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第二十六話 「道華の思い出」
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満月荘にお邪魔すると、ジュンブライトが不思議そうに、一枚の写真を、片手で持ち、右うでを組み、左足を曲げながら、見つめていた。
「どうしたの?」
声をかけると、ジュンブライトは写真を見つめるのをやめた。
「おぉ、道華、お前のタイムマシンに、こんなのがあったって、アンクさんがわざわざ人間界まで届けに来てくれたぞ。」
「え?」
ジュンブライトが、道華に写真を渡した。
道華の後ろに、私、ルクトさん、マドレーヌちゃん、リリアさん、テレサさん、紅葉、クリスさん、アキちゃん、ソラちゃん、ネルさん、そして、ウルフ一郎さんが、写真をのぞきこんだ。
写真には、とてもかわいい女の子の赤ちゃんが写っていた。
「かっわいい~♡」
「これ、誰?」
「あたし。」
即答で答えたーっ!
「過去に行く前、持って行ってんだ。二人がまた、仲良くなるようにって。」
「道華の赤ちゃんの頃の話、聞いていませんねぇ。」
あぁ、確かに。
「いっぱい、遊んでもらったんだよ。二人に。聞きたい?」
「もっちろん!」
アキちゃんと、ネルさんと、ウルフ一郎さん以外のみんなは、笑顔でうなずいた。
「バカ女のしあわせな毎日を、聞きたくないわよ。」
「アキ!あんたって子は!」
クリスさん、気にしないで。
「あたしも同意だ。」
「俺様も。あんなバカ王子との夫婦生活を、聞きたくねぇ。」
「あと一回言ったら、俺の毛皮のマフラーにするぞっ!」
「ほら、そこの三人。えんりょしないで、おりこうさんに、道華の話を聞こうじゃないか。」
テレサさんが、三人の背中をぐいぐいひっぱって、みんなのところまで連れ出した。
道華は、せきばらいをして、口を開いた。
「あたしが産まれて、三カ月のころ・・・・・・。」
☆
-5年後ー
「ホンギャー、ホンギャー!」
・・・・・・もう、朝かぁ~。
私は、寝室を飛び出し、道華をだっこした。
「ホンギャー、ホンギャー!」
「よーし、よし。もう、泣かないの。いないな―い、ばぁ!」
「えへへへへ。」
笑った。かわいい。
「さぁ、道華。おっぱいの時間でちゅよぉ~。」
私は、服をめくって、道華におっぱいをやった。
「んく、んく、んく、んく・・・・・・。」
おいしそうに飲んでる。
私は、おっぱいを飲んでいる道華を、ほほえみながら、見つめた。
☆
「うぇーん、うぇーん!」
朝ご飯を食べたあと、道華が泣き出した。
「どうしたんだ?道華。」
ジュンブライトが、道華をだっこした。
「わりばしを二本、鼻の穴につっこんで・・・・・・みふぃか~、見ろ~。おふぁぉふぁんの顔、おふぉしろいぞ~。」
うわぁ。イケメン大王の名が、もったいない。
「うぇーん、うぇーん!」
ほうら、泣きやまないじゃない。
「昨日は、ウケてたぞ。」
昨日は昨日。今日は今日と、ちがうの。
くんくんくんくん・・・・・・ん!?このにおい、まさか・・・・・・。
「うぇーん、うぇーん!」
やっぱり、う○こだぁ!
早くおむつをかえないと・・・・・・。
「ゔぅ、くせぇ~。」
ジュンブライトが、苦しそうに、鼻をつまんでいる。
私も、鼻をつまみながら、おむつをかえた。
ふぅ、これでよしっと。
お母さんは大変です。
☆
私は、道華を連れて、なつかしい大学に行った。
「かっわいい~♡だっこしていいか?」
はい。かまいません。
「こんにちはぁ、道華ちゃ~ん。学長しゃんでちゅよぉ~。」
学長が満面な笑みで、道華をだっこした。
「よかったね、道華。学長にだっこしてもらって。」
「う!」
道華、満足そう。
「君にそっくりだねぇ。」
「ご近所のみなさんに、よく言われます。」
私は笑顔で言った。
「シャー!」
!?
ま・・・・・・まずい!道華が学長さんの首のまわりを、かもうとしてる!
「大きくなったら、ママみたいなきれいな女の人になるんだぞ~♡」
学長は、道華に夢中になってるけど、危ない!
このままじゃ、学長が、ヴァンパイアになっちゃう!
「どうしたんだ?そんなにあわあわして。」
「あー、用事を思い出しちゃって・・・・・・失礼しまーす!」
私は、道華を取り上げて、学長室を出て行こうとした。
ガチャッ。
「失礼しまーす。お、春間!久しぶりじゃないか!」
きょ・・・・・・教授・・・・・・。
「あう、あう!」
「ん?春間がだっこしている、その子って・・・・・・。」
私の娘です。
「かっわいい~♡真莉亜にそっくりじゃなーい!」
げっ、理香ちゃん。
「だかせて、だかせて!」
はい。
「うわぁ~。よーち、よーち。かわいいでちゅねぇ~。将来は、アイドルか女優さんか、モデルさんにもなれそうでちゅねぇ~♡あっ、ついでにグラビアアイドルにもなれそうでちゅねぇ~♡」
理香ちゃん、変なこと、言わないで。
「シャー!」
ヤ・・・・・・ヤバイ!
「理香ちゃーん。私ね、用事があるんで、帰らせてもらいま―す!道華、お姉ちゃんにバイバイは?」
「あ、う!」
「バイバーイ!」
理香ちゃんが、道華の方に向かって、満面な笑みで、手を振った。
道華をだいた私は、学長室を出た。
☆
はぁ、もう、大変だったぁ~。
道華が、ヴァンパイアと人間のハーフだと知ったのは、道華が産まれた一週間後。リリアさんとマドレーヌちゃんが遊びに来て、道華をだいたリリアさんが、こう言ったの。
「ヴァンパイアのにおいがするわ。」
って。
私とジュンブライトは、不思議に思い、耳を疑った。
耳がとんがってないし、絶っ対、ごくふつーの女の子だと、言い張ったの。
そしたら、リリアさんがにんにくを持って来て、道華がオエーと吐いて、ヴァンパイアと人間のハーフだとわかったの。
「道華、人の血を吸おうとしたら、だめだよ。」
「う!」
って、言っても、ムダかぁ~。赤ちゃんだもん。
お母さんとお父さんと琉理とおばあちゃんに集まってもらって、そのことを話したら、「家族の秘密にしよう。」って、お父さんが言ったの。
はぁ~。春間家に生まれて、よかったぁ~。
☆
「道華~。おいでおいで~。」
「う、う、う!」
「ハイハイ、上手になりまちたねぇ~♡さっすが、俺の娘でちゅねぇ~♡」
「あう、あう!」
「ジュンブライト、道華をお風呂に入れてくれる?」
「わかった。」
ジュンブライトは、道華をだっこしながら、立ち上がって、風呂場へと向かった。
さあてと、私はその間、晩ご飯をつくろっかな?
今日の晩ご飯は、焼きそばにしよっ。
すると、風呂場から、二人の声が聞こえた。
「あう、あう!」
「道華~。体を洗いまちゅよぉ~♡」
「う、う!」
うふふふふ。
☆
「ホンギャー、ホンギャー!」
私とジュンブライトがねていると、道華が大きな声で泣き始めた。
電気をつけて、道華のベッドの方に向かった。
私は、道華をだっこした。
「どうしたの?道華。」
「ホンギャー、ホンギャー!」
「夜泣きか?」
・・・・・・みたいだね。
道華、夜泣きがひどい方だもん。
「俺が見とくから、ぐっすりねてろ。」
え?いいの?
「あたり前だろ。そのために、産休を取ったんだから。」
ありがとう。私、奥さんのためにがんばるジュンブライトが、大好きだよ。
「俺も~♡俺のためにがんばる真莉亜が、大ちゅきでちゅよぉ~♡」
「ホンギャー、ホンギャー!」
さっさとめんどうを見れっ!
☆
ふぁ~。よくねたぁ~。
ジュンブライトは、どうしているだろ。
「おはよー、真莉亜。」
わっ!ジュンブライト!クマがついてるじゃん!
「熊?俺の顔に、熊がつくわけねぇだろ。」
そっちのクマじゃな―い!てか、ねぼけてるよ、この人!
「さっき、ねたばっかりだ。ふあ~、今、何時?」
5時だよ。
「そんなに時間がきちまったのかぁ。」
いやいや、朝の5時ですから。
「とりあえず、今日はゆっくりねてて。あと、道華をねかせてくれて、ありがとう。」
「どういたしまして。」
ジュンブライトは、大きくあくびをしながら、寝室に戻り、「ガーゴー、ガーゴー。」と、いびきをかきながら、ねむった。
「お父しゃんも、ねむってちまったでちゅねぇ~。」
私は、小さな声で、ねている道華に話しかけた。
☆
「どうしたの?」
声をかけると、ジュンブライトは写真を見つめるのをやめた。
「おぉ、道華、お前のタイムマシンに、こんなのがあったって、アンクさんがわざわざ人間界まで届けに来てくれたぞ。」
「え?」
ジュンブライトが、道華に写真を渡した。
道華の後ろに、私、ルクトさん、マドレーヌちゃん、リリアさん、テレサさん、紅葉、クリスさん、アキちゃん、ソラちゃん、ネルさん、そして、ウルフ一郎さんが、写真をのぞきこんだ。
写真には、とてもかわいい女の子の赤ちゃんが写っていた。
「かっわいい~♡」
「これ、誰?」
「あたし。」
即答で答えたーっ!
「過去に行く前、持って行ってんだ。二人がまた、仲良くなるようにって。」
「道華の赤ちゃんの頃の話、聞いていませんねぇ。」
あぁ、確かに。
「いっぱい、遊んでもらったんだよ。二人に。聞きたい?」
「もっちろん!」
アキちゃんと、ネルさんと、ウルフ一郎さん以外のみんなは、笑顔でうなずいた。
「バカ女のしあわせな毎日を、聞きたくないわよ。」
「アキ!あんたって子は!」
クリスさん、気にしないで。
「あたしも同意だ。」
「俺様も。あんなバカ王子との夫婦生活を、聞きたくねぇ。」
「あと一回言ったら、俺の毛皮のマフラーにするぞっ!」
「ほら、そこの三人。えんりょしないで、おりこうさんに、道華の話を聞こうじゃないか。」
テレサさんが、三人の背中をぐいぐいひっぱって、みんなのところまで連れ出した。
道華は、せきばらいをして、口を開いた。
「あたしが産まれて、三カ月のころ・・・・・・。」
☆
-5年後ー
「ホンギャー、ホンギャー!」
・・・・・・もう、朝かぁ~。
私は、寝室を飛び出し、道華をだっこした。
「ホンギャー、ホンギャー!」
「よーし、よし。もう、泣かないの。いないな―い、ばぁ!」
「えへへへへ。」
笑った。かわいい。
「さぁ、道華。おっぱいの時間でちゅよぉ~。」
私は、服をめくって、道華におっぱいをやった。
「んく、んく、んく、んく・・・・・・。」
おいしそうに飲んでる。
私は、おっぱいを飲んでいる道華を、ほほえみながら、見つめた。
☆
「うぇーん、うぇーん!」
朝ご飯を食べたあと、道華が泣き出した。
「どうしたんだ?道華。」
ジュンブライトが、道華をだっこした。
「わりばしを二本、鼻の穴につっこんで・・・・・・みふぃか~、見ろ~。おふぁぉふぁんの顔、おふぉしろいぞ~。」
うわぁ。イケメン大王の名が、もったいない。
「うぇーん、うぇーん!」
ほうら、泣きやまないじゃない。
「昨日は、ウケてたぞ。」
昨日は昨日。今日は今日と、ちがうの。
くんくんくんくん・・・・・・ん!?このにおい、まさか・・・・・・。
「うぇーん、うぇーん!」
やっぱり、う○こだぁ!
早くおむつをかえないと・・・・・・。
「ゔぅ、くせぇ~。」
ジュンブライトが、苦しそうに、鼻をつまんでいる。
私も、鼻をつまみながら、おむつをかえた。
ふぅ、これでよしっと。
お母さんは大変です。
☆
私は、道華を連れて、なつかしい大学に行った。
「かっわいい~♡だっこしていいか?」
はい。かまいません。
「こんにちはぁ、道華ちゃ~ん。学長しゃんでちゅよぉ~。」
学長が満面な笑みで、道華をだっこした。
「よかったね、道華。学長にだっこしてもらって。」
「う!」
道華、満足そう。
「君にそっくりだねぇ。」
「ご近所のみなさんに、よく言われます。」
私は笑顔で言った。
「シャー!」
!?
ま・・・・・・まずい!道華が学長さんの首のまわりを、かもうとしてる!
「大きくなったら、ママみたいなきれいな女の人になるんだぞ~♡」
学長は、道華に夢中になってるけど、危ない!
このままじゃ、学長が、ヴァンパイアになっちゃう!
「どうしたんだ?そんなにあわあわして。」
「あー、用事を思い出しちゃって・・・・・・失礼しまーす!」
私は、道華を取り上げて、学長室を出て行こうとした。
ガチャッ。
「失礼しまーす。お、春間!久しぶりじゃないか!」
きょ・・・・・・教授・・・・・・。
「あう、あう!」
「ん?春間がだっこしている、その子って・・・・・・。」
私の娘です。
「かっわいい~♡真莉亜にそっくりじゃなーい!」
げっ、理香ちゃん。
「だかせて、だかせて!」
はい。
「うわぁ~。よーち、よーち。かわいいでちゅねぇ~。将来は、アイドルか女優さんか、モデルさんにもなれそうでちゅねぇ~♡あっ、ついでにグラビアアイドルにもなれそうでちゅねぇ~♡」
理香ちゃん、変なこと、言わないで。
「シャー!」
ヤ・・・・・・ヤバイ!
「理香ちゃーん。私ね、用事があるんで、帰らせてもらいま―す!道華、お姉ちゃんにバイバイは?」
「あ、う!」
「バイバーイ!」
理香ちゃんが、道華の方に向かって、満面な笑みで、手を振った。
道華をだいた私は、学長室を出た。
☆
はぁ、もう、大変だったぁ~。
道華が、ヴァンパイアと人間のハーフだと知ったのは、道華が産まれた一週間後。リリアさんとマドレーヌちゃんが遊びに来て、道華をだいたリリアさんが、こう言ったの。
「ヴァンパイアのにおいがするわ。」
って。
私とジュンブライトは、不思議に思い、耳を疑った。
耳がとんがってないし、絶っ対、ごくふつーの女の子だと、言い張ったの。
そしたら、リリアさんがにんにくを持って来て、道華がオエーと吐いて、ヴァンパイアと人間のハーフだとわかったの。
「道華、人の血を吸おうとしたら、だめだよ。」
「う!」
って、言っても、ムダかぁ~。赤ちゃんだもん。
お母さんとお父さんと琉理とおばあちゃんに集まってもらって、そのことを話したら、「家族の秘密にしよう。」って、お父さんが言ったの。
はぁ~。春間家に生まれて、よかったぁ~。
☆
「道華~。おいでおいで~。」
「う、う、う!」
「ハイハイ、上手になりまちたねぇ~♡さっすが、俺の娘でちゅねぇ~♡」
「あう、あう!」
「ジュンブライト、道華をお風呂に入れてくれる?」
「わかった。」
ジュンブライトは、道華をだっこしながら、立ち上がって、風呂場へと向かった。
さあてと、私はその間、晩ご飯をつくろっかな?
今日の晩ご飯は、焼きそばにしよっ。
すると、風呂場から、二人の声が聞こえた。
「あう、あう!」
「道華~。体を洗いまちゅよぉ~♡」
「う、う!」
うふふふふ。
☆
「ホンギャー、ホンギャー!」
私とジュンブライトがねていると、道華が大きな声で泣き始めた。
電気をつけて、道華のベッドの方に向かった。
私は、道華をだっこした。
「どうしたの?道華。」
「ホンギャー、ホンギャー!」
「夜泣きか?」
・・・・・・みたいだね。
道華、夜泣きがひどい方だもん。
「俺が見とくから、ぐっすりねてろ。」
え?いいの?
「あたり前だろ。そのために、産休を取ったんだから。」
ありがとう。私、奥さんのためにがんばるジュンブライトが、大好きだよ。
「俺も~♡俺のためにがんばる真莉亜が、大ちゅきでちゅよぉ~♡」
「ホンギャー、ホンギャー!」
さっさとめんどうを見れっ!
☆
ふぁ~。よくねたぁ~。
ジュンブライトは、どうしているだろ。
「おはよー、真莉亜。」
わっ!ジュンブライト!クマがついてるじゃん!
「熊?俺の顔に、熊がつくわけねぇだろ。」
そっちのクマじゃな―い!てか、ねぼけてるよ、この人!
「さっき、ねたばっかりだ。ふあ~、今、何時?」
5時だよ。
「そんなに時間がきちまったのかぁ。」
いやいや、朝の5時ですから。
「とりあえず、今日はゆっくりねてて。あと、道華をねかせてくれて、ありがとう。」
「どういたしまして。」
ジュンブライトは、大きくあくびをしながら、寝室に戻り、「ガーゴー、ガーゴー。」と、いびきをかきながら、ねむった。
「お父しゃんも、ねむってちまったでちゅねぇ~。」
私は、小さな声で、ねている道華に話しかけた。
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