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第七話 「クリスさんの双子の姉妹登場!」

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私達は、アキちゃんとソラちゃんを探していた。

「アキ~、ソラ~!」

「どこにいるんですかぁ?」

「返事してくださ~い。」

「・・・・・・って、なーんでお前が、俺の手をつないでいるんだよ。」

ジュンブライトの左手には、私。右手には、クリスさんが、手をつないでいた。

「ジュンブライト様の手、温か~い♡」

「帰って、右手だけ、洗おう。」

私達がおしゃべりをしながら歩いていくと、菜の花広場に着いた。

「菜の花広場にいるかもしれません。」

菜の花広場は、子供が喜ぶ遊具がいっぱいあるからねぇ。

「わーい!」

三十二歳のおっさんが、遊具で遊んでどーする!

「私も遊びたいですぅ~!」

マドレーヌちゃん!今は遊ぶところじゃないよ!

「マドレーヌおばちゃん、まってぇ~!」

道華まで・・・・・・。

「ったく、しょうがないねぇ。」

「マドレーヌ、、道華ぁ~。遠くに行ったらだめよぉ~。」

「はーい!」

二人とも、いい返事。

「私達も遊びましょう、真莉亜。」

う、うん。
アキちゃんとソラちゃん、一体、どこにいるんだろ。

「ヒャッホ~!これ、おもしろ~い!」

「アキちゃん、おままごと、しよう。」

「いいよ。」

三歳の双子の女の子が、仲良く遊んでいるねぇ。
・・・・・・三歳の双子の女の子・・・・・・。

「ソラがお母さんで、あたしが子供ねっ。」

「うん!」

いた―っ!

「で、道華がお父さんで、マドレーヌが二番目の子供ねっ。」

「うん!」 「はい!」

二人とも、アキちゃんとソラちゃんを見つけたら、知らせてよ!

「ジュンブライトお兄様ぁ~!アキとソラ、見つけましたよぉ。」

もう、おそいよ。

「お前ら、ここにいたのかよぉ。」

ジュンブライトが、砂場までやって来ると、アキちゃんとソラちゃんの顔が、急に真っ赤になった。

「アキ、ソラ!」

クリスさんが、砂場にやって来た。

「もう、心配したんだから。」

「よかったわね、見つかって。」

本当だよ。まさか、ぐうぜん、見つかるとは思わなかったよ。

「マドレーヌ達、なにやってるの?」

「おままごとをやってるんです。」

テレサさん、マドレーヌちゃん達は、子供ですけど。
あ、私も子供だった。

「おじさんも、一緒にやろっ。」

「おじさん言うなっ。」

「ジュンブライトお兄様は、どんな役が似合うんでしょうねぇ。」

イケメンで優しい医大生のお兄さんが、似合うと思うよ。

「あ!」

ソラちゃんが、声を上げて、手をポンっとたたいた。

「なにか思いついた?」

「うん!おじさんは、愛犬のポチが似合うと思う。」

「犬役かっ。」

「種類は、なんにする?」

「ブルドッグ。顔がおもしろいから。」

「そこは柴犬だろっ。」

ジュンブライト、おもしろがられてる。

「おすわり。」

ジュンブライトは、急に犬になりきって、おすわりをした。

「へへへへへ・・・・・・って、おい !ちゃんとした役は、ねぇ―のかー!」

「ない。」

「ないんかいっ。」




楽しい楽しいおままごとが終わって、私達は満月荘に向かっている。

「もう、犬役なんか、やりたくねぇ。」

ジュンブライトがそう言った、その時。

「ジュンブライト様っ!」

アキちゃんとソラちゃんが、ジュンブライトの前に現れた。
今、名前で呼んだよね?

「なんだ。」

すると、二人が真剣な顔で、ジュンブライトの顔を見上げた。

「あたし、あなたに恋をしました!」

「私も!」

・・・・・・!?

「つきあってくださいっ!」

なんだとぉ~!?

「ちょっとまったぁ!」

クリスさんが、二人の前に現れた。

「あんた達、何歳、年が離れてると思ってんの!3歳のあんた達が恋をするのは、まだ早いわよ!それと、ジュンブライト様の本命は、この、あたしよ!」

クリスさんの思いこみですっ!

「クリス。お前は友達として、好きだ。」

「ガーン。」

クリスさんは落ちこんで、その場にたおれた。

「アキ、ソラ。ごめん。俺には彼女がいるんだ。」

ごめんねぇ~、つきあっちゃって。私が彼女でーす。

「え!?」

アキちゃんは目を点にして、驚いた。

「それと、俺には子供がいる。」

「え!?」

アキちゃんは、また驚いた。
ソラちゃん、驚かないね。どうしたんだろ。

「あああああああんた、ジュンブライト様と、バカ女の、子供だったの!?」

バカ女とは、失礼です。

「うん。未来から来たの。」

怒りにふるえたアキちゃんは、私の顔をこわーい顔でにらんだ。

「春間真莉亜!絶対にゆるさないっ!ジュンブライト様は、あたしのものよっ!」

猫顔で、私を追いかけてくるぅ!

「まてーっ!」

クリスさんまで!
もう、これ以上、恋のライバル、増やさないでぇ~!

「おい。お前、追いかけないのか?」

「うん。」

「そこ、追いかけるところだと思うよ。」

「私、あのお姉ちゃんにあこがれたの。」

「なんでですか?」

「理想の自分だから。」

「・・・・・・。」

「やっかいなことになったわねぇ。」

「あぁ。」

「てか、恋のライバルが、相手にあこがれるわけ、ないだろ。」

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