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第7章 新しい出来事
スノービークに到着!
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俺たちは目の前にある出入り口から外へと走り出た。
「眩しっ!」
俺は思わずそう零す。
ダンジョンの外は開けた場所とはいえ森の中なのに、とても光に満ちていた。
近くにはここに入る前にギルドカードを調べられた小屋もあるのが見える。……あぁ、帰ってきたんだな。
俺の心に何とも言えない感情が湧き上がった時、誰かが頭をわしゃわしゃと撫でてきた。
隣を見上げると、そこにはリッキーが立って頭を撫でていた。
「……頭、グシャグシャじゃん。」
俺が不貞腐れた顔でそう言うと、リッキーは笑った。
「ハハッ!それはすまん!つい……な。」
「……。」
「まぁ……なんだ、お疲れ様。家に帰ったらしばらくゆっくりしろよ?今回いろいろあって心も体も疲れただろうし。」
リッキーはそう言って微笑む。
……わかってるよ、そんな事。
今回俺は、今まで以上に『命』というものの儚さを感じざるをえなかった。
とにかく目の前の消えそうな命を、何度も何度も拾ってきた。
ダンジョンとして普段はこんな危険な事はないとはいうが、それでも各自の考え方や選択によっては命を落とすこともあるという。
今回は数十年に1度というとても稀な現象が起こった訳だけど、その現象が起こった時にいつも俺がいるわけじゃない。
その時は必ず被害者は出るんだろうなってことだけはとても良く分かった。
俺がそのことを考えて心が沈んでいると、今度はスコットさんが俺と肩を組んできた。
「ほら、気持ちを切り替えて。帰ろう、俺たちの家がある街へ。」
スコットさんも微笑みながらそう言って頷く。
そうだね、もうこのダンジョンも落ち着いてこの国の軍隊だけでも安全に管理できるようになった。
俺たちはもう必要ない。
俺は1つ頷くと、スノービークへと転移した。
転移の光が収まると、そこには見慣れたスノービークの街の門があった。
そこにいた門番はちょっと驚いた顔をしていたが、俺たちの顔を見ると微笑んで「おかえり」と言ってくれた。
あの事件があってからというものの、この街の人達はリッキーや俺達にも優しくなったと思う。
それから俺達は皆それぞれの家へと戻り、最後に残った俺達3人とリッキーはこの街に初めて来た時と同じく並んで歩いている。
あの時の事を思い出しながら歩いていると、リッキーが突然「ありがとうな」と言ってきた。
俺が隣を見上げると、リッキーはそのまま前を見ながら話しかけてきた。
「お前がローランの街でこの街へと行こうと言ってくれなかったら、もしかするとこの街や大切な人たちを失っていたかもしれない。それにこれから産まれてくる俺の弟か妹も、この世に産まれてこれなかったかもしれないしな。だからありがとう。この街に行こうと言ってくれて。」
リッキーはそんな風に俺にお礼を言った。
そっか……そうだよね。
考えてみればこの街も危険だったんだもんね。
そう考えると、この世は意外と危険に満ちているのかもしれないね。
それからしばらく歩くとリッキーの実家、領主の館の門前に到着した。
少し前から門番さんは俺たちに気がついたようで、大きく手を振って「お帰りなさい!」とアピールしてきていた。
「……お前ら、恥ずかしいからずっと大きく手を振るのやめろよ。」
リッキーが少し照れくさそうにそう言う。
すると門番さんの1人が「何言ってるんですか!」と言ってきた。……あ、もう1人の門番さんは屋敷のほうに走っていったね。
「最初は一週間で帰ってくるようなことを言っていたのに、実際には倍以上も帰ってこなかったんですよ?何かあったのかと屋敷にいる皆で心配していたんです。でも無事に帰ってこられて安心いたしました。」
門番さんはニコニコと笑顔でそんな事を言う。
……無事だったかどうかは何とも言えないけどね?
「何かあったのか」には「あった」としか言えない。
俺達は何ともいえない表情で門を抜け、屋敷へと向かう。
屋敷の玄関前にはこの屋敷の執事さんとメイドさん達が並んで待っていた。……これ、いつも思うけど、慣れないよねぇ。
「おかえりなさいませ、リッキー様、シエル様、ユーリ様。セバスもお疲れさまでした。」
玄関の前まで来ると執事さんにそんな事を言われた。
……そっか、セバスは『同僚』扱いなんだね?
