逍遙の殺人鬼

こあら

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蝋燭ろうそく作りをする私の居る部屋を、コンコンとノックし「シスター?」と顔を見せる

蝋燭ろうそく作りご苦労さまです。夕餉ゆうげの時間になりました。一緒に来てください。」

「っあ、はい!今行きますね、えっと…」

「私、シオリと言います。シスターエリの先輩に当たります。よろしくお願いしますね。」

「ちさです。よろしくお願いします、シスターシオリ。」

左目の下に涙ボクロがある、少しふわふわとした雰囲気のシスターが、私を呼びに来てくれた
どうやらシスターエリは、私を夕餉ゆうげには呼んでくれようとはしなかったみたいだ

シスターシオリは言った
シスターが増えるのはとても嬉しく、喜ばしいことだと
どちらも喜ぶという意味だった









「シスターちさは今まで何処にいらしてたんです?」

「えっと、都会の方で少し…」

「まぁ!私はここで育ち、この教会のシスターになる為に日夜修行を重ねています。都会に行ったことが無いので、少し羨ましいです。」

「都会と言っても、田舎の方でした。それに、思ってた以上に物騒な場所ですよ。」

「あらまぁ。危ない目に逢いましたか?都会は怖いですね。」

"危ない"………まぁ、ジャンさんは…少し危ない感じがする
テレビニュースを見れば強盗や殺人なんかの報道ばかり
それが日常と化しているのだから、末恐ろしい

もしそれが普通だというのなら、私には異常としか思えなかったが…
田舎出身の人が抱く憧れとは、一番かけ離れた存在のようにも思えてしまう

キラキラと輝いて見える都会の雰囲気とは裏腹に、少し裏を見ればみんな死んだように疲れた顔をしては、食べて寝るために働いている
自然体が良いなんて言葉を聞くが、それを言われれば肩に力が入り、まるで演技の指導を受けているみたいで自然体とは言い難い

「私は、この教会のように自然が身近にある方が良いと思います。空気も澄んでて、気持ちがいいです。」

「都会の空気は淀んでいるのですか?もっと祈りが必要ですね。」

「…そう、ですね。ははは…」(駄目だ…シスターシオリに私が男性2人と同棲していだなんてた言えない!!)

それこそ「罪を告白するのです。」とか言いそう……
_____待って…
シスターは主に身を捧げている存在
もし誰か他の男性と関係を持てば、それは………ということに…なるのかな?…

いやいや、そうならば神は妻をたくさん持っていることになる
一夫多妻制か?そこは不平等だな…

「…ちさ。…シスターちさ?聞いておられますか?」

「っえ?っあ、すみません。なんでしょうか?…」

「食堂に着きました。道は覚えましたか?」

「あーー…………。恐らく…?」

「分からなければ遠慮なく聞いて下さいね。何度でもお教えします。」

シスターエリより断然優しい人だ!!!!!!!
まともな人がいて、こんなにも嬉しいとは
思わず手を組んで、神に祈り感謝を告げたいくらいだ
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