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21話 決意
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「そういえば、千尋さん。私達が婚約したことを一応私の義理の母には報告しておきたいのですがよろしいですか?」
義理のお母さんって……関係が上手くいっていないっていう後妻さんのことだよね?
「義母には伝えておかないとまた騙されてお見合いさせられたらたまりませんので」
「え? 先生お見合いしたんですか!?」
家に着くまで話さないって言ったものの衝撃の告白に驚いて聞き返してしまった。
「ええ。義母から頼みたい案件があると呼び出されて、仕事なら仕方がないと会いに行ったらお見合い相手が待っていました……。ひどい話でしょう?」
……先生のお義母さんは、私の父と同類みたい。
先生も苦労してるんだね……。
「でも、先生。私が言うのもなんだけど、勤務先の所長の娘とはいえ未婚のシングルマザーとの婚約って世間体が悪すぎるでしょ……? 伝えてもお義母さんのご機嫌を損ねるだけかも知れませんよ」
「千尋さん、ご自分の事をそんな風におっしゃらないで下さい。あなたは蓮さんというかわいい赤ちゃんを一人で立派に育ててきた素晴らしいお母さんなのですから……」
「トーマ先生……」
世間はきっとそんなに優しくない。
でも、先生がそう言ってくれるのは本当に嬉しいよ。
先生のこういう優しさが……好きだ。
「大丈夫です。義母の機嫌なんてうかがう必要はありません。私はとっくにあの家を勘当された身なんです。婚約の報告だけしておけば問題ありませんから」
か、勘当って……。
先生の家はどうなってるんだ?
先生の家の事をもっと詳しく聞きたかったのに車は私の家に着いてしまった。
この婚約は偽装で、いずれは解消するつもりなのに、お義母さんに伝えたりしてホントに大丈夫なのかな?
……面倒なことにならなきゃいいけど。
ああ、嫌な予感しかしない……。
車庫に車を停めていたら母が蓮を迎えに出て来てくれた。
お祖母ちゃんはかわいい初孫にすっかりメロメロなのだ。
「蓮、おかえり、いい子にしてた?」
私から蓮を受け取って嬉しそうな顔をしている母を見ると、この家に帰ってきたことは間違いじゃなかったって思う。
母が冬馬先生を夕飯に誘ったけど、先生は仕事が溜まっているので今日はこのまま自宅にとんぼ返りすると断った。先生、忙しいんだ。
「あら、そう……残念。また夕食を食べに来てちょうだいね」
「ええ、ありがとうございます」
母が蓮を抱いて先に家に戻ると、先生にギュッと抱きしめられた。
「ちょっ、先生!?」
「…………」
夕方とはいえ、こんな明るい時間帯に自宅の車庫で抱きしめられるっていうのはかなり恥ずかしい。
なんとか腕の中から逃れようともがいても、私のすぐ後ろには先生の青いスポーツカーがあって逃げられない。
私の背中が軽く車に触れた。
「……トーマ先生?」
先生の力が少し緩んだので見上げると悩まし気な瞳が私を見下ろしていた。
「千尋さん……はぁ……」
ひどく辛そうに眉根を寄せてため息をつく。
「実は明日から数日は仕事が詰まっておりまして、しばらくお会いできそうにありません。今日も帰ったらすぐに仕事に取り掛からないといけないのですが……はぁ……」
そっか……しばらく先生と会えないのか……。
ううっ、淋しいな。
こんなにも離れがたいと思うなんて。
もう少しだけこうしていたい。
でも……ダメだよね。
先生早く帰らないといけないんだもの。
こんなに忙しくしているのに今日はわざわざ時間を作ってくれたんだろうか?
私、今日先生と過ごせてホントに幸せだった。
先生が少しでも同じ気持ちでいてくれたら嬉しいんだけど。
「私……今日、先生と蓮と休日を過ごせて……楽しかったです」
「……っ、千尋さん。その顔は反則です」
先生はそう言うとくるっと私と体制を入れ替えて車に寄りかかった。
「うわぁっ、ちょっ、せんせいっ!」
私は先生の胸にぽすんっと倒れ込む。
広い胸にもたれかかる私の後頭部を先生の大きな手が優しくなでた。
先生……こんな風に優しく抱きしめられたら私、勘違いしてしまいそう。
「ねぇ、先生。反則って、私どんな顔してる……?」
「そんな、切なげな声で聞かないで下さい……」
切なげ……?
その時、私のスマホの着信音が響いた。
確認すると画面には『チカさん』の名前。
「え? チカさん? 先生すみません、仕事の電話かも? 出てもいいですか?」
「ええ」
先生が腕を緩めてくれる。
でも、腕は腰にまわったままだ。
え? こんな至近距離で話せっていうの……?
ちょ、ちょっと話しづらいんだけど……仕方ない。
「チカさん?」
「あ、千尋ちゃん、お休みなのにごめんね」
「ううん、何かあったの?」
「いや……明日なんだけどさ。午前中の現場、わりと近場だからお昼は一緒に食べたいなと思って。」
「え? あ、うん。いいよ」
「じゃあ、明日はお弁当は持ってこないでね……楽しみにしてる」
「う、うん、私も」
「じゃあ、また明日ね」
「うん」
電話を切ってしばらくスマホの画面を見つめる。
……チカさんとお姉さんと行くランチも明日が最後かもしれないな……。
なんてちょっぴり感傷的になっていたら突然先生に顎を持ち上げられ唇をふさがれた。
「んんっ! せ、せんせ、いっ……?」
な、なんで急にキスするの?
「……はぁっ、せ、先生。そういえばこないだの夜、もう勝手なことはしないって言いましたよね?」
「そうでしたね……。すみません、あの言葉は忘れてください。撤回させて頂きます。」
は? 撤回するって……どういうこと?
「出来ない約束はしない主義です。……ところで、千尋さん、ご友人のチカさんという方は女性じゃなかったんですか?」
先生が鋭い目で私を睨む。
な、なんで?
「え? あの……チカさんは、男性ですよ……社長の息子さんで森宗親さんです」
「森宗親さん……明日はその方とランチデートですか?」
「は!? ラ、ランチデートって、ち、ちちち違います!! いつもチカさんのお姉さんも一緒です!」
な、なんでこんないい訳みたいな事を言ってるのか分かんないけど、チカさんとの仲を誤解されるのは困る。
チカさんはあくまで職場の同僚で友人なのだ。
断じてデートではありませんっ!
「そうですか?」
私はブンブンと大きく首を縦に振る。
先生はニコッとほほ笑むと私の唇にチュッと軽くキスをした。
「ちょっ、センセッ、またっ!?」
キ、キスしすぎじゃない?
「お別れのご挨拶です」
そう言ってついばむような口づけを何度も唇に落とす。
んんっ、先生、挨拶にしてはしつこすぎるよ。
「すみません、我慢できません。私は……キス魔だそうなので……」
こ、この人、ついに開き直った……。
「っはぁっ……」
私ね、好きな人とかわす口づけがこんなに気持ちいいなんて今まで知らなかった。
誰かに触れられたいと思うのは先生だけ。
触れたいと思うのも先生だけだよ……。
私はそっと先生の背中に腕を回す。
先生が私の事をどう思っているのかなんてもう関係ない。
私は先生が好き。
それだけ、分かっていればいい。
先生の事をもっと知りたいよ。
昼間、お母さんに捨てられたって言っていた時の表情を思い出す。
きっと今も……そのことで苦しんでいる。
先生が私を助けてくれるように、私も少しでも先生の助けになれたらいいのに。
その為にも、もっと先生の事が知りたいんだ。
でも、先生にとってお母さんの事は触れられたくない心の傷だったとしたら……?
先生には聞けない。
私が聞くべき人は他にいる。
そう……きっと、あの人なら知っている。
だから、決めた。
今夜、勇気を出して聞こう。
……父と、話そう。
義理のお母さんって……関係が上手くいっていないっていう後妻さんのことだよね?
「義母には伝えておかないとまた騙されてお見合いさせられたらたまりませんので」
「え? 先生お見合いしたんですか!?」
家に着くまで話さないって言ったものの衝撃の告白に驚いて聞き返してしまった。
「ええ。義母から頼みたい案件があると呼び出されて、仕事なら仕方がないと会いに行ったらお見合い相手が待っていました……。ひどい話でしょう?」
……先生のお義母さんは、私の父と同類みたい。
先生も苦労してるんだね……。
「でも、先生。私が言うのもなんだけど、勤務先の所長の娘とはいえ未婚のシングルマザーとの婚約って世間体が悪すぎるでしょ……? 伝えてもお義母さんのご機嫌を損ねるだけかも知れませんよ」
「千尋さん、ご自分の事をそんな風におっしゃらないで下さい。あなたは蓮さんというかわいい赤ちゃんを一人で立派に育ててきた素晴らしいお母さんなのですから……」
「トーマ先生……」
世間はきっとそんなに優しくない。
でも、先生がそう言ってくれるのは本当に嬉しいよ。
先生のこういう優しさが……好きだ。
「大丈夫です。義母の機嫌なんてうかがう必要はありません。私はとっくにあの家を勘当された身なんです。婚約の報告だけしておけば問題ありませんから」
か、勘当って……。
先生の家はどうなってるんだ?
先生の家の事をもっと詳しく聞きたかったのに車は私の家に着いてしまった。
この婚約は偽装で、いずれは解消するつもりなのに、お義母さんに伝えたりしてホントに大丈夫なのかな?
……面倒なことにならなきゃいいけど。
ああ、嫌な予感しかしない……。
車庫に車を停めていたら母が蓮を迎えに出て来てくれた。
お祖母ちゃんはかわいい初孫にすっかりメロメロなのだ。
「蓮、おかえり、いい子にしてた?」
私から蓮を受け取って嬉しそうな顔をしている母を見ると、この家に帰ってきたことは間違いじゃなかったって思う。
母が冬馬先生を夕飯に誘ったけど、先生は仕事が溜まっているので今日はこのまま自宅にとんぼ返りすると断った。先生、忙しいんだ。
「あら、そう……残念。また夕食を食べに来てちょうだいね」
「ええ、ありがとうございます」
母が蓮を抱いて先に家に戻ると、先生にギュッと抱きしめられた。
「ちょっ、先生!?」
「…………」
夕方とはいえ、こんな明るい時間帯に自宅の車庫で抱きしめられるっていうのはかなり恥ずかしい。
なんとか腕の中から逃れようともがいても、私のすぐ後ろには先生の青いスポーツカーがあって逃げられない。
私の背中が軽く車に触れた。
「……トーマ先生?」
先生の力が少し緩んだので見上げると悩まし気な瞳が私を見下ろしていた。
「千尋さん……はぁ……」
ひどく辛そうに眉根を寄せてため息をつく。
「実は明日から数日は仕事が詰まっておりまして、しばらくお会いできそうにありません。今日も帰ったらすぐに仕事に取り掛からないといけないのですが……はぁ……」
そっか……しばらく先生と会えないのか……。
ううっ、淋しいな。
こんなにも離れがたいと思うなんて。
もう少しだけこうしていたい。
でも……ダメだよね。
先生早く帰らないといけないんだもの。
こんなに忙しくしているのに今日はわざわざ時間を作ってくれたんだろうか?