それから俺達は執事さんの先導でウォールさんがいるだろう場所へと誘導される。
……あれ?いつもの談話室じゃないんだね?
連れてこられたのはこの屋敷の『奥様』が使う部屋だった。
現在はリッキーの母親であるシェリーさんの部屋だ。
……えっ、シェリーさんに何かあったの!?
俺が急にドキドキしだしたもんだから、リッキーも少し不安になったらしい。眉間にしわを寄せている。
そんな事なんて気付いていない執事さんがドアをノックする。
中からはリッキーの父親のフォードさんの声がした。
部屋の中に入ると、ベッドにシェリーさん、その横で椅子に座っているフォードさんがいた。
フォードさんはリッキーを見るなり駆け寄ってきて、抱きしめる。
「良かった、無事に帰ってきたんだね!父さんも母さんも心配していたんだぞ?」
フォードさんはそう言って、リッキーの顔を見つめた。
「……どうしたんだ?そんな眉間にしわを寄せて。何かあったのか?」
「……何かあったのか、じゃねぇよ、父さん。母さんがベッドに横になっているが、そっちの方が『何かあったのか?』だよ。」
フォードさんに問われたリッキーが、その顔のままベッドにいるシェリーさんを見て言う。
ベッドに横になっているシェリーさんはきょとんとした顔をしてリッキーを見返している。……どういう事?
それでようやく合点がいったのか、フォードさんは笑った。
「あぁ、これは確かにビックリするかな。ほら、母さんはお腹に赤ちゃんがいるだろ?ついこの前、助産師が来て診察をしたんだが、どうやら予想より早い出産になるようで、もう少しすると産まれるらしい。お腹の中の赤ちゃんはもう十分育っているらしく、いつ産まれても問題ないそうだ。だから安全のためにベッドで過ごさせているんだよ。」
フォードさんはとても嬉しそうに、弾けるような笑顔でそう言った。
産まれてくる赤ちゃんが楽しみでしょうがないんだろうな!
それを聞いたリッキーは目を見開き、「マジかっ!?」と言った。
そりゃあそうだろう、まだ妊娠8ヶ月~9ヶ月ってところなのだから。
……かなり早いけど、本当に大丈夫なのかな?
「眩しっ!」
俺は思わずそう零す。
ダンジョンの外は開けた場所とはいえ森の中なのに、とても光に満ちていた。
近くにはここに入る前にギルドカードを調べられた小屋もあるのが見える。……あぁ、帰ってきたんだな。
俺の心に何とも言えない感情が湧き上がった時、誰かが頭をわしゃわしゃと撫でてきた。
隣を見上げると、そこにはリッキーが立って頭を撫でていた。
「……頭、グシャグシャじゃん。」
俺が不貞腐れた顔でそう言うと、リッキーは笑った。
「ハハッ!それはすまん!つい……な。」
「……。」
「まぁ……なんだ、お疲れ様。家に帰ったらしばらくゆっくりしろよ?今回いろいろあって心も体も疲れただろうし。」
リッキーはそう言って微笑む。
……わかってるよ、そんな事。
今回俺は、今まで以上に『命』というものの儚さを感じざるをえなかった。
とにかく目の前の消えそうな命を、何度も何度も拾ってきた。
ダンジョンとして普段はこんな危険な事はないとはいうが、それでも各自の考え方や選択によっては命を落とすこともあるという。
今回は数十年に1度というとても稀な現象が起こった訳だけど、その現象が起こった時にいつも俺がいるわけじゃない。
その時は必ず被害者は出るんだろうなってことだけはとても良く分かった。
俺がそのことを考えて心が沈んでいると、今度はスコットさんが俺と肩を組んできた。
「ほら、気持ちを切り替えて。帰ろう、俺たちの家がある街へ。」
スコットさんも微笑みながらそう言って頷く。
そうだね、もうこのダンジョンも落ち着いてこの国の軍隊だけでも安全に管理できるようになった。
俺たちはもう必要ない。
俺は1つ頷くと、スノービークへと転移した。
転移の光が収まると、そこには見慣れたスノービークの街の門があった。
そこにいた門番はちょっと驚いた顔をしていたが、俺たちの顔を見ると微笑んで「おかえり」と言ってくれた。
あの事件があってからというものの、この街の人達はリッキーや俺達にも優しくなったと思う。
それから俺達は皆それぞれの家へと戻り、最後に残った俺達3人とリッキーはこの街に初めて来た時と同じく並んで歩いている。
