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第34話 誰よりもあなたを支えます――イメルダの決意
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第34話 誰よりもあなたを支えます――イメルダの決意
御前裁きから数時間後。
王城の渡り廊下には、しんと澄んだ空気が流れていた。
イメルダとアルファルファ殿下は、
人気のない中庭へと歩みを運んでいた。
裁きの間、殿下は堂々たる振る舞いだったが――
今は少し力が抜けたのか、
肩がわずかに下がっている。
(無理もありませんわ……
あんなに気丈に振る舞われて……)
イメルダはそっと殿下を見上げた。
「殿下……お疲れではありませんか?」
殿下はふっと苦笑する。
「いや……うん……その……。
正直、疲れた……。
でも、君が側にいるから……
なんというか……気が楽なんだ」
その言葉に、イメルダの胸は小さく震えた。
(……殿下……。
ああ、どうしましょう……今日一日でまた――
好きになってしまいましたわ……)
◆
二人は噴水の前に立ち、
やわらかな水音に包まれた。
殿下はしばらく空を見上げていたが、
やがてぽつりと言った。
「イメルダ……
今日は……本当に……ありがとう。
君が横にいてくれたから、
私は逃げずに言うべきことを言えた」
「殿下……」
殿下は恥ずかしげに目をそらす。
「……まだ、怖いんだ。
私は……人前で強く振る舞うのが苦手だ。
本当はもっと堂々としていたいけど……
君が見ていると思ったら……
負けたくなかった」
イメルダは両手を胸元でぎゅっと握った。
(だめ……こんなの……
好きにならない方がおかしいですわ……)
そして深く息を吸い込み、
殿下の前に進み出る。
「殿下」
「ん……?」
イメルダは真っすぐに見つめた。
「わたくし……殿下のお力になりたいのです」
殿下の肩が、わずかに揺れた。
「わたくし、決めました。
――これから何があっても、
殿下の一番の味方になります」
「イメルダ……」
「殿下は、弱くなどありませんわ。
慎重で、深く考えられて……
その誠実さこそが、殿下の強さです」
その言葉は、
ゆっくりと殿下の胸に沁みこんでいった。
殿下は俯き、
少し震える声で答えた。
「……ありがとう。
君にそう言ってもらえると……
私は、本当に……」
イメルダは続けた。
「殿下を王にふさわしくないなどと、
誰が言えましょうか。
殿下の良さを知っているのは……わたくしだけ。
わたくしなら言えます。
――殿下こそ、次の王にふさわしい方だと。」
殿下は息を呑み、
ゆっくりとイメルダに手を伸ばした。
だがすぐに、
「いや……その……」と手を引っ込める。
恥ずかしさが勝ったらしい。
イメルダは思わず微笑んでしまった。
(ああ、この殿下ですわ……
この慎重さと優しさ……
わたくしは……この方を守りたい)
◆
殿下は深呼吸し、
決意を込めて言った。
「イメルダ。
私も……変わりたい。
君に恥じぬ夫に……
そして王に、なりたい」
「はい……殿下」
イメルダの声は震えていた。
殿下の手が――
今度こそ、そっとイメルダの手に触れた。
あたたかい。
ふたりは言葉を交わさず、
ただ手を重ねて立っていた。
◆
その様子を、
遠くから嫉妬の瞳で見つめる者たちもいた。
(……なんであんな“頼りない”殿下が
あんなにイメルダ様に……?)
(最近、妙に落ち着きと威厳が……?)
(イメルダ様との結婚で変わったのか……?)
王宮の噂は、
今度は正しい方向へと広がることになる。
――王家は立ち直り、
アルファルファとイメルダは
ゆっくりと“黄金時代”へ向かっていく。
-
御前裁きから数時間後。
王城の渡り廊下には、しんと澄んだ空気が流れていた。
イメルダとアルファルファ殿下は、
人気のない中庭へと歩みを運んでいた。
裁きの間、殿下は堂々たる振る舞いだったが――
今は少し力が抜けたのか、
肩がわずかに下がっている。
(無理もありませんわ……
あんなに気丈に振る舞われて……)
イメルダはそっと殿下を見上げた。
「殿下……お疲れではありませんか?」
殿下はふっと苦笑する。
「いや……うん……その……。
正直、疲れた……。
でも、君が側にいるから……
なんというか……気が楽なんだ」
その言葉に、イメルダの胸は小さく震えた。
(……殿下……。
ああ、どうしましょう……今日一日でまた――
好きになってしまいましたわ……)
◆
二人は噴水の前に立ち、
やわらかな水音に包まれた。
殿下はしばらく空を見上げていたが、
やがてぽつりと言った。
「イメルダ……
今日は……本当に……ありがとう。
君が横にいてくれたから、
私は逃げずに言うべきことを言えた」
「殿下……」
殿下は恥ずかしげに目をそらす。
「……まだ、怖いんだ。
私は……人前で強く振る舞うのが苦手だ。
本当はもっと堂々としていたいけど……
君が見ていると思ったら……
負けたくなかった」
イメルダは両手を胸元でぎゅっと握った。
(だめ……こんなの……
好きにならない方がおかしいですわ……)
そして深く息を吸い込み、
殿下の前に進み出る。
「殿下」
「ん……?」
イメルダは真っすぐに見つめた。
「わたくし……殿下のお力になりたいのです」
殿下の肩が、わずかに揺れた。
「わたくし、決めました。
――これから何があっても、
殿下の一番の味方になります」
「イメルダ……」
「殿下は、弱くなどありませんわ。
慎重で、深く考えられて……
その誠実さこそが、殿下の強さです」
その言葉は、
ゆっくりと殿下の胸に沁みこんでいった。
殿下は俯き、
少し震える声で答えた。
「……ありがとう。
君にそう言ってもらえると……
私は、本当に……」
イメルダは続けた。
「殿下を王にふさわしくないなどと、
誰が言えましょうか。
殿下の良さを知っているのは……わたくしだけ。
わたくしなら言えます。
――殿下こそ、次の王にふさわしい方だと。」
殿下は息を呑み、
ゆっくりとイメルダに手を伸ばした。
だがすぐに、
「いや……その……」と手を引っ込める。
恥ずかしさが勝ったらしい。
イメルダは思わず微笑んでしまった。
(ああ、この殿下ですわ……
この慎重さと優しさ……
わたくしは……この方を守りたい)
◆
殿下は深呼吸し、
決意を込めて言った。
「イメルダ。
私も……変わりたい。
君に恥じぬ夫に……
そして王に、なりたい」
「はい……殿下」
イメルダの声は震えていた。
殿下の手が――
今度こそ、そっとイメルダの手に触れた。
あたたかい。
ふたりは言葉を交わさず、
ただ手を重ねて立っていた。
◆
その様子を、
遠くから嫉妬の瞳で見つめる者たちもいた。
(……なんであんな“頼りない”殿下が
あんなにイメルダ様に……?)
(最近、妙に落ち着きと威厳が……?)
(イメルダ様との結婚で変わったのか……?)
王宮の噂は、
今度は正しい方向へと広がることになる。
――王家は立ち直り、
アルファルファとイメルダは
ゆっくりと“黄金時代”へ向かっていく。
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