302 / 526
第7章 新しい出来事
一体、どうなることか?
しおりを挟む
リッキーの案内で着いたのはどうやら教務員室のようで、リッキーはその中に顔だけ突っ込んで室内の人に声をかけた。
「すみませ~ん、新入生を連れてきたんですが、どこで手続きすれば良いですか~?」
すると中にいた先生が近づいてきたらしく、笑顔でリッキーが会釈した。
「なんだ、聞いたことのある声だと思ったらリッキーじゃないか。その調子だと元気そうだな。そういえばお前と一緒に学校に来ていた3人は元気か?お前と4人の冒険者チームを作って活躍しているのをたまに耳にするぞ?」
その先生はリッキーに向かってそう言った。
「ええ、あいつらも元気してますよ。実はこの学校に俺の従兄弟2人とチームメンバーの1人を新入生として通わせることになったんですよ。チームメンバーの方は体験入学的な感じだって父が言ってました。」
「なるほど、それで『新入生を連れてきた』ってことなんだな?入学手続きは俺がしてやるから、中に入りなさい。」
リッキーと先生はそんな会話をし、中へと入っていく。
俺たちも慌てて中へと続けて入った。
教務員室の中は日本の学校でもよくあるような、先生同士が机を突き合わせて並べてある。
そして奥の方の壁には黒板的な物があり、そこにいろいろと書き込まれている。紙も貼ってあるね。
その先生は結構奥の方に自分の机があるらしく、どんどん奥へと歩いて行く。
そしてその黒板の目の前の机に来ると座り、引き出しから書類を何枚か取り出した。
「ほら、これが入学届だ。空いてる席に座って書きなさい。」
その先生はそう言い、近くにある机を勧めてきた。
俺もその1つに座り、書類を見る。
そこには名前、年齢、特技を書く場所がある。
おや、従魔の欄もあるのか……さすがにユーリは見せられないけど、セバスやゼフィアなら大丈夫かな?
俺が従魔の欄にゼフィアを書いていると、リッキーが「あいつはゼフィアを返してくれたのか?」と聞いてくる。……あ、引き取りに行くの忘れてた!
俺は仕方がなく従魔の欄には『ゼフィア』の名前を二重線で消し、『セバス』と記入する。
別に種族を書く欄はないので、これで良いだろう。
ちなみに特技の欄には剣術と魔法の両方を入れておく。
どんな魔法が使えるのかは書かなかったよ。
書いた書類を先生に渡すと、先生は首を傾げた。
……ん?何か問題でもあったかな?
「……君、従魔がいるのかい?」
その先生は俺にそう聞いてくる。あ~……そっち?
俺は頷き、「大きな狐の魔物です」と答える。
先生は少し考えた後で頷き、「むやみに連れ歩いたらだめだよ?」と言われた。
「この学校は貴族の子息子女がかなりの人数通っているんだ。その生徒の中には『平民は何でも言うことを聞かせられる』と考えている生徒もいるからね。……特に今年は、なぁ……。」
先生はそう言うと深い溜息をついた。
……あれ?これ、どこかで聞いたな?
