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理不尽な彼女
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メテオスターの鉄球が、ロコックの心臓を打ち砕いた。
「ロコックが自害?いや、そんなはずは…」
オークたんは至って冷静だった。
それと同じく、御剣も冷静に、むしろ緊張感をもって見守っていた。
「タンさん、コレはあれですよ…」
元の世界で、漫画やアニメの知識がある御剣は、ピンと来たようで、おそらくは…
「ああ…自分の命と引き換えに、何かをするヤツだ!あとシュワシュワさすな!」
次の瞬間、ロコックから高官国の側に向けて、網目のように光の筋が走った。
「オルガーノ!上空から確認しろ!!」
オークたんの声に反応してオルガーノが飛び上がる。
皆は、光の網目に、自分の足元に気を取られている。
「これは魔力の流れ?」
御剣の疑問にマリアが答える。
「そうね、しかもコレって、高官国側から、ロコック様に向かっている。」
メテオスターが、ロコックの胸の辺りで、融合し始めて見える。
唸るような、ロコックの声が響く。
「ウゥ…こうなったら神なんてカスだ!私という…理不尽な存在に力を奪われた…カスだ!!」
ロコックの体が、鎧などとも一体化していく。
「ひょっとして、クロエから黎明の書を奪ったヤツの応用か?」
オークたんは、適性者にしか装備で出来ない黎明の書を、ロコックが装備しかリープを思い出した。
「きっとそれだわ、メテオスターが強力なのは、その奥で神の力と繋がっているから!!」
御剣は、両手にレイピアを構え、闘気を高める。
「全てが見渡せたわけではございませんが、おそらくは高官国全域に、光の網は及んでおります。」
オルガーノが降りて来て告げると同時に、御剣は突っ込んだ!!
「神の力を放せ!!」
レイピアの切っ先が、なにかに阻まれて、ロコックに届かない。
「正解だ、コレはメテオスターに宿る神の力に、己の力を加算することで、神の力そのものを奪う荒技!こうなれば神すら抗えない!自分の全力を必ず超えるのだからなッッ!!」
御剣は弾かれ、マリア達の前に倒れた。
光と肉の大樹
そう呼ぶに相応しい姿に、巨大化しながらドンドン変貌していく。
「まだまだ!クロエちゃん!俺に強化魔法 を!!」
クロエの手元では、魔法陣が出たり消えたりしている。
「ダメです!何故か萎しぼんで消えちゃうです!!」
するとクロエの足元の網目に、黎明の書のチェーン部分がドンドンと吸われていき、最後には黎明の書そのものご飲み込まれてしまった。
「……え~取られちゃったですwてへっ♪」
クロエは戯けている。
「いやいや取られちゃマズイでしよ」
冷静に突っ込みを入れるオークたんに、カワイコぶりっ子で誤魔化そうとするクロエ、その後ろからアノ人物が声を上げた。
「私が説明しましょう。」
黎明の書から解放されたアルケ=ツヴァイだった。
「まず神は、メテオスターを人に授けましまた。その力や、勇者や聖女の力を応用し作られたのが、黎明の書です。」
「ゲェゲェぇェェ!!その力を逆に利用されただってぇぇぇぇぇぇ!!!」
「うぅぅ…先に言われた。」
アルケの目の前に立つクロエ、見つめ合う二人。
「お前パンツくらい履はけです!!」
クロエは股間を蹴り上げた。
「OH-!!ジューシーッッ!!?!」
アルケは眠りに着いた。
「大きくなる前になんとかするです!」
オークたんにすがりつくクロエ、危機感に焦りを覚えながらも、冷静にツリーの成長を見守ろうとするマリアの声は、緊張を隠しきれていなかった。
「ダメよ!今は激流に小石を投げるようなもの、弾かれるだけだわ」
それに引き換え、御剣とオークたんは、高揚こそしていたが、いたって冷静にことを見ていた。
「マリアの言う通りだ、しかもこの流れの多さと量では、どこを断てばいいのか判断できない。」
「だが御剣…わかっているのだろう?」
御剣と目を合わせる、こういうのはパターン的にどこが本体になるかというと…花か実りか、ロコックはどちらを選ぶのか…
