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第4話
しおりを挟む「……ん……んぅ……―――ん?」
「おっ? 起きたか。 おはよう、由那」
「あっ……つん……な、なに? これ、なんなの?」
くくく、可愛くもがいておるわ。
これ? これはな、こんな事もあろーかと以前ネットで購入した、 “ベッド拘束用ナイロンベルト” だ。 何と千五百円程で買えるお手頃価格。
本当は深夜のネットショッピングでありがちな、ちょっとしたエロ心から手を出してしまった未知なる世界への好奇心とゆーやつだったけどな。
「なんで、目隠しされてんの? と、とってよぉ……」
Tシャツに短パン姿で不安そうな声を出す由那。 そのシャツがはだけて可愛らしいお腹が露出し、身をよじる度に張りのある大きな胸が踊っている。 どうやらノーブラのようブラ。
俺は、ゆっくりと由那の耳元に唇を寄せ、そして囁く。
「由那」
「――ひぃんっ!?」
短い悲鳴を上げ飛び跳ねる由那。 しかし両手両足はそれぞれ四つのベルトに繋がれていて、脱出は叶わない。
「……どうした? 嫌そうな事を言っている割に、頬が赤らんでいるな。 何か、期待している、の・か?」
ねっとりと、舐るように囁き続ける。
これは、癖になりそうですね。
「そそ、そんな事ないもん……!」
「おいおい…… “そんな事ないもん” の歴史上、 “そんな事ないもん” が “そんな事なかった” 試しがあるか?」
あったら教えてもらいたいもんだもん。 いやしかし、悶々としますなぁ。(笑)
「な、なに言ってるかわかんないよぉ……なんでこんな事、する……の……?」
「なんで? わからんのか?」
やれやれ、天然すっとぼけ女だとは分かっていたが、ここまでとはな。
「ま、マンネリ? 私に飽きたからこんなプレイするの? ち、違うよね? この “ピッチピチ十六歳Fカップ可愛い系JK彼女” の私に飽きる筈ないもん!」
「………お前、それいつか言おうとリハしてただろ………」
「そ、そんな事ないですけん! 計画性は無いですけんっ!」
顔が笑ってんだよ、由那にポーカーフェイスは出来ねぇって。
さて、そろそろ本題に入るか。
「由那、昨日はよくも家主である俺を床で寝かせやがったな」
「それはあっつんがぁ――っ……ん」
反論をほざくFカップの谷間に、ある物を二枚押し当てる。
「これが、何だかわかるか?」
「わ、わかんないよ、見えないし……」
見えなかったら感じろっ! この無念の叫びを……!
「これはな、元々はまぁるいCDだったんだ………それをお前がっ……!」
「んんっ……!」
半月になってしまった昨夜の残骸。 その一枚の丸み部分を、谷間から首筋へと這わせていった。
そして、もう一枚はゆっくりと由那のへそに向かってなぞらせる。
「や………だ…ぁ……」
「ん~~? なんかビクビクいってんなぁ? 視界が無いとやっぱ神経研ぎ澄まされるってかぁ?」
「こ、この変態ゲーマーぁ!」
「ははははっ! 褒め言葉にしか聞こえんなぁ!」
「そっ、そこから下は………」
下はぁ~~? ふっふっふ、安心しろ、俺もバカじゃない。 年齢制限を入れていない以上無茶はせんよ。(入れちゃおっかなー?)
俺は由那から離れ、用意していた音楽をかけ始める。
「……なに? この音楽?」
「これはな、お前が割った新作ゲームの前作、そのサントラだ」
「そんな物まで買ってたの? 引くわ」
……やっちゃう? ねぇこの女やっちゃおっか?
「お前には言っても無駄なようだな!」
「キャッ……!」
下からTシャツの中に手を潜らせ、バイブにした由那のスマホを、奴自慢の谷間に挟む。
「な、なにを――やっ……ぁ」
「なにを? こっちの台詞だ。 スタンプを送っただけだぞ?」
胸元のスマホが震えたか? この、いつやって来るかわからん振動、たまらんだろ?
「こ、こんな手の込んだ事してどこが面倒臭がりよっ! たまにはデートにも力入れ――んんっ……!」
「最近貴様の俺の扱いは目に余る、よってお仕置きだ。 あの可愛かった第一作を思い出すがいいっ!」
そう言い放ち、俺は音楽のボリュームを上げる。
「あっつんがちゃんとしてれば私は可愛いもん!」
やっかぁしゃあっ! 貴様はこの音楽を聴いてりゃいいんだっ!
んん……素晴らしい音色じゃあなぁいか……。
――― “新作ゲーム” さん、聞こえますか? オレから貴方への鎮魂歌です……。
――よし! ここからは時間との勝負だ。
俺はお仕置きという名目で由那を拘束し、音楽で音を誤魔化し急ぎ制服に着替える。
ここまでの事は全て布石、本当の目的は…… “ポスター撮影” だ!
偶にスタンプ送ってれば少しは時間を稼げるだろう。 許せ由那、出来るだけ早く戻る。
35%オフでもなけりゃ買い直せねーんだよっ!!
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