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第1章 始まり
4話 冒険者ギルド1
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少し歩いたリュウジンは冒険者ギルドに着いた。
「これだな。かなりでけぇ建物だな。とりあえず入るか。」
リュウジンは3階建ての冒険者ギルドを見上げながら呟いた。
冒険者ギルドに入ると、多くの人がいたが真正面の受付らしきところに列が出来ていたのでとりあえずそこに並ぶことにしようと思い列に向かった。
そこに2人組の男が近づいてきて
「お前見ない顔だな~。俺ら『チェダークラン』ってとこに所属してんだけど、初心者に優しいクランで色々便宜をはかってくれるんだが、まだどこにも属してない初心者なら入らねぇか?」
薄ら笑いを浮かべながら2人組の1人がそう言ってきた。
この世界はキャラクターの上にアイコンが表示されるといったことがないのでプレイヤーとNPCの区別はつかないのだが、このゲームを初めて始めた者は3種類の服装から始まるのでプレイヤーであると判断できたのである。
そしてこのクランはそういった初心者をクランに加入させ、奴隷のようにこき使っている評判の悪いクランなのである。
「悪いが興味がねぇ」
2人組を見ることもなくリュウジンは答えた。
「てめぇ、その態度は何だ!あ?」
もう1人の男が突っかかってきた。
断られるともう1人の男が恫喝し、無理矢理加入を迫るのが常套手段である。
それでも断られた場合はここは潔く引き、あとで粘着するようにPKをし心を折るのである。
初心者に負けることはないので、そうやってどんどん被害者を増やしていった。
もちろんそれを問題視するプレイヤーもおり、運営に通報する者もいるのだが運営からのアクションは今のところ何もないのである。
リュウジンはジロっと男たちを睨んで
「失せろ」
と、一言言った。
リュウジンは先ほどの馬車の件で機嫌が悪かったこともあり全力の殺気をその男に向けた。
その男にだけ向けられた殺気であるが周りの温度が一気に下がったような錯覚に襲われ冒険者ギルドの中が一気に静かになった。
「・・・ッ」
バタン
殺気を向けられた男は初めて経験する威圧感に耐えきれず気絶し光の粒子となりログアウトされた。
精神を著しく害すると判断されログアウトされたのだった。
何の耐性もない一般人にはとても耐えることができないほどの殺気であった。
そしてもう1人の男は逃げるように冒険者ギルドから出て行った。
リュウジンは自分が注目されているのに気づき皆に声をかけた。
「騒がせてすまんかったな、続けてくれ」
そういって何事もなかったかのように列の最後尾に並んだリュウジンを見て徐々に騒がしさが戻ってきた。
数分経つとリュウジンの順番が回っていきた。
「次の方どうぞ~」
にっこりと微笑みながら受付嬢が言った。
「冒険者登録をお願いしたい」
「かしこまりました。それではこちらの用紙に必要事項をご記入ください」
そう言われ、氏名など埋めていく。
「この出身地ってのは必須なのか?」
「いえ、結構書かれない方が多くいらっしゃいますよ。ただ書いていただけると死亡した際にその地へ連絡が行くようになっておりますので、ご家族がいる方などは書く方が多いですよ。」
なるほど。俺たちプレイヤーには関係ないが、NPCの冒険者に対するものか。本当によく作り込まれているな。
「この職業ってのはなんだ?」
「えっと、神殿でお金を払うことで職業につくことが出来ますが、結構大金がいるのでしっかり職業についている人は全体の20%程度だと思います。なので、自称でも結構ですし、何も書かれなくても構いませんよ。」
少し懐疑的な目で見られてしまった。おそらくこの世界では常識的なことなんだろう。
「よし、これでいいな」
「はい、ありがとうございます。それでは最後にステータスカードを作成しますのでこちらの水晶に手をかざしていただいてもよろしいでしょうか?」
「ああ」
そう言って手を水晶にかざした。
水晶が少し光りすぐにおさまった。
「はい、ありがとうございます。もう結構ですよ。少々お待ちください」
そう言って受付嬢は立ち上がり奥の部屋に入っていきすぐに戻ってきた。
