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第六話 貿易都市ヘルムッド
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馬車が城門近くの広場に停車すると、二人は荷物を手分けして下ろし始めた。
「さて、と……まずは宿探しだね」
ルーベルトはそう言って、肩に荷物を担ぎ直した。
父ネストの指示は明確だった。到着したらまず拠点を確保せよ――それが、奴隷商の家系に生まれた自分への「仕事の始まり」の合図だった。
クリスは小さく頷き、「はい」と微笑む。昨日までと違い、彼女の頬には薄く疲れが見え隠れしていた。旅の疲れだけでなく、初めて訪れるこの大都市に、無意識の緊張もあるのだろう。
二人は通りを進みながら、軒先に吊るされた宿屋の看板を一つひとつ見て回った。どこもそれなりに人通りはあるが、人気の宿ほど料金も張る様子だった。
――その時だった。
(……妙だ)
背後からわずかに感じる違和感。何気なく振り返ると、人の波に紛れるように、誰かがこちらをじっと見ている気がする。
(……間違いない。尾行されてる)
ルーベルトは立ち止まり、クリスにだけ聞こえるような小声で言った。
「ごめん、ちょっと急ぐよ」
「えっ……?」
彼女が戸惑う間もなく、ルーベルトは《疾走》スキルを呼び起こした。レベルが2に上昇したそのスキルは、今や自分と”契約を結んだ相手”にも付与できる。
クリスの手を取ると、掌から淡く光が走るようにスキルが伝播する。
だが、急激な加速はクリスの身体に負担がかかる。そこでルーベルトは、彼女の身体をそっと抱き上げた。お姫様抱っこのまま、通りから外れた裏道を風のように駆ける。
一気に走り抜けたルーベルトは、屋根の影に入り息を整えた。追跡者の気配はもうない。
「……はあ、なんとか巻けた……けど、大丈夫?」
「う、うん……でも、ちょっとくらくらしてきたかも……」
クリスの顔は青白く、足元がおぼつかない。無理もない、スピードに身体がついてこなかったのだ。
ルーベルトはクリスの背をそっと支えながら、その表情を覗き込む。
「ごめん、無茶させちゃったね」
すると、ふらつく身体を押さえながら、クリスが不安そうに問いかけてきた。
「……ルーくん、一体何があったの? さっきの、あれ……」
その瞳は混乱と不安に揺れていた。
ルーベルトは一瞬言葉を選びかけ、やがて穏やかな声で答えた。
「うん、あとでちゃんと話す。でも今は……先に宿を探そう。クリスも、休まないと辛いでしょ」
その言葉に、クリスは小さく頷いた。彼の腕の中に寄り添いながら、安心したように小さく息を吐いた。
腕を貸しながら歩くと、すぐ先に一軒の小さな宿が目に入った。
「……ここにしようか」
扉を開けると、想像していたよりも清潔な内装が広がっていた。床は磨かれ、ふんわりとした心地良い匂いがほんのりと漂ってくる。
カウンターには中年の女性が笑顔で立っており、丁寧な口調で部屋の案内をしてくれた。価格も手頃で、設備も整っている。何より、ほっとできる温かさがこの宿にはあった。
クリスと顔を見合わせ、ふたりは静かに頷き合った。
「では、この部屋をお願いできますか?」
簡単な手続きを済ませ、二人で荷物を運び込む。
部屋に入った二人は、荷物を下ろし、用意されていた小さな木製の椅子に腰掛けた。
ルーベルトは一度、深く息を吸ってから、隣のクリスに向き直った。
「さっき――君を抱えて走ったときのことだけど」
彼の声は穏やかだが、わずかに緊張が混じっていた。
「後ろから、ずっと気配を感じてたんだ。誰かが、僕たちのあとをつけていた。たぶん……街に入ってすぐからずっと」
クリスの表情がわずかに強張った。
「……え? 本当に?」
「ああ。だから、スキルを使って逃げたんだ。あのまま歩いてたら、どこかで囲まれてたかもしれないから」
クリスは小さく身を縮めると、そっと唇を噛んだ。
「……誰だったんだろう」
「わからない。でも、何かしらの意図を持って僕たちを追っていたのは確かだよ」
ルーベルトは椅子の背にもたれながら、窓の外に目をやった。通りには相変わらず人の流れがあり、活気に満ちた声が遠くからかすかに聞こえてくる。
「この都市は、いろんな人間が集まる。盗賊もいれば、奴隷商を狙った連中だっている。正体が誰であれ、警戒するに越したことはない」
彼の言葉には、慎重さだけでなく、隣にいる少女を守ろうとする強い意志がにじんでいた。
クリスは小さく頷きながら、その横顔をじっと見つめた。
「……うん、気をつける」
「ありがとう。大丈夫。君には僕がついてるから」
そう言って、ルーベルトはクリスの頭をそっと撫でた。その温もりに、クリスはほっと息をつき、小さく目を細めた。
「……今日は、もう休もう。疲れただろうし、明日から動き始めても遅くはないから」
「……うん。明日、ベルトラさんを探すんだよね?」
クリスの問いかけに、ルーベルトは頷く。そして椅子から立ち上がり、ベッドの端へと歩いて腰を下ろす。それを見たクリスも、そっと彼の隣に座った。
だが、クリスがふと、身体を傾ける。
「……あっ」
「クリス!?」
反射的にルーベルトは彼女の肩を抱き留めた。その身体はまだ完全に安定せず、細かな震えが残っていた。
「ごめん、ちょっと……ふわってして」
それは、疾走スキルを初めて受けた身体が、いまだに地面をしっかり捉えきれていないせいだった。立っていられないほどではない。けれど確かに、どこか浮遊感が抜けていない。
「無理しちゃだめだよ。ほら、もう横になってて」
そう言いながら、ルーベルトの手はまだクリスの背に添えられていた。
顔と顔が近い。あと少し前に出れば、唇が触れてしまうほどに。
(……やばい、これは……)
距離の近さに気づき、ルーベルトの心臓が早鐘を打ち始める。自然と視線がクリスの柔らかな唇に吸い寄せられ――彼は慌てて頭を振った。
「わ、わっ……! 僕、シャワー浴びてくるからっ! クリスは、ゆっくり休んでて!」
弾かれたようにベッドから立ち上がると、彼はそそくさと浴室へと駆け込んだ。ドアが閉まる音と同時に、部屋に静寂が戻る。
取り残されたクリスは、ベッドに腰を残したまま、少し呆然とその扉を見つめていた。
(ルーくん……顔、すっごく赤くなってた)
頬をそっと抑える。自分の心音もまた、彼に負けないほどに早まっていた。
(もし……さっき、あのまま唇が重なって、押し倒されて……そしたら……)
頭の中に浮かんだ情景に、思わず枕に顔を埋める。そこに残るのは彼の体温と、優しさと、そしてほんの少しの寂しさ。
(でも……それは、それで、よかったのかも……なんて、ね)
クリスは照れくさそうに笑い、静かに目を閉じた。
⸻
シャワーの音だけが、狭い浴室に反響していた。ルーベルトは熱めの湯を肩に浴びながら、頬を伝った水滴が湯なのか汗なのかもわからないまま、深く息を吐いた。
(……キス、しそうになった)
無意識に、唇の距離を詰めかけていた――ほんの少しでも、あのまま踏み込んでいたら、きっと彼女を押し倒していたかもしれない。
彼女は、自分の奴隷だ。形式的にでも、主従の立場にある。そんな立場に甘えて、気持ちを押しつけようとした自分に、嫌悪感すら覚える。
(俺は……奴隷制度に疑問を抱いてるんじゃなかったのか……)
身体にかかった湯で、顔に浮かぶ熱を洗い流しながら、ルーベルトは心の中に巣食っていた雑念を洗い流そうとする。
(クリスは、守るべき存在なんだ……自分の欲をぶつけていい相手じゃない)
強くそう言い聞かせ、シャワーを止めた。
⸻
タオルで髪を拭きながら部屋に戻ると、ベッドの上ではクリスが静かに寝息を立てていた。丸くなった体にかかる毛布、揺れる耳、時折動く小さな尻尾――そのすべてが、ひどく愛おしく思えた。
(……可愛いな)
そう思った自分に、また少しだけ苦笑する。
けれど今度は、それがいやらしい意味ではなく、守りたいと心から思える存在だからだと、素直に思えた。
(追っ手がいた……あんなことが、またあるかもしれない。クリス以外にも、これから出会う奴隷たちがいる。彼らを、救っていきたい。人として――)
ルーベルトは心に誓った。
ベッドの脇に置かれた椅子に目をやり、そこに寝ようと腰を上げかけた、その時だった。
「……ん……いっちゃ、やだ……」
小さな寝言が聞こえた。
「……ひとりに、しないで……」
クリスの手が、そっとルーベルトの手を掴んでいた。
まるで子どもが母の服の裾を握るように、小さな手が離そうとしない。
(……クリス……)
ルーベルトは、もう一度椅子に目をやったが――そのまま、ベッドの端に腰を下ろし、毛布の隙間にそっと体を滑り込ませた。
「……一人にしないよ。絶対に」
囁いたその声は、クリスの耳に届いているかどうかはわからない。
けれど、寄り添うように眠る彼女の顔には、どこか安心したような表情が浮かんでいた。
◇ ◇ ◇
「さて、と……まずは宿探しだね」
ルーベルトはそう言って、肩に荷物を担ぎ直した。
父ネストの指示は明確だった。到着したらまず拠点を確保せよ――それが、奴隷商の家系に生まれた自分への「仕事の始まり」の合図だった。
クリスは小さく頷き、「はい」と微笑む。昨日までと違い、彼女の頬には薄く疲れが見え隠れしていた。旅の疲れだけでなく、初めて訪れるこの大都市に、無意識の緊張もあるのだろう。
二人は通りを進みながら、軒先に吊るされた宿屋の看板を一つひとつ見て回った。どこもそれなりに人通りはあるが、人気の宿ほど料金も張る様子だった。
――その時だった。
(……妙だ)
背後からわずかに感じる違和感。何気なく振り返ると、人の波に紛れるように、誰かがこちらをじっと見ている気がする。
(……間違いない。尾行されてる)
ルーベルトは立ち止まり、クリスにだけ聞こえるような小声で言った。
「ごめん、ちょっと急ぐよ」
「えっ……?」
彼女が戸惑う間もなく、ルーベルトは《疾走》スキルを呼び起こした。レベルが2に上昇したそのスキルは、今や自分と”契約を結んだ相手”にも付与できる。
クリスの手を取ると、掌から淡く光が走るようにスキルが伝播する。
だが、急激な加速はクリスの身体に負担がかかる。そこでルーベルトは、彼女の身体をそっと抱き上げた。お姫様抱っこのまま、通りから外れた裏道を風のように駆ける。
一気に走り抜けたルーベルトは、屋根の影に入り息を整えた。追跡者の気配はもうない。
「……はあ、なんとか巻けた……けど、大丈夫?」
「う、うん……でも、ちょっとくらくらしてきたかも……」
クリスの顔は青白く、足元がおぼつかない。無理もない、スピードに身体がついてこなかったのだ。
ルーベルトはクリスの背をそっと支えながら、その表情を覗き込む。
「ごめん、無茶させちゃったね」
すると、ふらつく身体を押さえながら、クリスが不安そうに問いかけてきた。
「……ルーくん、一体何があったの? さっきの、あれ……」
その瞳は混乱と不安に揺れていた。
ルーベルトは一瞬言葉を選びかけ、やがて穏やかな声で答えた。
「うん、あとでちゃんと話す。でも今は……先に宿を探そう。クリスも、休まないと辛いでしょ」
その言葉に、クリスは小さく頷いた。彼の腕の中に寄り添いながら、安心したように小さく息を吐いた。
腕を貸しながら歩くと、すぐ先に一軒の小さな宿が目に入った。
「……ここにしようか」
扉を開けると、想像していたよりも清潔な内装が広がっていた。床は磨かれ、ふんわりとした心地良い匂いがほんのりと漂ってくる。
カウンターには中年の女性が笑顔で立っており、丁寧な口調で部屋の案内をしてくれた。価格も手頃で、設備も整っている。何より、ほっとできる温かさがこの宿にはあった。
クリスと顔を見合わせ、ふたりは静かに頷き合った。
「では、この部屋をお願いできますか?」
簡単な手続きを済ませ、二人で荷物を運び込む。
部屋に入った二人は、荷物を下ろし、用意されていた小さな木製の椅子に腰掛けた。
ルーベルトは一度、深く息を吸ってから、隣のクリスに向き直った。
「さっき――君を抱えて走ったときのことだけど」
彼の声は穏やかだが、わずかに緊張が混じっていた。
「後ろから、ずっと気配を感じてたんだ。誰かが、僕たちのあとをつけていた。たぶん……街に入ってすぐからずっと」
クリスの表情がわずかに強張った。
「……え? 本当に?」
「ああ。だから、スキルを使って逃げたんだ。あのまま歩いてたら、どこかで囲まれてたかもしれないから」
クリスは小さく身を縮めると、そっと唇を噛んだ。
「……誰だったんだろう」
「わからない。でも、何かしらの意図を持って僕たちを追っていたのは確かだよ」
ルーベルトは椅子の背にもたれながら、窓の外に目をやった。通りには相変わらず人の流れがあり、活気に満ちた声が遠くからかすかに聞こえてくる。
「この都市は、いろんな人間が集まる。盗賊もいれば、奴隷商を狙った連中だっている。正体が誰であれ、警戒するに越したことはない」
彼の言葉には、慎重さだけでなく、隣にいる少女を守ろうとする強い意志がにじんでいた。
クリスは小さく頷きながら、その横顔をじっと見つめた。
「……うん、気をつける」
「ありがとう。大丈夫。君には僕がついてるから」
