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王道学園
運命の時
しおりを挟む正気を取り戻したものから伝染していく困惑
スタイリスト達の絶望感と疲労感漂う顔
間違いなくコ レ ジ ャ ナ イ 感が半端ない(絶望)
そしてお前は何でそんなにドヤ顔を決めれるんだよ
今までベラベラ喋っていた実況者まで黙らせるとはある意味素晴らしい才能だよ!!
「ええっと、はい。では8組どうぞ!」
言葉に詰まってるじゃねーか
どうすんだよ、これ。
ほんとに何やってくれてんの転校生
クラスのやつらもこれには呆然だよ
俺は期待してたよ?ボサボサの髪は痛めつけたウィッグで古びたメガネの下の素顔は美少年だと信じて疑わなかったさ
なのにこの仕打ち、いやある意味すごく目立ってはいるのか
衣装はすごくいいよ、そりゃあ服飾の家が提供してくれたものとそれに劣らないくらい見栄えする自作されたものとかがあるからね
多分ウィッグと衣装から推測するに悪役令嬢っぽい感じかな
金の縦巻きロールにリボンでハーフアップに結い上げているウィッグ
おそらくシリコンバスト?(偽乳)をつけた上に赤と黒の組み合わせが様になっているドレスは見事なものだった
しかしその整えられたウィッグからはボサボサの髪の毛がはみ出て浮いているせいで不格好だしメガネの下の素顔はイケメンではあるが驚くほどの美青年というわけでなく学園のなかでは埋もれるくらいの美形だといっておこうか
そして浮いているウィッグのせいで心なしかそのイケメンさもマイナスされている
クラスも親衛隊達も辱めるために出場させたのに間違いなくコレジャナイ感は否めないだろう
むしろ同情してるやつが出てくるくらいには酷かった
転校生よ、そのボサボサ髪は地毛だったのか。
あのスタイリストさん達が取れないわけないもんね
そしてついに俺の番が来てしまったわけだが諸君
俺は腹を括るしかなくなったみたいだ
クラスの士気が下がってる今俺もへっぽこだと今までにないくらいの総攻撃を受ける気がする
それにあの人が来ているのであれば尚更中途半端は許されなくなった
絡まる視線に意味深な笑み
そしてその眼差しに含まれる意味を正確に読み取った俺はスタートを合図に走り出した
応援ありがとうございます!
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