私、今日先生と過ごせてホントに幸せだった。
先生が少しでも同じ気持ちでいてくれたら嬉しいんだけど。
「私……今日、先生と蓮と休日を過ごせて……楽しかったです」
「……っ、千尋さん。その顔は反則です」
先生はそう言うとくるっと私と体制を入れ替えて車に寄りかかった。
「うわぁっ、ちょっ、せんせいっ!」
私は先生の胸にぽすんっと倒れ込む。
広い胸にもたれかかる私の後頭部を先生の大きな手が優しくなでた。
先生……こんな風に優しく抱きしめられたら私、勘違いしてしまいそう。
「ねぇ、先生。反則って、私どんな顔してる……?」
「そんな、切なげな声で聞かないで下さい……」
切なげ……?
その時、私のスマホの着信音が響いた。
確認すると画面には『チカさん』の名前。
「え? チカさん? 先生すみません、仕事の電話かも? 出てもいいですか?」
「ええ」
先生が腕を緩めてくれる。
でも、腕は腰にまわったままだ。
え? こんな至近距離で話せっていうの……?
ちょ、ちょっと話しづらいんだけど……仕方ない。
「チカさん?」
「あ、千尋ちゃん、お休みなのにごめんね」
「ううん、何かあったの?」
「いや……明日なんだけどさ。午前中の現場、わりと近場だからお昼は一緒に食べたいなと思って。」
「え? あ、うん。いいよ」
「じゃあ、明日はお弁当は持ってこないでね……楽しみにしてる」
「う、うん、私も」
「じゃあ、また明日ね」
「うん」
電話を切ってしばらくスマホの画面を見つめる。
……チカさんとお姉さんと行くランチも明日が最後かもしれないな……。
なんてちょっぴり感傷的になっていたら突然先生に顎を持ち上げられ唇をふさがれた。
「んんっ! せ、せんせ、いっ……?」
な、なんで急にキスするの?
「……はぁっ、せ、先生。そういえばこないだの夜、もう勝手なことはしないって言いましたよね?」
「そうでしたね……。すみません、あの言葉は忘れてください。撤回させて頂きます。」
は? 撤回するって……どういうこと?
「出来ない約束はしない主義です。……ところで、千尋さん、ご友人のチカさんという方は女性じゃなかったんですか?」
先生が鋭い目で私を睨む。
な、なんで?
「え? あの……チカさんは、男性ですよ……社長の息子さんで森宗親さんです」
「森宗親さん……明日はその方とランチデートですか?」
「は!? ラ、ランチデートって、ち、ちちち違います!! いつもチカさんのお姉さんも一緒です!」
な、なんでこんないい訳みたいな事を言ってるのか分かんないけど、チカさんとの仲を誤解されるのは困る。
チカさんはあくまで職場の同僚で友人なのだ。
断じてデートではありませんっ!
「そうですか?」
私はブンブンと大きく首を縦に振る。
先生はニコッとほほ笑むと私の唇にチュッと軽くキスをした。
「ちょっ、センセッ、またっ!?」
キ、キスしすぎじゃない?
「お別れのご挨拶です」
そう言ってついばむような口づけを何度も唇に落とす。
んんっ、先生、挨拶にしてはしつこすぎるよ。
「すみません、我慢できません。私は……キス魔だそうなので……」
こ、この人、ついに開き直った……。
「っはぁっ……」
私ね、好きな人とかわす口づけがこんなに気持ちいいなんて今まで知らなかった。
誰かに触れられたいと思うのは先生だけ。
触れたいと思うのも先生だけだよ……。
私はそっと先生の背中に腕を回す。
先生が私の事をどう思っているのかなんてもう関係ない。
私は先生が好き。
それだけ、分かっていればいい。
先生の事をもっと知りたいよ。
昼間、お母さんに捨てられたって言っていた時の表情を思い出す。
きっと今も……そのことで苦しんでいる。
先生が私を助けてくれるように、私も少しでも先生の助けになれたらいいのに。
その為にも、もっと先生の事が知りたいんだ。
でも、先生にとってお母さんの事は触れられたくない心の傷だったとしたら……?
先生には聞けない。
私が聞くべき人は他にいる。
そう……きっと、あの人なら知っている。
だから、決めた。
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