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「この子は…誰なのかな…」
ノアが外出して一人になった今記憶を思い出す手がかりがないかと部屋を見渡して
目に留まった一枚の飾られた写真
そこには、真ん中に私が居て両側に一人はノアだと分かる、だがもう一人は…
(だめだわ…思い出せない…)
まったく出てこなかった
黒髪にクリッとした吸い込まれそうな青い瞳
「女の子…?ん?男の子…?」
とても中性的な顔立ちだ、ノアもとても整った顔をしているが
この子はとても中性的で男性か女性かは今のサラでは判断し辛い
「真ん中の私は制服だけど、ノアさんともう一人の子は私服だ…なんでだろう?」
この写真だけで色んな疑問点が浮かぶ
だけど、何一つ記憶が蘇らない
そこで医者に言われたことを思い出す
[すぐに思い出すかもしれませんし、数年かかるかもしれません、もしかしたら…戻らない可能性も…]
その言葉が蘇って頭から離れなくなる
このまま記憶が蘇らない不安がどうしようもなく心を飲み込んでいく
「うっ…うぅ…っ」
吐き気が止まらない、
涙も止まらない
まともに立てなくなり床に膝をつく
(私は…これからどうなるの…?このまま普通の生活に戻れるの…?)
グルグルして意識が遠くなる
+‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥+
目を開けるとフカフカ温かいものに包まれていた
「あ、あれ…?」
「サラッ!大丈夫?帰ったらサラが倒れてて…とりあえずお水用意したから少しでもいいから飲める…?」
掠れた声が出たが驚く間もなくノアがその声に気づいて泣きそうな顔をしてサラの顔を覗き込む
(私、あのまま倒れちゃったの…?)
何がどうなったのか分からないけれどとりあえず目の前の泣きそうな男を
どうにかしなければ
「あ、あの…少しだけお水下さい…」
まだ掠れる声で答えると「ちょっとまってね!」と言って傍に用意していたのか
すぐに戻って私と上半身だけ起こして自分の身体にもたれさせると口にコップを近づけてくれる
どうやら飲ませてくれるらしい
「ありがとう…ございます…」
こくっこくっと数口呑んでのどを潤す
先ほどよりはましになっただろう
「あ、あの…先ほどの写真…」
「え?」
思い切って先ほどの中性的なあの人の話を聞いてみようと思った
三人で写真撮るほどに、飾るほどに、きっと記憶を失う前の私とは仲が良かったんだろう
「あの飾られている写真の…私の隣にいる中性的なお顔のあの方は、一体どなたでしょうか?」
恐る恐る聞く
ノアは一瞬驚いた顔をしたがすぐに寂しそうな顔に変わる
「そう、か…あの写真を見ても思い出さなかったんだね…あの子はね、男だよ[ソラ]って言うんだ、今ソラは近くに住んでなくて、でもお前が退院したこと伝えたら近々会いに来てくれるらしい…その時に改めて紹介するよ」
そう言ってノアは困ったような、泣きそうな、何とも言えない顔をして
もう一度サラをベッドに横にすると「片づけてくるね」と言って寝室から出て行った
(ごめんなさい…)
サラは声に出すことが出来ずにそっと心にしまい込んだ
ノアが外出して一人になった今記憶を思い出す手がかりがないかと部屋を見渡して
目に留まった一枚の飾られた写真
そこには、真ん中に私が居て両側に一人はノアだと分かる、だがもう一人は…
(だめだわ…思い出せない…)
まったく出てこなかった
黒髪にクリッとした吸い込まれそうな青い瞳
「女の子…?ん?男の子…?」
とても中性的な顔立ちだ、ノアもとても整った顔をしているが
この子はとても中性的で男性か女性かは今のサラでは判断し辛い
「真ん中の私は制服だけど、ノアさんともう一人の子は私服だ…なんでだろう?」
この写真だけで色んな疑問点が浮かぶ
だけど、何一つ記憶が蘇らない
そこで医者に言われたことを思い出す
[すぐに思い出すかもしれませんし、数年かかるかもしれません、もしかしたら…戻らない可能性も…]
その言葉が蘇って頭から離れなくなる
このまま記憶が蘇らない不安がどうしようもなく心を飲み込んでいく
「うっ…うぅ…っ」
吐き気が止まらない、
涙も止まらない
まともに立てなくなり床に膝をつく
(私は…これからどうなるの…?このまま普通の生活に戻れるの…?)
グルグルして意識が遠くなる
+‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥+
目を開けるとフカフカ温かいものに包まれていた
「あ、あれ…?」
「サラッ!大丈夫?帰ったらサラが倒れてて…とりあえずお水用意したから少しでもいいから飲める…?」
掠れた声が出たが驚く間もなくノアがその声に気づいて泣きそうな顔をしてサラの顔を覗き込む
(私、あのまま倒れちゃったの…?)
何がどうなったのか分からないけれどとりあえず目の前の泣きそうな男を
どうにかしなければ
「あ、あの…少しだけお水下さい…」
まだ掠れる声で答えると「ちょっとまってね!」と言って傍に用意していたのか
すぐに戻って私と上半身だけ起こして自分の身体にもたれさせると口にコップを近づけてくれる
どうやら飲ませてくれるらしい
「ありがとう…ございます…」
こくっこくっと数口呑んでのどを潤す
先ほどよりはましになっただろう
「あ、あの…先ほどの写真…」
「え?」
思い切って先ほどの中性的なあの人の話を聞いてみようと思った
三人で写真撮るほどに、飾るほどに、きっと記憶を失う前の私とは仲が良かったんだろう
「あの飾られている写真の…私の隣にいる中性的なお顔のあの方は、一体どなたでしょうか?」
恐る恐る聞く
ノアは一瞬驚いた顔をしたがすぐに寂しそうな顔に変わる
「そう、か…あの写真を見ても思い出さなかったんだね…あの子はね、男だよ[ソラ]って言うんだ、今ソラは近くに住んでなくて、でもお前が退院したこと伝えたら近々会いに来てくれるらしい…その時に改めて紹介するよ」
そう言ってノアは困ったような、泣きそうな、何とも言えない顔をして
もう一度サラをベッドに横にすると「片づけてくるね」と言って寝室から出て行った
(ごめんなさい…)
サラは声に出すことが出来ずにそっと心にしまい込んだ
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