さくらんぼ

もふ

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〜episode32〜

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葵side
数学の時間が終わったら、深見が話しかけに来た。
そして俺を牽制するように『彼女』という言葉を強調してきた。
遠回しに、ヒナは僕の彼女だから必要以上に話しかけたりしないで、ということなのだろう。
どれだけ独占欲強いんだよ…。
だが、それに少々イラッときた俺はヒナと長く一緒にいるアピールをしてその場を去った。
我ながら大人げなかったと思う。
でも後悔はしてない。
「葵?」
「…え?」
あぁ、そういえば今友達と話してたんだっけ。
「この雑誌のモデル可愛い子多いよねって話してたんだけど!」
「あー、聞いてなかった、すまん」
このバカっぽいのは、田中怜央。
小五の時からの仲で、多分一番の友達だと思う。
ばかでお調子者だけど、なんだかんだ俺の事を理解してくれてすごくいい奴だ。
「怜央、それよりお前は勉強しなくていいのか?この間のテスト点数やばかっただろ」
「葵…。人の傷口に塩を塗るのはやめてくれ…」
「なにバカ言ってんだ、教えてやるから早く教科書とノート出せ」
「え、あ、はい」
怜央のノートにはたくさんの落書きがあった。
やっぱりバカはどこまでいってもバカなのか…。
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