異世界のんびり漫遊記

カイ

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第8章 国立学校編

ローラはどうするの?


「さて……精霊の方の話もまとまり、この国の守りも何とかなりそうな感じになった所で、もう1つの問題があることを思い出して欲しい。」

ライトニング達の話が上手くまとまった所で、リーシェさんがそう発言する。

……ん?もう1つの問題?

俺が首を傾げたことで、リッキーが「お前、分かってないだろ?」と苦笑いをした。

「お前、今日彼女に『私があんたは私のものだと言えば、あんたに拒否権なんてない』的なこと言われたろ?」

リッキーがそう言って、「あの性格どうにかならないかなぁ」とため息をついた。

するとその言葉を聞いた国王は眉間に皺を寄せて、唸りはじめた。

「……ローラはとうとうそんな事まで言い出しよったか。こうなってしまったからにはしょうがあるまい……。間違いなく1人だけだと嫌がるだろうから、3人共に今まで決めていなかった婚約者を決めてしまい、卒業と共にセインとローラには結婚をしてもらおう。相手の選定は私とリーシェで行う。」

国王はそう宣言すると、リーシェさんの方を見た。

リーシェさんもそれを頷くことで了承する。

「それと……ローラは他国に嫁いだからといって大人しくしている子ではないから、国内の有力貴族のところへと降嫁させる予定だ。大人しくは従ってくれなさそうではあるが、そもそも貴族は親の決めた相手と結婚するのが習わしだ。で、あるならば、あの子にもそれに従ってもらう。」

国王はそう言って周りを見渡す。

なるほど、あの子にはそんな未来が待ってるんだね。

俺は絶対嫌だけど、『王家の血』が自分の家に入るなら……と思う貴族はいるかもしれないもんね。

婚約者をさっさと決めてしまえば、もう俺にちょっかいかけてくる事もなくなるかな?

「でもロイ、君はあの子に弱いですよね?大丈夫ですか?」

リーシェさんは少し心配そうな顔でそう言う。

……えっ、まさか今の発言が覆ることもあるの!?

すると国王はキリッとした顔でリーシェさんを見て、頼み込んできた。

「それには私だけでなく、リーシェも一緒に聞いてもらいたいのだ。あの子のことだから、そう宣言した事によってそう遠くないうちに私のところへ来て頼み込むだろう。リーシェは転移できるであろう?私が魔法連絡で知らせたらすぐに来てもらえないだろうか?」

それを聞いたリーシェさんは苦笑いをして「良いですよ、分かりました」と答えた。

「それにしてもロイ?あなたのその『私を頼る癖』は小さい頃からですけど、なかなか抜けませんねぇ?」

「仕方ないであろう?リーシェは小さい頃の私の護衛兼相談役だったのだから。そうやっていつまでも若々しく

いれば、やはり年老いていく私としてはいつまでも正しく導いてくれると思ってしまうものだよ。」

リーシェさんの言葉に、そう返答して何度も頷く国王。


……え?

今……「小さい頃から」って2人とも言った!?

えっ、いつからリーシェさんはこの国の軍部にいるの?

俺は気になったのでリーシェさんに聞いてみたところ、冒険者をしていたリーシェさんは3代前の国王に呼び出され、「その腕を見込んで頼みがある。わが国の魔法師団に入ってもらえないだろうか?」と聞かれたそうだ。

リーシェさんは少し悩んだらしいが、それでも今、魔法師団長としてこの場にいるのだから、その時代に軍部に入ったのだろう。

「私はね、先代国王と現在の国王、そして今いる王子たちを小さい頃から見守ってきたんですよ。軍属になった頃には私にも子供がいましたからね。たまにこっそり連れてきて一緒に遊ばせていました。先代の時はレオン、ロイの時はルーシェが良い遊び相手になったものだよ。」

リーシェさんは懐かしそうな顔でそんな事を言う。

……レオンさんとルーシェさん、結構な年の離れ具合だね?

「懐かしい名前が出たな。ルーシェは元気にしているのか?」

国王が嬉しそうにそう聞く。

「ええ、元気してますよ?ほんの少し前まではこの王都で冒険者をしていましたが、今はローランの街の冒険者ギルドマスターをしています。2人が遊んでいた頃はどちらかというとルーシェの方が年齢が上に見えましたが、今ではロイの子供と同じくらいの年齢に見えますよ。そう考えると、ルーシェは見た目の成長が遅いのかもしれないなぁ?」

「本当か!?なんだ、あいつ全然成長してないじゃないか。私が知っているのも、王都で冒険者として頑張っていたところまでだったから、それ以降のことは分からなかったんだ。……そうか、元気しているのか……。」

国王は懐かしそうにそう呟くと、微笑んだ。

それから俺達はリーシェさんを残し、転移でリッキーの家まで行くことに。

もちろん王城からの転移なので国王に許可をもらい、一気に帰った。



その日の晩はささっと夕食を済ませ、お風呂に入ったりして身支度を整えると、疲れもあったのかすぐに眠気が訪れた。

それにしても国王とルーシェさん、幼馴染だったんだね?

ホント、世間は狭いねぇ!
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