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Ⅵ
異世界で、一夜の過ち?
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朝だ。
ええと。昨日は、俺の15歳の誕生日だったってことが判明して。
急遽パーティーみたいな感じで、皆うちへ食材とか持ち寄って集まって、お祝いをしてくれたんだっけ。
で。酒宴が終わって、いつものメンツになったら。ウィリアムがリューセーの歌を歌ってくれたんだ。俺が一番好きな曲。もう感涙ものだ。
外見や声は変わっても、同じ人なんだなって思った。
アコースティックギターを弾いてる姿もかっこよかったなあ。
……っていうか。
腰に回された腕と。背中にぴったり張り付いてる、あたたかいこの身体は。
ウィリアム、また俺の部屋のベッドで添い寝してるのか……。
うちに泊まるのは、国王の仕事に影響ないなら別にいいけど。
すっぽんぽんで寝るのはやめて欲しい。
*****
……あれ?
何か、俺も。パジャマを着ていないような気がする。
何故かサイズが変わる度に、スキート商会からウィリアムの名で服を贈られてる。
それが、恐ろしいほどぴったりなんだよな。いつ計ってるんだか。
礼服は着る機会がなかなかなくて箪笥の肥やし状態だけど。
パジャマは肌触りが良いから気に入って、いつも着てるんだよな。
で。普段ウィリアムが泊まる時に俺が寝落ちした場合、いつの間にかパジャマに着替えさせられてるんだけど。
今日は何で俺も、裸なんだろう。
昨夜、歌ってもらってからの記憶があやふやだ。
そこまで飲んだつもりはなかったけど。
向こうでは、まだ未成年だしな……。酒を飲むにはまだ未熟だったか?
酔っぱらって、服を汚したとか? でも、ウィリアムは”浄化”ができるし。
浄化。……何か、ぞくっとした。
何度か耳元で、その呪文を聞かされたような覚えがあるような……。
「……ん、起きたのかい?」
「ひゃ、」
首に、ちゅっと吸い付かれた。
その時、気づいた。お尻に。何か入ってることに。
これって。まさか。
「はじめてだったから、しょうがないけど。一人だけ気持ち良くなって、先に寝てしまうなんてずるいと思わない?」
ウィリアムは、そんなことを言って。
俺の腰を、引き寄せた。
一瞬、パニックを起こしかけたけど。
……そうだ。思い出した。昨夜、俺は。
ウィリアムと。
*****
あの後。
生歌に感動して溢れ出たファン心で。つい、大好き! と言ってウィリアムに抱き着いたんだ。
そしたら、オズワルドとオーソン、プレストンが口々におめでとう、と言って。
何故か先に帰っちゃったんだよな。
普段なら、まだ飲み足りないとか食べ足りないとか言いそうなのに、と不思議に思ってたら。
ウィリアムが、皆、気が利いてる、とか言って。俺の右目の下にキスをしたんだ。
それは、たまに寝起きにされてたけど。
その時のは、なんか違った。
口にも、キスをされて。
熱い舌が口の中に入って来たのを不思議な気持ちで受け入れていた。
「菫のリキュールの味がするね」
って。
笑いながら、もう一回。
そのうち、酸欠というか。酔ってたのもあって、ふわふわした感じになって。
腰の力が抜けたところを、ウィリアムにひょいと抱き上げられた。
いわゆるお姫様抱っこみたいな感じで。
10歳の頃より少しは背も伸びたし、重くなってるだろうに、軽々と。
ウィリアムは俺を抱き上げたまま、ウッドデッキから中に入って。
そのまま寝室へ向かった。
*****
いつも寝落ちしてた時、こうやって運んでくれてたんだな、って思って。何故か、嬉しくなったんだ。
前世じゃ限界まで飲まされても野郎の酔っ払いなんか放置だもんな。
アルハラに厳しくなってからは、そういうの無くなったけど。
ベッドに降ろされる時。
ウィリアムの、すごく幸せそうな顔に見惚れてたら、キスされて。
気が付いたら、裸になって、押し倒されてたんだ。
大きな手で、身体中を触られるの、すごく気持ち良かった。
アレを擦られるのも。
でも、ウィリアムがアレを口で可愛がろうとしたり、お尻の穴を弄ろうとするから。お風呂に入ってないし、汚いから駄目だって言ったら。
「”浄化”して、リンのお腹の中、綺麗にするから。つけないで入っていい?」
と言って。
”浄化”されて。花の匂いがする油をつけた指で、中を。
アコースティックギターを弾いていた、あの長くて綺麗な指で。
そうしながら、俺のを口に。
気持ち良くて。頭がどうかなってしまうかと思った。
ええと。昨日は、俺の15歳の誕生日だったってことが判明して。
急遽パーティーみたいな感じで、皆うちへ食材とか持ち寄って集まって、お祝いをしてくれたんだっけ。
で。酒宴が終わって、いつものメンツになったら。ウィリアムがリューセーの歌を歌ってくれたんだ。俺が一番好きな曲。もう感涙ものだ。
外見や声は変わっても、同じ人なんだなって思った。
アコースティックギターを弾いてる姿もかっこよかったなあ。
……っていうか。
腰に回された腕と。背中にぴったり張り付いてる、あたたかいこの身体は。
ウィリアム、また俺の部屋のベッドで添い寝してるのか……。
うちに泊まるのは、国王の仕事に影響ないなら別にいいけど。
すっぽんぽんで寝るのはやめて欲しい。
*****
……あれ?
何か、俺も。パジャマを着ていないような気がする。
何故かサイズが変わる度に、スキート商会からウィリアムの名で服を贈られてる。
それが、恐ろしいほどぴったりなんだよな。いつ計ってるんだか。
礼服は着る機会がなかなかなくて箪笥の肥やし状態だけど。
パジャマは肌触りが良いから気に入って、いつも着てるんだよな。
で。普段ウィリアムが泊まる時に俺が寝落ちした場合、いつの間にかパジャマに着替えさせられてるんだけど。
今日は何で俺も、裸なんだろう。
昨夜、歌ってもらってからの記憶があやふやだ。
そこまで飲んだつもりはなかったけど。
向こうでは、まだ未成年だしな……。酒を飲むにはまだ未熟だったか?
酔っぱらって、服を汚したとか? でも、ウィリアムは”浄化”ができるし。
浄化。……何か、ぞくっとした。
何度か耳元で、その呪文を聞かされたような覚えがあるような……。
「……ん、起きたのかい?」
「ひゃ、」
首に、ちゅっと吸い付かれた。
その時、気づいた。お尻に。何か入ってることに。
これって。まさか。
「はじめてだったから、しょうがないけど。一人だけ気持ち良くなって、先に寝てしまうなんてずるいと思わない?」
ウィリアムは、そんなことを言って。
俺の腰を、引き寄せた。
一瞬、パニックを起こしかけたけど。
……そうだ。思い出した。昨夜、俺は。
ウィリアムと。
*****
あの後。
生歌に感動して溢れ出たファン心で。つい、大好き! と言ってウィリアムに抱き着いたんだ。
そしたら、オズワルドとオーソン、プレストンが口々におめでとう、と言って。
何故か先に帰っちゃったんだよな。
普段なら、まだ飲み足りないとか食べ足りないとか言いそうなのに、と不思議に思ってたら。
ウィリアムが、皆、気が利いてる、とか言って。俺の右目の下にキスをしたんだ。
それは、たまに寝起きにされてたけど。
その時のは、なんか違った。
口にも、キスをされて。
熱い舌が口の中に入って来たのを不思議な気持ちで受け入れていた。
「菫のリキュールの味がするね」
って。
笑いながら、もう一回。
そのうち、酸欠というか。酔ってたのもあって、ふわふわした感じになって。
腰の力が抜けたところを、ウィリアムにひょいと抱き上げられた。
いわゆるお姫様抱っこみたいな感じで。
10歳の頃より少しは背も伸びたし、重くなってるだろうに、軽々と。
ウィリアムは俺を抱き上げたまま、ウッドデッキから中に入って。
そのまま寝室へ向かった。
*****
いつも寝落ちしてた時、こうやって運んでくれてたんだな、って思って。何故か、嬉しくなったんだ。
前世じゃ限界まで飲まされても野郎の酔っ払いなんか放置だもんな。
アルハラに厳しくなってからは、そういうの無くなったけど。
ベッドに降ろされる時。
ウィリアムの、すごく幸せそうな顔に見惚れてたら、キスされて。
気が付いたら、裸になって、押し倒されてたんだ。
大きな手で、身体中を触られるの、すごく気持ち良かった。
アレを擦られるのも。
でも、ウィリアムがアレを口で可愛がろうとしたり、お尻の穴を弄ろうとするから。お風呂に入ってないし、汚いから駄目だって言ったら。
「”浄化”して、リンのお腹の中、綺麗にするから。つけないで入っていい?」
と言って。
”浄化”されて。花の匂いがする油をつけた指で、中を。
アコースティックギターを弾いていた、あの長くて綺麗な指で。
そうしながら、俺のを口に。
気持ち良くて。頭がどうかなってしまうかと思った。
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