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真実のドイツ編
24.亜麻色の真実 ──秋人
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ミュンヘンから車で約二時間、俺たちはノイシュヴァンシュタイン城の麓に立っていた。童話の世界から抜け出してきたみたいな姿は何度見ても壮観である。
早朝の澄んだ空気は肌を刺すように冷たい。目の前に聳え立つ白い城の姿は、冷気さえも物語の演出の一部に変えてしまう。
「いやぁ、すごいとこに城建てたよな。これが個人のお城だったってのが信じられない」
隣に立つ陽介は目を輝かせて城を見上げている。
俺は母さんと何度か来たことがあるけど、こんなに喜んでくれるんだったら本当に来てよかったな。
「ルードヴィヒ二世は筋金入りのロマンチストだったんだよ。芸術、そして孤独と美を愛した」
「孤独と美、ねぇ」
俺たちは他の観光客とは隔離された特別なルートを進み始めた。
「秋人の……じゃなくて、母さん。まさかノイシュヴァンシュタイン城のプライベートツアーを手配してくれるなんてな」
「うん…。さすがにびっくりした」
今朝のことだ。目を覚ましてリビングに向かうと、既に帰宅していた母さんに告げられたのである。
プライベートツアーって競争率が高いんじゃないか? と言うか、費用は?
そんなことを考えていたのが伝わったのか、母さんが俺たち二人をまとめて抱きしめた。
『二人が幸せになってくれたお祝いよ。なにも気にしなくていいから楽しんできてちょうだいね』
そんなことを言われたら断るわけにはいかない。
俺たちは母さんが用意してくれていた高価そうなブランドものの服に身を包み、緊張と少しの高揚感を胸にここまでやって来たのである。
「うわぁ…!」
城の内部は、まるでワーグナーのオペラの世界だった。
豪華絢爛な装飾、重厚な家具。他の観光客がいないおかげで、自由に立ち止まって細部までじっくりと見学することができた。
「いやー。すごいな、ほんとに」
「"Wunderbar"だよ、陽介」
「おっと、そうだった」
続いてガイドさんに先導され、有名な寝室へと足を踏み入れた。青と金の豪奢な装飾が施された、ロマンティックな部屋だ。
「陽介、こっち」
俺は陽介の腕を引っ張って窓辺に立った。
窓の外にはバイエルンの雄大な景色が広がっている。ドイツに帰ってきたな、と改めて思った。
「ここから見る景色、すっごくロマンティックじゃないか?」
陽介の腰に腕を回しながら、そっと寄り添ってみた。陽介は淑女ではないけど、幼いころから母さんに叩き込まれたエスコート術をなんとなく思い出しながら。
すると、小さく身体を揺らした陽介が困ったように眉を下げる。
「秋人、人前でこんな…」
「……駄目?」
声をひそめながら陽介の首筋に顔を埋めた。観光客がいる場所では絶対にできない密着だ。
ガイドさんは離れた場所で待機してくれている。なんとなく人の気配はするけど、いまは誰も俺たちのことを見ていない。
「駄目じゃない、けど……我慢できなくなる」
呻きながら正直に話してくれた陽介に思わず吹き出してしまった。
***
ツアーは終盤に差し掛かり、俺たちは城の裏手にあるマリエン橋へと向かう専用の道を進んでいた。この橋から見るノイシュヴァンシュタイン城の全景こそが、最も有名で美しい。
橋に到着すると、陽介がまた感嘆の声を上げた。眼下に広がる渓谷と、その向こうにそびえる壮麗な白亜の城は本当に見事なものだ。
「すごい……本当に、夢みたいだ。秋人、連れてきてくれてありがとう」
「俺じゃないよ、お礼なら母さんに言って?」
「いや、そうじゃなくて…。そうなんだけど、ドイツに連れてきてくれて感謝してる」
ゆっくりと俺の方を振り返った陽介は、いつになく真剣な顔をしていた。ピアノに向き合う時の表情に似ていて、思わずドキッとしてしまう。
「ドイツっていう国のこと、母親と双子の弟が住んでる異世界みたいに思ってて…。死んでも行ってやるもんかぐらいに思ってた時期もあったんだよ」
「陽介…」
「でも、いまは違う。本当に来てよかったよ。母さんにも会えたし……なにより、秋人が見てきた世界に触れられてよかったと思ってる」
陽介の両手がそっと俺の右手を包み込む。少し冷たくて、だけど温かい。
俺の兄で、恋人で、たまらなく愛おしいピアニストの手だ。
「なぁ、秋人。好きになる努力っていうやつ、もうやめてもいいか?」
「え?」
漆黒の瞳がまっすぐに見つめてくる。目をそらすことができない。
どう答えていいものかと困っていると、そっと手を引っ張って抱きしめられた。