「ああ、おそらく本体は…」
二人は高く伸びていくその先…下からは確認できない程の上を見ていた。
「ロコックが自害?いや、そんなはずは…」
オークたんは至って冷静だった。
それと同じく、御剣も冷静に、むしろ緊張感をもって見守っていた。
「タンさん、コレはあれですよ…」
元の世界で、漫画やアニメの知識がある御剣は、ピンと来たようで、おそらくは…
「ああ…自分の命と引き換えに、何かをするヤツだ!あとシュワシュワさすな!」
次の瞬間、ロコックから高官国の側に向けて、網目のように光の筋が走った。
「オルガーノ!上空から確認しろ!!」
オークたんの声に反応してオルガーノが飛び上がる。
皆は、光の網目に、自分の足元に気を取られている。
「これは魔力の流れ?」
御剣の疑問にマリアが答える。
「そうね、しかもコレって、高官国側から、ロコック様に向かっている。」
メテオスターが、ロコックの胸の辺りで、融合し始めて見える。
唸るような、ロコックの声が響く。
「ウゥ…こうなったら神なんてカスだ!私という…理不尽な存在に力を奪われた…カスだ!!」
ロコックの体が、鎧などとも一体化していく。
「ひょっとして、クロエから黎明の書を奪ったヤツの応用か?」
オークたんは、適性者にしか装備で出来ない黎明の書を、ロコックが装備しかリープを思い出した。
「きっとそれだわ、メテオスターが強力なのは、その奥で神の力と繋がっているから!!」
御剣は、両手にレイピアを構え、闘気を高める。
「全てが見渡せたわけではございませんが、おそらくは高官国全域に、光の網は及んでおります。」
オルガーノが降りて来て告げると同時に、御剣は突っ込んだ!!
「神の力を放せ!!」
レイピアの切っ先が、なにかに阻まれて、ロコックに届かない。
「正解だ、コレはメテオスターに宿る神の力に、己の力を加算することで、神の力そのものを奪う荒技!こうなれば神すら抗えない!自分の全力を必ず超えるのだからなッッ!!」
御剣は弾かれ、マリア達の前に倒れた。
光と肉の大樹
そう呼ぶに相応しい姿に、巨大化しながらドンドン変貌していく。
「まだまだ!クロエちゃん!俺に強化魔法 を!!」
クロエの手元では、魔法陣が出たり消えたりしている。
「ダメです!何故か萎しぼんで消えちゃうです!!」
するとクロエの足元の網目に、黎明の書のチェーン部分がドンドンと吸われていき、最後には黎明の書そのものご飲み込まれてしまった。
「……え~取られちゃったですwてへっ♪」
クロエは戯けている。
「いやいや取られちゃマズイでしよ」
冷静に突っ込みを入れるオークたんに、カワイコぶりっ子で誤魔化そうとするクロエ、その後ろからアノ人物が声を上げた。
「私が説明しましょう。」
黎明の書から解放されたアルケ=ツヴァイだった。
「まず神は、メテオスターを人に授けましまた。その力や、勇者や聖女の力を応用し作られたのが、黎明の書です。」
「ゲェゲェぇェェ!!その力を逆に利用されただってぇぇぇぇぇぇ!!!」
「うぅぅ…先に言われた。」
アルケの目の前に立つクロエ、見つめ合う二人。
「お前パンツくらい履はけです!!」
クロエは股間を蹴り上げた。
「OH-!!ジューシーッッ!!?!」
アルケは眠りに着いた。
「大きくなる前になんとかするです!」
オークたんにすがりつくクロエ、危機感に焦りを覚えながらも、冷静にツリーの成長を見守ろうとするマリアの声は、緊張を隠しきれていなかった。
「ダメよ!今は激流に小石を投げるようなもの、弾かれるだけだわ」
それに引き換え、御剣とオークたんは、高揚こそしていたが、いたって冷静にことを見ていた。
「マリアの言う通りだ、しかもこの流れの多さと量では、どこを断てばいいのか判断できない。」
「だが御剣…わかっているのだろう?」
御剣と目を合わせる、こういうのはパターン的にどこが本体になるかというと…花か実りか、ロコックはどちらを選ぶのか…
「ああ、おそらく本体は…」
二人は高く伸びていくその先…下からは確認できない程の上を見ていた。
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