文字の大きさ
大
中
小
39 / 55
第五章 クラス対抗戦!
第37話 越えなければならない戦い VS青組大将戦
「さあ!赤組VS青組の大将戦が始まりますよ!決勝戦へのキップを手にできるのは果たしてどちらのチームなのか!?それでは先鋒のお二人は前に!」
「よっしゃ!やってやるぜぇ……!」
俺達赤組の先鋒は……えーっと……誰だっけ?
「この俺ことザコスはかつてはノーティスとだって渡り合った武人……
覚悟するんだなー!」
ああ、そうそう。昔セイラに親を人質に取られて、俺と戦ったザコス君だ。
なんか都合の良いように記憶を改変しているようだが……まあ大丈夫だろ。
「……あのー?ラグロさん?なんで僕が駆り出されてるんですかね?」
「うるさい!お前は軽傷な方なんだから我慢して戦え!」
「えー!?」
向こうは向こうで普段は戦闘をしないようなメンバーが駆り出されてるようだ。
お互いさっきの団体戦で、戦えそうなメンバーのほとんどは
激しい運動が出来なくなる怪我を負ったからな……
しばらくはどんぐりの背比べが続きそうだ。
「よっしゃ!行くぜ!」
「どうして僕が……」
「では両者構えて……始め!」
審判役の掛け声が響き、試合が始まった。先に動いたのは……
「うぉぉおおお!」
ザコスだった。必要以上の声量で叫びながら彼は突進する。
「ひぇぇ!」
ガツン!
ザコスが勢いそのまま木刀を振り下ろす。
それに対して怯えながら敵はガードした。
「や、やるな……お前……」
「うぅぅ……僕は元々商売の勉強をしたくてこの学園に入ったのに……
ラグロさんの意地に付き合わされてこんな戦いをする羽目に……ちくしょう!」
ブォン!
「おわっ!」
彼の中で何かが切れたらしく、
怯えた様子から一転して木刀を力強く振り回しだす。
ザコスは思わず距離をとるが、彼は構わず木刀を振り回し続ける。
「来るならこい!コノヤロー!」
「いいぞ!その調子で叩き潰してやれ!」
「ラグロォ!お前は黙ってろ!」
「お前リーダーに向かってなんだその口の聞き方は!」
「俺を無視して喧嘩始めるんじゃねぇよ!」
野次から仲間割れの口喧嘩が始まり、一戦目からむちゃくちゃな状況だ。
これにはザコスも怒る。
「うるさぁい!こうなったら全員僕一人でやってやるよ!」
「うわわ!」
しかし、青組の彼の木刀ブンブン振りは凄まじいものだ。
ただ適当に振り回しながら近づいてるだけなのにザコスはタジタジである。
「……このまま振り回されっぱなしじゃまずい……」
「ザコス!落ち着け!相手を良く見ろ!
アイツは木刀を横に振り回してるだけだぞ!」
流石に見かねて俺はザコスにアドバイスと声援を送る。
「……?」
(横に振り回してるだけ?)
どうやら奴も気づいたらしい。
「ふっふっふ……俺にはお前の弱点なんてお見通しだ!」
ブン!
そういってザコスは足元を狙った下段攻撃を仕掛ける。
そう、彼は一見手が付けられないように見えるが、実際落ち着いて観察すると
横方向にしか振り回していないので足元ががら空きなのだ。
普通なら下段攻撃は後ろに下がるなどして避ける所だが、
木刀に全力を注いでる彼にはとても避けられないだろう。
ベキッ!
「痛ァ!」
ザコスの木刀は脛に当たり、痛そうな音が響く。
「よし!俺だってこの程度……ブゲァ!」
ザコスもザコスで勢い任せ過ぎた。下段攻撃の為に頭を前にだしてしまい、
脛への一撃で若干弱まったとはいえ顎に木刀が当たった。
……絶対痛い。
「痛た……」
「痛つ……」
ザコスは顎を、青組の彼は脛を抑えて呻く。
先程までのテンションの高い戦いが嘘のように、両者から覇気が消えていた。
「ウググ……このやろ!」
「!」
だが次の瞬間に青組の彼が木刀を握り直してザコスを殴りかかる。
ベシ!