あの時の事を思い出しながら歩いていると、リッキーが突然「ありがとうな」と言ってきた。
俺が隣を見上げると、リッキーはそのまま前を見ながら話しかけてきた。
「お前がローランの街でこの街へと行こうと言ってくれなかったら、もしかするとこの街や大切な人たちを失っていたかもしれない。それにこれから産まれてくる俺の弟か妹も、この世に産まれてこれなかったかもしれないしな。だからありがとう。この街に行こうと言ってくれて。」
リッキーはそんな風に俺にお礼を言った。
そっか……そうだよね。
考えてみればこの街も危険だったんだもんね。
そう考えると、この世は意外と危険に満ちているのかもしれないね。
それからしばらく歩くとリッキーの実家、領主の館の門前に到着した。
少し前から門番さんは俺たちに気がついたようで、大きく手を振って「お帰りなさい!」とアピールしてきていた。
「……お前ら、恥ずかしいからずっと大きく手を振るのやめろよ。」
リッキーが少し照れくさそうにそう言う。
すると門番さんの1人が「何言ってるんですか!」と言ってきた。……あ、もう1人の門番さんは屋敷のほうに走っていったね。
「最初は一週間で帰ってくるようなことを言っていたのに、実際には倍以上も帰ってこなかったんですよ?何かあったのかと屋敷にいる皆で心配していたんです。でも無事に帰ってこられて安心いたしました。」
門番さんはニコニコと笑顔でそんな事を言う。
……無事だったかどうかは何とも言えないけどね?
「何かあったのか」には「あった」としか言えない。
俺達は何ともいえない表情で門を抜け、屋敷へと向かう。
屋敷の玄関前にはこの屋敷の執事さんとメイドさん達が並んで待っていた。……これ、いつも思うけど、慣れないよねぇ。
「おかえりなさいませ、リッキー様、シエル様、ユーリ様。セバスもお疲れさまでした。」
玄関の前まで来ると執事さんにそんな事を言われた。
……そっか、セバスは『同僚』扱いなんだね?
それから俺達は執事さんの先導でウォールさんがいるだろう場所へと誘導される。
……あれ?いつもの談話室じゃないんだね?
連れてこられたのはこの屋敷の『奥様』が使う部屋だった。
現在はリッキーの母親であるシェリーさんの部屋だ。
……えっ、シェリーさんに何かあったの!?
俺が急にドキドキしだしたもんだから、リッキーも少し不安になったらしい。眉間にしわを寄せている。
そんな事なんて気付いていない執事さんがドアをノックする。
中からはリッキーの父親のフォードさんの声がした。
部屋の中に入ると、ベッドにシェリーさん、その横で椅子に座っているフォードさんがいた。
フォードさんはリッキーを見るなり駆け寄ってきて、抱きしめる。
「良かった、無事に帰ってきたんだね!父さんも母さんも心配していたんだぞ?」
フォードさんはそう言って、リッキーの顔を見つめた。
「……どうしたんだ?そんな眉間にしわを寄せて。何かあったのか?」
「……何かあったのか、じゃねぇよ、父さん。母さんがベッドに横になっているが、そっちの方が『何かあったのか?』だよ。」
フォードさんに問われたリッキーが、その顔のままベッドにいるシェリーさんを見て言う。
ベッドに横になっているシェリーさんはきょとんとした顔をしてリッキーを見返している。……どういう事?
それでようやく合点がいったのか、フォードさんは笑った。
「あぁ、これは確かにビックリするかな。ほら、母さんはお腹に赤ちゃんがいるだろ?ついこの前、助産師が来て診察をしたんだが、どうやら予想より早い出産になるようで、もう少しすると産まれるらしい。お腹の中の赤ちゃんはもう十分育っているらしく、いつ産まれても問題ないそうだ。だから安全のためにベッドで過ごさせているんだよ。」
フォードさんはとても嬉しそうに、弾けるような笑顔でそう言った。
産まれてくる赤ちゃんが楽しみでしょうがないんだろうな!
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……かなり早いけど、本当に大丈夫なのかな?
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−−−−−−
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