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[あぁ、お前の家ね、ちょっと色々あって入院中に解約したんだよ、だから当分は俺と住んでね、あっ、俺も一人暮らしだし今はベッド一つしかないけど近々買いに行こうか―――]
その言葉を聞いてからの事はあまり思い出せない
車の中ではノアがあれこれ話していたが正直その話もサラの頭には入ってこなかった
そして気づいたらノアの自宅についていた
+‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥+
ガチャ――
「はい!どうぞ入って、自分の家だと思ってくれていいからさ、とりあえずお前はゆっくりしててな」
「お、お邪魔します…」
(ここがノアさんの家…)
今の自分にとっては知らない男性
だけども両親とは連絡がつかない、なんだったら連絡手段さえもない
頼れるのはノアしかいない
結局、現実的にはこうするしかない、と自分に言い聞かせて
恐る恐る部屋に入る
(あっ、思っていたよりもキレイ…)
男性の一人暮らしの部屋という事もあって色々覚悟はしていたが
ノア自身がキレイ好きなのか部屋は荒れておらず想像以上にキレイだった
1LDKの部屋で玄関入って広いリビングがありその置くに寝室があった
「あちゃぁ…食材何もないのかぁ…」
リビングのソファーにとりあえず大人しく座っているとキッチン方から溜息が聞こえてくる
思わず振り返るとそれに気づいたノアもこちらに顔を向けて苦笑しながら
「ここ数日、お前の病室通いで家には寝に帰ってただけだから食材の事忘れててさ、食べるものが何もないんだよなぁ…ぱぱっと買いに行ってくるからさ、お前お留守番できる?」
と言うとサラに近づき頭を撫で始める
まるで幼い子供に言うように
(記憶無くす前からこんな感じだったのかな…?)
そう思いながらツキンと心が苦しくなる
今の自分ではまだ分からない感情
とりあえずサラはもう大人だ、記憶喪失とは言えお留守番なんて当たり前にできる
「あ、あの…大丈夫ですよ、ちゃんとお待ちしてますので…」
そう了解の言葉を継げるとノアはまた少し苦笑しながら
「やっぱ、お前に敬語使われるの変な感じするね、少しずつ取り戻せたらいいな…」
苦笑しながら、それでも瞳は少し悲しそうな色を宿しながらノアは呟くように言う
(サラは、いえ…私は、大事にされていたんだ、早く思い出せるといいな…)
そしてノアは「行ってきます!いい子で待ってろよ!飲み物とかはテキトーに飲んで大丈夫だから!」
と[行ってらっしゃい]も言えず慌ただしく出て行った
(少しだけ、部屋を見ようかな…)
幼馴染と言っていたしもしかしたら記憶を戻すきっかけがあるかもしれない
と淡い期待をもってリビングを軽く見渡してみる
するとちょっと低めの棚の上に一つ写真立てが置いてありそこには
学生服の私と、ノアと、もう一人見知らぬ女の子が楽しそうにそこに写っていた――
その言葉を聞いてからの事はあまり思い出せない
車の中ではノアがあれこれ話していたが正直その話もサラの頭には入ってこなかった
そして気づいたらノアの自宅についていた
+‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥+
ガチャ――
「はい!どうぞ入って、自分の家だと思ってくれていいからさ、とりあえずお前はゆっくりしててな」
「お、お邪魔します…」
(ここがノアさんの家…)
今の自分にとっては知らない男性
だけども両親とは連絡がつかない、なんだったら連絡手段さえもない
頼れるのはノアしかいない
結局、現実的にはこうするしかない、と自分に言い聞かせて
恐る恐る部屋に入る
(あっ、思っていたよりもキレイ…)
男性の一人暮らしの部屋という事もあって色々覚悟はしていたが
ノア自身がキレイ好きなのか部屋は荒れておらず想像以上にキレイだった
1LDKの部屋で玄関入って広いリビングがありその置くに寝室があった
「あちゃぁ…食材何もないのかぁ…」
リビングのソファーにとりあえず大人しく座っているとキッチン方から溜息が聞こえてくる
思わず振り返るとそれに気づいたノアもこちらに顔を向けて苦笑しながら
「ここ数日、お前の病室通いで家には寝に帰ってただけだから食材の事忘れててさ、食べるものが何もないんだよなぁ…ぱぱっと買いに行ってくるからさ、お前お留守番できる?」
と言うとサラに近づき頭を撫で始める
まるで幼い子供に言うように
(記憶無くす前からこんな感じだったのかな…?)
そう思いながらツキンと心が苦しくなる
今の自分ではまだ分からない感情
とりあえずサラはもう大人だ、記憶喪失とは言えお留守番なんて当たり前にできる
「あ、あの…大丈夫ですよ、ちゃんとお待ちしてますので…」
そう了解の言葉を継げるとノアはまた少し苦笑しながら
「やっぱ、お前に敬語使われるの変な感じするね、少しずつ取り戻せたらいいな…」
苦笑しながら、それでも瞳は少し悲しそうな色を宿しながらノアは呟くように言う
(サラは、いえ…私は、大事にされていたんだ、早く思い出せるといいな…)
そしてノアは「行ってきます!いい子で待ってろよ!飲み物とかはテキトーに飲んで大丈夫だから!」
と[行ってらっしゃい]も言えず慌ただしく出て行った
(少しだけ、部屋を見ようかな…)
幼馴染と言っていたしもしかしたら記憶を戻すきっかけがあるかもしれない
と淡い期待をもってリビングを軽く見渡してみる
するとちょっと低めの棚の上に一つ写真立てが置いてありそこには
学生服の私と、ノアと、もう一人見知らぬ女の子が楽しそうにそこに写っていた――
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