6 / 21
訪ね歩くは本の虫
手紙
しおりを挟む
窓辺に届いていた手紙は3通。
差出人は「サン」「リジェネ」「アンジュ」の3名だった。
他に送った「クラウド」「スウェネ」「アストラ」からは何も送られてきていない。
アンジュからの返事があったのは意外だった。あれだけ手紙を送っても返ってこなかったのに、今回だけは返ってきた。
「ビオン!起きろ、アンジュとサン、リジェネからは返事があった」
「えぇ!?アンジュちゃん、無事なの!?」
ビオンはアンジュの名前を聞くや否や飛び起きた。昔からだが、ビオンはアンジュの事になるといつもこうだ。
無事かどうかは手紙を開かないと分からないが、生存しているということだろう。
「アンジュの手紙、開けるぞ」
「う、うん」
ビオンが生唾を飲む中、なんの躊躇もなく手紙を開く。
中には、丁寧な字で文が書かれていた。
『初めまして。わたくし、アンジュ様を師といたしておりますレベルと申します。アンジュ様は現在、花が咲き始めてからはご気分が優れず日々床に伏せています。わたくしでは、アンジュ様を回復させることは叶いません。差出人の名を拝見致しましたところ、プラチナ薬師のセイカ様とお見受け致します。どうか、アンジュ様をお救いください』
丁寧な字で返信をしてきたのは、アンジュ本人ではなかった。
どうやら、床に伏せているらしい。
通りで返事がなかったわけだ、3年も。
隣のビオンを見ると、かなり焦っている様子だった。
「ビオン落ち着け。この様子なら2年は経っている。重篤な様子はない。まずは落ち着け、他も見るぞ」
「う、うん……」
その次に、「星の街」を治めるプラチナ魔法使い、サンの手紙を開いた。
その手紙は、見覚えのある細く小さい文字だった。
『久しぶりにお手紙くれたね。サンはうれしいよセイカ。サンはおうちにずっといるよ。セイカにまたあいたいな』
「無事そうだな」
「そうだね、間違いなくサンだ」
「じゃあ次はリジェネか」
そのまま、水の街を治めるリジェネの手紙を開く。
真面目な人柄が伺える筆跡で、短い文が綴られている。
『久しぶりだなセイカ。元気にしているか?手紙を寄越すということは元気なのだろうな。こっちも街の人間はもう居ないが、魔法使いだけは生き残っている状況だ。こちらに来る前にまた文を寄越せ、待っているぞ』
「リジェネも元気そうだな、よかった」
「そうだね。アンジュちゃん、どうしたのかな…」
「あいつの魔法は花の魔法だからな。何かしらあるんだろ」
まだ、雲の街のクラウド卿、精霊の街のスウェネ、宝石の街のアストラからは返事が来ていない。
待つしかないが、もし返事が来なかったとしたら安否確認をせねばならない。
魔法使いとは言えど、仲間の安否を遠隔で確認することは出来ない。
プラチナ程の魔法使いになれば、魔力の問題で花に侵されることはないだろう。だが、アンジュのように体調を崩し返事を書けないでいる可能性もある。
「まぁ、待つしかないな。1週間後、とりあえずは南西に向かうぞ」
「うん。そうだね」
「今返事が来た3人は、アンジュを終点にして全員通り道だ。とりあえずはリジェネ、次にサン、そんでアンジュだな」
「よし、そうと決まればもっと調べなくちゃね。クラウド卿が居たら、空模様は全部わかるのに…」
「そうだな…。俺は少し、マホを見てくる。その後はまた花について調べる」
「わかった。…なんだかんだ気にしてるじゃん?」
「うるさい」
ビオンに少しからかわれながら、セイカは家を出た。
村の中は相変わらず、畑仕事や酪農をする魔法使いで忙しそうだ。
マホの家は端だ、そこに行くまでセイカは寄り道をしていくことにした。
「はぁ…いや~腰が痛いね、アンター!ちょっとそっちの畑早く終わらせてよ!」
「うるさいな!今やってるだろ!ったく、収穫が楽になる魔法…使えりゃあなあ」
「…手伝おうか。どっちも腰が痛そうだ。この湿布貼っておけ」
「?…あら!?せ、セイカ様!?」
セイカは、村の中の大きな畑エリアの男女2人の手伝いをすることにした。何せ腰が痛そうだ。
魔法使いと言えど、魔法を使うには知識や技量が必要だ。