「グッ! 」
木刀はザコスの脇腹に当たる。
「やったか!?」
「……甘い!」
ゴン!
「ゴフッ!」
彼が勝利を見出した瞬間。
ザコスは彼の顔面目掛けて渾身の頭突きをかました。
「うぅぅ……どうして……」
鼻血を垂らしながら彼は仰向けに倒れて起き上がろうとしない。
「お前も頑張ったけど……俺の根性勝ちだ!」
「勝者!赤組!」
ザコスが勝利宣言をしたと同時に審判も赤組の勝利を告げる。
「よーし!良くやったぞザコス!」
「おう!」
快調な滑り出しに、ほんの少しだけライトと戦う不安も失せていくのだった。
*
次回予告間違ってた。ごめんなさい。
たぶん主人公VS主人公は次回辺りから始まります。
……今度は本当ですからね?
「よっしゃ!やってやるぜぇ……!」
俺達赤組の先鋒は……えーっと……誰だっけ?
「この俺ことザコスはかつてはノーティスとだって渡り合った武人……
覚悟するんだなー!」
ああ、そうそう。昔セイラに親を人質に取られて、俺と戦ったザコス君だ。
なんか都合の良いように記憶を改変しているようだが……まあ大丈夫だろ。
「……あのー?ラグロさん?なんで僕が駆り出されてるんですかね?」
「うるさい!お前は軽傷な方なんだから我慢して戦え!」
「えー!?」
向こうは向こうで普段は戦闘をしないようなメンバーが駆り出されてるようだ。
お互いさっきの団体戦で、戦えそうなメンバーのほとんどは
激しい運動が出来なくなる怪我を負ったからな……
しばらくはどんぐりの背比べが続きそうだ。
「よっしゃ!行くぜ!」
「どうして僕が……」
「では両者構えて……始め!」
審判役の掛け声が響き、試合が始まった。先に動いたのは……
「うぉぉおおお!」
ザコスだった。必要以上の声量で叫びながら彼は突進する。
「ひぇぇ!」
ガツン!
ザコスが勢いそのまま木刀を振り下ろす。
それに対して怯えながら敵はガードした。
「や、やるな……お前……」
「うぅぅ……僕は元々商売の勉強をしたくてこの学園に入ったのに……
ラグロさんの意地に付き合わされてこんな戦いをする羽目に……ちくしょう!」
ブォン!
「おわっ!」
彼の中で何かが切れたらしく、
怯えた様子から一転して木刀を力強く振り回しだす。
ザコスは思わず距離をとるが、彼は構わず木刀を振り回し続ける。
「来るならこい!コノヤロー!」
「いいぞ!その調子で叩き潰してやれ!」
「ラグロォ!お前は黙ってろ!」
「お前リーダーに向かってなんだその口の聞き方は!」
「俺を無視して喧嘩始めるんじゃねぇよ!」
野次から仲間割れの口喧嘩が始まり、一戦目からむちゃくちゃな状況だ。
これにはザコスも怒る。
「うるさぁい!こうなったら全員僕一人でやってやるよ!」
「うわわ!」
しかし、青組の彼の木刀ブンブン振りは凄まじいものだ。
ただ適当に振り回しながら近づいてるだけなのにザコスはタジタジである。
「……このまま振り回されっぱなしじゃまずい……」
「ザコス!落ち着け!相手を良く見ろ!
アイツは木刀を横に振り回してるだけだぞ!」
流石に見かねて俺はザコスにアドバイスと声援を送る。
「……?」
(横に振り回してるだけ?)
どうやら奴も気づいたらしい。
「ふっふっふ……俺にはお前の弱点なんてお見通しだ!」
ブン!
