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イケメンヤンキー
しおりを挟む「い、命だけはぁ……お助けください…」
俺は前髪で隠れて見えていないだろうが、瞳に涙を浮かべて必死に許しを得ようとした。
「…」
しかし白石研磨は黙ったまま俺をじっくり見ている。
何をそんなに見ているのだろう…俺の顔そんなに見てて面白いのか??いや、全然。
「あの…」
と、俺が口を開きかけた瞬間…
白石研磨が右手を上げた。
___ッ!!
(殴られる…)
俺はそう確信して瞳を瞑った。
シーン…
何も起こらない。頭や頬、身体には何の痛みもない…
(あれ?)
殴られて当然なのに何も起こらなくて不思議に思った。
てか、逆に怖いです…。殴られた方がマシかもしれない…この沈黙がいやだ。
我慢できず俺は、そ~っと瞳を開く。
すると白石研磨と目が合ってしまった。
俺の体は悲鳴をあげるようにブルブルと震えた。
そんな俺を見て、白石研磨は…
「…何もしねぇから。そんな怖がんな…」
と、不機嫌+寂しそう(?)に言った。
「ご、ごめんなさい!」
俺は頭を下げながら謝った。
どうやら殴られないようだ。一安心…
平凡な顔が大惨事になるところだったぁ。危ねぇ。
助かった(?)のかな…良かった。
俺は段々と血の気が戻ってくるような気がした。
すると再び白石研磨の手が俺に近づいてくると俺の前髪をかきあげた…。
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