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一章~新入生親睦会~
影の闘い
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放課後の第二会議室では、シンデレラの脚本担当の生徒は、重い空気に呼吸すら困難になっていた。中央に脚本担当が座り、周囲には親睦会Sクラスメンバーの親衛隊隊長が囲むように座っている。
「ですから、王と太閤の場面をあと一回だけ増やして欲しいと言っているだけです。」
カカッとレンズを光らせた知的な生徒は、眼鏡を無感情に押し上げる。
(冬宮直久様親衛隊…別名、冬宮様と春宮様を邪に見守る隊として、そこは絶対に通さなければ!)
相手の妙な気迫に、脚本役も「いや、あのう…」と曖昧な相槌しか打てないでいた。そこで、新たに声が上がる。同時に上げた声の主二人は、そっくりな顔でそっくりな通る声で脚本役に詰め寄る。
「てゆうかさあ、魔法使いと太閤のシーンが無いのおかしいってば。」
「そうだそうだ!守山様と春宮様のお二人の揃った所が見たい人も多い筈だ。」
武闘派の双子親衛隊隊長の強い視線に、脚本役は口を閉ざし小さくなってしまうのみ。
(守山様と王子様を友達以上恋人未満にし隊として、是非とも二人のシーンを作って貰わねば。)
そんな光景に、半ば呆れる美景こと春宮千里親衛隊隊長は、紅茶を啜り高みの見物となっていた。
(どうせどう転んでも千里様の出番が増えるなら構わない。まあ、キス以上は止めるけれど。)
「…あのお~?」
更に、カオスな室内にめげずに声が続く。
「は、はい。」
脚本役は、脚本役なんか引き受けなければ良かったと、思い始めつつ震える声を出す。
新たな声の主は、小柄で可愛いらしい外見に似合
うが、わざとらしい裏声で甘ったるい口調で話した。
「…うちとしてはぁ~。太閤が姉2に靴を履かせる場面おぉ、長くして貰えればいいですよお?」
厚ぼったい唇に人差し指をあて、こてんと首を傾げる様は、小悪魔的要素を垣間見える。
「鈴木君。姉2役の出番など限度があると思いますが?」
桐埼に冷たく言い放たれるも、小悪魔鈴木は「ええ~?」と無邪気に微笑みを浮かべる。
鈴木 礼次。秋道寺 明日霞の親衛隊隊長。口元の黒子に緩い癖っ毛の、あざと可愛い小悪魔である。
「…ええ~でもお、出番を増やすんじゃなくてぇ、ちょっと時間を延ばすだけですよお。明日霞様のファンだって、喜ぶと思うんですけどお?」
うっぜえな。
思わず、室内の気持ちが一つになった瞬間である。
鈴木も自分の可愛さを最大限活かし、脚本役にアピールを続ける。
(明日霞様と春宮様に仲良くなって貰って、是非とも春宮様に明日霞様を犯して貰って、明日霞様に受け側の辛さを知って頂かないと!)
秋道寺明日霞に恋い焦がれ、慕い憧れる親衛隊だが、アブノーマルプレイはかなり辛い。たまにドMの子もいるが、喜ぶと明日霞は嫌がってしまい、機嫌を損ねる。鈴木は、出来れば明日霞に普通の性的思考になって欲しいと思っているのだ。
(秋道寺明日霞様親衛隊…否、明日霞様を一般嗜好にさせ隊として、春宮様と明日霞様をくっつけなければ。)
親衛隊隊長同士の火花が散る中、一風変わった人物も見られた。美景はそれに気付くと、一番端に座る生徒に目を向ける。
「そういえば、桜川君の親衛隊隊長は何も仰っていませんが、要望はありませんか?」
脚本役の生徒は、全ての意見をどうにか取り入れようと四苦八苦しているが、最後の要望だろうからと何とか顔を上げた。
桜川 恵親衛隊隊長、瀬良せらは目立たぬ雰囲気だが、上背は此の場では一番だろう。
「俺は特に…むしろ、桜川様と春宮様の絡みを減らしても良いと思いますが。」
「「「はああ?!」」」
他親衛隊の声が重なる。まるで、初めて見る動物を見つけた様な表情になっていた。
「…は?アンタどーしたの?普通なら、信望する方と完璧王子様にくっついて欲しいと思うじゃん?」
双子の動揺する口調に、美景の氷の女王が降臨でもした様な視線が送られる。
「では、まさか…千里様が桜川君に近づくのを不快に思うと?まさか、万が一にも、千里様を下に見ている訳はないですよね。」
園原家の圧倒的な王者のオーラで、周囲は息も忘れ固唾を呑む。しかし、瀬良の方は態度を崩さずに頭を振る。
「いえ。まさか…桜川様の真の笑顔を出せるのは、春宮様だけだと思います。」
「…では?」
桐埼の不思議そうな疑問に、瀬良は今日最も良い笑顔で答えるのだった。
「これ以上春宮様と桜川様がお近づきになると、皆様がお可哀想ではないですか?」
それは、ただの余裕の笑みであった。
美景だけは眉をひそめるだけだが、他親衛隊隊長は瀬良の抹殺を心に決めた瞬間だったそうだ。
(今までで一番、腹が立った。)
(瀬良、殺す。)
(桜川様には恨みは無いが、瀬良は赦さねえ!)