そう言って、ルーベルトはクリスの頭をそっと撫でた。その温もりに、クリスはほっと息をつき、小さく目を細めた。
「……今日は、もう休もう。疲れただろうし、明日から動き始めても遅くはないから」
「……うん。明日、ベルトラさんを探すんだよね?」
クリスの問いかけに、ルーベルトは頷く。そして椅子から立ち上がり、ベッドの端へと歩いて腰を下ろす。それを見たクリスも、そっと彼の隣に座った。
だが、クリスがふと、身体を傾ける。
「……あっ」
「クリス!?」
反射的にルーベルトは彼女の肩を抱き留めた。その身体はまだ完全に安定せず、細かな震えが残っていた。
「ごめん、ちょっと……ふわってして」
それは、疾走スキルを初めて受けた身体が、いまだに地面をしっかり捉えきれていないせいだった。立っていられないほどではない。けれど確かに、どこか浮遊感が抜けていない。
「無理しちゃだめだよ。ほら、もう横になってて」
そう言いながら、ルーベルトの手はまだクリスの背に添えられていた。
顔と顔が近い。あと少し前に出れば、唇が触れてしまうほどに。
(……やばい、これは……)
距離の近さに気づき、ルーベルトの心臓が早鐘を打ち始める。自然と視線がクリスの柔らかな唇に吸い寄せられ――彼は慌てて頭を振った。
「わ、わっ……! 僕、シャワー浴びてくるからっ! クリスは、ゆっくり休んでて!」
弾かれたようにベッドから立ち上がると、彼はそそくさと浴室へと駆け込んだ。ドアが閉まる音と同時に、部屋に静寂が戻る。
取り残されたクリスは、ベッドに腰を残したまま、少し呆然とその扉を見つめていた。
(ルーくん……顔、すっごく赤くなってた)
頬をそっと抑える。自分の心音もまた、彼に負けないほどに早まっていた。
(もし……さっき、あのまま唇が重なって、押し倒されて……そしたら……)
頭の中に浮かんだ情景に、思わず枕に顔を埋める。そこに残るのは彼の体温と、優しさと、そしてほんの少しの寂しさ。
(でも……それは、それで、よかったのかも……なんて、ね)
クリスは照れくさそうに笑い、静かに目を閉じた。
⸻
シャワーの音だけが、狭い浴室に反響していた。ルーベルトは熱めの湯を肩に浴びながら、頬を伝った水滴が湯なのか汗なのかもわからないまま、深く息を吐いた。
(……キス、しそうになった)
無意識に、唇の距離を詰めかけていた――ほんの少しでも、あのまま踏み込んでいたら、きっと彼女を押し倒していたかもしれない。
彼女は、自分の奴隷だ。形式的にでも、主従の立場にある。そんな立場に甘えて、気持ちを押しつけようとした自分に、嫌悪感すら覚える。
(俺は……奴隷制度に疑問を抱いてるんじゃなかったのか……)
身体にかかった湯で、顔に浮かぶ熱を洗い流しながら、ルーベルトは心の中に巣食っていた雑念を洗い流そうとする。
(クリスは、守るべき存在なんだ……自分の欲をぶつけていい相手じゃない)
強くそう言い聞かせ、シャワーを止めた。
⸻
タオルで髪を拭きながら部屋に戻ると、ベッドの上ではクリスが静かに寝息を立てていた。丸くなった体にかかる毛布、揺れる耳、時折動く小さな尻尾――そのすべてが、ひどく愛おしく思えた。
(……可愛いな)
そう思った自分に、また少しだけ苦笑する。
けれど今度は、それがいやらしい意味ではなく、守りたいと心から思える存在だからだと、素直に思えた。
(追っ手がいた……あんなことが、またあるかもしれない。クリス以外にも、これから出会う奴隷たちがいる。彼らを、救っていきたい。人として――)
ルーベルトは心に誓った。
ベッドの脇に置かれた椅子に目をやり、そこに寝ようと腰を上げかけた、その時だった。
「……ん……いっちゃ、やだ……」
小さな寝言が聞こえた。
「……ひとりに、しないで……」
クリスの手が、そっとルーベルトの手を掴んでいた。
まるで子どもが母の服の裾を握るように、小さな手が離そうとしない。
(……クリス……)
ルーベルトは、もう一度椅子に目をやったが――そのまま、ベッドの端に腰を下ろし、毛布の隙間にそっと体を滑り込ませた。
「……一人にしないよ。絶対に」
囁いたその声は、クリスの耳に届いているかどうかはわからない。
けれど、寄り添うように眠る彼女の顔には、どこか安心したような表情が浮かんでいた。
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