転生令息の、のんびりまったりな日々

かもめ みい

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○僕とお家訪問

◆84

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『そこまで言うのなら、説明してもらおうか。クィーンの何が危険なのかを』
「まぁ! ピョンタのくせに偉そうに!
 でもいいわ。このエリーナ様の凄さに恐れ慄きなさいっ!」

 またエリーナとぴょん太がうむむっ!て感じで睨み合ってます。
それにエリーナ、凄さを感じるのに恐れと慄きが必要なのですか?それってどんな凄さなのでしょう?
 むむむっ。と考えましたが、想像するのが難しくて、僕には分かりませんでした。

『うふふふふ。ユーリの知り合いには面白い人がいるわね』

 ふぉっ!?
誰ですか?聞いた事のないお声ですよ?

『ああ……。やはりクィーンオブクィーンか……』

 ん?ぴょん太のお知り合いですか?

「ちょっと……。クィーンオブクィーンなんて、トリプルS級の魔物じゃないのっ!」

 トリプルSってなんですか?
エリーナも知っている人ですか?

「坊っちゃま! とりあえず逃げますか!?」

 えっ?何でですか?
ぴょん太もエリーナも気にしていないのに、カショウが一人であわあわってなってますよ?

『別に逃げる必要はないわよ。ユーリの知り合いなら襲ったりしないから』

 また、僕の名前を言ってますね。

「誰でしゅか? お声聞いた事ないでしゅよ?
 僕の知っている人でしゅか?」

 謎の声の人は、僕の名前を言っていたので多分知らない人ではないと思うのですが、うーん……。
 心当たりがありません。

『お前……。ユーリ様の事を知っているのか?』

 ぴょん太、ナイス質問ですね!
僕も気になっていました!

『え……?
 今日、会う約束をしていたわよね?』

 約束……?
してないですよ?
僕は知りませんと、顔を横にふりました。

『おかしいわね……?
 少し前に人が沢山いるユーリのお家から一人の人族の男が、今日遊びに行きますって言ってたわよ?』
『それならやはり、ユーリ様との約束で間違いないだろう』
「そうね……。お家からの人族はマティアス様の事だと思うし……」
「え? 家って公爵家であってるんですか? それに少し前っていつの事か分からなくないですか?」
『この辺りで人が沢山いる家があるのはここぐらいだろう。
 ただ、時間感覚が魔物と一緒かどうかは分からんからその点は何とも言えんが、今日ここにいる以上間違いないだろう』
「そうよ。いくら魔物といえども大所帯では移動範囲や速度も限られるわ。
 クィーンは単体では行動しないから、ほぼ間違いないのではないかしら?」

 う……?
マティアスがお庭でありさんにお話ししたと言ってました。
そしてマティアスにお願いしたのは僕です。
そうなると、約束の相手は僕……?

「ふぉっ!?
 もちかちて、ありしゃんでしゅかっ!?」
『もしかしなくても、ユーリの友達のありさんよ』

 おー!!ありさん!
ようやく会えましたね!
 僕はキョロキョロと地面を見ました。
ん?と思いながらももう一度見ましたが、ありさんのお姿が見えませんよ?
どこにいますか?

「ありしゃん、どこにいまちゅか? ユーリが来たでちゅよ? 
 かくれんぼしてましゅか?」
『あら? もしかして気づいてないのかしら……?
 ユーリ、こっちよ、こっち!』

 ありさんのお声が近づいて来ました。
僕はお声の方に顔を向けます。
そこには穴の周りにいたありさんと女の子……?
 んん……?
女の子のお腹から下がなんかおかしいです。ありさんみたいなお腹と足です……?
そんな謎な女の子と目が合うと、ニッコリと笑いました。

「……?」
『うふふ。ようやく気づいてくれたわね!
 私のお家へようこそユーリ。歓迎するわっ!』
「えええーっ!?
 ありしゃんは女の子だったのでしゅかー!?」
「ええーっ!?
 気にするところそこですかー!?」

 僕とカショウの叫び声が辺りに響き渡りました。
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