中心に光の柱が天にそびえ立つ、次の瞬間、御剣の体まで輝き始めた。
「勇者覚醒か?だから何だというのだwwwそれより見てみろwwww」
欲しかったオモチャみる純粋な目で、オークたんをずっと見つめている。
「あれこそが理不尽そのもの、いるだけですべての者を有無を言わさず殺してくるwwww」
この力を何かの形で抑えなければ、俺は全てを…
「斬人刀」
「やっと使う気になったようじゃのう。」
オークたんの呼びかけに、人の姿に変化し、無表情・無機質ではなく微笑み、いつもよりも、妖艶さを帯びていた。
「わかるぞタン=クーオ…お前こそが、歴代最強の使い手じゃ!!」
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