神様の手違いで死んだ俺、チート能力を授かり異世界転生してスローライフを送りたかったのに想像の斜め上をいく展開になりました。

篠崎笙

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異世界で、一夜の過ち?

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 ……朝だ。

 ええと。
 昨日は、俺の15歳の誕生日だったってことが判明して。

 急遽パーティーみたいな感じで、皆うちへ食材とか持ち寄って集まって、お祝いをしてくれたんだっけ……。

 で。酒宴が終わって、いつものメンツになったら。ウィリアムがリューセーの歌を歌ってくれたんだ。俺が一番好きな曲。もう感涙ものだ。
 外見や声は変わっても、同じ人なんだなって思った。

 アコースティックギターを弾いてる姿もかっこよかったなあ。

 この世界に来て、初めての飲酒だ。前世ではアルコール耐性が弱かった上に血液検査の数値も少々危うかったため、30歳を過ぎてから週末に一度、タンブラーでビールを一杯程度まで酒量を減らしていたが。
 いくら飲んでも頭痛も吐き気も無かったから、うっかり飲みすぎて。かなり酔ってしまったような自覚はある。
 日本酒と洋酒をちゃんぽんすると、翌日確実に二日酔いになる羽目になったものだが。
 今のところ、頭が痛いとか吐き気はしない。この世界に来た時に、お酒に耐性のある身体になったんだろうか? それとも回復魔法?


 ……っていうか。
 腰に回された腕と。背中にぴったり張り付いてる、あたたかいこの身体は。

 ウィリアム、また俺の部屋のベッドで添い寝してるのか……。

 うちに泊まるのは、国王の仕事に影響がないなら別にいいけど。
 すっぽんぽんで寝るのはやめて欲しい。子供の時ならともかく。そろそろ年齢的にも、いい加減シャレにならなくなってる気がするし。


 *****


 ……あれ?
 何か、俺も。パジャマを着ていないような気がする。

 何故かサイズが変わる度に、スキート商会からウィリアムの名で服を贈られて来るんだが。それが、恐ろしいほどぴったりなんだよな。いつ計ってるんだか。

 礼服は着る機会がなかなかなくて、箪笥の肥やし状態だけど。
 パジャマは肌触りが良いから気に入っていて、いつも着て寝てるんだよな。

 で。普段ウィリアムが泊まる時に俺が寝落ちした場合、いつの間にかパジャマに着替えさせられてるんだけど。
 今日は何で俺も裸なんだろうか。


 ……昨夜、歌ってもらってからの記憶があやふやだ。
 記憶が飛ぶまで飲んだつもりはなかったけど。こっちじゃ成人でも、元の世界ではまだ未成年だしな……。酒を飲むには、未熟だったか?

 酔っぱらって、吐いたりして服を汚したとか? でも、ウィリアムは”浄化”ができるし。


 浄化。……何か、ぞくっとした。
 何度か耳元で、その呪文を聞かされた覚えがあるような……。


「……ん、起きたのかい?」
「ひゃ、」
 首に、ちゅっと吸い付かれた。

 以前、こんなところにもホクロがある、って言ってた位置だ。

 その時、気づいた。お尻に。何かが入ってることに。
 ……これって。まさか。


「はじめてだったから、しょうがないけど。一人だけ気持ち良くなって先に寝てしまうなんて、ずるいと思わない?」
 ウィリアムは、やたら色気のある声でそんなことを言って。

 俺の腰を、引き寄せた。


 一瞬、パニックを起こしかけたけど。
 ……そうだった。思い出した。昨夜、俺は。

 ウィリアムと。


 *****


 あの後。
 生歌に感動して溢れ出たファン心で、つい。大好き! とか言ってウィリアムに抱き着いてしまったんだ。
 そしたら、オズワルドとオーソン、プレストンが口々におめでとう、と言って。
 何故か、先に帰っちゃったんだよな。

 普段なら、まだ飲み足りないとか食べ足りないとか言って残りそうなのに、と不思議に思ってたら。
 ウィリアムが、皆、気が利いてる、とか言って。俺の右目の下にキスをしたんだ。

 それは、挨拶代わりみたいなもので。たまに寝起きとかにされてたけど。
 その時のは、なんか違った。

 口にも、キスをされて。
 熱い舌が口の中に入って来たのを、不思議な気持ちで受け入れていた。


「菫のリキュールの味がするね」
 って。

 笑いながら、もう一回。


 そのうち、酸欠というか。酔ってたのもあって、ふわふわした感じになって。
 腰の力が抜けたところを、ウィリアムにひょいと抱き上げられた。
 いわゆるお姫様抱っこみたいな感じで。

 10歳の頃より少しは背も伸びたし、重くなってるだろうに、軽々と。


 ウィリアムは俺を抱き上げたまま、ウッドデッキから中に入って。
 そのまま寝室へ向かった。


 *****


 前世じゃ限界まで飲まされても、野郎の酔っ払いなんか放置だもんな。
 アルハラに厳しくなってからは、そういうの無くなったけど。

 いつも寝落ちしてた時、こうやって運んでくれてたんだな、って思って。なんだか嬉しくなって。ウィリアムの首に抱き着いてしまった。

 さすが王族というか。香水も高級品なのか、いつもいい匂いがするんだ。


 ベッドに降ろされる時、ウィリアムの、すごく幸せそうな顔に見惚れてたら、何度もキスされて。
 その合間に、囁くように「君をもらうよ」とか言われたような気がする。

 気が付いたら、裸になって、押し倒されてたんだ。


 大きな手で、身体中を触られるの、すごく気持ち良かった。
 アレを擦られるのも。

 でも、ウィリアムがアレを口で可愛がろうとしたり、お尻の穴を弄ろうとするから。お風呂に入ってないし、汚いから駄目だって言ったら。

「私は汚いなんて思わないけど。リンが気にするなら”浄化”して、リンのお腹の中、綺麗にするから。つけないで入っていい?」
 と言われて。
 わけもわからず、こくこくと頷いてしまったら。

 ”浄化”されて。花の匂いがする油をつけた指が。俺の中に入って来たんだ。


 アコースティックギターを弾いていた、あの長くて綺麗な指で。中を探るようにされて。
 そうしながら、俺のを口に。

 気持ち良くて。頭がどうかなってしまうかと思った。
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