【R18】【Bl】死にかけ獣人が腹黒ドS王子様のペットになって溺愛される話

ペーパーナイフ

文字の大きさ
3 / 20

3 大嫌いな奴に気持ちよくされる気分は?※

しおりを挟む
 ドサッとその場に倒れ込む。なんだこれ…魔法か?視界が90度反転して視界が霞んだ。手入れの行き届いた靴がコツコツと音を立てて近づいてくるのが見える。

「これでも僕はね。この国で一番強い魔法使いなんだよ?拘束魔法は僕にしか解除できない」

「…離せよ!」

「あぁ、そうだ君の名前なんだけど、クロにしようか。始めてみたときからこの黒髪いいなって思ってたんだよ」

 そういってイカレ王子はその場にしゃがみこむと、俺の髪をそっと撫でた。彼の真っ赤な瞳が薄暗い部屋で気味悪く光った。

「クロはどうしたら怖がってくれるかな。痛めつければいい?」

「…」

「それとも君の大事なものを壊せばいい?でも家族も恋人もどうせいないんでしょ?」

「…っくそっ離せよ!」

「あまり騒がないで。口を縫い付けられたくはないでしょう」

 男は俺の口を手のひらで抑えると言い聞かせるように告げた。

「…」

「あ、そうだ。いいこと思いついた」

 そして体を軽々と抱き上げると再度ベットに降ろす。

 俺は仰向けになって天井を眺めた。すぐさま王子が乗り上げてきて…。彼のサラサラの銀髪が重力に従って落ちた。赤い瞳がこちらを捉えた。

「君は僕が嫌いなんだっけ」

「ああ人間なんて大嫌いだ!」

「そうか、ならこれが有効かな」

 その途端、唇に柔らかい何かが触れた。突然のことで何が起こったのか理解が追いつかなかった。

「…っ」

 王子は俺の手首をベッドに縫い付けると何度も口づけをした。

 そう、こいつはあろうことか俺にキスをしたんだ。

「…んんんんん!…っはっやめっぅ」

 いくら相手がイケメンだからといって男は対象外だ。背筋がゾッとして、俺は顔を左右にふって抵抗した。しかし両手で頬を抑えられてはどうしょうもない。何度も唇を奪われた。

「…っはっ、はぁはぁ」

「どう?ははっこれは相当嫌そうだね。いい眺めだ」

 酸欠で瞳に涙を浮かべながらキッとイカレ王子を睨みつけるが彼は心底楽しそうに笑っていた。

「かわいい」

 今度は目元にキスが落ちてくる。

「てめぇふざけんなよ!ぜってぇ許さねぇ!」

 この拘束魔法さえ解ければ一発殴れるのに!

「楽しいな。こんなに楽しいのは久しぶりだ」

「このイカレ野郎が!」

「なんとでも言えばいいよ。さあ今度は口開けて?」

「がっ…っ!」

 また魔法だ。悔しいことに俺の体はこの男の言いなりらしい。

「まほぉをほけ!ふあへんなよ!!」

「え?魔法を解け?そんなことしたら舌を噛まれそうだし嫌だよ」

舌…?

「…っ」

 王子はゆっくりと顔を近づけた。すると口の中になにかぬるっとしたものが侵入してくる。

「っ!!!」

 柔らかい舌が口内を蹂躙する。それは歯の後ろから頬の裏をゆっくり滑ってやがて俺の舌に絡みついてきた。

 くちゅくちゅ。逃げても逃げても熱い舌がしつこく追いかけてくる。王子は俺の口に指を突っ込むと舌を掴み引き出した。

「ぅ…っっ」

 そしてそのまま舌にぢゅっと吸い付く。濃厚なキスに頭がうまく回らなくなっていく。

「…ぅんん…っ」

 口の中に溜まった唾液を飲み込むとようやく解放してくれた。

「…っくそっ…」

「へぇ、そんな顔もできるんだ。目がトロトロで耳まで真っ赤」

「うるせぇ」

 王子は俺の耳元に唇を寄せると囁いた。

「大嫌いなやつに気持ちよくされる気分はどう?」

 実に楽しそうだった。

「チッ」

 顔を歪めて舌打ちをするとクスクスと耳元で笑っている。




しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

ヤリチン伯爵令息は年下わんこに囚われ首輪をつけられる

桃瀬さら
BL
「僕のモノになってください」 首輪を持った少年はレオンに首輪をつけた。 レオンは人に誇れるような人生を送ってはこなかった。だからといって、誰かに狙われるようないわれもない。 ストーカーに悩まされていたレある日、ローブを着た不審な人物に出会う。 逃げるローブの人物を追いかけていると、レオンは気絶させられ誘拐されてしまう。 マルセルと名乗った少年はレオンを閉じ込め、痛めつけるでもなくただ日々を過ごすだけ。 そんな毎日にいつしかレオンは安らぎを覚え、純粋なマルセルに毒されていく。 近づいては離れる猫のようなマルセル×囚われるレオン