自分が得意な魔法もあれば、そうではない魔法もある。だが、原理ややり方さえ分かってしまえば「全てが」扱えるようになる。
プラチナ魔法使いは、その「全て」を一通り扱える上に、自分の得意分野のスペシャリストなのだ。
セイカは薬草を扱う上で収穫という作業も発生する。
畑とは相性が良かった。
「俺は1週間しか居ない。だから収穫の時に役に立つ魔法を教える。今回は俺がやるから見ててくれ」
「あらま…ありがとうございますセイカ様…!」
「こ、この湿布すっげぇぞ!」
「アンタは話聞きなさい!!ってアラほんとだわ腰が痛くない!」
「腰痛は俺も悩まされてるからな。後で村人分用意する」
畑仕事をしていた2人はその場にひれ伏した。ありがとうという意を込めて。
セイカは畑に向け、杖を円を描くように振った。すると、畑の収穫時期になった作物が次々と抜け、荷台に運ばれていく。
「ハーブミシスという魔法と、単純な浮遊魔法、それと条件を絞ることが出来るグラシリオレムという魔法の併用だ」
「あんらまあ……あたしらにそんなことできるかしら」
「どうにもオレら、併用魔法なんざ使ったことがねぇ。どうしたらいいんだセイカ様」
「そうだな…たしかに併用魔法は簡単だとは言いきれない。この場合、まず最初にグラシリオレムを発動させる。それをずっと発動させたまま、次にハーブミシス。そして最後に、それらふたつを続けたまま浮遊魔法だな…簡単なふたつの併用を練習してみろ。そうだな…浮遊はできるよな?」
「え、ええ」
女性の方が、自身の短い杖を振り浮遊する。男性の方も同じく浮遊するが、女性の方が魔法の扱いは長けているようだ。
セイカも同じく、浮遊をする。
そしてそのまま、自身の周りに魔法の壁を張った。
「これは、中級技術だ。浮遊しながら障壁を張って身を守る。こうすることで地面から足が離れている分、360度守りきることが出来る。どちらも単体は初級魔法だ、やってみろ」
「お、ぉ、…おんやまぁ難しいこと、落ちてしまうわ」
「要はイメージが出来ればいい。…お。おっさんの方は上手いじゃねえか」
「へへっ、妄想グセが役に立ちましたかね」
「まぁそうかもしれないな。あまり暴露するな。だが妄想だってイメージの話だ。奥さん、若い頃、空を飛びながら寝たいって思ったことねぇか?空を飛んでる間、丸いベッドに眠るんだ」
「…まぁ…!できたわ!何となく分かったわセイカ様!凄いわ!こ、これをでも、もうひとつ重ねるんでしょう?」
「そうだ。数が増えてもやることは一緒だ。マスターしたら何個だって重ねられる。んじゃ、まずはグラシリオレムだな。収穫したい野菜は何となくアンタらなら分かるだろ、それ全部に輪っかをかけるイメージだ」
そうしてセイカが教えていくと、畑の男女はすぐにできるようになって行った。
重ねがけの原理も分かってきたのか、楽しそうに収穫をしていく。
収穫が一通り終わると、荷台にはかなりの量が積まれていた。
「こんな量、何日もかかる予定だったよセイカ様!ありがとうねぇ…」
「いいさ。それよりアンタら、妖精は?居ねぇのか」
「この村で妖精持ってんのは村長だけだぜ。あんな小難しい召喚魔法、誰も使えねえよ」
「……アンタらまさか、学院は」
「行ってないよ。この村の魔法使いは学院の入学試験を受けられないほど魔力が足りないんさ。村長でギリギリだね。その中でも特にマホは……って、アラ?マホの居場所がわかる…なんで?」
「あぁそれは…マホに俺の魔力を分けたんだ。花はどうやら魔力量によって耐性が変わるみたいだからな」
分けた、と言う言葉を聞いて、男女は絶句する。そもそも、他人に魔力を明け渡すなど普通でもしない事だ。譲渡には最低の量が決められている。その最低量が、通常の魔力であれば半分程になってしまうからだ。
だが、セイカの魔力が現時点で2人には見えていない。
見えていないと言うよりは、見えているが端が見えない。
その状況をしばらく2人で考え、ああ、と理解した様だった。
「ん…マホが走ってるな。こっちに来るぞ」
ふと、感知した方向を見ると、こちらに向かってマホが走りながら手を振っていた。
差出人は「サン」「リジェネ」「アンジュ」の3名だった。
他に送った「クラウド」「スウェネ」「アストラ」からは何も送られてきていない。
アンジュからの返事があったのは意外だった。あれだけ手紙を送っても返ってこなかったのに、今回だけは返ってきた。
「ビオン!起きろ、アンジュとサン、リジェネからは返事があった」
「えぇ!?アンジュちゃん、無事なの!?」
ビオンはアンジュの名前を聞くや否や飛び起きた。昔からだが、ビオンはアンジュの事になるといつもこうだ。
無事かどうかは手紙を開かないと分からないが、生存しているということだろう。
「アンジュの手紙、開けるぞ」
「う、うん」
ビオンが生唾を飲む中、なんの躊躇もなく手紙を開く。
中には、丁寧な字で文が書かれていた。
『初めまして。わたくし、アンジュ様を師といたしておりますレベルと申します。アンジュ様は現在、花が咲き始めてからはご気分が優れず日々床に伏せています。わたくしでは、アンジュ様を回復させることは叶いません。差出人の名を拝見致しましたところ、プラチナ薬師のセイカ様とお見受け致します。どうか、アンジュ様をお救いください』
丁寧な字で返信をしてきたのは、アンジュ本人ではなかった。
どうやら、床に伏せているらしい。
通りで返事がなかったわけだ、3年も。
隣のビオンを見ると、かなり焦っている様子だった。
「ビオン落ち着け。この様子なら2年は経っている。重篤な様子はない。まずは落ち着け、他も見るぞ」
「う、うん……」
その次に、「星の街」を治めるプラチナ魔法使い、サンの手紙を開いた。
その手紙は、見覚えのある細く小さい文字だった。
『久しぶりにお手紙くれたね。サンはうれしいよセイカ。サンはおうちにずっといるよ。セイカにまたあいたいな』
「無事そうだな」
「そうだね、間違いなくサンだ」
「じゃあ次はリジェネか」
そのまま、水の街を治めるリジェネの手紙を開く。
真面目な人柄が伺える筆跡で、短い文が綴られている。
『久しぶりだなセイカ。元気にしているか?手紙を寄越すということは元気なのだろうな。こっちも街の人間はもう居ないが、魔法使いだけは生き残っている状況だ。こちらに来る前にまた文を寄越せ、待っているぞ』
「リジェネも元気そうだな、よかった」
「そうだね。アンジュちゃん、どうしたのかな…」
「あいつの魔法は花の魔法だからな。何かしらあるんだろ」
まだ、雲の街のクラウド卿、精霊の街のスウェネ、宝石の街のアストラからは返事が来ていない。
待つしかないが、もし返事が来なかったとしたら安否確認をせねばならない。
魔法使いとは言えど、仲間の安否を遠隔で確認することは出来ない。
プラチナ程の魔法使いになれば、魔力の問題で花に侵されることはないだろう。だが、アンジュのように体調を崩し返事を書けないでいる可能性もある。
「まぁ、待つしかないな。1週間後、とりあえずは南西に向かうぞ」
「うん。そうだね」
「今返事が来た3人は、アンジュを終点にして全員通り道だ。とりあえずはリジェネ、次にサン、そんでアンジュだな」
「よし、そうと決まればもっと調べなくちゃね。クラウド卿が居たら、空模様は全部わかるのに…」
「そうだな…。俺は少し、マホを見てくる。その後はまた花について調べる」
「わかった。…なんだかんだ気にしてるじゃん?」
「うるさい」
ビオンに少しからかわれながら、セイカは家を出た。
村の中は相変わらず、畑仕事や酪農をする魔法使いで忙しそうだ。
マホの家は端だ、そこに行くまでセイカは寄り道をしていくことにした。
「はぁ…いや~腰が痛いね、アンター!ちょっとそっちの畑早く終わらせてよ!」
「うるさいな!今やってるだろ!ったく、収穫が楽になる魔法…使えりゃあなあ」
「…手伝おうか。どっちも腰が痛そうだ。この湿布貼っておけ」
「?…あら!?せ、セイカ様!?」
セイカは、村の中の大きな畑エリアの男女2人の手伝いをすることにした。何せ腰が痛そうだ。
魔法使いと言えど、魔法を使うには知識や技量が必要だ。
自分が得意な魔法もあれば、そうではない魔法もある。だが、原理ややり方さえ分かってしまえば「全てが」扱えるようになる。
プラチナ魔法使いは、その「全て」を一通り扱える上に、自分の得意分野のスペシャリストなのだ。
セイカは薬草を扱う上で収穫という作業も発生する。
畑とは相性が良かった。
「俺は1週間しか居ない。だから収穫の時に役に立つ魔法を教える。今回は俺がやるから見ててくれ」
「あらま…ありがとうございますセイカ様…!」
「こ、この湿布すっげぇぞ!」
「アンタは話聞きなさい!!ってアラほんとだわ腰が痛くない!」
「腰痛は俺も悩まされてるからな。後で村人分用意する」
畑仕事をしていた2人はその場にひれ伏した。ありがとうという意を込めて。
セイカは畑に向け、杖を円を描くように振った。すると、畑の収穫時期になった作物が次々と抜け、荷台に運ばれていく。
「ハーブミシスという魔法と、単純な浮遊魔法、それと条件を絞ることが出来るグラシリオレムという魔法の併用だ」
「あんらまあ……あたしらにそんなことできるかしら」
「どうにもオレら、併用魔法なんざ使ったことがねぇ。どうしたらいいんだセイカ様」
「そうだな…たしかに併用魔法は簡単だとは言いきれない。この場合、まず最初にグラシリオレムを発動させる。それをずっと発動させたまま、次にハーブミシス。そして最後に、それらふたつを続けたまま浮遊魔法だな…簡単なふたつの併用を練習してみろ。そうだな…浮遊はできるよな?」
「え、ええ」
女性の方が、自身の短い杖を振り浮遊する。男性の方も同じく浮遊するが、女性の方が魔法の扱いは長けているようだ。
セイカも同じく、浮遊をする。
そしてそのまま、自身の周りに魔法の壁を張った。
「これは、中級技術だ。浮遊しながら障壁を張って身を守る。こうすることで地面から足が離れている分、360度守りきることが出来る。どちらも単体は初級魔法だ、やってみろ」
「お、ぉ、…おんやまぁ難しいこと、落ちてしまうわ」
「要はイメージが出来ればいい。…お。おっさんの方は上手いじゃねえか」
「へへっ、妄想グセが役に立ちましたかね」
「まぁそうかもしれないな。あまり暴露するな。だが妄想だってイメージの話だ。奥さん、若い頃、空を飛びながら寝たいって思ったことねぇか?空を飛んでる間、丸いベッドに眠るんだ」
「…まぁ…!できたわ!何となく分かったわセイカ様!凄いわ!こ、これをでも、もうひとつ重ねるんでしょう?」
「そうだ。数が増えてもやることは一緒だ。マスターしたら何個だって重ねられる。んじゃ、まずはグラシリオレムだな。収穫したい野菜は何となくアンタらなら分かるだろ、それ全部に輪っかをかけるイメージだ」
そうしてセイカが教えていくと、畑の男女はすぐにできるようになって行った。
重ねがけの原理も分かってきたのか、楽しそうに収穫をしていく。
収穫が一通り終わると、荷台にはかなりの量が積まれていた。
「こんな量、何日もかかる予定だったよセイカ様!ありがとうねぇ…」
「いいさ。それよりアンタら、妖精は?居ねぇのか」
「この村で妖精持ってんのは村長だけだぜ。あんな小難しい召喚魔法、誰も使えねえよ」
「……アンタらまさか、学院は」
「行ってないよ。この村の魔法使いは学院の入学試験を受けられないほど魔力が足りないんさ。村長でギリギリだね。その中でも特にマホは……って、アラ?マホの居場所がわかる…なんで?」
「あぁそれは…マホに俺の魔力を分けたんだ。花はどうやら魔力量によって耐性が変わるみたいだからな」
分けた、と言う言葉を聞いて、男女は絶句する。そもそも、他人に魔力を明け渡すなど普通でもしない事だ。譲渡には最低の量が決められている。その最低量が、通常の魔力であれば半分程になってしまうからだ。
だが、セイカの魔力が現時点で2人には見えていない。
見えていないと言うよりは、見えているが端が見えない。
その状況をしばらく2人で考え、ああ、と理解した様だった。
「ん…マホが走ってるな。こっちに来るぞ」
ふと、感知した方向を見ると、こちらに向かってマホが走りながら手を振っていた。
10
あなたにおすすめの小説
【完結】20年後の真実
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。
マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。
それから20年。
マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。
そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。
おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。
全4話書き上げ済み。
神様の忘れ物
mizuno sei
ファンタジー
仕事中に急死した三十二歳の独身OLが、前世の記憶を持ったまま異世界に転生した。
わりとお気楽で、ポジティブな主人公が、異世界で懸命に生きる中で巻き起こされる、笑いあり、涙あり(?)の珍騒動記。
【完結】小さな元大賢者の幸せ騎士団大作戦〜ひとりは寂しいからみんなで幸せ目指します〜
るあか
ファンタジー
僕はフィル・ガーネット5歳。田舎のガーネット領の領主の息子だ。
でも、ただの5歳児ではない。前世は別の世界で“大賢者”という称号を持つ大魔道士。そのまた前世は日本という島国で“独身貴族”の称号を持つ者だった。
どちらも決して不自由な生活ではなかったのだが、特に大賢者はその力が強すぎたために側に寄る者は誰もおらず、寂しく孤独死をした。
そんな僕はメイドのレベッカと近所の森を散歩中に“根無し草の鬼族のおじさん”を拾う。彼との出会いをきっかけに、ガーネット領にはなかった“騎士団”の結成を目指す事に。
家族や領民のみんなで幸せになる事を夢見て、元大賢者の5歳の僕の幸せ騎士団大作戦が幕を開ける。
世の中は意外と魔術で何とかなる
ものまねの実
ファンタジー
新しい人生が唐突に始まった男が一人。目覚めた場所は人のいない森の中の廃村。生きるのに精一杯で、大層な目標もない。しかしある日の出会いから物語は動き出す。
神様の土下座・謝罪もない、スキル特典もレベル制もない、転生トラックもそれほど走ってない。突然の転生に戸惑うも、前世での経験があるおかげで図太く生きられる。生きるのに『隠してたけど実は最強』も『パーティから追放されたから復讐する』とかの設定も必要ない。人はただ明日を目指して歩くだけで十分なんだ。
『王道とは歩むものではなく、その隣にある少しずれた道を歩くためのガイドにするくらいが丁度いい』
平凡な生き方をしているつもりが、結局騒ぎを起こしてしまう男の冒険譚。困ったときの魔術頼み!大丈夫、俺上手に魔術使えますから。※主人公は結構ズルをします。正々堂々がお好きな方はご注意ください。
王子を身籠りました
青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。
王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。
再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。
悪役令嬢は手加減無しに復讐する
田舎の沼
恋愛
公爵令嬢イザベラ・フォックストーンは、王太子アレクサンドルの婚約者として完璧な人生を送っていたはずだった。しかし、華やかな誕生日パーティーで突然の婚約破棄を宣告される。
理由は、聖女の力を持つ男爵令嬢エマ・リンドンへの愛。イザベラは「嫉妬深く陰険な悪役令嬢」として糾弾され、名誉を失う。
婚約破棄をされたことで彼女の心の中で何かが弾けた。彼女の心に燃え上がるのは、容赦のない復讐の炎。フォックストーン家の膨大なネットワークと経済力を武器に、裏切り者たちを次々と追い詰めていく。アレクサンドルとエマの秘密を暴き、貴族社会を揺るがす陰謀を巡らせ、手加減なしの報復を繰り広げる。
えっ私人間だったんです?
ハートリオ
恋愛
生まれた時から王女アルデアの【魔力】として生き、16年。
魔力持ちとして帝国から呼ばれたアルデアと共に帝国を訪れ、気が進まないまま歓迎パーティーへ付いて行く【魔力】。
頭からスッポリと灰色ベールを被っている【魔力】は皇太子ファルコに疑惑の目を向けられて…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる