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2章
1B-使い道
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「エルフ達から村を救ったお礼にもらったんだけど……。やっぱりレアモノだったんだな……」
いやむしろアイバニーゼの言葉から察するに、恐らく腰が抜けるほど高価なものだ。
そんなものを軽々しく鞄に入れて持ち運んでいたことが、奏太は急に恐ろしくなり身震いする。
「おいおいこれだけあればシンセサイザーが100個は作れるし、それ以前に一生生活に困らねえよ……」
「あの異種族と交流しないエルフ族から頼られ、窮地をお救いになられた上、国宝級の財宝を与えられるなんて……流石は奏太様ですわ!」
2人が畏敬の念を奏太達に向ける。
「いやむしろこれだけあれば、魔晶石は電気も通すらしいから糸状に加工してコイルにすればエレキギターのピックアップや弦も……」
永吉が何やらブツブツと楽器製作の構想を練っている。
聞こえてきた言葉からすると、どうやら魔晶石を使えばエレキギターの部品等にも応用できるみたいだ。
それならばと、奏太が一つ提案の提案を思い付く。
「なあ、シンセサイザーに必要な分を渡すから、これを使って金重のベースを修理してくれよ」
「え!?」
「まぁ!」
「ふえ!?」
「ふお?」
4人が思い思いの表情で、一斉に奏太方を見る。
「お、俺はもちろん構わねえが、いいのか……?」
「ああっ……! 奏太様はなんと慈悲深いお方なのですか……!
私の全てを奏太様に差し出してお礼いたします!」
「だだだダメですよ! エルフの方々から頂いた貴重なものをそんな簡単に人にあげては……!」
「ふ~む。これで弦やピックアップを交換できるなら、小生としては非常に興味深いでござる」
3名はおおむね同意だが、響子ただ一人が奏太の提案に反対した。
「でも響子さんが燃やしたベースも直せるなら直した方がいいと思うし、楽器に役立つものを売るのは勿体ない。
それにこれで電子ピアノがシンセサイザーに化けるなら、俺は使ってもらった方がいいと思う」
「む、むむむ……それを言われてしまいますと、なにも反論できません……」
奏太に完全論破され、響子が渋々押し黙る。
これだけ高価なものはただ持っていても扱いに困るし、自分達にとって有益な使い道があるなら利用しない手はない。
それにたとえ売って大金を手にしたとしても、自分が本当に求めているものには辿り着かないってことを、昨日金重に教わったばかりだ。
お店のお姉さんにお金を払って素人童貞となるよりも、俺はロックンロールでモテモテになって本当の童貞卒業を目指そう。
奏太は固い決意で誘惑を振り切り、このレアアイテムを音楽に活かすことに決めた。
「じゃあ早速、これを俺達の楽器製作に役立ててくれよ」
「ちょっと待ってくれ。こいつはこのままでは使えないんだ」
折角奏太が快く魔晶石を差し出したところで、永吉が突然水を差した。
「こいつはまだ原石だから磨かなきゃ使えねえ。それに素材として使うためには特殊な加工技術が必要なんだが、あいにくこの国にはそれができる奴はいないんだ」
なるほど。先ほど永吉が出した結晶と見た目が違うのは、まだ磨かれていないからなのか。
「こいつを加工できるのは、コラグ王国にいるドワーフだけだ。
奴らの錬金術なら魔晶石を様々な形に加工できる」
ここでまたもや異世界らしいワードが永吉の口から飛び出す。
「ドワーフって、あの斧を持った背の低いドワーフでござるか?」
金重が典型的なドワーフのイメージを語りながら、永吉に質問する。
「ああ、あの頑固で屈強でエルフ嫌いなドワーフだ。」
どうやらこの世界のドワーフも、奏太達のイメージする通りの風貌のようだ。
「行きましょう奏太様! コラグ王国へ! あの国なら古くからズームー王国と同盟を結んでおりますから、すぐに行けますわ!」
アイバニーゼが目を輝かせながら奏太に迫ってきた。
「え!? アイバニーゼも来るの!?」
アイバニーゼが同行なんてしたら、どう考えても波乱な未来しか想像できず、奏太が嫌そうに応える。
「もちろんですわ! 元々ズームー王国と同盟を組んだ段階で、コラグ王国へは訪問する予定でしたから、公務ということでお父様にも話を付けてきます!
どうせなら私の護衛任務ということで奏太様にはご同行してもらいますわ!」
みるみるうちにアイバニーゼが自分のペースで話を進めていく。
「ああっ……奏太様の隣で旅が出来るなんて……!」
アイバニーゼは一人で妄想の世界へと入り込んでいる。
どうやら拒否することは不可能らしく、奏太が観念すると後ろから響子のため息が聞こえてきた。
その時だったーー
「アイバニーゼ様、宜しいでしょうか」
突然執事が店の中に入ってきて、アイバニーゼの妄想を遮った。
「城の者が何やら用があるそうです。奏太様達と共に城までお送りいたしますので、至急馬車にお戻りください」
一体何事かと奏太達は顔を見合わせ、執事に急かされるまま馬車へと乗り込んだーー
いやむしろアイバニーゼの言葉から察するに、恐らく腰が抜けるほど高価なものだ。
そんなものを軽々しく鞄に入れて持ち運んでいたことが、奏太は急に恐ろしくなり身震いする。
「おいおいこれだけあればシンセサイザーが100個は作れるし、それ以前に一生生活に困らねえよ……」
「あの異種族と交流しないエルフ族から頼られ、窮地をお救いになられた上、国宝級の財宝を与えられるなんて……流石は奏太様ですわ!」
2人が畏敬の念を奏太達に向ける。
「いやむしろこれだけあれば、魔晶石は電気も通すらしいから糸状に加工してコイルにすればエレキギターのピックアップや弦も……」
永吉が何やらブツブツと楽器製作の構想を練っている。
聞こえてきた言葉からすると、どうやら魔晶石を使えばエレキギターの部品等にも応用できるみたいだ。
それならばと、奏太が一つ提案の提案を思い付く。
「なあ、シンセサイザーに必要な分を渡すから、これを使って金重のベースを修理してくれよ」
「え!?」
「まぁ!」
「ふえ!?」
「ふお?」
4人が思い思いの表情で、一斉に奏太方を見る。
「お、俺はもちろん構わねえが、いいのか……?」
「ああっ……! 奏太様はなんと慈悲深いお方なのですか……!
私の全てを奏太様に差し出してお礼いたします!」
「だだだダメですよ! エルフの方々から頂いた貴重なものをそんな簡単に人にあげては……!」
「ふ~む。これで弦やピックアップを交換できるなら、小生としては非常に興味深いでござる」
3名はおおむね同意だが、響子ただ一人が奏太の提案に反対した。
「でも響子さんが燃やしたベースも直せるなら直した方がいいと思うし、楽器に役立つものを売るのは勿体ない。
それにこれで電子ピアノがシンセサイザーに化けるなら、俺は使ってもらった方がいいと思う」
「む、むむむ……それを言われてしまいますと、なにも反論できません……」
奏太に完全論破され、響子が渋々押し黙る。
これだけ高価なものはただ持っていても扱いに困るし、自分達にとって有益な使い道があるなら利用しない手はない。
それにたとえ売って大金を手にしたとしても、自分が本当に求めているものには辿り着かないってことを、昨日金重に教わったばかりだ。
お店のお姉さんにお金を払って素人童貞となるよりも、俺はロックンロールでモテモテになって本当の童貞卒業を目指そう。
奏太は固い決意で誘惑を振り切り、このレアアイテムを音楽に活かすことに決めた。
「じゃあ早速、これを俺達の楽器製作に役立ててくれよ」
「ちょっと待ってくれ。こいつはこのままでは使えないんだ」
折角奏太が快く魔晶石を差し出したところで、永吉が突然水を差した。
「こいつはまだ原石だから磨かなきゃ使えねえ。それに素材として使うためには特殊な加工技術が必要なんだが、あいにくこの国にはそれができる奴はいないんだ」
なるほど。先ほど永吉が出した結晶と見た目が違うのは、まだ磨かれていないからなのか。
「こいつを加工できるのは、コラグ王国にいるドワーフだけだ。
奴らの錬金術なら魔晶石を様々な形に加工できる」
ここでまたもや異世界らしいワードが永吉の口から飛び出す。
「ドワーフって、あの斧を持った背の低いドワーフでござるか?」
金重が典型的なドワーフのイメージを語りながら、永吉に質問する。
「ああ、あの頑固で屈強でエルフ嫌いなドワーフだ。」
どうやらこの世界のドワーフも、奏太達のイメージする通りの風貌のようだ。
「行きましょう奏太様! コラグ王国へ! あの国なら古くからズームー王国と同盟を結んでおりますから、すぐに行けますわ!」
アイバニーゼが目を輝かせながら奏太に迫ってきた。
「え!? アイバニーゼも来るの!?」
アイバニーゼが同行なんてしたら、どう考えても波乱な未来しか想像できず、奏太が嫌そうに応える。
「もちろんですわ! 元々ズームー王国と同盟を組んだ段階で、コラグ王国へは訪問する予定でしたから、公務ということでお父様にも話を付けてきます!
どうせなら私の護衛任務ということで奏太様にはご同行してもらいますわ!」
みるみるうちにアイバニーゼが自分のペースで話を進めていく。
「ああっ……奏太様の隣で旅が出来るなんて……!」
アイバニーゼは一人で妄想の世界へと入り込んでいる。
どうやら拒否することは不可能らしく、奏太が観念すると後ろから響子のため息が聞こえてきた。
その時だったーー
「アイバニーゼ様、宜しいでしょうか」
突然執事が店の中に入ってきて、アイバニーゼの妄想を遮った。
「城の者が何やら用があるそうです。奏太様達と共に城までお送りいたしますので、至急馬車にお戻りください」
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