虚無 - vanitas -

Riberion Vanitas

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フランス[山の教会] -ユーカ・フランソワ-

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私、ユーカ・フランソワは今、教会で部下と共に信じられないものを見てしまった。

下水道から出て来た女児がいると通報を受けて保護し、酷い状態だった為、病院に連れて行った。3日経った頃に、女児は目を覚ました。
私は小さな女児が目を覚ましてくれて、胸を撫で下ろし、きっとお腹が空いているだろうと、病院の看護師に食事をお願いした。
看護師の方は、直ぐに持って行きますねと厨房に行ってしまい、私は女児の病室へと戻る。
部屋を入って直ぐに女児から、教会での出来事を聞かされ、真剣に話しを聞くと女児の友達が逃してくれたが、その後に酷い拷問をされている可能性があるとの事だった。
私は直ぐに無線で、部下達を呼び教会へと向かう。教会に着くと、扉を叩き声をかけるが誰も出てこず、急いで扉を蹴破り中に入ると、そこは血の海だった。
人間の手足や頭がバラバラに、色んな所に散らばっており、とても悍ましい光景が広がっていた。
ただ、その中心で座り込んでいる子供を発見して、直ぐに近寄ろうとした時に、その子供が物置の様な扉に入って行った。
私は急いでその子供の所に行こうと、物置の様な扉を開けると、その子供はいなかった。
物置には子供が隠れられる場所はなかった。あの子供は何処へ行ってしまったんだろう。
部下が子供の写真を撮っていたので、夢や幻ではなく、ちゃんと存在はしているはずなのに、どうして。
私はその後、アルルの警察本部に連絡して教会での惨劇を報告と、応援要請を行った。
教会の事件を受け持つ事になり、捜査をしていく内に、おかしな事が多い事に気付く。
表向きには、孤児を保護して社会に出ても苦労しない様に支援しているらしいが、捜査をするに連れ、社会に出た孤児が一人も居ない事が分かった。孤児を保護し始めてから、おおよそ100年が経つにも関わらず、孤児として保護された者が誰一人として社会に出て居ない。
その他にも、カトリックの教会なのに日曜日にミサをしない事も分かったのだ。まるで、部外者を教会に入れない様に。
そして、教会でのバラバラになっていた大人からは色々な人種のDNAが検出されたが、何故か孤児達だけDNA検査の結果、全員日本人である事が分かった。先日、下水道入口で保護した女児もそうだった。何故遠い国の、しかも日本人の孤児ばかりなのか。ここアルルの日本人の人口は、そこまで多くはないのに、150人以上の日本人孤児が、あの教会にいた。
そして発見された孤児達は、まるで旋風にでも会ったように切口が美しく身体をバラバラにされていたが、よく調べて見ると、注射痕、打撲痕や裂傷痕が複数見つかった。
幼い子供にやって良い事じゃないし、非道過ぎる事実が見つかって行き、私は憤りを隠せなかった。
捜査が進む度に、怒りが込み上げて来る。
部下達と見つけた地下の研究所と拷問部屋と思わしき場所に、研究記録と書かれた書物が大量にあったが、その中に書かれていたのは、孤児達の顔写真と名前、どの様に教会に来たのか、そして拷問の回数と意思の強さ等が記載されていた。
それを目撃した時は、酷すぎて吐き気がした。
あの子達は、こんな惨い事を毎日されていたのか。故意的に親を殺され、教会に連れて来られて、毎日、毎日…それが100年前からずっと。
どれだけの子供達が犠牲になり、苦しんだ事だろう。
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