「お待たせしました。こちらがステータスカードと冒険者カードになります。基本的に本人しか見ることが出来ませんが、『ステータスオープン』というと誰でも見ることができるようになります。また紛失されると再発行にはお金がかかるのでお気をつけください」
そう言って受付嬢はステータスカードと冒険者カードを渡してきた。
ステータスを確認しようとしていると
「冒険者ギルドの説明をお聞きになりますか?」
そういえばどう使うのか全然知らないな、と思ったので説明を聞くことにした
「お願いする」
「かしこまりました。まず冒険者ギルドはある一定以上の大きさがある街には必ず存在しており、国に属しているわけではなく完全に独立した組織となっております。したがって国の無茶な命令に従う必要はございませんので何か、主に貴族の方々からの無茶な要求などございましたらギルドに相談してください。
冒険者ギルドではあちらの掲示板に貼ってある依頼を受けることが出来ます。受けたいときには貼ってある紙を持って受付まで来てください。また依頼の中には常設依頼というものがございます。常設依頼を受ける場合は紙を持ってくる必要も依頼を受ける報告も必要ございません。現物を持ってきていただければ自動的に依頼達成扱いとなります。また、受けた依頼を期限内に達成できなかった場合にはペナルティとして罰金が貸されますのでご注意ください。
依頼にはランクがございまして、え~と・・・まず冒険者にはG~SSSまでの10段階ございます。例えばEランクの冒険者はD~Gランクの依頼を受けることが出来ます。
自分のランクのひとつ上のランクの依頼まで受けることが出来ますので、ランクが上がるまではそれ以上上の依頼を受けることは出来ません。ただしランクの低い依頼ばかり受けていてもランクが上がることはございませんのでご注意ください。また初めは誰もがGランクからのスタートとなります。ここまでで何か質問はございますか?」
「ランクが低く依頼を受けれない状態でランクの高い依頼にあるモンスターを討伐した場合はどうなる?」
「その場合は討伐報酬は出されますが依頼報酬は出されません。またそれでランクアップをしてしまうと無謀な挑戦をする者が増えてしまうため、ランクアップのポイントにもなりませんので故意に狙うことはおすすめしません。他にはございますか?」
リュウジンは疑問に思ったことを次々と聞いていった。
「これだな。かなりでけぇ建物だな。とりあえず入るか。」
リュウジンは3階建ての冒険者ギルドを見上げながら呟いた。
冒険者ギルドに入ると、多くの人がいたが真正面の受付らしきところに列が出来ていたのでとりあえずそこに並ぶことにしようと思い列に向かった。
そこに2人組の男が近づいてきて
「お前見ない顔だな~。俺ら『チェダークラン』ってとこに所属してんだけど、初心者に優しいクランで色々便宜をはかってくれるんだが、まだどこにも属してない初心者なら入らねぇか?」
薄ら笑いを浮かべながら2人組の1人がそう言ってきた。
この世界はキャラクターの上にアイコンが表示されるといったことがないのでプレイヤーとNPCの区別はつかないのだが、このゲームを初めて始めた者は3種類の服装から始まるのでプレイヤーであると判断できたのである。
そしてこのクランはそういった初心者をクランに加入させ、奴隷のようにこき使っている評判の悪いクランなのである。
「悪いが興味がねぇ」
2人組を見ることもなくリュウジンは答えた。
「てめぇ、その態度は何だ!あ?」
もう1人の男が突っかかってきた。
断られるともう1人の男が恫喝し、無理矢理加入を迫るのが常套手段である。
それでも断られた場合はここは潔く引き、あとで粘着するようにPKをし心を折るのである。
初心者に負けることはないので、そうやってどんどん被害者を増やしていった。
もちろんそれを問題視するプレイヤーもおり、運営に通報する者もいるのだが運営からのアクションは今のところ何もないのである。
リュウジンはジロっと男たちを睨んで
「失せろ」
と、一言言った。
リュウジンは先ほどの馬車の件で機嫌が悪かったこともあり全力の殺気をその男に向けた。
その男にだけ向けられた殺気であるが周りの温度が一気に下がったような錯覚に襲われ冒険者ギルドの中が一気に静かになった。
「・・・ッ」
バタン
殺気を向けられた男は初めて経験する威圧感に耐えきれず気絶し光の粒子となりログアウトされた。
精神を著しく害すると判断されログアウトされたのだった。
何の耐性もない一般人にはとても耐えることができないほどの殺気であった。
そしてもう1人の男は逃げるように冒険者ギルドから出て行った。
リュウジンは自分が注目されているのに気づき皆に声をかけた。
「騒がせてすまんかったな、続けてくれ」
そういって何事もなかったかのように列の最後尾に並んだリュウジンを見て徐々に騒がしさが戻ってきた。
数分経つとリュウジンの順番が回っていきた。
「次の方どうぞ~」
にっこりと微笑みながら受付嬢が言った。
「冒険者登録をお願いしたい」
「かしこまりました。それではこちらの用紙に必要事項をご記入ください」
そう言われ、氏名など埋めていく。
「この出身地ってのは必須なのか?」
「いえ、結構書かれない方が多くいらっしゃいますよ。ただ書いていただけると死亡した際にその地へ連絡が行くようになっておりますので、ご家族がいる方などは書く方が多いですよ。」
なるほど。俺たちプレイヤーには関係ないが、NPCの冒険者に対するものか。本当によく作り込まれているな。
「この職業ってのはなんだ?」
「えっと、神殿でお金を払うことで職業につくことが出来ますが、結構大金がいるのでしっかり職業についている人は全体の20%程度だと思います。なので、自称でも結構ですし、何も書かれなくても構いませんよ。」
少し懐疑的な目で見られてしまった。おそらくこの世界では常識的なことなんだろう。
「よし、これでいいな」
「はい、ありがとうございます。それでは最後にステータスカードを作成しますのでこちらの水晶に手をかざしていただいてもよろしいでしょうか?」
「ああ」
そう言って手を水晶にかざした。
水晶が少し光りすぐにおさまった。
「はい、ありがとうございます。もう結構ですよ。少々お待ちください」
そう言って受付嬢は立ち上がり奥の部屋に入っていきすぐに戻ってきた。
「お待たせしました。こちらがステータスカードと冒険者カードになります。基本的に本人しか見ることが出来ませんが、『ステータスオープン』というと誰でも見ることができるようになります。また紛失されると再発行にはお金がかかるのでお気をつけください」
そう言って受付嬢はステータスカードと冒険者カードを渡してきた。
ステータスを確認しようとしていると
「冒険者ギルドの説明をお聞きになりますか?」
そういえばどう使うのか全然知らないな、と思ったので説明を聞くことにした
「お願いする」
「かしこまりました。まず冒険者ギルドはある一定以上の大きさがある街には必ず存在しており、国に属しているわけではなく完全に独立した組織となっております。したがって国の無茶な命令に従う必要はございませんので何か、主に貴族の方々からの無茶な要求などございましたらギルドに相談してください。
冒険者ギルドではあちらの掲示板に貼ってある依頼を受けることが出来ます。受けたいときには貼ってある紙を持って受付まで来てください。また依頼の中には常設依頼というものがございます。常設依頼を受ける場合は紙を持ってくる必要も依頼を受ける報告も必要ございません。現物を持ってきていただければ自動的に依頼達成扱いとなります。また、受けた依頼を期限内に達成できなかった場合にはペナルティとして罰金が貸されますのでご注意ください。
依頼にはランクがございまして、え~と・・・まず冒険者にはG~SSSまでの10段階ございます。例えばEランクの冒険者はD~Gランクの依頼を受けることが出来ます。
自分のランクのひとつ上のランクの依頼まで受けることが出来ますので、ランクが上がるまではそれ以上上の依頼を受けることは出来ません。ただしランクの低い依頼ばかり受けていてもランクが上がることはございませんのでご注意ください。また初めは誰もがGランクからのスタートとなります。ここまでで何か質問はございますか?」
「ランクが低く依頼を受けれない状態でランクの高い依頼にあるモンスターを討伐した場合はどうなる?」
「その場合は討伐報酬は出されますが依頼報酬は出されません。またそれでランクアップをしてしまうと無謀な挑戦をする者が増えてしまうため、ランクアップのポイントにもなりませんので故意に狙うことはおすすめしません。他にはございますか?」
リュウジンは疑問に思ったことを次々と聞いていった。
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