3 / 5
くのいち彼女と一緒に調理実習
しおりを挟む
「はーい!それでは調理を始めてください!」
今日は1日使って調理実習。今日の戌井さんは、やけにやる気満々だった。
今日の調理実習は席の近い4人でグループを作り味噌汁とご飯、そしてハンバーグという3品を作る…ちなみに俺のグループにはあまり喋ったことがないクラスメートが2人と戌井さんがいる。
にしても戌井さんのエプロン姿…ちょっと可愛いかも……なんか胸がドキドキしてきた…
「えっと…鹿野くん料理できる?」
俺が戌井さんのエプロン姿に見惚れていると不意にグループの一人が俺に問いかけてきた。今までカップラーメンと菓子パンで生きてきたのだ…だからこれだけは自信を持って言える。
「出来ないよ」
「そっか…じゃあ鹿野くんはお米を焚いてね」
というわけで俺はお米係になった。お米を炊くことだって立派な調理だ!なんせお米を研いだり、炊飯器のスイッチを入れたりするからね!
「戌井さんは料理できる?」
「……和料理なら」
「分かった!戌井さんは味噌汁をお願いするね!私達2人はハンバーグを作るから」
「…………はい」
全員の役割が決まったところで、さっそく俺たちは調理に取り掛かる。
俺はとりあえず昔見た母親の動きを思い出しながら慣れない手つきでお米を研ぐ。
……そんな俺に比べ戌井さんは慣れた手つきで味噌汁の具材をトントンと切っていく…俺の方を見ながら……危ないから俺の方じゃなくて手元を見なよ…
お米を研ぎ終わった俺は水を測り炊飯器のスイッチをピッ!と入れる。
あとは炊き終わるのを待つだけだ!……ふと、戌井さんの方を見るとなにか困ったような顔をしてこちらを見ていた。
どうしたんだろう?なにかあったのかな?
「戌井さんどうかしたの?」
「……これの使い方が分からない…」
そう言って戌井さんが指差したのはガスコンロだった。
「これはね、こうやって元栓を開けてここをひねると火がつくよ」
「…………そう」
そう言って戌井さんは俺の教えた通りに元栓を開けて火を点火すると再び慣れた手つきで味噌汁を作り始める。
味噌汁作るの慣れてるっぽいけど今までガスコンロの使い方を知らないでどうやって味噌汁作ってたんだろう?……まさか釜戸…?そんなわけないか!
そんな事を考えていると炊飯器のお米が炊けたのでハンバーグを作っているクラスメートに報告する。
「お米炊けたよ」
「ありがとう!私達もあと盛りつけだけだから戌井さんを手伝って!」
俺なんかが戌井さんの手伝いをしたら足手まといになると思うんだけど……さっきから戌井さん…こっち見てるけどなにか手伝って欲しいことがあるのかな?
とりあえず俺は戌井さんに手伝うことはないか聞いてみることにした。
「戌井さんなにか手伝うことある?」
「…………ある」
そう言って戌井さんは味見皿に味噌汁をよそうと……
「…………味見して」
「うん、分かった」
戌井さんの作った味噌汁すごく美味しそうな香りがする!さっそく俺は口の中に……
「アッチ!!?」
予想以上に熱くてビックリした……戌井さんが申し訳なさそうな顔をしてふるふる震えている。
きっと戌井さんの事だから心の中で謝っているのだろう……俺の不注意が招いた事だから謝らないでいいんだよ。
「……ご、ごめんなさい」
戌井さんは今にも泣き出しそうな顔で謝ってきた。
戌井さんは悪くないよ!……だからそんな悲しそうな顔で謝らないで…
「大丈夫だよ!ただちょっと熱くてビックリしただけだから!それに俺の不注意が招いた事だし悪いのは戌井さんじゃないから謝らないで…」
「…………うん…」
うん…と頷く戌井さんだったが、ひどく落ち込んだ顔をしていた…
調理が終わりグループで作った物をみんなで食べる。
グループの2人が喋るなか、俺と戌井さんは一言も喋ることなくただひたすら黙々と食べていた。
俺は食べる最中も戌井さんの様子が気になったのでチラッと戌井さんの様子を見たがずっと下を向いて落ち込んでいる。
食事が終わり道具を片付けている間…俺はどうやって戌井さんを元気づけようか考えていた………そして一つの方法を思いつく。
今の俺にはこの方法しか思いつかないけど……戌井さんが元気になるならやるしかないよね!