(ううううう…むかつくうう。)
「ですから、王と太閤の場面をあと一回だけ増やして欲しいと言っているだけです。」
カカッとレンズを光らせた知的な生徒は、眼鏡を無感情に押し上げる。
(冬宮直久様親衛隊…別名、冬宮様と春宮様を邪に見守る隊として、そこは絶対に通さなければ!)
相手の妙な気迫に、脚本役も「いや、あのう…」と曖昧な相槌しか打てないでいた。そこで、新たに声が上がる。同時に上げた声の主二人は、そっくりな顔でそっくりな通る声で脚本役に詰め寄る。
「てゆうかさあ、魔法使いと太閤のシーンが無いのおかしいってば。」
「そうだそうだ!守山様と春宮様のお二人の揃った所が見たい人も多い筈だ。」
武闘派の双子親衛隊隊長の強い視線に、脚本役は口を閉ざし小さくなってしまうのみ。
(守山様と王子様を友達以上恋人未満にし隊として、是非とも二人のシーンを作って貰わねば。)
そんな光景に、半ば呆れる美景こと春宮千里親衛隊隊長は、紅茶を啜り高みの見物となっていた。
(どうせどう転んでも千里様の出番が増えるなら構わない。まあ、キス以上は止めるけれど。)
「…あのお~?」
更に、カオスな室内にめげずに声が続く。
「は、はい。」
脚本役は、脚本役なんか引き受けなければ良かったと、思い始めつつ震える声を出す。
新たな声の主は、小柄で可愛いらしい外見に似合
うが、わざとらしい裏声で甘ったるい口調で話した。
「…うちとしてはぁ~。太閤が姉2に靴を履かせる場面おぉ、長くして貰えればいいですよお?」
厚ぼったい唇に人差し指をあて、こてんと首を傾げる様は、小悪魔的要素を垣間見える。
「鈴木君。姉2役の出番など限度があると思いますが?」
桐埼に冷たく言い放たれるも、小悪魔鈴木は「ええ~?」と無邪気に微笑みを浮かべる。
鈴木 礼次。秋道寺 明日霞の親衛隊隊長。口元の黒子に緩い癖っ毛の、あざと可愛い小悪魔である。
「…ええ~でもお、出番を増やすんじゃなくてぇ、ちょっと時間を延ばすだけですよお。明日霞様のファンだって、喜ぶと思うんですけどお?」
うっぜえな。
思わず、室内の気持ちが一つになった瞬間である。
鈴木も自分の可愛さを最大限活かし、脚本役にアピールを続ける。
(明日霞様と春宮様に仲良くなって貰って、是非とも春宮様に明日霞様を犯して貰って、明日霞様に受け側の辛さを知って頂かないと!)
秋道寺明日霞に恋い焦がれ、慕い憧れる親衛隊だが、アブノーマルプレイはかなり辛い。たまにドMの子もいるが、喜ぶと明日霞は嫌がってしまい、機嫌を損ねる。鈴木は、出来れば明日霞に普通の性的思考になって欲しいと思っているのだ。
(秋道寺明日霞様親衛隊…否、明日霞様を一般嗜好にさせ隊として、春宮様と明日霞様をくっつけなければ。)
親衛隊隊長同士の火花が散る中、一風変わった人物も見られた。美景はそれに気付くと、一番端に座る生徒に目を向ける。
「そういえば、桜川君の親衛隊隊長は何も仰っていませんが、要望はありませんか?」
脚本役の生徒は、全ての意見をどうにか取り入れようと四苦八苦しているが、最後の要望だろうからと何とか顔を上げた。
桜川 恵親衛隊隊長、瀬良せらは目立たぬ雰囲気だが、上背は此の場では一番だろう。
「俺は特に…むしろ、桜川様と春宮様の絡みを減らしても良いと思いますが。」
「「「はああ?!」」」
他親衛隊の声が重なる。まるで、初めて見る動物を見つけた様な表情になっていた。
「…は?アンタどーしたの?普通なら、信望する方と完璧王子様にくっついて欲しいと思うじゃん?」
双子の動揺する口調に、美景の氷の女王が降臨でもした様な視線が送られる。
「では、まさか…千里様が桜川君に近づくのを不快に思うと?まさか、万が一にも、千里様を下に見ている訳はないですよね。」
園原家の圧倒的な王者のオーラで、周囲は息も忘れ固唾を呑む。しかし、瀬良の方は態度を崩さずに頭を振る。
「いえ。まさか…桜川様の真の笑顔を出せるのは、春宮様だけだと思います。」
「…では?」
桐埼の不思議そうな疑問に、瀬良は今日最も良い笑顔で答えるのだった。
「これ以上春宮様と桜川様がお近づきになると、皆様がお可哀想ではないですか?」
それは、ただの余裕の笑みであった。
美景だけは眉をひそめるだけだが、他親衛隊隊長は瀬良の抹殺を心に決めた瞬間だったそうだ。
(今までで一番、腹が立った。)
(瀬良、殺す。)
(桜川様には恨みは無いが、瀬良は赦さねえ!)
(ううううう…むかつくうう。)
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