俺が振り向いて後ろにいたミストさんたちを見ると、彼らは気まずそうな顔をして目を逸らす。……君たちも言っていたもんねぇ。
でも俺が「どこかで聞いた」っていうのは彼らの事じゃない。
どうやらそれにはリッキーも気づいたらしく、不思議そうな顔で先生を見た。
「『特に今年は』っていうの、聞かされたのはこれで2度目なんですけど。なんかあるんですか?」
リッキーに単刀直入に聞かれた先生は周りを見渡して誰もいないことを確認すると、ホッとした表情になる。
そして小声で「俺が言ったなんて言うなよ?」と前置きした。
「実は今年の新入生に、国王の正妃の第一子……つまりこの国の第一王子が入学してくるんだ。更には第二妃の第一子、第二子である第二王子と第一王女も同時に入学してくる。こちらは双子だ。彼らの中の2人……第一王子と第一王女が問題児なんだ。先ほど言った『平民は何でも言うことを聞かせられる』と本気で思っているらしい。だがそれとは対照的に第二王子はとても良い子に育ってくれたようで、頭も良く、皆とも穏やかな関係を築ける性格なんだそうだ。……はぁ、俺は教頭っていう立場にあるからまだ良いが、担任になる先生が心配だよ。こんな事なら早くダンジョンの方が落ち着いてリーシェ先生が帰って来てくれないと困るよ。」
その先生の話でいくつか分かったことがある。
まず1つ目に、この国の王族が3人も入学してくるらしい。
しかも『問題児』なんて言われているから、かなり厄介な人物なんだろう。
そして2つ目に、リーシェ魔法師団長はこの学校の教員をやっていることだ。
確かに以前彼からもそれらしき事を言われていたが、まさか教員をやっているとは思ってなかった。
そして3つ目に、まだリーシェさんはダンジョンから帰ってきていない、という事も分かったわけだ。
……一体ダンジョンの方はどうなっているんだろう?
てっきりあのまま収束に向かったと思っていたんだけど……。
こちらの方は俺が学校に通っている間にスコットさん達に調べてもらわないとね。
なんだか一気に不穏な気配がする学園生活だが、問題なくやり過ごせると良いなぁ……。
「すみませ~ん、新入生を連れてきたんですが、どこで手続きすれば良いですか~?」
すると中にいた先生が近づいてきたらしく、笑顔でリッキーが会釈した。
「なんだ、聞いたことのある声だと思ったらリッキーじゃないか。その調子だと元気そうだな。そういえばお前と一緒に学校に来ていた3人は元気か?お前と4人の冒険者チームを作って活躍しているのをたまに耳にするぞ?」
その先生はリッキーに向かってそう言った。
「ええ、あいつらも元気してますよ。実はこの学校に俺の従兄弟2人とチームメンバーの1人を新入生として通わせることになったんですよ。チームメンバーの方は体験入学的な感じだって父が言ってました。」
「なるほど、それで『新入生を連れてきた』ってことなんだな?入学手続きは俺がしてやるから、中に入りなさい。」
リッキーと先生はそんな会話をし、中へと入っていく。
俺たちも慌てて中へと続けて入った。
教務員室の中は日本の学校でもよくあるような、先生同士が机を突き合わせて並べてある。
そして奥の方の壁には黒板的な物があり、そこにいろいろと書き込まれている。紙も貼ってあるね。
その先生は結構奥の方に自分の机があるらしく、どんどん奥へと歩いて行く。
そしてその黒板の目の前の机に来ると座り、引き出しから書類を何枚か取り出した。
「ほら、これが入学届だ。空いてる席に座って書きなさい。」
その先生はそう言い、近くにある机を勧めてきた。
俺もその1つに座り、書類を見る。
そこには名前、年齢、特技を書く場所がある。
おや、従魔の欄もあるのか……さすがにユーリは見せられないけど、セバスやゼフィアなら大丈夫かな?
俺が従魔の欄にゼフィアを書いていると、リッキーが「あいつはゼフィアを返してくれたのか?」と聞いてくる。……あ、引き取りに行くの忘れてた!
俺は仕方がなく従魔の欄には『ゼフィア』の名前を二重線で消し、『セバス』と記入する。
別に種族を書く欄はないので、これで良いだろう。
ちなみに特技の欄には剣術と魔法の両方を入れておく。
どんな魔法が使えるのかは書かなかったよ。
書いた書類を先生に渡すと、先生は首を傾げた。
……ん?何か問題でもあったかな?
「……君、従魔がいるのかい?」
その先生は俺にそう聞いてくる。あ~……そっち?
俺は頷き、「大きな狐の魔物です」と答える。
先生は少し考えた後で頷き、「むやみに連れ歩いたらだめだよ?」と言われた。
「この学校は貴族の子息子女がかなりの人数通っているんだ。その生徒の中には『平民は何でも言うことを聞かせられる』と考えている生徒もいるからね。……特に今年は、なぁ……。」
先生はそう言うと深い溜息をついた。
……あれ?これ、どこかで聞いたな?