そういってザコスは足元を狙った下段攻撃を仕掛ける。
そう、彼は一見手が付けられないように見えるが、実際落ち着いて観察すると
横方向にしか振り回していないので足元ががら空きなのだ。
普通なら下段攻撃は後ろに下がるなどして避ける所だが、
木刀に全力を注いでる彼にはとても避けられないだろう。
ベキッ!
「痛ァ!」
ザコスの木刀は脛に当たり、痛そうな音が響く。
「よし!俺だってこの程度……ブゲァ!」
ザコスもザコスで勢い任せ過ぎた。下段攻撃の為に頭を前にだしてしまい、
脛への一撃で若干弱まったとはいえ顎に木刀が当たった。
……絶対痛い。
「痛た……」
「痛つ……」
ザコスは顎を、青組の彼は脛を抑えて呻く。
先程までのテンションの高い戦いが嘘のように、両者から覇気が消えていた。
「ウググ……このやろ!」
「!」
だが次の瞬間に青組の彼が木刀を握り直してザコスを殴りかかる。
ベシ!
「グッ! 」
木刀はザコスの脇腹に当たる。
「やったか!?」
「……甘い!」
ゴン!
「ゴフッ!」
彼が勝利を見出した瞬間。
ザコスは彼の顔面目掛けて渾身の頭突きをかました。
「うぅぅ……どうして……」
鼻血を垂らしながら彼は仰向けに倒れて起き上がろうとしない。
「お前も頑張ったけど……俺の根性勝ちだ!」
「勝者!赤組!」
ザコスが勝利宣言をしたと同時に審判も赤組の勝利を告げる。
「よーし!良くやったぞザコス!」
「おう!」
快調な滑り出しに、ほんの少しだけライトと戦う不安も失せていくのだった。
*
次回予告間違ってた。ごめんなさい。
たぶん主人公VS主人公は次回辺りから始まります。
……今度は本当ですからね?
感想 0
あなたにおすすめの小説
英雄将軍の隠し子は、軍学校で『普通』に暮らしたい。~でも前世の戦術知識がチートすぎて、気付けば帝国の影の支配者になっていました~
ヒミヤデリュージョン帝国辺境でただ静かに生き延びたいだけの少年・ヴァン。
彼に正義感はない。あるのは、母が遺したノートに記された、物理法則を応用した「高圧魔力」の理論と、徹底した費用対効果至上主義だけだ。
敵国三千の精鋭が灰燼城に迫る絶望的状況。ヴァンは剣を振るわず、心理戦と補給線攪乱だけで、たった三日で敵軍を撤退させる。
この効率的すぎる勝利は帝国の中枢に届き、彼は最高峰の帝国軍事学院への招待状を手に入れる。
「英雄になりたいわけじゃない。ただ、母の死の真相と父の秘密を知るため、生き残らなきゃならないだけだ」
無口最強の仮面メイド・シンカク、命を取引に差し出した狼耳少女・アイリ。彼は常にコスパの高い道を選び、母の遺したノートの謎、そして生まれて一度も会ったことのない父・帝国大元帥のいる帝都の闇へと踏み込んでいく。
正義も英雄も、損をするなら意味がない。合理主義が英雄譚を侵食していく、反英雄ミリタリー学園ファンタジー。
【完結】テンプレな異世界を楽しんでね♪~元おっさんの異世界生活~
永倉伊織神の力によって異世界に転生した長倉真八(39歳)、転生した世界は彼のよく知る「異世界小説」のような世界だった。
転生した彼の身体は20歳の若者になったが、精神は何故か39歳のおっさんのままだった。
こうして元おっさんとして第2の人生を歩む事になった彼は異世界小説でよくある展開、いわゆるテンプレな出来事に巻き込まれながらも、出逢いや別れ、時には仲間とゆる~い冒険の旅に出たり
授かった能力を使いつつも普通に生きていこうとする、おっさんの物語である。
◇ ◇ ◇
本作は主人公が異世界で「生活」していく事がメインのお話しなので、派手な出来事は起こりません。
序盤は1話あたりの文字数が少なめですが
全体的には1話2000文字前後でサクッと読める内容を目指してます。
【完結】転生したら最強の魔法使いでした~元ブラック企業OLの異世界無双~
きゅちゃん過労死寸前のブラック企業OL・田中美咲(28歳)が、残業中に倒れて異世界に転生。転生先では「セリア・アルクライト」という名前で、なんと世界最強クラスの魔法使いとして生まれ変わる。
前世で我慢し続けた鬱憤を晴らすかのように、理不尽な権力者たちを魔法でバッサバッサと成敗し、困っている人々を助けていく。持ち前の社会人経験と常識、そして圧倒的な魔法力で、この世界の様々な問題を解決していく痛快ストーリー。
高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません
桜返り(下昴しん)高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。
横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。
偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。
すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。
兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。
この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。
しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。
ダンジョンがある現代社会に転生したので、前世を有効活用しようと思います
竹桜
ダンジョンがある現代社会に転生した。
その世界では探索者という職業が人気だったが、主人公には興味がない。
故に前世の記憶を有効活用し、好きに生きていく。
【完結】1000匹狩ればスキルMAX。ドラゴンという絶壁を前に、子供になった元部長が導き出した――「生存戦略」
月城 蓮桜音定年まであと十年。
そう思っていた五十五歳の男は、目を覚ますと異世界で七歳の少年になっていた。
武器は短剣一本。力もない。
代わりに与えられたのは、「同じ魔物を千匹倒せば、スキルが完成する」という理不尽なルールだった。
そして、彼の傍には一匹の子猫がいる。
最初は小さく、弱く、守るべき存在だったはずなのに――
魔物を倒すたび、少しずつ変わっていく世界と、自分と、猫。
若返った身体と、年を重ねた心で挑む、異世界殲滅成長譚。
※この作品は、他サイトでも掲載しています。
異世界に転生したら?(改)
まさ事故で死んでしまった主人公のマサムネ(奥田 政宗)は41歳、独身、彼女無し、最近の楽しみと言えば、従兄弟から借りて読んだラノベにハマり、今ではアパートの部屋に数十冊の『転生』系小説、通称『ラノベ』がところ狭しと重なっていた。
そして今日も残業の帰り道、脳内で転生したら、あーしよ、こーしよと現実逃避よろしくで想像しながら歩いていた。
物語はまさに、その時に起きる!
横断歩道を歩き目的他のアパートまで、もうすぐ、、、だったのに居眠り運転のトラックに轢かれ、意識を失った。
そして再び意識を取り戻した時、目の前に女神がいた。
◇
5年前の作品の改稿板になります。
少し(?)年数があって文章がおかしい所があるかもですが、素人の作品。
生暖かい目で見て下されば幸いです。
最低最悪の悪役令息に転生しましたが、神スキル構成を引き当てたので思うままに突き進みます! 〜何やら転生者の勇者から強いヘイトを買っている模様
コレゼン「おいおい、嘘だろ」
ある日、目が覚めて鏡を見ると俺はゲーム「ブレイス・オブ・ワールド」の公爵家三男の悪役令息グレイスに転生していた。
幸いにも「ブレイス・オブ・ワールド」は転生前にやりこんだゲームだった。
早速、どんなスキルを授かったのかとステータスを確認してみると――
「超低確率の神スキル構成、コピースキルとスキル融合の組み合わせを神引きしてるじゃん!!」
やったね! この神スキル構成なら処刑エンドを回避して、かなり有利にゲーム世界を進めることができるはず。
一方で、別の転生者の勇者であり、元エリートで地方自治体の首長でもあったアルフレッドは、
「なんでモブキャラの悪役令息があんなに強力なスキルを複数持ってるんだ! しかも俺が目指してる国王エンドを邪魔するような行動ばかり取りやがって!!」
悪役令息のグレイスに対して日々不満を高まらせていた。
なんか俺、勇者のアルフレッドからものすごいヘイト買ってる?
でもまあ、勇者が最強なのは検証が進む前の攻略情報だから大丈夫っしょ。
というわけで、ゲーム知識と神スキル構成で思うままにこのゲーム世界を突き進んでいきます!