隣の男の子たちは私を困らせる。

めぇ

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NEXT3.学食は私を困らせる)

trouble4.)

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別に気を遣って優しくしたわけじゃないのに、私がさっちゃんと話したかっただけなのに…


どうして?


「…はぁ」

朝からタメ息だ。

学校までさっちゃんと一緒に行こうかなって思ったけど誘っていいかな~、それも迷うなぁ。
行くとこ同じだもん、ここで待ってたら自然とそんな流れになるかなって寮の玄関横の自販機の前で待ってるんだけど…

「まだかなさっちゃん…」

「学校行かないのか?」

「斗空っ」

先に斗空が来ちゃった。

「さっちゃん…待ってるの、一緒に学校行こっかなって」

「へぇー」

そーゆう時は急に無愛想だよね。
興味ないんだかどうなんだか…

「じゃあ俺は先行くわ、咲月もすぐ来るだろ」

でもたぶん心配はしてくれてる。私と顔を合わわせて、言わなかったけど聞こえちゃったから…がんばれって。

斗空はハッキリ言葉にするわけじゃないけど、伝わるんだよね。

私もそんな風にできたらいいのに。
気遣ってるなんて思われないような…

「……。」

え、実は斗空も気遣ってくれてる!?

しょっぱなから迷惑かけたし、こいつ何もできなさそうみたいな!?
同じ寮だし、寮のよしみって感じで、それで…っ

「歩夢?どした?」

「ううんっ」

「なんだよ言えよ」

だって他に私に優しくしてくれる理由ってあるかな…?

「ねぇ、斗空はどうして私に優しくしてくれるの?」

ちょっとだけドキドキしながら、どんな返事が来るのかドキドキする胸を押さえて。

寮を出て行こうとする足を止めた斗空がゆっくり振り返って、私と視線を合わせた。


「歩夢が好きだから」


「え…っ」


ドクンッって心臓の音が体中に響いた。

一気に上がる熱にボンッて顔全体が赤くなる。

ううん、体も全部が赤くなった。


え、それって… 


交わした視線から想いが溢れそうになる。

「私…っ」

「咲月のことも好きだな」

「………え?」

つい溢れそうになった気持ちを発しようとして開いた口がそのまま閉じることもできなかった。

「智成のことだって…うるさいけど好きだよな、悪いやつじゃないし」

「……。」

うん、これは一体何を聞いてるの?

まだ開いた口が塞がらないけど。

「それ以外の答えはいらないだろ」

「……。」

それ以外の答え?

「じゃ、学校行くから遅刻するなよ」

それって、どーゆう…

「斗空くん好きやろあれは」

「ぎゃぁっ」

斗空の開けたドアが閉まった頃、後ろから現れた智成くんがひょこっと私の肩にあごを乗せた。びっくりして思ってたより大きな声出ちゃったじゃん。

「無自覚ほど怖いものないねんなー」

私の声になんにも動じず何もなかったように肩から離れてかがんだ体制をスッと元に戻した。

「歩夢ちゃんおはよう」

「…おはよう」

ニカッと大きく口を広げて、顔を見ただけで元気そうだってわかった。

「…無自覚ってなに?」

「あれはそうやろどう見ても、斗空くん意外と鈍感やねんな」

無自覚ってのは自覚がないけどってことだよね?それは自覚がないけど私のこと…

「なんでわかるの?」

「なんでって…」

自分ではうぬぼれてるみたいで言えなかった。だから聞きたかったんだけど、言いかけた智成くんがすぅっと顔を近付けたから。

「やっぱわからへんわ」

私と身長を合わせるために背中を丸め、私の顔の隣にすぅーっと腕を伸ばした。

「歩夢ちゃんはオレのことどう思ってんの?」

ドンッと自販機を壁代わりにして。

なんか前にもあった光景!デジャブ!!

「オレは歩夢ちゃんのこと…」

私のあごを掴んでクイッと上げる。

さらに智成くんとの距離は近付いて…

「えぇっ、何!?困る!」

どんっと両手で跳ね返すように智成くんの体を押した。

「智成くん慣れ過ぎ!私もう学校行くから!!」

引きはがすだけ引きはがして走って寮から出た。
さっちゃんのこと待ってるつもりだったのに、思わず飛び出したからそのまま学校へ行っちゃったし。
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