7 / 24
回復方法があまりにひどくて泣きそうです。
「ん、……あ、あっ、」
誰だ、さっきから。
うるさいぞ。
「あ……っ、」
声を出そうとして、気付いた。
……これは。
俺の声、なのか?
◆◇◆
はっ、と覚醒した。
『気がついたか、』
目の前は一面、肌色だった。視線を上にやる。
……赤茶の髪。明るい、緑色の目。
これは。
俺を迎えに来たという、あの、勇者。名前は、確か。
テ……なんとか。
そうだ。
ティボルト、略してテオだ。
「……テオ?」
テオは、目を覚ました俺を見て。安心したように微笑んだ。
どくん、と胸の鼓動が高鳴ったのを感じた。
どうやらイケメンの微笑みというのは、男相手でもなかなか破壊力が高いもののようだ。
ましてや至近距離なので、直撃である。
『君は、出力最大で”清浄なる光”を放出してしまって、気を失っていたんだよ』
”清浄なる光”。
ああ、あれか。手から出た、謎の光。
……夢では、なかったのか。あれは。
できれば夢であって欲しかったが。
「う、」
身体を動かそうとして。
ひどい違和感に気付いた。
……俺は何故、勇者であるテオに、裸で抱き締められているのだろうか。
しかも、下半身がやけに密着しているような……。
見れば、俺は足を大きく開かされていて。
その間にテオの胴体が挟まっている。
挟まっている、というか。
固い物を、あらぬ場所に突っ込まれている……?
「……うあっ!?」
俺の中に入ってる、これは。
まさか。……男性器ではなかろうか。
◆◇◆
テオは、苦しそうに顔をしかめた。
『っく、そんなに締め付けないでくれ。……もっと欲しいのか? これ以上搾り取られたら、さすがに俺も、魔力が尽きそうだ』
もっと欲しい? 何をだ。
搾り取る? 魔力?
いったいどうして、こんなことに。
それに、テオは次元移動の大魔法とやらを使って衰弱していたようなのに。
やたら元気になっている。あちこち傷だらけだったのも、治っているようだ。
勇者というのは怪我や気力の回復が早いのだろうか?
『ティボルト、お前ばかりずるいぞ。そろそろ交代しろ』
ワルターの声。
『次は私の番ですよ。ワルター、あなたは魔力がほとんどないのだから、交代しても意味無いでしょう』
レオナルドも。
二人も、ここにいたのか。
良く見れば、医療室のような場所で。
医療器具のような物が見える。
中央にある簡素なベッドに横たわった裸の俺の上に、同じく裸のテオが覆い被さっていて。
ワルターとレオナルドが、それをかぶりつきで見ている状態だった。
いったい、何だ? この状況は。
『レオもワルターも必要ない。もう充分回復してるだろう、ほら。顔色もいいし』
テオの口ぶりからして。
どうやらこれは医療行為の一環らしいが。どういう治療だと、男性器を肛門に挿入することになるのだろう。
全く意味がわからない。
「……状況の説明を要求する」
テオの胸板を押すと。彼は俺に視線を戻した。
『ああ、そうか。君は異世界人だったな。説明すると……、』
いや、そのまま説明しようとするな。
「その前に、おまえの、これを、さっさと抜け!」
『え、ちょ、そんな締め、……っう、』
叫んだ拍子に、そこを締め付けてしまい、テオが俺の中で果てた。
同時に、俺も。
◆◇◆
テオに、出されて。
理解は、した。
テオが俺の中に射精した途端に、全身に力がみなぎるような感覚がしたからだ。
それで、純粋に、倒れた俺を気遣ってした行為だとは、理解した。
理解したが。
「俺の世界では、ああいう行為は、結婚を前提とした男女のするものだ」
俺は考え方が固い、古いと言われるが。
自分はそう思うのだから、他人に口出しされる筋合いは無い。
最近は男同士でも婚姻は可能というが。
男同士であろうとも、そういった行為は結婚前提のものがするべきだと思う。性病などの蔓延を防ぐためにも。
今回は、仕方ない。
こちらの世界なりの流儀で、回復しようとしてくれたのだ。
純粋な医療行為だと思っておこう。
『それは申し訳ないことをした。なら、責任を取って嫁に貰おう』
テオは真顔で言った。
「……そういう話ではない」
そもそも俺は女ではないので嫁にはなれないし。
別に貞操を奪われたとも思っていないので、責任をとってもらう必要もない。
ワルターにレオナルド、ずるいコールやめろ。
◆◇◆
この世界では普通、消費した魔力は、休めば自然に回復するものらしい。
だが、異世界人である俺は、いくら休んでも自然回復をしないため、魔力を持った者から定期的に、魔力を供給してもらう必要があるという。
しかし、その方法が問題であった。
素肌で抱き合って魔力を与える、唾液、血液、または精液を摂取する。
接触及び体液を提供される。
それ以外の回復方法はない、というのだ。
テオは俺が倒れた際、消耗があまりに激しかったため、素肌で抱き締めるだけでは効率が悪いと、手っ取り早く全部を施したそうだ。
つまり。
裸で抱き、キスで唾液を摂らせながら、精液を摂取させた、と。
…………そうか。
俺は、ファーストキスも、テオに……。
……仕方ない。緊急事態だったのだ。深く考えるのはやめよう。
誰だ、さっきから。
うるさいぞ。
「あ……っ、」
声を出そうとして、気付いた。
……これは。
俺の声、なのか?
◆◇◆
はっ、と覚醒した。
『気がついたか、』
目の前は一面、肌色だった。視線を上にやる。
……赤茶の髪。明るい、緑色の目。
これは。
俺を迎えに来たという、あの、勇者。名前は、確か。
テ……なんとか。
そうだ。
ティボルト、略してテオだ。
「……テオ?」
テオは、目を覚ました俺を見て。安心したように微笑んだ。
どくん、と胸の鼓動が高鳴ったのを感じた。
どうやらイケメンの微笑みというのは、男相手でもなかなか破壊力が高いもののようだ。
ましてや至近距離なので、直撃である。
『君は、出力最大で”清浄なる光”を放出してしまって、気を失っていたんだよ』
”清浄なる光”。
ああ、あれか。手から出た、謎の光。
……夢では、なかったのか。あれは。
できれば夢であって欲しかったが。
「う、」
身体を動かそうとして。
ひどい違和感に気付いた。
……俺は何故、勇者であるテオに、裸で抱き締められているのだろうか。
しかも、下半身がやけに密着しているような……。
見れば、俺は足を大きく開かされていて。
その間にテオの胴体が挟まっている。
挟まっている、というか。
固い物を、あらぬ場所に突っ込まれている……?
「……うあっ!?」
俺の中に入ってる、これは。
まさか。……男性器ではなかろうか。
◆◇◆
テオは、苦しそうに顔をしかめた。
『っく、そんなに締め付けないでくれ。……もっと欲しいのか? これ以上搾り取られたら、さすがに俺も、魔力が尽きそうだ』
もっと欲しい? 何をだ。
搾り取る? 魔力?
いったいどうして、こんなことに。
それに、テオは次元移動の大魔法とやらを使って衰弱していたようなのに。
やたら元気になっている。あちこち傷だらけだったのも、治っているようだ。
勇者というのは怪我や気力の回復が早いのだろうか?
『ティボルト、お前ばかりずるいぞ。そろそろ交代しろ』
ワルターの声。
『次は私の番ですよ。ワルター、あなたは魔力がほとんどないのだから、交代しても意味無いでしょう』
レオナルドも。
二人も、ここにいたのか。
良く見れば、医療室のような場所で。
医療器具のような物が見える。
中央にある簡素なベッドに横たわった裸の俺の上に、同じく裸のテオが覆い被さっていて。
ワルターとレオナルドが、それをかぶりつきで見ている状態だった。
いったい、何だ? この状況は。
『レオもワルターも必要ない。もう充分回復してるだろう、ほら。顔色もいいし』
テオの口ぶりからして。
どうやらこれは医療行為の一環らしいが。どういう治療だと、男性器を肛門に挿入することになるのだろう。
全く意味がわからない。
「……状況の説明を要求する」
テオの胸板を押すと。彼は俺に視線を戻した。
『ああ、そうか。君は異世界人だったな。説明すると……、』
いや、そのまま説明しようとするな。
「その前に、おまえの、これを、さっさと抜け!」
『え、ちょ、そんな締め、……っう、』
叫んだ拍子に、そこを締め付けてしまい、テオが俺の中で果てた。
同時に、俺も。
◆◇◆
テオに、出されて。
理解は、した。
テオが俺の中に射精した途端に、全身に力がみなぎるような感覚がしたからだ。
それで、純粋に、倒れた俺を気遣ってした行為だとは、理解した。
理解したが。
「俺の世界では、ああいう行為は、結婚を前提とした男女のするものだ」
俺は考え方が固い、古いと言われるが。
自分はそう思うのだから、他人に口出しされる筋合いは無い。
最近は男同士でも婚姻は可能というが。
男同士であろうとも、そういった行為は結婚前提のものがするべきだと思う。性病などの蔓延を防ぐためにも。
今回は、仕方ない。
こちらの世界なりの流儀で、回復しようとしてくれたのだ。
純粋な医療行為だと思っておこう。
『それは申し訳ないことをした。なら、責任を取って嫁に貰おう』
テオは真顔で言った。
「……そういう話ではない」
そもそも俺は女ではないので嫁にはなれないし。
別に貞操を奪われたとも思っていないので、責任をとってもらう必要もない。
ワルターにレオナルド、ずるいコールやめろ。
◆◇◆
この世界では普通、消費した魔力は、休めば自然に回復するものらしい。
だが、異世界人である俺は、いくら休んでも自然回復をしないため、魔力を持った者から定期的に、魔力を供給してもらう必要があるという。
しかし、その方法が問題であった。
素肌で抱き合って魔力を与える、唾液、血液、または精液を摂取する。
接触及び体液を提供される。
