嫌われ者の君へ

コリン

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番外編~それぞれの想い

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高校生活を充実して送れるようになってから
数ヶ月。

私にはある悩みがあった。

「いやー、ほんとイケメンになったよね」

そう言うのは、私の親友の夏子だった。

「ほんと…ね」

私は笑って、友達と戯れる東崎から視線を外した。

でも、ずっとモヤモヤしていた。

心の中で。

なんなんだろう、これは。

甘いお菓子を食べすぎだ時のような、
胸焼けのような。

痛いーーー。

心がチクってするの。

あなたの姿を見るだけで。



東崎ver

窓辺で緒方さんと話す豊田さんが視界に入っていた。

俺は数人の男子と女子と話していた。

ある男が彼女に近づく。
楽しそうに話す彼女。

「東崎?聞いてる?」

「…えっ、あ、ごめ」

意識が完全に向いていた。
そう、彼女に。

最近、彼女を見ると変な気持ちになる。

なんか、モヤっとする。

耐えきれなくなって、俺は教室を出た。


豊田ver

隣の席の田中くんと話していると、東崎が席を立ってしまった。

私も後に続いて、教室を出た。

「東崎くん」

「あ、豊田さん」

「えっと…いや、特になにもないんだ」

「そっか」

私は教室に引き返そうとした。

すると彼の腕が私の腕に伸びた。

「えっ」

「あ、その…話さない?」

私は小さく頷いた。



放課後ー

「はい、これ」

「ありがとう」

放課後、私たちは学校の近くにある公園に来ていた。
東崎から渡されたのはココアだった。

「だんだん寒くなって来たねー」

「そうだね、もう秋だもん」

「あのね俺、」

「うん?」

顔を上げると、東崎の顔がすぐ近くにあった。
そしてその顔はそのまま私の肩にもたれた。

「えっ、ちょ、東」
「俺ね、嫉妬してた」

「えっ…?」

「豊田さんとか、周りの人に」

「え、私?」

「豊田さんは綺麗で、頭良くて、運動神経良くて…俺と違う」

「…私の方が嫉妬してた。東崎くんに」

「えっ…。俺ね、ここ最近ここがモヤモヤするの」

「私も…」

東崎は心臓に指を指す。

「なんでかな、わかんないけど。でもね、なんか」

「「今はスッキリしてる」」

声が重なった。
それと同時に手も重なった。


ううん、それだけじゃなくて。

秋の匂いが鼻をかすめる。

これは、秋。

そう、秋。

季節じゃなくて、

君の秋。

視界の端に映る栗色の毛はフワッと風になびいていた。


チュッ。

そんな音が聞こえた。

唇に熱を感じた。

ううん、今も感じてる。


あったかい。

あったかいの。


この感情はーーー?


ー完ー
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