俺が振り向いて後ろにいたミストさんたちを見ると、彼らは気まずそうな顔をして目を逸らす。……君たちも言っていたもんねぇ。
でも俺が「どこかで聞いた」っていうのは彼らの事じゃない。
どうやらそれにはリッキーも気づいたらしく、不思議そうな顔で先生を見た。
「『特に今年は』っていうの、聞かされたのはこれで2度目なんですけど。なんかあるんですか?」
リッキーに単刀直入に聞かれた先生は周りを見渡して誰もいないことを確認すると、ホッとした表情になる。
そして小声で「俺が言ったなんて言うなよ?」と前置きした。
「実は今年の新入生に、国王の正妃の第一子……つまりこの国の第一王子が入学してくるんだ。更には第二妃の第一子、第二子である第二王子と第一王女も同時に入学してくる。こちらは双子だ。彼らの中の2人……第一王子と第一王女が問題児なんだ。先ほど言った『平民は何でも言うことを聞かせられる』と本気で思っているらしい。だがそれとは対照的に第二王子はとても良い子に育ってくれたようで、頭も良く、皆とも穏やかな関係を築ける性格なんだそうだ。……はぁ、俺は教頭っていう立場にあるからまだ良いが、担任になる先生が心配だよ。こんな事なら早くダンジョンの方が落ち着いてリーシェ先生が帰って来てくれないと困るよ。」
その先生の話でいくつか分かったことがある。
まず1つ目に、この国の王族が3人も入学してくるらしい。
しかも『問題児』なんて言われているから、かなり厄介な人物なんだろう。
そして2つ目に、リーシェ魔法師団長はこの学校の教員をやっていることだ。
確かに以前彼からもそれらしき事を言われていたが、まさか教員をやっているとは思ってなかった。
そして3つ目に、まだリーシェさんはダンジョンから帰ってきていない、という事も分かったわけだ。
……一体ダンジョンの方はどうなっているんだろう?
てっきりあのまま収束に向かったと思っていたんだけど……。
こちらの方は俺が学校に通っている間にスコットさん達に調べてもらわないとね。
なんだか一気に不穏な気配がする学園生活だが、問題なくやり過ごせると良いなぁ……。
313
あなたにおすすめの小説
転生無双なんて大層なこと、できるわけないでしょう! 公爵令息が家族、友達、精霊と送る仲良しスローライフ
幸運寺大大吉丸◎ 書籍発売中
ファンタジー
アルファポリス様より書籍化!
転生したラインハルトはその際に超説明が適当な女神から、訳も分からず、チートスキルをもらう。
どこに転生するか、どんなスキルを貰ったのか、どんな身分に転生したのか全てを分からず転生したラインハルトが平和な?日常生活を送る話。
- カクヨム様にて、週間総合ランキングにランクインしました!
- アルファポリス様にて、人気ランキング、HOTランキングにランクインしました!
- この話はフィクションです。
底辺から始まった俺の異世界冒険物語!
ちかっぱ雪比呂
ファンタジー
40歳の真島光流(ましまみつる)は、ある日突然、他数人とともに異世界に召喚された。
しかし、彼自身は勇者召喚に巻き込まれた一般人にすぎず、ステータスも低かったため、利用価値がないと判断され、追放されてしまう。
おまけに、道を歩いているとチンピラに身ぐるみを剥がされる始末。いきなり異世界で路頭に迷う彼だったが、路上生活をしているらしき男、シオンと出会ったことで、少しだけ道が開けた。
漁れる残飯、眠れる舗道、そして裏ギルドで受けられる雑用仕事など――生きていく方法を、教えてくれたのだ。
この世界では『ミーツ』と名乗ることにし、安い賃金ながらも洗濯などの雑用をこなしていくうちに、金が貯まり余裕も生まれてきた。その頃、ミーツは気付く。自分の使っている魔法が、非常識なほどチートなことに――
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
仕事繁忙期の為、2月中旬まで更新を週一に致します。
カクヨム(吉野 ひな)様にも投稿しています。
勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!
よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です!
僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。
つねやま じゅんぺいと読む。
何処にでもいる普通のサラリーマン。
仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・
突然気分が悪くなり、倒れそうになる。
周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。
何が起こったか分からないまま、気を失う。
気が付けば電車ではなく、どこかの建物。
周りにも人が倒れている。
僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。
気が付けば誰かがしゃべってる。
どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。
そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。
想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。
どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。
一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・
ですが、ここで問題が。
スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・
より良いスキルは早い者勝ち。
我も我もと群がる人々。
そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。
僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。
気が付けば2人だけになっていて・・・・
スキルも2つしか残っていない。
一つは鑑定。
もう一つは家事全般。
両方とも微妙だ・・・・
彼女の名は才村 友郁
さいむら ゆか。 23歳。
今年社会人になりたて。
取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。
異世界でゆるゆるスローライフ!~小さな波乱とチートを添えて~
イノナかノかワズ
ファンタジー
助けて、刺されて、死亡した主人公。神様に会ったりなんやかんやあったけど、社畜だった前世から一転、ゆるいスローライフを送る……筈であるが、そこは知識チートと能力チートを持った主人公。波乱に巻き込まれたりしそうになるが、そこはのんびり暮らしたいと持っている主人公。波乱に逆らい、世界に名が知れ渡ることはなくなり、知る人ぞ知る感じに収まる。まぁ、それは置いといて、主人公の新たな人生は、温かな家族とのんびりした自然、そしてちょっとした研究生活が彩りを与え、幸せに溢れています。
*話はとてもゆっくりに進みます。また、序盤はややこしい設定が多々あるので、流しても構いません。
*他の小説や漫画、ゲームの影響が見え隠れします。作者の願望も見え隠れします。ご了承下さい。
*頑張って週一で投稿しますが、基本不定期です。
*本作の無断転載、無断翻訳、無断利用を禁止します。
小説家になろうにて先行公開中です。主にそっちを優先して投稿します。
カクヨムにても公開しています。
更新は不定期です。
ユーヤのお気楽異世界転移
暇野無学
ファンタジー
死因は神様の当て逃げです! 地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。
【完結】前世の不幸は神様のミスでした?異世界転生、条件通りなうえチート能力で幸せです
yun.
ファンタジー
~タイトル変更しました~
旧タイトルに、もどしました。
日本に生まれ、直後に捨てられた。養護施設に暮らし、中学卒業後働く。
まともな職もなく、日雇いでしのぐ毎日。
劣悪な環境。上司にののしられ、仲のいい友人はいない。
日々の衣食住にも困る。
幸せ?生まれてこのかた一度もない。
ついに、死んだ。現場で鉄パイプの下敷きに・・・
目覚めると、真っ白な世界。
目の前には神々しい人。
地球の神がサボった?だから幸せが1度もなかったと・・・
短編→長編に変更しました。
R4.6.20 完結しました。
長らくお読みいただき、ありがとうございました。
神々の愛し子って何したらいいの?とりあえずのんびり過ごします
夜明シスカ
ファンタジー
アリュールという世界の中にある一国。
アール国で国の端っこの海に面した田舎領地に神々の寵愛を受けし者として生を受けた子。
いわゆる"神々の愛し子"というもの。
神々の寵愛を受けているというからには、大事にしましょうね。
そういうことだ。
そう、大事にしていれば国も繁栄するだけ。
簡単でしょう?
えぇ、なんなら周りも巻き込んでみーんな幸せになりませんか??
−−−−−−
新連載始まりました。
私としては初の挑戦になる内容のため、至らぬところもあると思いますが、温めで見守って下さいませ。
会話の「」前に人物の名称入れてみることにしました。
余計読みにくいかなぁ?と思いつつ。
会話がわからない!となるよりは・・
試みですね。
誤字・脱字・文章修正 随時行います。
短編タグが長編に変更になることがございます。
*タイトルの「神々の寵愛者」→「神々の愛し子」に変更しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる