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魔法学院〜入学編〜
四戦目、グループ代表決定戦②
しおりを挟む闘技場フィールド内、自陣城前にて。
「さぁ、今日でグループ戦は最後だ。どうせなら全勝目指して行こうじゃないか」
セシルが両手を腰に当て、ニッと笑っていたずらっぽい笑顔を見せる。
「当然だぜ! 優勝決定戦に行くのは俺達だ!」
「……うん、勝てば確実」
「頑張りましょ」
「セシル様に敗北の二文字など似合いませんわ。必ず、勝利を献上致します」
そんな隊長達の言葉に感化され、隊員のクラスメイト達も気合の入った表情を見せる。
「うー……私はちょっと緊張してきちゃった……」
「昨日の気合はどうした。気楽に構えて、当たって砕けて来い」
「砕けちゃったら終わっちゃうでしょっ!」
俺から隠すようにリファが的を抱え込む。
――物理的な意味じゃなかったんだが……
「さて、それじゃあ配置につこうか。今日は個人戦が主になると思うから、皆気持ちで負けちゃダメだよ? 強気で攻めていこう!」
「「「了解!」」」
セシルの檄に全員が力強い声で返事を返す。
『只今より本日の第一試合を行います――』
そして開始を告げるアナウンスが流れた。
******
ゼルとセシルの部隊だけを自陣に残し、俺達は各自対峙するべき相手へと向かって走り出した。
相手部隊は総大将だけを自陣中央に残し、一斉に行動を開始する。
ゼルと相手総大将が向かい合い、互いに視線を合わせた。
「お前が総大将だな! このゼルディア・フォン・デゥーイが相手になるぜ!」
「ケヒッ、いいぜェ~。俺様がこんがり焼いてやるよ! スタンレイ・インペリアル・トパーズだ!」
自信満々に笑うゼルに対し、スタンレイと名乗る男子生徒は嘲けるような笑みを見せた。
色の抜けた白髪に色素を感じさせない白い肌、赤眼の三白眼と愉快そうに嗤う口元、整った顔立ちにも関わらず受ける印象はどこか邪悪だ。
「そんじゃァ行くぜェ~、プラズマァァァッ‼」
叫んだ直後、スタンレイの体から高圧なエネルギーが放出された。それは青白く発光し、まるで稲光のようにビカビカとスタンレイの回りで放電する。
「ケヒッ、まずは準備からだなァ」
両手を広げ、スタンレイが城を背に天を仰いだ。
「“電磁気浮上”‼」
地面から抉り取るように城が持ち上がり、ゆっくりと浮いてゆく。
紫電の鎧を纏った城は一定の高さまで浮上すると、そこでピタリと動きを止めた。
「おぉ! すっげぇな!」
「ゼル、油断しないっ」
「そいつの言う通りだぜェ?」
セシルの忠告が発せられた直後、スタンレイが口元を歪めて嗤いながら、ゼルに向かって魔法を放つ。
「焦げ晒せェ! “落雷”‼」
フィールドの上空に暗雲が垂れ込み、一筋の稲光がゼルに落ちた。目の眩むような閃光に周りの者達が目を細める。
「ケヒッ、まずは一人――」
「くっく――」
立ち昇る煙の中で、赤黒い炎を纏ったゼルが楽し気に声を出して笑う。
「お前、火もプラズマの一種だって知ってるか? 自然現象と大差ねぇ雷なんざ俺に落としても効かねーよ! 少しビリッとはしたけどな!」
スタンレイは一瞬目を見開いた後、ゼルと同じように楽し気な笑みを見せる。
「ケヒッ、いいねェ~。なら先に雑魚から一掃だァ!」
魔力を込めた片手が上空の黒雲へと向けられた。自身から放出するエネルギーがバチバチと火花を散らし、そしてスパークした高エネルギーがその手から発射される。
「逃げ惑えよ! “稲妻”!」
ビリッと黒雲に稲光が走り、次の瞬間、雷鳴を轟かしながら無数の雷がフィールドに落ちた。
「“魔法不可侵領域”っ!」
一瞬遅れてセシルの聖魔法がフィールドを覆う。
それは外からの魔法を一切拒絶する聖なる結界。スタンレイの放った雷はその結界に阻まれ、敵味方問わず数人の脱落者を出しつつも最小限の被害で事無きを得る。
「ごめん、判断が遅れた!」
「光の速さにその速度で反応できるのは流石だぜ! 数人食らったが部隊は無事だ、問題ない!」
その会話にスタンレイは大仰に嘆いてみせる。
「おォ~、ひっでェなァ。有力貴族が二人掛かりで元庶民を相手するかァ? 怖くてチビッちまいそうだぜェ」
「その割に随分と嬉しそうに見えるのは気のせいかな?」