それ以外の回復方法はない、というのだ。
テオは俺が倒れた際、消耗があまりに激しかったため、素肌で抱き締めるだけでは効率が悪いと、手っ取り早く全部を施したそうだ。
つまり。
裸で抱き、キスで唾液を摂らせながら、精液を摂取させた、と。
…………そうか。
俺は、ファーストキスも、テオに……。
……仕方ない。緊急事態だったのだ。深く考えるのはやめよう。
あなたにおすすめの小説
家に帰ったら、妻は冷たくなっていた。突然シングルファザーになった勇者パーティーの治癒師は家族を修復したい
八朔バニラ
ファンタジー
勇者パーティーに所属し、魔王討伐した治癒師(ヒーラー)のゼノスは街の人々の歓声に包まれながら、3年ぶりに家に帰った。家族が出迎えてくれると思ったが、誰も出迎えてくれない。ゼノスは不満に思いながら家に入ると、妻の身体は冷たくなっていた。15歳の長男ルミナスはゼノスの代わりに一家の柱として妹を守り抜き、父に深い拒絶のこもった瞳を向けていた。そして、8歳の長女ミリアは父の顔も忘れていた。
ゼノスは決意する。英雄の肩書きを捨て、一人の不器用な父親として、バラバラになった家族の心を繋ぎ合わせることを。
これは世界最強の治癒師が家族を修復する物語である。
陛下の前で婚約破棄!………でも実は……(笑)
ミクリ21
BL
陛下を祝う誕生パーティーにて。
僕の婚約者のセレンが、僕に婚約破棄だと言い出した。
隣には、婚約者の僕ではなく元平民少女のアイルがいる。
僕を断罪するセレンに、僕は涙を流す。
でも、実はこれには訳がある。
知らないのは、アイルだけ………。
さぁ、楽しい楽しい劇の始まりさ〜♪
婚約破棄させた愛し合う2人にザマァされた俺。とその後
結人
BL
王太子妃になるために頑張ってた公爵家の三男アランが愛する2人の愛でザマァされ…溺愛される話。
※男しかいない世界で男同士でも結婚できます。子供はなんかしたら作ることができます。きっと…。
全5話完結。予約更新します。
義理の家族に虐げられている伯爵令息ですが、気にしてないので平気です。王子にも興味はありません。
竜鳴躍
BL
性格の悪い傲慢な王太子のどこが素敵なのか分かりません。王妃なんて一番めんどくさいポジションだと思います。僕は一応伯爵令息ですが、子どもの頃に両親が亡くなって叔父家族が伯爵家を相続したので、居候のようなものです。
あれこれめんどくさいです。
学校も身づくろいも適当でいいんです。僕は、僕の才能を使いたい人のために使います。
冴えない取り柄もないと思っていた主人公が、実は…。
主人公は虐げる人の知らないところで輝いています。
全てを知って後悔するのは…。
☆2022年6月29日 BL 1位ありがとうございます!一瞬でも嬉しいです!
☆2,022年7月7日 実は子どもが主人公の話を始めてます。
囚われの親指王子が瀕死の騎士を助けたら、王子さまでした。https://www.alphapolis.co.jp/novel/355043923/237646317
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
龍王の番〜双子の運命の分かれ道・人生が狂った者たちの結末〜
クラゲ散歩
ファンタジー
ある小さな村に、双子の女の子が生まれた。
生まれて間もない時に、いきなり家に誰かが入ってきた。高貴なオーラを身にまとった、龍国の王ザナが側近二人を連れ現れた。
母親の横で、お湯に入りスヤスヤと眠っている子に「この娘は、私の○○の番だ。名をアリサと名付けよ。
そして18歳になったら、私の妻として迎えよう。それまでは、不自由のないようにこちらで準備をする。」と言い残し去って行った。
それから〜18年後
約束通り。贈られてきた豪華な花嫁衣装に身を包み。
アリサと両親は、龍の背中に乗りこみ。
いざ〜龍国へ出発した。
あれれ?アリサと両親だけだと数が合わないよね??
確か双子だったよね?
もう一人の女の子は〜どうしたのよ〜!
物語に登場する人物達の視点です。
【完結】国に売られた僕は変態皇帝に育てられ寵妃になった
cyan
BL
陛下が町娘に手を出して生まれたのが僕。後宮で虐げられて生活していた僕は、とうとう他国に売られることになった。
一途なシオンと、皇帝のお話。
※どんどん変態度が増すので苦手な方はお気を付けください。
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!