異世界漫遊記 〜異世界に来たので仲間と楽しく、美味しく世界を旅します〜

カイ

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第1章 出会い〜旅の始まり

解体現場にて2

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それでもおじさんは解体現場の主任。

ショックから立ち直るのは意外と早かった。

「…とりあえず、マジックバッグの中に入るだけ入れて、それ以外は死ぬ気でやるぞ、オメェら!!」

「「「「「「おうっ!」」」」」」


それからしばらくの間、俺やスコットさん達は次々とオークを取り出し、おじさんたち解体職人さん達は次々とオークをマジックバッグに仕舞っていく。

そのうち職人さん達の持っているマジックバッグが満杯になり、残ったのがオーク20体と上位種たちだった。

「……これがキングかぁ…俺ぁ、生まれて初めて見たが、想像していたのより本物はめちゃくちゃでけぇなぁ……。まぁ普通、こんなにデカいとは思わねぇよなぁ…。」

おじさんは呆然とキングを見ながら呟く。最後の方はあまりに小声で、何言ってるのかよくわからなかったけど。

他の職人さん達もみんな同じ感想のようで、おじさんと同じく呆然と見ている。

そりゃあそうだよ、今のキングは横たわっているんだけど背中からお腹までの垂直距離は俺の背より高い。

横たわっているキングの身長は俺の3倍はあるだろう。

こうして改めて間近で見ると、俺、よく倒せたよなぁ…大量の魔力と水魔法のレベルが高くてよかったぁ。

「……ん?そういえば他の上位種は結構傷だらけだが、キングだけは傷がないな?なんでだ?」

おじさんが首を傾げてそんな事を呟いた。

これは…正直に俺がやったって言って良いものだろうか?

リッキーさんの方をチラッと見ると、1つ頷いた。

「あのぉ~…キングを倒したのは俺なんですが……」

俺が恐る恐る正直にそう伝えると、おじさんはキングを見た時以上に驚いたようだ。

「マジかっ!?えっ、どうやって!?」

「えっとですね、キングが丸ごと入るほどの水球を作って中に閉じ込めたんです。さすがにキングといえども呼吸ができなくなればそのうち死んでしまいます。」

「いや、確かにそれができたなら間違いなくどんな魔物であろうとも大抵はそうなるだろうけどよぉ…そんな水球を作り出すのにどれくらい魔力が必要なのか分かりゃしねぇ。」

「俺は相当魔力量が高いので、普通に作れますよ?」

俺はそれを証明するように、実際に目の前でそこまでの大きさではなくとも半分は覆える大きさで水球を空中に作ってみせた。

「はぁ~…これだけの大きさなら少なくても上半身は覆えるわなぁ。なるほどなぁ。」

おじさん達はその水球を見て納得の表情をしていた。

良かった、簡単に納得してもらえて!

さすがギルド職員だからか、冒険者の能力などについては聞いてこなくて一安心だよ。

とりあえず俺たちの持っているオークは全て受け渡したので、あとは査定が済んで料金をもらうだけだ。

まぁ査定にも日数かかるからその間に何をしようかなぁ~?

俺がこの後の休日をどう過ごすかウキウキしている間におじさんとスコットさんで話し合いは終わってしまったようだ。

「じゃあ3日後に支払いを受け取りに来れば良いんだな?」

「おうよぉ!それまでにはなんとしてでも終わらせておくつもりだぜぇ!だからしっかり休んでおけよ!坊主もな!」

そうおじさんは言うと俺の頭をぐしゃぐしゃと撫でてきた。

俺は頭をぐわんぐわんと揺らし、ちょっと首が痛くなりながらも頷いた。おじさん、撫でる力が強いよ!

それから俺達が解体現場から出て受付に戻ろうとしたところで、暁の星のメンバーとかち合った。

「スノーホワイトも討伐したオークを解体と買取に回したのか?」

「ああ、俺たちはさっき渡してきたばかりだが…う~ん、そっちの解体が間に合うかな?」

「そんなに討伐したのか?うちは30体かそこらだったが…」

「それなら、なんとかなるか?とにかくおやっさんは『死ぬ気でやるぞ!』って部下にはっぱかけていたからな。」

両リーダーは和やかムードで話している。

だが、俺からすれば『あれ』の他にあと30体も解体が入るのか?と疑問になる。

まぁ…だめだったら人を増やすだろうと思っておこうかな!

そんなやり取りをして、俺達は暁の星と別れて受付へと戻った。

- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

スノーホワイトと別れてから俺たち暁の星も解体現場にやってきた。

現場では何やらみんなが大忙しで動き回っている。

さっきあっちのリーダーが言っていた通りだな。

ふとそこで俺は信じられないものを見てしまった。

とても馬鹿でかいオークだ。

あんな大きさのオークは1度もみたことない。

そんなオークがそれよりも一回りほど小さいオークと合わせて5体もある。

仲間も口をあんぐりと開けて見入っている。あれは一体、何なんだ?

「おやっさん!そのバカでかいオーク達は一体何だ!?」

俺は解体現場の主任もとい、おやっさんに声をかける。

「ああ、あれはさっきまでいたスノーホワイトがオークの巣の最深部で倒してきた上位種とキングだ。」

「マジかっ!?あの一番馬鹿でかいのがキングなのか!?」

「あぁ、間違ぇねぇ。あれは坊主が溺死させたから傷すらねぇ、超高級品だ。これから解体するが、ものすげぇ高値になるだろうさ。」

そんな話をおやっさんから聞かされた俺はまたもや耳を疑った。

坊主?坊主ってあのちっこい子供だよな?

えっ、あいつが倒したのか?それも溺死で!?どうやってだ???

そんな事を考えていたら頭が痛くなってきたので、別なことに頭を切り替えることにした。

俺はみんなから脳筋って言われるくらいだから頭を使うのは苦手だ!

「忙しいところ悪いんだが、俺たちのも買い取りに出したいんだが大丈夫か?」

「今かなり厳しいところだが…どれくらいあるんだ?」

「30体ほどだったかな?」

「なら良いぞ!アイツラみたいに140体なんて言われたらもうお手上げだったがな!」

おやっさんはガッハッハ!!と笑いながら言っているが、何だその数!

140体だなんてありえないぞ!?

だがさっき『渡してきた』ってあいつら言っていたから、オークを引き渡したのは間違いないんだろう。

とりあえず俺達もみんな鞄から出して買い取りに出した。

おやっさんが急いで解体に取りかかりに行く時、去り際に「支払金の受取は明後日な!」と言われたので、後日で取りにいくことにした。

…それにしてもあいつら、めちゃくちゃ強くないか!?

あれでBランクってのは嘘に違いない!
絶対もっと上のはずだ!

あ…どうせならおやっさんにあいつらのこと聞いておけばよかったなぁ…。
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