伯爵は借金の形に公爵家へ嫁ぐ

SEKISUI

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世間とギャップ

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 公爵家から一週間後の顔合わせを約束した夜、伯爵はフェイサム公爵に付いて思う
 2人の年の差は11歳、約一周り違う
 この位の年の差は貴族ではよくあることだ
 リルアは美人より可愛らしい感じで自分に似て素朴
 フェイサム公爵は騎士団に所属していて逞しく長身、蒼の瞳は切れ長で鋭く、独身である公爵は令嬢からは人気が高い
 但し世間では彼は氷血貴公子と呼ばれていた
 理由としは表情一つ変えずに敵を一掃して返り血を浴びる姿は氷着く程に恐ろしいとされているからだ
 だが伯爵はそれはあくまで噂だ思っている
 伯爵と接する公爵は若いながらも落ち着いた雰囲気を持ち穏やかな人物であった
 自分を見掛ければ優しい笑顔を浮かべ挨拶を交わす感じの良い青年だ
 公爵だからと偉ぶらず毎回飲み物を持って来てくれる気遣いの出来る出来た青年でもある
 伯爵が思うフェイサム公爵と世間で認識され姿とズレは犬と猫程違う
 当たり前だ人は好きな人には自分を良く見せたい生き物だ
 フェイサム公爵だとて重いの差はあれど良く魅せたい
 公爵はパーティでは伯爵の姿を鋭い眼光で何時も探しているから直ぐに来るのだ
 姿を見付ければ嬉しさで頬が緩む、優しい笑顔ではなく恋する乙女の顔だ
 少しでも側にいたくて伯爵に寄り添って世話を焼いてあわよくばを狙っている普通の男の子
 相手がおっさんなだけで恋は人を煌めかせるのだ 

 公爵と伯爵の年の差は12歳と一周り違う
 同じ一周りでも男女の一周りと男×男の一周りでの印象は変るが公爵にとってどうてもよいこと
 伯爵にとっては切実だけど
 性別と立ち位置が逆ならば不憫な人にはならずにすんだのに

 伯爵が心穏やかに暮らせたのは一週間だけ
 
 その穏やかな日々が終わりを告げる馬の蹄の音がザワード伯爵家へとやって来た
 
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