俺は帰宅中に独り言作戦を決行することにした。
下校中。戌井さんはずっと落ち込んだ様子で俺の後ろを付いてくる。
俺はそんな戌井さんに聞こえるように大きな独り言を言った。
「いやー!戌井さんが作ってくれた味噌汁すごく美味しかった!もう一回飲みたいなー!味見の時はちょっと熱くてビックリしたけどやっぱり味噌汁はあれぐらい熱くないとダメだよね!!」
俺の独り言が戌井さんの耳に届いたのかさっきの落ち込み具合とはうってかわってすごく嬉しそうな顔をしている。
良かった!戌井さん立ち直ったみたいだ!
やっぱり戌井さんは嬉しそうな顔がよく似合うよ!……だからあんな悲しそうな顔をするのはもう止めてね。
翌日。朝食の準備をするためリビングに行くと普段使わない鍋がなぜか台の上に置いてあった……
なんで鍋が台の上に置いてあるんだろう?
蓋を開けてみると中には味噌汁が入っていた。
「まさか…ね……」
俺はさっそく汁椀にその味噌汁をよそいで飲む。
……間違いない…戌井さんの作った味噌汁の味だ…
戌井さんの作ってくれた味噌汁すごく美味しいよ!ありがとう!……けどね戌井さん…どうやって侵入したかは、知らないけど…不法侵入はダメだよ。
今日は1日使って調理実習。今日の戌井さんは、やけにやる気満々だった。
今日の調理実習は席の近い4人でグループを作り味噌汁とご飯、そしてハンバーグという3品を作る…ちなみに俺のグループにはあまり喋ったことがないクラスメートが2人と戌井さんがいる。
にしても戌井さんのエプロン姿…ちょっと可愛いかも……なんか胸がドキドキしてきた…
「えっと…鹿野くん料理できる?」
俺が戌井さんのエプロン姿に見惚れていると不意にグループの一人が俺に問いかけてきた。今までカップラーメンと菓子パンで生きてきたのだ…だからこれだけは自信を持って言える。
「出来ないよ」
「そっか…じゃあ鹿野くんはお米を焚いてね」
というわけで俺はお米係になった。お米を炊くことだって立派な調理だ!なんせお米を研いだり、炊飯器のスイッチを入れたりするからね!
「戌井さんは料理できる?」
「……和料理なら」
「分かった!戌井さんは味噌汁をお願いするね!私達2人はハンバーグを作るから」
「…………はい」
全員の役割が決まったところで、さっそく俺たちは調理に取り掛かる。
俺はとりあえず昔見た母親の動きを思い出しながら慣れない手つきでお米を研ぐ。
……そんな俺に比べ戌井さんは慣れた手つきで味噌汁の具材をトントンと切っていく…俺の方を見ながら……危ないから俺の方じゃなくて手元を見なよ…
お米を研ぎ終わった俺は水を測り炊飯器のスイッチをピッ!と入れる。
あとは炊き終わるのを待つだけだ!……ふと、戌井さんの方を見るとなにか困ったような顔をしてこちらを見ていた。
どうしたんだろう?なにかあったのかな?
「戌井さんどうかしたの?」
「……これの使い方が分からない…」
そう言って戌井さんが指差したのはガスコンロだった。
「これはね、こうやって元栓を開けてここをひねると火がつくよ」
「…………そう」
そう言って戌井さんは俺の教えた通りに元栓を開けて火を点火すると再び慣れた手つきで味噌汁を作り始める。
味噌汁作るの慣れてるっぽいけど今までガスコンロの使い方を知らないでどうやって味噌汁作ってたんだろう?……まさか釜戸…?そんなわけないか!
そんな事を考えていると炊飯器のお米が炊けたのでハンバーグを作っているクラスメートに報告する。
「お米炊けたよ」
「ありがとう!私達もあと盛りつけだけだから戌井さんを手伝って!」
俺なんかが戌井さんの手伝いをしたら足手まといになると思うんだけど……さっきから戌井さん…こっち見てるけどなにか手伝って欲しいことがあるのかな?
とりあえず俺は戌井さんに手伝うことはないか聞いてみることにした。
「戌井さんなにか手伝うことある?」
「…………ある」
そう言って戌井さんは味見皿に味噌汁をよそうと……
「…………味見して」
「うん、分かった」
戌井さんの作った味噌汁すごく美味しそうな香りがする!さっそく俺は口の中に……
「アッチ!!?」
予想以上に熱くてビックリした……戌井さんが申し訳なさそうな顔をしてふるふる震えている。
きっと戌井さんの事だから心の中で謝っているのだろう……俺の不注意が招いた事だから謝らないでいいんだよ。
「……ご、ごめんなさい」
戌井さんは今にも泣き出しそうな顔で謝ってきた。
戌井さんは悪くないよ!……だからそんな悲しそうな顔で謝らないで…
「大丈夫だよ!ただちょっと熱くてビックリしただけだから!それに俺の不注意が招いた事だし悪いのは戌井さんじゃないから謝らないで…」
「…………うん…」
うん…と頷く戌井さんだったが、ひどく落ち込んだ顔をしていた…
調理が終わりグループで作った物をみんなで食べる。
グループの2人が喋るなか、俺と戌井さんは一言も喋ることなくただひたすら黙々と食べていた。
俺は食べる最中も戌井さんの様子が気になったのでチラッと戌井さんの様子を見たがずっと下を向いて落ち込んでいる。
食事が終わり道具を片付けている間…俺はどうやって戌井さんを元気づけようか考えていた………そして一つの方法を思いつく。
今の俺にはこの方法しか思いつかないけど……戌井さんが元気になるならやるしかないよね!
俺は帰宅中に独り言作戦を決行することにした。
下校中。戌井さんはずっと落ち込んだ様子で俺の後ろを付いてくる。
俺はそんな戌井さんに聞こえるように大きな独り言を言った。
「いやー!戌井さんが作ってくれた味噌汁すごく美味しかった!もう一回飲みたいなー!味見の時はちょっと熱くてビックリしたけどやっぱり味噌汁はあれぐらい熱くないとダメだよね!!」
俺の独り言が戌井さんの耳に届いたのかさっきの落ち込み具合とはうってかわってすごく嬉しそうな顔をしている。
良かった!戌井さん立ち直ったみたいだ!
やっぱり戌井さんは嬉しそうな顔がよく似合うよ!……だからあんな悲しそうな顔をするのはもう止めてね。
翌日。朝食の準備をするためリビングに行くと普段使わない鍋がなぜか台の上に置いてあった……
なんで鍋が台の上に置いてあるんだろう?
蓋を開けてみると中には味噌汁が入っていた。
「まさか…ね……」
俺はさっそく汁椀にその味噌汁をよそいで飲む。
……間違いない…戌井さんの作った味噌汁の味だ…
戌井さんの作ってくれた味噌汁すごく美味しいよ!ありがとう!……けどね戌井さん…どうやって侵入したかは、知らないけど…不法侵入はダメだよ。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
俺様上司に今宵も激しく求められる。
美凪ましろ
恋愛
鉄面皮。無表情。一ミリも笑わない男。
蒔田一臣、あたしのひとつうえの上司。
ことあるごとに厳しくあたしを指導する、目の上のたんこぶみたいな男――だったはずが。
「おまえの顔、えっろい」
神様仏様どうしてあたしはこの男に今宵も激しく愛しこまれているのでしょう。
――2000年代初頭、IT系企業で懸命に働く新卒女子×厳しめの俺様男子との恋物語。
**2026.01.02start~2026.01.17end**
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる