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おまけ
幸せな初夜
リン、と鈴の音がして。
襖が開き、着物姿の顕正さんが入って来た。
「……綺麗だ」
ぼくを見て、微笑んだ。
凛々しい花婿からそんなことを言われて。照れてしまう。
羽織っていた着物を脱いで、肌襦袢一枚で布団に横になるよう言われて。その通りにする。
着物の上から、胸に手を当てられて。
「早鐘のようだね。緊張してる?」
「……はい」
素直に頷いた。
「今夜は初夜だからね。……優しくするよ」
「はい、旦那様。どうか可愛がってください」
指南書の通りに言う。
*****
昨日はお預けだったけど。去年から今日まで、もう何度もしたのに。
今更、緊張するのも我ながらおかしいと思う。
でも、結婚式の後だし。
環境も、いつもと変わっているので、余計に気分が高まっているのかもしれない。
「ん、」
キスをされて。優しい手つきで頬を撫でられる。
顕正さんは枕元にあった物入れから、ローションとコンドームを取り出した。
「……初めてだというのに、随分と美味しそうに指を呑み込んでいるね?」
慣らしながら、耳元で囁かれる。
どうやら初夜プレイ、というものらしい。
顕正さんはこういったごっこ遊びが好きらしく、たまに望まれる。
「い、痛くはないです。変な感じがするだけで」
「本当? 君は、こちらの素質があるのかもしれないな」
最初に指を入れられた時を思い返しても、痛くはなかった。
あの時は、すぐにでも性器を挿入したかっただろうに、太股で我慢して。
痛くないよう、慣らしてくれた。
さすがに顕正さんの性器を入れられた時は、大きすぎて、痛かったけど。
切れるほどの無茶はされなかったし。すぐに気持ち良くなった。
「あ……っ、顕正さ、……旦那様。ここに、お情けをくださいませ」
早く、入れて欲しくて。
自分からそこを拡げて。指南書に書いてあった通りにお願いした。
「……っ、全く、君は……!」
足を抱え上げられて。
灼熱の棒に、身体を貫かれた。
*****
「は、……あっ、あ、ああっ、」
ぐっ、ぐっ、と。
腰を押し付けるように、少しずつ挿入されていく。
何とか頭の部分が入っても。
竿も太くて長いため、全部を受け入れるのは困難だった。
でも、それに慣れてしまえばお腹いっぱい満たされて。とても気持ち良かった。
「……まだ、早かったのではないか?」
「大丈夫、です……、早く、顕正さんが、欲しかった、から」
「ここも、ろくに弄ってやれなかったのに?」
「あんっ、」
親指で、胸の先をぐりぐりと捏ねられる。
弄られると、乳首が勃ち、固くなる。今では、服で擦れるだけでそうなってしまう。
指で弄られるのも、舐めたり吸われたりするのも気持ち良い。
男の胸も性感帯だと、顕正さんに教えられた。
「きついな、」
半ばまで入れたところで止まって。引き抜かれてしまう。
「や、だめ、抜かないで……、」
咄嗟に足を逞しい腰に絡ませて、留めた。
「初々しいのに、淫らで可愛い私の花嫁。まだ、奥の方は解れていないようだが。どうする?」
顕正さんは目を細めて、いやらしく乱れるぼくの姿を見下ろしている。
「……いいから、ぜんぶ、挿れてください」
「私が、欲しい?」
「はい。顕正さんのおっきいので、奥、突いて……、おく、いっぱい、顕正さんの子種をください……、」
一年かけて、教え込まれた。
もう、顕正さんの大きくて熱い性器で奥を突かれながら中に出されないと、満足できない身体にされてしまった。
こんな身体にしてしまった責任は、一生かけて取ると言ってくれた。
「良い子だ。……好きなだけ、味わえ……!」
ズン、と強く突き上げられて。
全身に、痺れるような快感が拡がっていく。
それと同時に、顕正さんとぼくのお腹に、ぼくの精液が散った。
*****
顕正さんは、物入れから小さなビンを出して。布団にその中身を振りまいた。
シェフ……台所頭から貰った鳥の血らしい。明日の朝食に使う鳥の血だと思うと、色々複雑な気持ちになるけど。
初夜の儀式は、これで終わりのようだ。
「さて、これでいいか。続きは私の部屋でするとしよう。ここでは落ち着かないだろう?」
顕正さんの羽織で包まれて、ひょいと抱き上げられた。
「白無垢の花嫁を汚すのも悪くなかったが。できればウエディングドレスのまま抱きたかったな……」
心底残念そうだった。
ウエディングドレス姿の花嫁を抱くのは、男のロマンだったらしい。ぼくも男だけど、よくわからない。
でも。
「じゃあ、うちに帰った時、やり直しましょうか?」
「え、いいのか?」
「はい。顕正さんが望むなら。顕正さんの幸せは、ぼくの幸せです」
喜んでくれるなら、何だってしたい。
「ああもう、……君はこれ以上私を夢中にさせて、どうするつもりなんだ?」
ぎゅっと抱き締められた。
「ずっと、一緒にいたいです」
顕正さんの首に腕を回して。頬にキスをした。
「ああ。君の望み通りに。……一生、離すものか。私の、愛しい花嫁」
キスを返してくれて。
続きをするために、顕正さんの部屋に向かった。
こんな風に、お互いに幸せを与え合って。
死がふたりを分かつまで、愛し合いましょうね。
おわり
襖が開き、着物姿の顕正さんが入って来た。
「……綺麗だ」
ぼくを見て、微笑んだ。
凛々しい花婿からそんなことを言われて。照れてしまう。
羽織っていた着物を脱いで、肌襦袢一枚で布団に横になるよう言われて。その通りにする。
着物の上から、胸に手を当てられて。
「早鐘のようだね。緊張してる?」
「……はい」
素直に頷いた。
「今夜は初夜だからね。……優しくするよ」
「はい、旦那様。どうか可愛がってください」
指南書の通りに言う。
*****
昨日はお預けだったけど。去年から今日まで、もう何度もしたのに。
今更、緊張するのも我ながらおかしいと思う。
でも、結婚式の後だし。
環境も、いつもと変わっているので、余計に気分が高まっているのかもしれない。
「ん、」
キスをされて。優しい手つきで頬を撫でられる。
顕正さんは枕元にあった物入れから、ローションとコンドームを取り出した。
「……初めてだというのに、随分と美味しそうに指を呑み込んでいるね?」
慣らしながら、耳元で囁かれる。
どうやら初夜プレイ、というものらしい。
顕正さんはこういったごっこ遊びが好きらしく、たまに望まれる。
「い、痛くはないです。変な感じがするだけで」
「本当? 君は、こちらの素質があるのかもしれないな」
最初に指を入れられた時を思い返しても、痛くはなかった。
あの時は、すぐにでも性器を挿入したかっただろうに、太股で我慢して。
痛くないよう、慣らしてくれた。
さすがに顕正さんの性器を入れられた時は、大きすぎて、痛かったけど。
切れるほどの無茶はされなかったし。すぐに気持ち良くなった。
「あ……っ、顕正さ、……旦那様。ここに、お情けをくださいませ」
早く、入れて欲しくて。
自分からそこを拡げて。指南書に書いてあった通りにお願いした。
「……っ、全く、君は……!」
足を抱え上げられて。
灼熱の棒に、身体を貫かれた。
*****
「は、……あっ、あ、ああっ、」
ぐっ、ぐっ、と。
腰を押し付けるように、少しずつ挿入されていく。
何とか頭の部分が入っても。
竿も太くて長いため、全部を受け入れるのは困難だった。
でも、それに慣れてしまえばお腹いっぱい満たされて。とても気持ち良かった。
「……まだ、早かったのではないか?」
「大丈夫、です……、早く、顕正さんが、欲しかった、から」
「ここも、ろくに弄ってやれなかったのに?」
「あんっ、」
親指で、胸の先をぐりぐりと捏ねられる。
弄られると、乳首が勃ち、固くなる。今では、服で擦れるだけでそうなってしまう。
指で弄られるのも、舐めたり吸われたりするのも気持ち良い。
男の胸も性感帯だと、顕正さんに教えられた。
「きついな、」
半ばまで入れたところで止まって。引き抜かれてしまう。
「や、だめ、抜かないで……、」
咄嗟に足を逞しい腰に絡ませて、留めた。
「初々しいのに、淫らで可愛い私の花嫁。まだ、奥の方は解れていないようだが。どうする?」
顕正さんは目を細めて、いやらしく乱れるぼくの姿を見下ろしている。
「……いいから、ぜんぶ、挿れてください」
「私が、欲しい?」
「はい。顕正さんのおっきいので、奥、突いて……、おく、いっぱい、顕正さんの子種をください……、」
一年かけて、教え込まれた。
もう、顕正さんの大きくて熱い性器で奥を突かれながら中に出されないと、満足できない身体にされてしまった。
こんな身体にしてしまった責任は、一生かけて取ると言ってくれた。
「良い子だ。……好きなだけ、味わえ……!」
ズン、と強く突き上げられて。
全身に、痺れるような快感が拡がっていく。
それと同時に、顕正さんとぼくのお腹に、ぼくの精液が散った。
*****
顕正さんは、物入れから小さなビンを出して。布団にその中身を振りまいた。
シェフ……台所頭から貰った鳥の血らしい。明日の朝食に使う鳥の血だと思うと、色々複雑な気持ちになるけど。
初夜の儀式は、これで終わりのようだ。
「さて、これでいいか。続きは私の部屋でするとしよう。ここでは落ち着かないだろう?」
顕正さんの羽織で包まれて、ひょいと抱き上げられた。
「白無垢の花嫁を汚すのも悪くなかったが。できればウエディングドレスのまま抱きたかったな……」
心底残念そうだった。
ウエディングドレス姿の花嫁を抱くのは、男のロマンだったらしい。ぼくも男だけど、よくわからない。
でも。
「じゃあ、うちに帰った時、やり直しましょうか?」
「え、いいのか?」
「はい。顕正さんが望むなら。顕正さんの幸せは、ぼくの幸せです」
喜んでくれるなら、何だってしたい。
「ああもう、……君はこれ以上私を夢中にさせて、どうするつもりなんだ?」
ぎゅっと抱き締められた。
「ずっと、一緒にいたいです」
顕正さんの首に腕を回して。頬にキスをした。
「ああ。君の望み通りに。……一生、離すものか。私の、愛しい花嫁」
キスを返してくれて。
続きをするために、顕正さんの部屋に向かった。
こんな風に、お互いに幸せを与え合って。
死がふたりを分かつまで、愛し合いましょうね。
おわり
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