ブラコンすぎて面倒な男を演じていた平凡兄、やめたら押し倒されました

あと
BL
「お兄ちゃん!一肌脱ぎます!」 完璧公爵跡取り息子許嫁攻め×ブラコン兄鈍感受け 可愛い弟と攻めの幸せのために、平凡なのに面倒な男を演じることにした受け。毎日の告白、束縛発言などを繰り広げ、上手くいきそうになったため、やめたら、なんと…? 攻め:ヴィクター・ローレンツ 受け:リアム・グレイソン 弟:リチャード・グレイソン  pixivにも投稿しています。 ひよったら消します。
誤字脱字はサイレント修正します。
また、内容もサイレント修正する時もあります。
定期的にタグも整理します。

批判・中傷コメントはお控えください。
見つけ次第削除いたします。

こわがりオメガは溺愛アルファ様と毎日おいかけっこ♡

なお
BL
政略結婚(?)したアルファの旦那様をこわがってるオメガ。 あまり近付かないようにしようと逃げ回っている。発情期も結婚してから来ないし、番になってない。このままじゃ離婚になるかもしれない…。 ♡♡♡ 恐いけど、きっと旦那様のことは好いてるのかな?なオメガ受けちゃん。ちゃんとアルファ旦那攻め様に甘々どろどろに溺愛されて、たまに垣間見えるアルファの執着も楽しめるように書きたいところだけ書くみたいになるかもしれないのでストーリーは面白くないかもです!!!ごめんなさい!!!

性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました

まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。 性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。 (ムーンライトノベルにも掲載しています)

【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)

かのん
恋愛
 気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。  わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・  これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。 あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ! 本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。 完結しておりますので、安心してお読みください。

平凡な俺が完璧なお兄様に執着されてます

クズねこ
BL
いつもは目も合わせてくれないのにある時だけ異様に甘えてくるお兄様と義理の弟の話。 『次期公爵家当主』『皇太子様の右腕』そんなふうに言われているのは俺の義理のお兄様である。 何をするにも完璧で、なんでも片手間にやってしまうそんなお兄様に執着されるお話。 BLでヤンデレものです。 第13回BL大賞に応募中です。ぜひ、応援よろしくお願いします! 週一 更新予定  ときどきプラスで更新します!

獣人将軍のヒモ

kouta
BL
巻き込まれて異世界移転した高校生が異世界でお金持ちの獣人に飼われて幸せになるお話 ※ムーンライトノベルにも投稿しています

【本編完結】転生したら、チートな僕が世界の男たちに溺愛される件

表示されませんでした
BL
ごく普通のサラリーマンだった織田悠真は、不慮の事故で命を落とし、ファンタジー世界の男爵家の三男ユウマとして生まれ変わる。 病弱だった前世のユウマとは違い、転生した彼は「創造魔法」というチート能力を手にしていた。 この魔法は、ありとあらゆるものを生み出す究極の力。 しかし、その力を使うたび、ユウマの体からは、男たちを狂おしいほどに惹きつける特殊なフェロモンが放出されるようになる。 ユウマの前に現れるのは、冷酷な魔王、忠実な騎士団長、天才魔法使い、ミステリアスな獣人族の王子、そして実の兄と弟。 強大な力と魅惑のフェロモンに翻弄されるユウマは、彼らの熱い視線と独占欲に囲まれ、愛と欲望が渦巻くハーレムの中心に立つことになる。 これは、転生した少年が、最強のチート能力と最強の愛を手に入れるまでの物語。 甘く、激しく、そして少しだけ危険な、ユウマのハーレム生活が今、始まる――。 本編完結しました。 続いて閑話などを書いているので良かったら引き続きお読みください

処理中です...