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青い本と棺
森の中
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会話もそこそこに、しばらく運ばれていくと、街からはいっとう離れた森にたどり着いた。車でも来る道順など検討もつかない、人里から離れた森だった。
「うわ…すっごい…森!って感じの森だなあ…」
「森だからね。この奥にあるんだけど、手入れしていても老朽化には耐えられてないなぁ」
「管理してる人とかは?」
「私たちさ。蒼月も私も、なかなか来られないけれどね」
丁寧に地面に降ろされ、4人で森の中へ入っていく。道という道がある訳ではなく、獣が踏んでできた荒い道しかなかった。
吸血鬼の2人が先陣を切って歩くと、周りにいる獣たちがどんどん4人から離れていく音がした。脇の道からガサガサという音がするのは、獣が逃げていく音だろう。
かなり木が生い茂っていて、傘になっているためか、森の中の雪はそう積もっていなかった。
「森の中、生き物沢山いるんですね…」
「獣の事か。もう冬眠時期だが?」
「……えっ、でもガサガサ音が…」
「聞こえるのかお前。ふん、柊平よりも勘があるではないか」
「……え?」
蒼月がいう音がなんなのか、その先は怖くて聞けなかった。だが、「冬眠時期」ということは、この足音や草陰の音が「生きているもの」の音ではないと言うことだけが、明瞭に頭の中に真実として浮かび上がった。
これは冬のせいか、それとも何らかの悪寒なのだろうか。蒼柊はその場で身震いした。
「あ、の、…こ、紅月さぁん…」
「んー?なぁに、こわいのー?」
「だ、だって獣の音じゃないんでしょ…?」
「あはは、目の前に化け物が二人もいるのに今更~?」
蒼柊の恐怖など何処吹く風で、紅月は明るく笑い飛ばした。自分のことを「化け物」と言うことに、なんら違和感無く。
しばらく歩いていくと、かなりボロボロになった小屋が見えて来た。外見からは平屋のようだが、中はロフト形式で2階が見えた。
素材の木がボロボロで見た目はみすぼらしいが、細かな障子やドア、窓などの部分は風化しておらず、手入れされている。
「昔の家なのに、作りが随分とオシャレですね?」
「父上がね、こういう作りの家好きなんだ。元々、日本で生まれたわけじゃないらしい」
「日本で生まれたわけじゃない」という言葉に、蒼柊の脳内で引っ掛かりが生じた。
「父様、って…人間でもなかったんですよね?どうやって生まれるんです?」
「ううーん。一応両親は居たみたいだよ?でも、人間の間から純粋に吸血鬼として産まれたらしい。親のことは最初に食い殺しちゃったって話は聞いたかなあ」
「私らと大差ないだろう。結局私らも親の顔などロクに覚えてない」
古びた家の中に入ると、ホコリはあれどカビのような匂いは無かった。ただ、足元がギシギシと音を立てる。
外はもう既に、月光に照らされていた。
「あ!そういえば、フラヴィアーナちゃん、お家に連絡しなくて大丈夫?」
「あ!ダイジョブ!」
「そ、そうなの?」
「…私の事、…心配しない」
そう、寂しそうな顔でフラヴィアーナは言った。普通の家庭では無いことは見て取れた。だが、まだそこに踏み込むまでの許容距離ではないこともまたすぐに分かる。
フラヴィアーナはまた笑顔に戻り、「アオト、いる、へーき!」と楽しそうに言った。それが、カラ元気だと言うことも見え見えだった。
「…ふら…ゔぃあーな…ほんと言いづらいな」
「なーに!ソーゲツ!」
「一応電話くらい入れろ。別に心配していなくとも、面倒なことになって欲しくもない」
「んぁ…OK…」
「お前が言いたくないのなら俺か紅月が…いや人当たりは紅月の専門だ、紅月たのむ」
「はーい。フラヴィアーナちゃん、掛けてくれる?」
フラヴィアーナは渋々と電話をかけ始める。そういえばと、発信する前に紅月が声を上げる。
「フラヴィアーナちゃんのみょうじ…あー、ファミリーネームは?」
「んぁ、エト…Laforese…」
「ラフォレーゼ?どっちもその名前なの?」
「ウン、ファミリーネーム、2人とも、いっしょ」
「そっか」
そのまま発信し、電波は弱いものの一応掛かったようだ。
「ァー…マンマ…。えとね…あの…おと、もだちと、…エト…」
自身の親だと言うのに、歯切れ悪く説明をしだした。それも、なんと言っていいのか、相手の様子を伺うように。
それを見兼ねて、紅月さんが「変わるよ」と手を差し出した。フラヴィアーナはケータイを差し出し、紅月さんが代わりに話す。
「あぁ、もしもし。急にお電話替わってしまい申し訳ありません。フラヴィアーナさんのお母様ですね?」
『ええ。あなた誰?』
「紅月と申します。しがない本屋です。娘さんと最近、親戚の子が知り合いまして、数人で出掛けていたのですが遅くなりまして…明日の朝全員でお送り致します、本日はこちらに泊めてもよろしいでしょうか?」
丁寧な口調で、紅月はフラヴィアーナの母に事情を伝えた。少しだけ嘘も混じってるが…。普通であれば、少しくらい心配の声音が混じっていてもいいだろう、一言、「お願いします」くらいあってもいいだろう。
だが、次に返ってきた言葉は予想とは違っていた。
『あぁそうですか?別に、何日そちらに居てもらっても構いませんわ。では、忙しいので』
その言葉の終わり、ブツっと電話は切られ、会話は終わってしまった。
「…。エト…だ、から…いいの…」
「薄情な奴もいたもんだ。父親もこうか?」
「…ウン。だから、帰らなくて、イーノ」
「…じゃ、じゃあ!帰りたくないなら、うちに泊まっていいよ!うち、広いし、母さんも父さんも大歓迎さ!」
蒼柊の声音には、怒りの色が混じっていた。それは吸血鬼2人にしか感じ取れなかっただろう。だが、2人もまたそれでいいと思った。
連絡はした、親から許可だってある。ならば、この休みの間だけでも泊まらせたって文句あるまい。
「ァ、う、…お兄ちゃん、お兄ちゃん、に…イウ…。お兄ちゃんは、いい、ひと」
「そう?じゃあお兄さんにも…自分で伝えられそう?」
「うんっ!」
紅月に向け勢いよく返事をし、フラヴィアーナは兄に電話をかける。心做しか、母の時よりも表情は嬉しそうだった。
「ァ!おにちゃ…!」
『どうしたの?ふぅ』
「あ、あのね…お、お友達の家、とまるっ!…お休みの、間…とか…」
『そうなの?そっか。母さんは…いつもの通りだよね。わかった、何かあったら、お兄ちゃんも時間が少ないけど電話してね?お友達に替われる?』
聴覚の良い2人には聞こえていただろうが、蒼柊には聞こえていない兄に言われ、フラヴィアーナは蒼柊にかわる。
すこし緊張した様子で、蒼柊は電話に出る。
「あ!あのっ、フラヴィアーナさんと仲良くさせてもらってます、紅 蒼柊です!」
『紅…あ、もしかして君、紅 柊夜さんの息子さん?』
「えっ?あっ!はい!な、なんで知ってるんですか…?」
『あはは!社長仲間でね!業種は違うんだけど、ボクの友達なんだ。年齢はもちろん離れてるよ?』
「そ、そうなんですか…!?あ!えっと、その、妹さんをお預かりしてもっっ…!?」
『もちろん、柊夜さんの家なら全然いいよ!今度、何か持っていくね』
「い、いえ!お気になさらず…!」
そうして電話を終えると、蒼柊はホッと息を吐いた。
フラヴィアーナに電話を返し、ニコリと微笑んで、4人は家の中を調査し始めた。
ホコリが上の方に溜まっている本棚、小瓶に詰められた苔 ─ テラリウムと呼ばれる類のもの、乾燥させて保管された薬草、上から下げられたドライフラワーなど、家の中はまるで、物語の中の魔法使いの家のようだった。
蒼柊が、ロフトを上がり、隅に置かれた本棚をいじる。
魔術に関する本、呪術に関する本、どれも見慣れないものだった。
少し引き出して題名を見たり、1冊を取って開き、気になったページを読んでいたら少し声に出ていたり…。そうしていると、蒼月か後ろに立っていた。
「何か気になるものはあったか?」
「いや…。手がかりになりそうなものは何も。そもそも、字が難しくて読めない所の方が多いんですコレ」
「そうか…。こちらも気になるものは無い、他に…」
「他に行こうか」。そう言いかけたところで、重いものがズレるような地響きらしき音がした。それも、ひとつではなく何十にも重なって聞こえている。
蒼柊は蒼月の方を向いていたが、蒼月はその端正な顔を拍子抜けしたような顔へと変貌させていた。蒼柊はそのまま本棚の方を向き直るが
そこに、本棚は無かった。
「うわ…すっごい…森!って感じの森だなあ…」
「森だからね。この奥にあるんだけど、手入れしていても老朽化には耐えられてないなぁ」
「管理してる人とかは?」
「私たちさ。蒼月も私も、なかなか来られないけれどね」
丁寧に地面に降ろされ、4人で森の中へ入っていく。道という道がある訳ではなく、獣が踏んでできた荒い道しかなかった。
吸血鬼の2人が先陣を切って歩くと、周りにいる獣たちがどんどん4人から離れていく音がした。脇の道からガサガサという音がするのは、獣が逃げていく音だろう。
かなり木が生い茂っていて、傘になっているためか、森の中の雪はそう積もっていなかった。
「森の中、生き物沢山いるんですね…」
「獣の事か。もう冬眠時期だが?」
「……えっ、でもガサガサ音が…」
「聞こえるのかお前。ふん、柊平よりも勘があるではないか」
「……え?」
蒼月がいう音がなんなのか、その先は怖くて聞けなかった。だが、「冬眠時期」ということは、この足音や草陰の音が「生きているもの」の音ではないと言うことだけが、明瞭に頭の中に真実として浮かび上がった。
これは冬のせいか、それとも何らかの悪寒なのだろうか。蒼柊はその場で身震いした。
「あ、の、…こ、紅月さぁん…」
「んー?なぁに、こわいのー?」
「だ、だって獣の音じゃないんでしょ…?」
「あはは、目の前に化け物が二人もいるのに今更~?」
蒼柊の恐怖など何処吹く風で、紅月は明るく笑い飛ばした。自分のことを「化け物」と言うことに、なんら違和感無く。
しばらく歩いていくと、かなりボロボロになった小屋が見えて来た。外見からは平屋のようだが、中はロフト形式で2階が見えた。
素材の木がボロボロで見た目はみすぼらしいが、細かな障子やドア、窓などの部分は風化しておらず、手入れされている。
「昔の家なのに、作りが随分とオシャレですね?」
「父上がね、こういう作りの家好きなんだ。元々、日本で生まれたわけじゃないらしい」
「日本で生まれたわけじゃない」という言葉に、蒼柊の脳内で引っ掛かりが生じた。
「父様、って…人間でもなかったんですよね?どうやって生まれるんです?」
「ううーん。一応両親は居たみたいだよ?でも、人間の間から純粋に吸血鬼として産まれたらしい。親のことは最初に食い殺しちゃったって話は聞いたかなあ」
「私らと大差ないだろう。結局私らも親の顔などロクに覚えてない」
古びた家の中に入ると、ホコリはあれどカビのような匂いは無かった。ただ、足元がギシギシと音を立てる。
外はもう既に、月光に照らされていた。
「あ!そういえば、フラヴィアーナちゃん、お家に連絡しなくて大丈夫?」
「あ!ダイジョブ!」
「そ、そうなの?」
「…私の事、…心配しない」
そう、寂しそうな顔でフラヴィアーナは言った。普通の家庭では無いことは見て取れた。だが、まだそこに踏み込むまでの許容距離ではないこともまたすぐに分かる。
フラヴィアーナはまた笑顔に戻り、「アオト、いる、へーき!」と楽しそうに言った。それが、カラ元気だと言うことも見え見えだった。
「…ふら…ゔぃあーな…ほんと言いづらいな」
「なーに!ソーゲツ!」
「一応電話くらい入れろ。別に心配していなくとも、面倒なことになって欲しくもない」
「んぁ…OK…」
「お前が言いたくないのなら俺か紅月が…いや人当たりは紅月の専門だ、紅月たのむ」
「はーい。フラヴィアーナちゃん、掛けてくれる?」
フラヴィアーナは渋々と電話をかけ始める。そういえばと、発信する前に紅月が声を上げる。
「フラヴィアーナちゃんのみょうじ…あー、ファミリーネームは?」
「んぁ、エト…Laforese…」
「ラフォレーゼ?どっちもその名前なの?」
「ウン、ファミリーネーム、2人とも、いっしょ」
「そっか」
そのまま発信し、電波は弱いものの一応掛かったようだ。
「ァー…マンマ…。えとね…あの…おと、もだちと、…エト…」
自身の親だと言うのに、歯切れ悪く説明をしだした。それも、なんと言っていいのか、相手の様子を伺うように。
それを見兼ねて、紅月さんが「変わるよ」と手を差し出した。フラヴィアーナはケータイを差し出し、紅月さんが代わりに話す。
「あぁ、もしもし。急にお電話替わってしまい申し訳ありません。フラヴィアーナさんのお母様ですね?」
『ええ。あなた誰?』
「紅月と申します。しがない本屋です。娘さんと最近、親戚の子が知り合いまして、数人で出掛けていたのですが遅くなりまして…明日の朝全員でお送り致します、本日はこちらに泊めてもよろしいでしょうか?」
丁寧な口調で、紅月はフラヴィアーナの母に事情を伝えた。少しだけ嘘も混じってるが…。普通であれば、少しくらい心配の声音が混じっていてもいいだろう、一言、「お願いします」くらいあってもいいだろう。
だが、次に返ってきた言葉は予想とは違っていた。
『あぁそうですか?別に、何日そちらに居てもらっても構いませんわ。では、忙しいので』
その言葉の終わり、ブツっと電話は切られ、会話は終わってしまった。
「…。エト…だ、から…いいの…」
「薄情な奴もいたもんだ。父親もこうか?」
「…ウン。だから、帰らなくて、イーノ」
「…じゃ、じゃあ!帰りたくないなら、うちに泊まっていいよ!うち、広いし、母さんも父さんも大歓迎さ!」
蒼柊の声音には、怒りの色が混じっていた。それは吸血鬼2人にしか感じ取れなかっただろう。だが、2人もまたそれでいいと思った。
連絡はした、親から許可だってある。ならば、この休みの間だけでも泊まらせたって文句あるまい。
「ァ、う、…お兄ちゃん、お兄ちゃん、に…イウ…。お兄ちゃんは、いい、ひと」
「そう?じゃあお兄さんにも…自分で伝えられそう?」
「うんっ!」
紅月に向け勢いよく返事をし、フラヴィアーナは兄に電話をかける。心做しか、母の時よりも表情は嬉しそうだった。
「ァ!おにちゃ…!」
『どうしたの?ふぅ』
「あ、あのね…お、お友達の家、とまるっ!…お休みの、間…とか…」
『そうなの?そっか。母さんは…いつもの通りだよね。わかった、何かあったら、お兄ちゃんも時間が少ないけど電話してね?お友達に替われる?』
聴覚の良い2人には聞こえていただろうが、蒼柊には聞こえていない兄に言われ、フラヴィアーナは蒼柊にかわる。
すこし緊張した様子で、蒼柊は電話に出る。
「あ!あのっ、フラヴィアーナさんと仲良くさせてもらってます、紅 蒼柊です!」
『紅…あ、もしかして君、紅 柊夜さんの息子さん?』
「えっ?あっ!はい!な、なんで知ってるんですか…?」
『あはは!社長仲間でね!業種は違うんだけど、ボクの友達なんだ。年齢はもちろん離れてるよ?』
「そ、そうなんですか…!?あ!えっと、その、妹さんをお預かりしてもっっ…!?」
『もちろん、柊夜さんの家なら全然いいよ!今度、何か持っていくね』
「い、いえ!お気になさらず…!」
そうして電話を終えると、蒼柊はホッと息を吐いた。
フラヴィアーナに電話を返し、ニコリと微笑んで、4人は家の中を調査し始めた。
ホコリが上の方に溜まっている本棚、小瓶に詰められた苔 ─ テラリウムと呼ばれる類のもの、乾燥させて保管された薬草、上から下げられたドライフラワーなど、家の中はまるで、物語の中の魔法使いの家のようだった。
蒼柊が、ロフトを上がり、隅に置かれた本棚をいじる。
魔術に関する本、呪術に関する本、どれも見慣れないものだった。
少し引き出して題名を見たり、1冊を取って開き、気になったページを読んでいたら少し声に出ていたり…。そうしていると、蒼月か後ろに立っていた。
「何か気になるものはあったか?」
「いや…。手がかりになりそうなものは何も。そもそも、字が難しくて読めない所の方が多いんですコレ」
「そうか…。こちらも気になるものは無い、他に…」
「他に行こうか」。そう言いかけたところで、重いものがズレるような地響きらしき音がした。それも、ひとつではなく何十にも重なって聞こえている。
蒼柊は蒼月の方を向いていたが、蒼月はその端正な顔を拍子抜けしたような顔へと変貌させていた。蒼柊はそのまま本棚の方を向き直るが
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