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トラウマは忘れた頃に戻ってくる。
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私には物心ついた頃から婚約者がいた。
相手はアンリヴェルグ第三王子。
物語に出てくる王子様の様に優しくて格好良くて、私はそんな彼の隣に立つに相応しい女性になりたくて、沢山努力した。
私は天才ではなかったから人の倍以上努力した。
何もかも順調だった。優しい両親がいて優しい婚約者が居て優しい友達が居て……何もかも順調だった。
私の人生に亀裂が入ったのは私に異母妹が出来てからだった。
突然父が連れてきた妹を見て母は倒れた、父はそんな母を放置し、妹を溺愛した。妹のやる事は何でも笑って許した。
勉強が嫌だと言えば免除し鞄が欲しいと言えば買い与えた。
私は、妹が苦手だった。
誰からも愛される妹。そんな妹が私の前でだけ豹変する。
誰に言っても信じてもらえない。それどころか私が疑われる始末だった。
そんな私の人生が本格的に崩れたのは妹が私の婚約者と出会った時だった。
妹は元々平民の生活をしていたらしく貴族らしからぬ行動をする事が多かった。
父が免除してきたから淑女の知識もなく、感情が表情に出やすかった。そこがまた男性達には好印象だった。
けれど妹は異性に好かれても同性には嫌われやすかった。特に婚約者を持つ男性に対するスキンシップの激しさから忌み嫌われていた。
私は出来るだけ彼女等の愚痴を聞いてガスを抜いて、妹に注意した。
異性とのスキンシップを控えるべきではないか、、婚約者が居る相手に対して距離が近いのはその婚約者も嫌な気持ちになるんじゃないかと問いかけた。それに対して妹は
「何で駄目なんですか?友達として仲良くしてるだけなのに…お姉様酷いですわ…」
そう言って涙を流し父や私の婚約者に泣きついた。
気付けば、私は妹を虐める悪女になってた。
実際そんな事はしていない。
だけどやってもいない罪をきせられつづけ、あの日が来た。
「ハルエル・キングスタン!君との婚約を破棄させてもらう!!」
いつからか私より妹とパーティーに出るようになった婚約者。
いつからか何も言わなくなった私はその日も一人で来ていた。
行きたくなんてなかった。惨めな思いをすると分かってたから。
だけど、卒業パーティーは卒業生は強制出席。
余程の理由が無い限り欠席など出来ない。
だから隅っこで大人しくしていただけなのに、腕に泣く妹と取り巻きを連れ私の婚約者は私を指さし高らかに叫んだ。
「私が…何をしたというのです」
「お前はステアを虐めるだけでは飽き足らず、金で雇った奴等にステアを襲わせようとした!!幾ら公爵令嬢でも許せることでは無い!」
「そんな事…っしておりません!
……その様な噂が流れているのは知っています。ですが私は妹を害した事などありません!」
私が幾ら訴えても誰も信じてくれない。
そして、出てくる捏造された証拠。
「貴様とは婚約破棄をする!!汚い牢獄で死ぬまで罪を償え!!」
「私は…何もしていませんっ…」
「うるさいうるさい!お前が彼女を殺そうした証拠も今まで数々の生徒にしてきたイジメも全てわかっているんだ!兵よ!奴を捕らえろ!」
騎士に拘束され泣きながら訴える私を妹は婚約者の胸の中で笑いながら見てた。
「やめてっ!止めてくださいませっ!私は無実です!何もしていませんっ!信じて下さい!誰か…信じて…!!」
引きずられるように連れて行かれ私は牢屋に入れられた。
次々と出てくる私がしたとされる犯罪の数々。父から言い渡された絶縁。
気付けば私には何もなかった。
毎日尋問と拷問を受けて身も心もボロボロなのに死ねなかった。
自殺をする勇気すら私にはなかった。
そんな時だった。
エルと…出会ったのは。
相手はアンリヴェルグ第三王子。
物語に出てくる王子様の様に優しくて格好良くて、私はそんな彼の隣に立つに相応しい女性になりたくて、沢山努力した。
私は天才ではなかったから人の倍以上努力した。
何もかも順調だった。優しい両親がいて優しい婚約者が居て優しい友達が居て……何もかも順調だった。
私の人生に亀裂が入ったのは私に異母妹が出来てからだった。
突然父が連れてきた妹を見て母は倒れた、父はそんな母を放置し、妹を溺愛した。妹のやる事は何でも笑って許した。
勉強が嫌だと言えば免除し鞄が欲しいと言えば買い与えた。
私は、妹が苦手だった。
誰からも愛される妹。そんな妹が私の前でだけ豹変する。
誰に言っても信じてもらえない。それどころか私が疑われる始末だった。
そんな私の人生が本格的に崩れたのは妹が私の婚約者と出会った時だった。
妹は元々平民の生活をしていたらしく貴族らしからぬ行動をする事が多かった。
父が免除してきたから淑女の知識もなく、感情が表情に出やすかった。そこがまた男性達には好印象だった。
けれど妹は異性に好かれても同性には嫌われやすかった。特に婚約者を持つ男性に対するスキンシップの激しさから忌み嫌われていた。
私は出来るだけ彼女等の愚痴を聞いてガスを抜いて、妹に注意した。
異性とのスキンシップを控えるべきではないか、、婚約者が居る相手に対して距離が近いのはその婚約者も嫌な気持ちになるんじゃないかと問いかけた。それに対して妹は
「何で駄目なんですか?友達として仲良くしてるだけなのに…お姉様酷いですわ…」
そう言って涙を流し父や私の婚約者に泣きついた。
気付けば、私は妹を虐める悪女になってた。
実際そんな事はしていない。
だけどやってもいない罪をきせられつづけ、あの日が来た。
「ハルエル・キングスタン!君との婚約を破棄させてもらう!!」
いつからか私より妹とパーティーに出るようになった婚約者。
いつからか何も言わなくなった私はその日も一人で来ていた。
行きたくなんてなかった。惨めな思いをすると分かってたから。
だけど、卒業パーティーは卒業生は強制出席。
余程の理由が無い限り欠席など出来ない。
だから隅っこで大人しくしていただけなのに、腕に泣く妹と取り巻きを連れ私の婚約者は私を指さし高らかに叫んだ。
「私が…何をしたというのです」
「お前はステアを虐めるだけでは飽き足らず、金で雇った奴等にステアを襲わせようとした!!幾ら公爵令嬢でも許せることでは無い!」
「そんな事…っしておりません!
……その様な噂が流れているのは知っています。ですが私は妹を害した事などありません!」
私が幾ら訴えても誰も信じてくれない。
そして、出てくる捏造された証拠。
「貴様とは婚約破棄をする!!汚い牢獄で死ぬまで罪を償え!!」
「私は…何もしていませんっ…」
「うるさいうるさい!お前が彼女を殺そうした証拠も今まで数々の生徒にしてきたイジメも全てわかっているんだ!兵よ!奴を捕らえろ!」
騎士に拘束され泣きながら訴える私を妹は婚約者の胸の中で笑いながら見てた。
「やめてっ!止めてくださいませっ!私は無実です!何もしていませんっ!信じて下さい!誰か…信じて…!!」
引きずられるように連れて行かれ私は牢屋に入れられた。
次々と出てくる私がしたとされる犯罪の数々。父から言い渡された絶縁。
気付けば私には何もなかった。
毎日尋問と拷問を受けて身も心もボロボロなのに死ねなかった。
自殺をする勇気すら私にはなかった。
そんな時だった。
エルと…出会ったのは。
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