「お前が正面切って戦う相手は俺だけだぜ? 安心しろよ!」
そんなセシルとゼルの言葉に、スタンレイは心底愉快そうに笑う。
「ケヒッ、俺の好きな言葉は“下克上”なんだァ! お前ら上位人を蹴散らして俺様の踏み台にしてやんよ!」
「上等だ、受けて立つぜ!」
「……ゼル、守りは僕に任せて。今回は存分にやっていいよ!」
「――しゃ! 了解だ☆」
そして雷使いのスタンレイと炎使いのゼルは互いに不敵な笑みを浮かべ合う。その様子を注視しつつ、セシルは全体に目を光らせた――
******
「貴方方の総大将はなかなかに苛烈ですわね。貴族としての品性は欠片も感じませんが」
「す、少し前まで庶民だったらしいので……」
「えぇ、知っていますわ。家柄だけで言えばわたくしよりも上の位、随分と良き運命に巡り合ったものですわよね。貴方もそう思いますでしょ?」
「は、はいっ」
「ですが、貴族と呼ぶには備わっていないものが多すぎます」
口元に薄い笑みを浮かべ、レミーラがヒルダに問い掛ける。
「それは貴方にも言えますかしら?」
「――――っ」
青い顔のヒルダに対し、レミーラは笑みを一層濃くし言葉を続けた。
「家柄が自分よりも上の者ならば、貴方は誰にでも従いますの?」
「そ、そんな事はありません!」
「あら、それが貴方の理念ならいいと思いますわよ? 強い者には無条件に従う――貴族社会を生き抜く賢い方法の一つですわ」
「は、はい……」
「でも貴方にはその理念や信念と言ったものが感じれないんですのよ。自分より立場が下の者に対しては特に」
「…………」
「わたくし、分を弁えない庶民は許せないのですけれど……」
そこで一度言葉を切り、レミーラがにっこりと笑う。
「下劣で卑怯な貴族は反吐が出る程嫌いなんですの」
「――――ひっ!?」
怯えたようにヒルダが小さく悲鳴をあげた。
二人の会話を黙って聞いていた他の生徒達も伝わる緊張感から思わず唾を飲み込む。
「戦い方にはその人となりが現れるものですわ。どうぞ、貴方の実力をわたくしに見せて下さいませ。互いを知るよい機会にしようじゃありませんか」
「レ、レミーラ様! 私は――」
「もう話は結構ですわ。ライラック、ジョン、誰もわたくし達の邪魔をしませんよう配慮なさい」
「「はっ!」」
妖しい笑みを浮かべるレミーラと、それに震えるヒルダが対峙した。
******
「あ、ありがとうございます。助かりました……」
ルルの張った守りの下で、スタンレイの雷を浴びそうになった一人の生徒が安堵した様子で礼を述べた。
「隊を守るのも隊長の務めよ。気にしないで」
そう返事を返し、ルルは敵陣へと顔を向ける。
「やっぱり、彼女だけ動かないわね」
「……他の隊員達は、こっちに来る」
「やはり今回も援護に回るのでしょうか?」
「私達は迎え撃てばいいですか?」
その問いに、ルルは一瞬の間に思索する。
「こちらに向かってくる気配はないけど、彼女が前衛に上がってきたのは初めてよ。警戒しつつ、深追いはしないで戦いましょう。ナナ、皆を率いて。私は後ろで彼女の行動を注視しながら援護に回るわ」
「……うん、分かった。皆、行こう」
ナナを先頭に、ルル以外の全員が敵部隊に向けて走り出す。その後をルルが追い、少し離れた所で動きを止めると、同じく隊員達の後ろで静止するオーレリアへと視線を定めた。
ルルの向ける視線にオーレリアの目がゆっくりと動き、視線が合わさる。
何を考えているのか一切読み取れないその表情と、不気味なほど感情を宿さないその瞳に、ルルの眉間が険しく顰められた。
******
リファは苦手意識を拭えない相手から目を逸らすまいと、必死に自分で自分を鼓舞していた。
そんなリファを鋭い目付きでローガンが見下ろす。女子の中では比較的長身の部類に入るリファだが、筋肉質で長身のローガンと並ぶと至って小柄な女子に見える。
「ケッ、俺の相手はてめぇかよ。懲りねぇ女だな」
「わ、私、我慢するのやめたから!」
「あぁ?」
「嫌な事は嫌って言うし、一人で無理な事なら誰かに助けてもらうって決めたの! だからもう貴方の事は怖くないっ!」
「…………ハッ」
力強いリファの言葉に、ローガンが嘲るように口元を歪めて嗤った。
「上等だクソ女ぁ! この場でその決意をバキバキにへし折ってやんよ!」
「受けて立つわっ」
ローガンの大きな手がリファへと伸びる。
リファがその手を真っ向から掴みにかかり、互いに手を組んだ状態で両者の押し合いが拮抗する。
自分より遥かに弱いはずの相手の力強さに、ローガンの目が僅かに見開かれた。
「私、小さい頃はゴリラ女とか呼ばれてこの怪力がすごい嫌だったの。でも今はこれがあるお陰で貴方に立ち向かえる」
「あぁ?」
「庶民だからって、弱いわけじゃないんだよ」
その言葉に、ローガンは意地悪く口角を上げると、組んだ手に力を込めた。
「面白れぇ。弱ぇって自覚するまで甚振ってやるよ。簡単に脱落なんかさせねぇからな」
「認めてもらえるまで諦めないよ――皆、この部隊の他の隊員達は任せるからね! ミサ、全員のサポートよろしく!」
「うん、任せて!」
そしてリファの部隊とローガンの部隊が戦闘を開始した。
******
スタンレイの雷が広範囲に落ちた時、その人物は動き出した。
両腕を後ろに引き、腰を屈めて低い体勢で走る独特の走法。俊足なのは然る事ながら、驚いたのはそこに一切の音が付随しない事だ。
「あれは魔法でも何でもないな。純粋に奴の持つ技法か」
――足音が無いだけで一気に気配を捉えるのが難しくなる。森の中や暗闇では厄介な相手だな
「だがこの拓けた土地に陽の光の下なら何てことはない」
俺は自分の足に強化魔法の跳躍の翼を施し、ジグザグに走りながらこちらに向かってくるその人物へ向けて駆け出した。
近接戦闘に持ち込むため、フィールドの中央で相手を捕えようとしたまさにその時、目の前から一瞬にしてその姿が消える。
残像のように残った人影が僅かに左へブレ、その方向を追って振り返ると、すでにそいつは俺の後ろに控える部隊員達へと迫っていた。
「――雷電」
右手から放出された青白いプラズマが腕全体を覆い、隊員の的に向かって手刀が打ち出された。
一瞬にして詰められた間合いに隊員達も為す術なく、一人の生徒があっと言う間に脱落となる。
「チッ――固まるな、バラけろ!」
隊長である俺の指示に従い、残った三人の隊員達がそれぞれ違う方向へと散らばる。
俺は直ぐ様その人物を追うが、まるで相手にする気は無いとでも言うかのように、俺を無視して次の隊員へと標的を定め追って行く。
目で追うのがやっとな程の素早い動きに、狙われた生徒はあっけなく的を破壊され、脱落となった。
――こんな完璧に無視されんのは癪に障るな……
「無視されるなら無視できないようにしてやる――“狂戦士化”!」
全身体能力を上げる強化魔法を自身に掛け、爆発的に上がった脚力で一気にその人物との距離を詰める。
次の獲物を追っていたそいつが気配に気づき、初めて俺の方へと顔を向けた。
「やっと気にしてくれたな」
俺は拳を握り締め、勢いのまま拳を振り下ろす。
相手は動きを止め、腕を交差させてその拳を受け止めた。腕と腕の隙間から髪色と同じ紫色の瞳が俺を見据える。
「速さに相当な自信があるみたいだったから避けるだろうと思ったんだけど」
「……今の貴殿からは逃げられないと判断した」
――ん? 何かしゃべり方とか似てる人がいたような……
「紫音=村雨だ。ここからは拙者が相手になろう」
「あぁ! もしかしなくても紫焔=村雨の弟か!」
よく見ればまだ幼さが残るが顔立ちがそっくりだ。
「ムッ……兄を呼び捨てとは、貴殿はいい度胸をしているな」
「あ、あぁ、悪い。シエン先輩? シエン副委員長? だな」
「ふん、まぁいい。兄者が一目置く一年とは貴殿の事なはず。ここで拙者がその真価を確かめてやる」
「いや、目を付けられてるのは多分違う人だが……まぁ今は相手をしてくれるならそれでいい。隊員の仇は取らせてもらうぞ」
「はっ、やってみろ」
シオンが電撃を自身から放出し、俺は後ろに飛び退いて一度距離を取り直す。互いに向かい合い、構えを取ると、自部隊へ同時に命令を飛ばした。
「残った奴はとにかく守りに徹しろ! やられない事だけを最優先でいい!」
「残りは二人だ! それぐらいお前達で片づけて見せろ!」
両部隊員が了解を唱え、追う者と追われる者として駆けていった。
俺達はフィールドの中央で睨み合い、そして同時に口元に笑みを浮かべると、相手に向けて地面を蹴った。
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