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5章 新しい生活
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フレッド様に連れられて、お仕着せを着たままで馬車に乗せられた。
カッティーニ家の使用人さんが馬車に乗る時にメイド姿の私を同乗させることに苦言を呈していたけれど、フレッド様は無視して私を押し込んだ。
向かいに座るフレッド様は、眉根を寄せて難しい顔をして腕を組んでいた。
無言のまま走る馬車の中は、とても重い空気で、私も言葉を発することが出来なかった。
重い空気の中、しばらくすると馬車が止まった。
フレッド様に手を取られ、馬車を降りる。
目の前には、立派な豪邸が広がっていた。
「フレッド様、ここは?」
「オレんち。王都でのカッティーニ邸だ」
そのまま手を引かれてお邸に入ると、カッティーニ家の執事さんが出迎えてくれた。
「ぼっちゃま、今日はお早いお帰りで」
「ロイナール、医者を手配してくれ」
白髪の執事さん…ロイナールさん?は、さすが宰相を務めるカッティーニ家の執事らしく、メイド姿の私を見ても表情を変えずに話をする。
「どこかお怪我でも?ぼっちゃまではなく、こちらのご婦人ですかな?」
「怪我ではない。病気の疑いだ。客間を用意してくれ。状況によっては横になるかもしれないから寝台の用意も」
「かしこまりました」
執事さんがその場を離れようとすると、フレッド様は後ろ姿に声を掛けた。
「医者はうちの専任医の中に女医がいたな。女性の医師にしてくれ」
「……かしこまりました」
私は訳がわからないまま、ソファのある部屋に通され、フレッド様と一緒に座って待っているとメイドさんが紅茶と焼き菓子を持ってきてくれた。
正直、お掃除や庭いじりをしていたので喉が渇いていたし、お腹も空いていたのでありがたくいただいた。
焼き菓子はものすごく美味しくて、きっとバターとかミルクとか高い良いものを使っているんだろうことがよくわかった。
私が作ったものなんて、材料にそこまでこだわったわけでもないし、趣味で作っているものだから、そんなものをフレッド様にお渡ししたのかと思うと、とても恥ずかしくなった。
部屋のドアは少し開けられていたけれど、コンコンとノックをしてロイナールさんがドアを大きく開けた。
「ぼっちゃま、専任医のノーラ様ががお見えになりました」
「わかった。用意した客間に通してくれ」
フレッド様は紅茶をくっと飲み干すと、私をその客間に連れて行った。
客間に入ると私はベッドに腰掛けるように言われた。
「医者が来るから、症状を全部言うんだ。オレがついていてやりたいが、診察するところを見るわけにはいかないからな。診察が終わったら呼んでくれ」
「はい」
そうして、フレッド様と入れ違いに医師のノーラ様が部屋にやってきた。
ノーラ様は部屋に入るとドアをきっちり閉めて、私の向かいに椅子を用意して腰掛けた。
「わたくしはノーラと申します。フレッドぼっちゃまもわたくしが取り上げたのですよ。何も心配なさることはありません」
ノーラ様は50代後半くらいの品の良い雰囲気の方だ。
「はい。よろしくお願いします」
大人しく診察を受けることにする。
「それで、月のものはいつからないんですか?」
「………は?」
「フレッドぼっちゃまと、その、仲良くされたのはいつ頃のことでしょうか?」
……はぁぁぁ~!?
仲良くなんて、一瞬たりともしていませんとも!!
カッティーニ家の使用人さんが馬車に乗る時にメイド姿の私を同乗させることに苦言を呈していたけれど、フレッド様は無視して私を押し込んだ。
向かいに座るフレッド様は、眉根を寄せて難しい顔をして腕を組んでいた。
無言のまま走る馬車の中は、とても重い空気で、私も言葉を発することが出来なかった。
重い空気の中、しばらくすると馬車が止まった。
フレッド様に手を取られ、馬車を降りる。
目の前には、立派な豪邸が広がっていた。
「フレッド様、ここは?」
「オレんち。王都でのカッティーニ邸だ」
そのまま手を引かれてお邸に入ると、カッティーニ家の執事さんが出迎えてくれた。
「ぼっちゃま、今日はお早いお帰りで」
「ロイナール、医者を手配してくれ」
白髪の執事さん…ロイナールさん?は、さすが宰相を務めるカッティーニ家の執事らしく、メイド姿の私を見ても表情を変えずに話をする。
「どこかお怪我でも?ぼっちゃまではなく、こちらのご婦人ですかな?」
「怪我ではない。病気の疑いだ。客間を用意してくれ。状況によっては横になるかもしれないから寝台の用意も」
「かしこまりました」
執事さんがその場を離れようとすると、フレッド様は後ろ姿に声を掛けた。
「医者はうちの専任医の中に女医がいたな。女性の医師にしてくれ」
「……かしこまりました」
私は訳がわからないまま、ソファのある部屋に通され、フレッド様と一緒に座って待っているとメイドさんが紅茶と焼き菓子を持ってきてくれた。
正直、お掃除や庭いじりをしていたので喉が渇いていたし、お腹も空いていたのでありがたくいただいた。
焼き菓子はものすごく美味しくて、きっとバターとかミルクとか高い良いものを使っているんだろうことがよくわかった。
私が作ったものなんて、材料にそこまでこだわったわけでもないし、趣味で作っているものだから、そんなものをフレッド様にお渡ししたのかと思うと、とても恥ずかしくなった。
部屋のドアは少し開けられていたけれど、コンコンとノックをしてロイナールさんがドアを大きく開けた。
「ぼっちゃま、専任医のノーラ様ががお見えになりました」
「わかった。用意した客間に通してくれ」
フレッド様は紅茶をくっと飲み干すと、私をその客間に連れて行った。
客間に入ると私はベッドに腰掛けるように言われた。
「医者が来るから、症状を全部言うんだ。オレがついていてやりたいが、診察するところを見るわけにはいかないからな。診察が終わったら呼んでくれ」
「はい」
そうして、フレッド様と入れ違いに医師のノーラ様が部屋にやってきた。
ノーラ様は部屋に入るとドアをきっちり閉めて、私の向かいに椅子を用意して腰掛けた。
「わたくしはノーラと申します。フレッドぼっちゃまもわたくしが取り上げたのですよ。何も心配なさることはありません」
ノーラ様は50代後半くらいの品の良い雰囲気の方だ。
「はい。よろしくお願いします」
大人しく診察を受けることにする。
「それで、月のものはいつからないんですか?」
「………は?」
「フレッドぼっちゃまと、その、仲良くされたのはいつ頃のことでしょうか?」
……はぁぁぁ~!?
仲良くなんて、一瞬たりともしていませんとも!!
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