140 / 365
被保護編 338年
338年1月16-3
しおりを挟む
しかしよかったよかった。これで一安心だけど、私にはまだ目的がある。
「ええーと、レイサス。私に欲しいものがないか聞いてくれたけど、欲しいものがあるんだよね」
手を握ったまま、レイサスの顔がぱっと明るくなった。
「何が欲しい?」
「あの・・・私を殴った男が欲しいんだけど」
うわあ表情変わりすぎだわ。一気に冷たくなった。
「あれらは全員処刑する」
「ばかな。雇われただけなんだから死刑は重過ぎる」
「少なくともあの男は死刑に値する」
「ソサイゾの臣下だった?」
シルヴィオに聞いたら違うって。
「ただの雇われだから他と同じだって。実行犯だから罪が重いって言うんなら、私の下で働くことで償わせるってことで」
「なぜそんな男が欲しいんだ?」
「私を手加減して殴ったと言ったでしょ。つまりソサイゾの失敗にも備えていた。その判断力。そして暴力の専門家としての知識。実践できるだけの技術と経験。もったいない」
「・・・怖くないのか?」
「このままのほうが怖いと思う。会っておいた方がいい」
会って、相手がただの雇われた人間だと確かめた方がいい。トラウマになったら困る。
レイサスは助けてくれた人だからか、直後からずっといたからか大丈夫だけど、男性が怖くなると困る。
私が珍しく頼んでいるんだから叶えてほしいな。いや結構頼んでるな。工場作ってとか、殺さないでとか。
「・・・わかった。だが私も会ってから決める」
それでいい。あとは相手がまともな人間だといいけど。
「ええーと、レイサス。私に欲しいものがないか聞いてくれたけど、欲しいものがあるんだよね」
手を握ったまま、レイサスの顔がぱっと明るくなった。
「何が欲しい?」
「あの・・・私を殴った男が欲しいんだけど」
うわあ表情変わりすぎだわ。一気に冷たくなった。
「あれらは全員処刑する」
「ばかな。雇われただけなんだから死刑は重過ぎる」
「少なくともあの男は死刑に値する」
「ソサイゾの臣下だった?」
シルヴィオに聞いたら違うって。
「ただの雇われだから他と同じだって。実行犯だから罪が重いって言うんなら、私の下で働くことで償わせるってことで」
「なぜそんな男が欲しいんだ?」
「私を手加減して殴ったと言ったでしょ。つまりソサイゾの失敗にも備えていた。その判断力。そして暴力の専門家としての知識。実践できるだけの技術と経験。もったいない」
「・・・怖くないのか?」
「このままのほうが怖いと思う。会っておいた方がいい」
会って、相手がただの雇われた人間だと確かめた方がいい。トラウマになったら困る。
レイサスは助けてくれた人だからか、直後からずっといたからか大丈夫だけど、男性が怖くなると困る。
私が珍しく頼んでいるんだから叶えてほしいな。いや結構頼んでるな。工場作ってとか、殺さないでとか。
「・・・わかった。だが私も会ってから決める」
それでいい。あとは相手がまともな人間だといいけど。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
104
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる