ヴァンパイア♡ラブどっきゅ〜ん!

田口夏乃子

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第四十六話 「ウルフ一郎さん、ペットになる?」

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そして次の日。
私達は菜の花広場にいた。
もちろん、くるみちゃんとウルフ一郎さんもいる。
 
「さぁ、ウルフ一郎を返しなさい。」
 
リリアさんがくるみちゃんの前に、手を出した。
 
「やだ!」
 
くるみちゃんが、顔を横に向いた。
 
「なんでよ!昨日、約束したじゃない。」
 
「やっぱ、返さなーい。」
 
え~?
 
「くるみちゃん、約束は約束だよ。さぁ、ウルフ一郎さんを返して。」
 
「やだ―!」
 
あぁ!逃げて行っちゃったよ!
 
「まて―!」
 
私達は、二人を追いかけ始めた。
 
「ま、真莉亜ちゅわ~ん!助けてぇ~!」
 
今、助けに行きますからね、ウルフ一郎さん!
 
「さっすが、俺様の女神だよ~ん♡」
 
「てめぇ、今の状況を考えろ!」
 
「あ・・・・・・。助けてぇ~!」
 
「演技だね、それは。」
 
「うん。」
 
「みなさん、作戦を考えましょう!」
 
「おう!」
 
じゃあアキちゃん、ソラちゃん、クリスさん、猫になってください!
 
「え~?そんなムチャなことを!」
 
「い―から早く!」
 
「・・・・・・ちっ、わかったよ。」
 
「なればい―んでしょ、なれば。」
 
「アキ、ソラ!行くよ!」
 
「うん!」
 
ボン!
三人は猫になって、くるみちゃんのところにやって来た。
くるみちゃんは急に止まってしゃがんだ。
 
「うわぁ~。かっわいい~♡おいで~。」
 
「ニャ―。」
 
三人はくるみちゃんにだきついた。
 
「ギャャャャャャャャャア!猫~!」
 
ウルフ一郎さんは、ぱっと走り出した。
ウルフ一郎さん!私の手、にぎってください!
 
「は~い♡愛しの真莉亜ちゅわ~ん♡」
 
ウルフ一郎さんは、スキップをして、私の手をにぎろうとしたが・・・・・・。
 
「よし!行くぞ!」
 
その手は、ジュンブライトだった。
 
「て、てめぇ!」
 
「お前に真莉亜の手はにぎらせねぇ!」
 
「なんだとぉ!?」
 
もう!そこでけんかしないでよぉ~!
 
「モカを返して―っ!」
 
うわぁ!くるみちゃんが追いかけて来るよぉ!
 
「はぁ、はぁ、はぁ。もう無理だぁ。」
 
「うるせぇ!そこであきらめてど―する!」
 
「ど、ど―しよ―もねぇよ!だいたい、なんでこんな追いかけっこになったんだ?」
 
「お前のせいだろ!」
 
はぁ、はぁ。私もだめですぅ~。
 
「お母さん、ちゃんと走って!」
 
「だってぇ、運動神経、そこまでないも―ん。」
 
「あっ、みなさん!満月荘が見えましたよ!」
 
ルクトさんが走りながら、満月荘の方を指さした。
 
「みんな、これでゴールよ!」
 
「まってぇ~!」
 
うわぁ、まだ追いかけてるよぉ~!
 
「ニャッ、ニャッ、ニャ・・・・・・。」
 
クリスさんと、アキちゃんと、ソラちゃんの目が、ぐるぐるになってる・・・・・・。
 
「キャッ!」
 
ん?くるみちゃんが追いかけて来ない感じがするぞ?
私達が走るのをやめて、後ろを振り向くと・・・・・・。
あ!くるみちゃんが、ケガしてる!
しかも、ひざから血が出てる!
 
「うわ~ん!」
 
くるみちゃんは、大泣き状態。(そりゃそうでしょ。)
ボンッ!
 
「大丈夫?」
 
「うわ~ん!」
 
「ちょっと、走りすぎたんじゃない?」
 
「うわ~ん!」
 
「痛そー。」
 
「うわ~ん!」
 
私達は、くるみちゃんのところへとかけつけた。
 
「ひっでぇ傷だなぁ。」
 
「くるみちゃん、大丈夫?」
 
「うわ~ん!」
 
はぁ・・・・・・。これから、どんな展開になるんだろ。
 
「どうしたの?みんな、そんなに集まって。」
 
その声は・・・・・・。
 
「ギロさん!」
 
ちょうどよかったぁ!ちょっとこっちに来てください!
私は、ギロさんの手を引っ張って、くるみちゃんの前へ連れて来た。
 
「うわ~ん!」
 
「うわぁ~。けっこう、ひどい傷だねぇ。どら、お兄さんが手当てをするから、泣き止んで。」
 
「ひくっ、ひくっ、ひく・・・・・・。」
 
くるみちゃんが泣き止むと、ギロさんは救急箱を出し、救急箱の中から、消毒液とバンソウコウを取り出した。
そして、消毒液をティッシュにつけ、けがしているところをペタペタとつけた。
最後に、消毒液をつけたところに、バンソウコウをはった。
 
「よし、これでOK!」
 
くるみちゃんは、すくっと立ち上がった。
 
「ありがとう。」
 
くるみちゃんはギロさんの方に向かって、お辞儀をした。
 
「お、お礼なんていらないよ。ただ、今度から、あまり走りすぎないようにねっ。」
 
ギロさんは、かわいい笑顔になった。
あ、あれっ?くるみちゃんの顔、真っ赤になってるよ?
よ、様子がおかしいぞぉ。
 
(な、なんでしょう、この気持ち!胸の鼓動が、止まりませんわ!あぁ!花本くるみ、5歳!早すぎてイケない恋をしてしまったわ!この王子様のかわいらしい笑顔、二度と忘れませんわ!)
 
「ええい!モカのことは、あきらめますわ!」
 
「はぁ!?」
 
私達は、大きな声で驚いた。
一体、どんな展開になったんだ?
 
「それじゃあ円花先輩、また会いましょう!」
 
くるみちゃんは、マドレーヌちゃんに手を振って、向こうへ歩いて帰っちゃった。
一体、どうしたんだろ。
 
「さぁ。」
 
「真莉亜ちゅわ~ん♡会いたかったよ―ん♡」
 
うわぁ!ウルフ一郎さんが、私の方へ向かって、飛びかかって来るよぉ!
 
「くおうら!調子に乗るんじゃねぇ、バカオオカミィー!」
 
 
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