「もうとっくに愛してるんだ、秋人のこと。双子の弟としても、恋人としても。ずっとそばにいさせてほしい」
「…っよ、すけ…!」
鼻の奥がツンとした。でもここで泣いてしまうのはなんだか悔しくて、ぐっと唇を噛み締める。
背中に腕をまわすと、陽介の身体が小さく震えた。
「うんっ…! うん、俺も…! 俺も陽介のこと愛してる……っ! Ich liebe dich!(愛してるよ!)」
偽りの愛情で甘やかされて、かと思えば憎まれて、なんとか持ち直して。日本に移住してからの日々は本当に波乱万丈だったと思う。
陽介が俺のことを好きでいてくれることに対してはなんの疑いもなかったけど、改めて言葉にされると本当に嬉しかった。
「秋人……あの、そのまま聞いててくれ。ちょっと自信ないから」
「うん…?」
「甘めに採点してくれると助かる…」
耳元で囁いてくる陽介の真意がわからなくて首を傾げた。
背中に回った陽介の手がゆっくりと撫でるように動く。なんだか陽介が緊張しているような気がして、少しだけ背筋を伸ばした。
「──Ich liebe dich, Mein süßer Liebhabe.(愛してるよ、俺の可愛い恋人)」
陽介の低い声が、少したどたどしくドイツ語を紡ぐ。
なによりも先に覚えろよ、と叫んだレッスン室でのことを思い出した。そして昨日、陽介に聞かれて教えたドイツ語を。
「なっ……え、あ…っ!」
言葉が出てこない。日本語も、ドイツ語も、なにも。
こんなことは初めてで、陽介も異変に気付いたのか背中にある手に力が入った。
「……っ悪い、まだ上手く言えなくて……でも」
「伝わった! 伝わったよ、ちゃんと! 俺だけにしか言わないんだろ!? だったらこれでいい!」
少し強引に陽介の胸を押し返し、身体を離して顔を見る。
陽介は顔を真っ赤にしていた。こっちまで恥ずかしくなってしまうぐらいに。
「Ich liebe dich, Mein süßer Liebhabe.」
陽介が捧げてくれた言葉をそのまま返し、両頬を包むようにして唇を寄せた。何度か触れるだけのキスを繰り返し、もう一度顔を見合わせる。
陽介の瞳は相変わらず綺麗だ。今日は天気がいいから太陽の光に照らされて、黒い瞳がいつもより──
「あれ?」
頬にあった手を目元に移動させ、顔を近付けて瞳を覗きこむ。陽介が驚いたように身を引こうとしたけど無視をした。
「陽介の目、ただの黒じゃなかったんだ…!」
「え?」
「ほんとに少しだけだけど、俺と同じ色が入ってるんだよ! 瞳孔の周りにうっすらと……あぁ、なんでいままで気付かなかったんだろう!?」
俺たちは双子だけど、見た目に関して言えばなにもかもが正反対。似ているところは一つもないと思っていたのに。
太陽光に照らされたことによって、瞳孔の周りが亜麻色になっていることがよくわかったのだ。たぶん日常生活の中ではなかなか気付くことができないだろう。
「うそ……本当に?」
「ほんとだよ! こんな嘘ついてどうするんだよ」
「それはまぁ、確かに」
「同じところがあったんだな、俺たち」
ドイツに来て、陽介に改めて告白されて、そのタイミングでこんな嬉しい事実に気付くことができたなんて。
目元にちゅっとキスを落としてから、まだ困惑している陽介に笑いかけた。
「なぁ、こっちにいる間にプロのカメラマンにお願いして写真撮ってもらおう? そうすれば陽介も自分の目の色をちゃんと見られるから!」
「えぇ? なんか恥ずかしいな」
だけど秋人もいっしょに撮るならいいよ、という言葉を引き出せてまた笑った。
そうして俺たちのドイツへの旅は終わり、愛おしい思い出を胸に日本へ帰国することになったのである。
早朝の澄んだ空気は肌を刺すように冷たい。目の前に聳え立つ白い城の姿は、冷気さえも物語の演出の一部に変えてしまう。
「いやぁ、すごいとこに城建てたよな。これが個人のお城だったってのが信じられない」
隣に立つ陽介は目を輝かせて城を見上げている。
俺は母さんと何度か来たことがあるけど、こんなに喜んでくれるんだったら本当に来てよかったな。
「ルードヴィヒ二世は筋金入りのロマンチストだったんだよ。芸術、そして孤独と美を愛した」
「孤独と美、ねぇ」
俺たちは他の観光客とは隔離された特別なルートを進み始めた。
「秋人の……じゃなくて、母さん。まさかノイシュヴァンシュタイン城のプライベートツアーを手配してくれるなんてな」
「うん…。さすがにびっくりした」
今朝のことだ。目を覚ましてリビングに向かうと、既に帰宅していた母さんに告げられたのである。
プライベートツアーって競争率が高いんじゃないか? と言うか、費用は?
そんなことを考えていたのが伝わったのか、母さんが俺たち二人をまとめて抱きしめた。
『二人が幸せになってくれたお祝いよ。なにも気にしなくていいから楽しんできてちょうだいね』
そんなことを言われたら断るわけにはいかない。
俺たちは母さんが用意してくれていた高価そうなブランドものの服に身を包み、緊張と少しの高揚感を胸にここまでやって来たのである。
「うわぁ…!」
城の内部は、まるでワーグナーのオペラの世界だった。
豪華絢爛な装飾、重厚な家具。他の観光客がいないおかげで、自由に立ち止まって細部までじっくりと見学することができた。
「いやー。すごいな、ほんとに」
「"Wunderbar"だよ、陽介」
「おっと、そうだった」
続いてガイドさんに先導され、有名な寝室へと足を踏み入れた。青と金の豪奢な装飾が施された、ロマンティックな部屋だ。
「陽介、こっち」
俺は陽介の腕を引っ張って窓辺に立った。
窓の外にはバイエルンの雄大な景色が広がっている。ドイツに帰ってきたな、と改めて思った。
「ここから見る景色、すっごくロマンティックじゃないか?」
陽介の腰に腕を回しながら、そっと寄り添ってみた。陽介は淑女ではないけど、幼いころから母さんに叩き込まれたエスコート術をなんとなく思い出しながら。
すると、小さく身体を揺らした陽介が困ったように眉を下げる。
「秋人、人前でこんな…」
「……駄目?」
声をひそめながら陽介の首筋に顔を埋めた。観光客がいる場所では絶対にできない密着だ。
ガイドさんは離れた場所で待機してくれている。なんとなく人の気配はするけど、いまは誰も俺たちのことを見ていない。
「駄目じゃない、けど……我慢できなくなる」
呻きながら正直に話してくれた陽介に思わず吹き出してしまった。
***
ツアーは終盤に差し掛かり、俺たちは城の裏手にあるマリエン橋へと向かう専用の道を進んでいた。この橋から見るノイシュヴァンシュタイン城の全景こそが、最も有名で美しい。
橋に到着すると、陽介がまた感嘆の声を上げた。眼下に広がる渓谷と、その向こうにそびえる壮麗な白亜の城は本当に見事なものだ。
「すごい……本当に、夢みたいだ。秋人、連れてきてくれてありがとう」
「俺じゃないよ、お礼なら母さんに言って?」
「いや、そうじゃなくて…。そうなんだけど、ドイツに連れてきてくれて感謝してる」
ゆっくりと俺の方を振り返った陽介は、いつになく真剣な顔をしていた。ピアノに向き合う時の表情に似ていて、思わずドキッとしてしまう。
「ドイツっていう国のこと、母親と双子の弟が住んでる異世界みたいに思ってて…。死んでも行ってやるもんかぐらいに思ってた時期もあったんだよ」
「陽介…」
「でも、いまは違う。本当に来てよかったよ。母さんにも会えたし……なにより、秋人が見てきた世界に触れられてよかったと思ってる」
陽介の両手がそっと俺の右手を包み込む。少し冷たくて、だけど温かい。
俺の兄で、恋人で、たまらなく愛おしいピアニストの手だ。
「なぁ、秋人。好きになる努力っていうやつ、もうやめてもいいか?」
「え?」
漆黒の瞳がまっすぐに見つめてくる。目をそらすことができない。
どう答えていいものかと困っていると、そっと手を引っ張って抱きしめられた。
「もうとっくに愛してるんだ、秋人のこと。双子の弟としても、恋人としても。ずっとそばにいさせてほしい」
「…っよ、すけ…!」
鼻の奥がツンとした。でもここで泣いてしまうのはなんだか悔しくて、ぐっと唇を噛み締める。
背中に腕をまわすと、陽介の身体が小さく震えた。
「うんっ…! うん、俺も…! 俺も陽介のこと愛してる……っ! Ich liebe dich!(愛してるよ!)」
偽りの愛情で甘やかされて、かと思えば憎まれて、なんとか持ち直して。日本に移住してからの日々は本当に波乱万丈だったと思う。
陽介が俺のことを好きでいてくれることに対してはなんの疑いもなかったけど、改めて言葉にされると本当に嬉しかった。
「秋人……あの、そのまま聞いててくれ。ちょっと自信ないから」
「うん…?」
「甘めに採点してくれると助かる…」
耳元で囁いてくる陽介の真意がわからなくて首を傾げた。
背中に回った陽介の手がゆっくりと撫でるように動く。なんだか陽介が緊張しているような気がして、少しだけ背筋を伸ばした。
「──Ich liebe dich, Mein süßer Liebhabe.(愛してるよ、俺の可愛い恋人)」
陽介の低い声が、少したどたどしくドイツ語を紡ぐ。
なによりも先に覚えろよ、と叫んだレッスン室でのことを思い出した。そして昨日、陽介に聞かれて教えたドイツ語を。
「なっ……え、あ…っ!」
言葉が出てこない。日本語も、ドイツ語も、なにも。
こんなことは初めてで、陽介も異変に気付いたのか背中にある手に力が入った。
「……っ悪い、まだ上手く言えなくて……でも」
「伝わった! 伝わったよ、ちゃんと! 俺だけにしか言わないんだろ!? だったらこれでいい!」
少し強引に陽介の胸を押し返し、身体を離して顔を見る。
陽介は顔を真っ赤にしていた。こっちまで恥ずかしくなってしまうぐらいに。
「Ich liebe dich, Mein süßer Liebhabe.」
陽介が捧げてくれた言葉をそのまま返し、両頬を包むようにして唇を寄せた。何度か触れるだけのキスを繰り返し、もう一度顔を見合わせる。
陽介の瞳は相変わらず綺麗だ。今日は天気がいいから太陽の光に照らされて、黒い瞳がいつもより──
「あれ?」
頬にあった手を目元に移動させ、顔を近付けて瞳を覗きこむ。陽介が驚いたように身を引こうとしたけど無視をした。
「陽介の目、ただの黒じゃなかったんだ…!」
「え?」
「ほんとに少しだけだけど、俺と同じ色が入ってるんだよ! 瞳孔の周りにうっすらと……あぁ、なんでいままで気付かなかったんだろう!?」
俺たちは双子だけど、見た目に関して言えばなにもかもが正反対。似ているところは一つもないと思っていたのに。
太陽光に照らされたことによって、瞳孔の周りが亜麻色になっていることがよくわかったのだ。たぶん日常生活の中ではなかなか気付くことができないだろう。
「うそ……本当に?」
「ほんとだよ! こんな嘘ついてどうするんだよ」
「それはまぁ、確かに」
「同じところがあったんだな、俺たち」
ドイツに来て、陽介に改めて告白されて、そのタイミングでこんな嬉しい事実に気付くことができたなんて。
目元にちゅっとキスを落としてから、まだ困惑している陽介に笑いかけた。
「なぁ、こっちにいる間にプロのカメラマンにお願いして写真撮ってもらおう? そうすれば陽介も自分の目の色をちゃんと見られるから!」
「えぇ? なんか恥ずかしいな」
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