22 / 104
第一章
22.男の娘とおパンツ御開帳
しおりを挟む
目が覚めて、少しぼうっとしながらも教室に戻ったら、委員長にギロリと睨まれた。
「あんた達…」
「勝、あとは頼んだ!」
「えぇーっ?!」
雅紀が俺の腕を掴んで持ち場へ走った。
わけが分からず後ろを振り返ると、勝が頭を丸めたノートでスパーンと叩かれていた。
何がなんだか分からんが、勝だからよしとする。
「樹くーん!ここはいいから、さっさと受付行って!」
「へっ?!受付?」
「さささっ!こちらへ!」
クラスの女子に手を引かれて訳もわからず一緒に走る。着いた先で女子が受付を済ませて俺の胸にペタリと番号シールを貼った。
「なんなのこれ」
「むふふ。コンテストよ!我が3組は樹くんがエントリーよ!」
「えぇっ?!聞いてないよ!!」
「言ってないもん!」
「開き直り?!」
「だぁってー!優勝狙えるの樹くんしかいないもん」
「雅紀と勝コンビでも良かったじゃん…」
「んー…逆に普通?それに、彼らには客寄せパンダとして張り付いてもらわなきゃ!」
イケメンに見慣れてしまった女子は強い。。
「優勝商品は、生徒会から幾らか現ナマもらえるらしいのよ…フフフ…」
「金の亡者!」
「ほら、打ち上げに使えるじゃん?」
「まぁ…でも、俺なんかで優勝無理に決まってるじゃん」
「甘いっっ!!樹くんは何も分かってない!女を嫉妬で震えさせ、ノーマルな男子共すら新たな扉を開かせる魔性の男の娘なのに!」
「お、おう…?」
「いい?分かったわね?しっかりやってくるのよ!」
「な、なにをーーー!!!」
「頑張れっ☆」
丸投げかよ!!!
おにーーーーーー!!!!!!
エントリーした生徒が次々と壇上で挨拶とパフォーマンスをしていく。
うちの学祭では、コンテストと称して各学年全クラスから代表者を出してエントリーする。
優勝したクラスには商品がもらえる。
出し物はなんでもよく、どのクラスも必然的に催し物の宣伝になる。学祭を盛り上げる一つの装置だ。
大体ここで学年のミスター、ミスに繋がる道が生まれたりする。まぁ、俺には関係のない話だが…。
笑いを取るもの、逆にダダ滑りするもの、歌を歌う、踊る…
心の準備もなく突然連れてこられてポンと投げ出された俺には、何もない。
赤くなったり青くなったり、処刑台に登るのを待つ心境で、他の生徒のパフォーマンスを見るともなく見ていた。
(こんな!こんな大舞台、俺がこなせるわけないじゃねぇかーー!)
膝が震えて立ってられない。番号が呼ばれて、壇上へ向かう。
右足と右手、左足と左手が一緒になってギクシャクと舞台の中央へ向かう。
(と、とりあえず学年とクラスを言って、メイドと執事に会いに来てね、と言えばいい。それでサッサと終わらせるんだ!)
スタンドマイクの前に立って一礼。
さて、一言ーーーーー
「ひぅっ!」
沢山の観客の目が自分だけに注がれている。
「あ、あ、あのあの…2年3組…」
頭が真っ白になって何も言えなくなった。
(助けて!雅樹!勝!!)
心の中でここにはいない、心強い助っ人の名を叫ぶ。
とその時、一陣の風が強くふき舞い上がった砂ぼこりに目を閉じた。
「「「「「ーーーー!!!!!!!!」」」」」
大歓声で目を開けると、俺のおパンツが御開帳していた。
「や、やーーーーーー!!!!!」
思わずスカートを押さえてしゃがんだ。
恥ずかしすぎて目をギュッと閉じる。
爆音とも言える歓声がワッと聞こえて真っ赤になってうずくまっていると更に歓声が上がり、体がひょいと宙に浮いた。
「ほぇ?」
目を開けると、にこやかに笑う勝に縦抱きに抱えられていて雅樹が聴衆に向かって、胸に手を当てお辞儀をしたあと、マイクに向かった。
「2年3組ではお嬢様、旦那様のお帰りを心よりお待ち申し上げております。
うちの一押しのメイド・樹と我々がおもてなしをさせていただきますので、ぜひいらして下さいね」
「そうですよー!我らが自慢のメイド、樹のパンティー見たんですから、ぜぇぇったい来てね!タダ見はだめですよー!」
「ちょ!バカ勝!お前なに言ってんだよ!!」
真っ赤になって勝の頭をグイグイ押した。
どっと笑いが起きて女子の黄色い歓声と、男のヤジが飛ぶ。
「樹ちゃーん!可愛いーーー!後でまた見せてねー!」
「王子ぃーーー!勝くぅーーん!さいこー!カッコいいーー!樹ちゃんも可愛いーーー!」
俺はもう恥ずかしくてたまらなくて、勝の首にかじりついて真っ赤になった顔を隠す。
萌えるだの、抜けるだの、やらせてだの男女混じって色々聞こえて更に歓声が増した気がしたけど、もう顔を向ける事ができない。
舞台を降りてからも勝の腕から下りれなかった。
(もういっそ殺してくれぇぇえ!)
「樹、たーつき。もう大丈夫だよ~」
歓声が遠のいてしばらくして勝が頭をポンポンした。
「うぅ…もう生きていけない。よりにもよって紐パン姿を…」
「大丈夫。俺がお嫁にもらってあげるから」
「なに言ってるの。樹は俺のお嫁さんだから」
「お前ら頭わいてる」
「「ひどい!!」」
あちこちにキスされて、くすぐったくて笑ってしまう。
「おぉ。やっと姫の顔が見えたぞ」
「姫とか言うな」
「お疲れ。頑張ったね」
ヨシヨシと雅樹が頭を撫でてくれた。
「俺はもう、あの舞台に…いや、コンテストそのものに戻らんからな!」
「はいはい。出る時は俺らも一緒に行ってあげるから」
「…本当だな?お前らだけで行ってこい」
「「そんな!!」」
「…ありがとうな。来てくれてすげぇ嬉しかった」
「「樹ぃぃぃいいい!!」」
「ちょっ!服の中に手を入れるな!」
まだ恥ずかしいのには変わりないけど、
3人でギャーギャー騒いでいたら気持ちがかなり浮上してきてまぁいいかと思えてきたから不思議だ。
「小鳥遊くん、ぐっっっっっじょぶよ!!!!」
教室に戻ると、大変ご機嫌な親指を立てた委員長に出迎えられた。
「なっ、なにが…?」
「コンテストの舞台挨拶、最高のパフォーマンスだったわ!」
「いや、あれは事故っつーか、偶然の産物っつーか…」
「なんでもいいのよ!運も実力のうちって言うでしょ!」
「は、はぁ(…運?)」
「潜り込ませたスタッフによると、来店者がかなり増える見込みなの」
(…潜り込ませたスタッフ?)
「正直、下着は私たち女子の趣味だけど、それを着用して宣伝に使ったのは小鳥遊くんのおかげよ!!!!よくやったわ。その下着は私たちからのプレゼントよ。
好きなように活用してね。ちなみに、男の娘用だから気にしなくていいわよ!!」
「…」
色々圧倒されすぎて何も言えない俺を気にせず、じゃっ!と言ってご機嫌に去っていった。
「委員長ってあんなキャラだったっけ…」
「守銭奴ってのは聞いた事あるな」
「しっかりしてるね…」
俺らは気合に満ちた委員長の背中を見送った。
「あんた達…」
「勝、あとは頼んだ!」
「えぇーっ?!」
雅紀が俺の腕を掴んで持ち場へ走った。
わけが分からず後ろを振り返ると、勝が頭を丸めたノートでスパーンと叩かれていた。
何がなんだか分からんが、勝だからよしとする。
「樹くーん!ここはいいから、さっさと受付行って!」
「へっ?!受付?」
「さささっ!こちらへ!」
クラスの女子に手を引かれて訳もわからず一緒に走る。着いた先で女子が受付を済ませて俺の胸にペタリと番号シールを貼った。
「なんなのこれ」
「むふふ。コンテストよ!我が3組は樹くんがエントリーよ!」
「えぇっ?!聞いてないよ!!」
「言ってないもん!」
「開き直り?!」
「だぁってー!優勝狙えるの樹くんしかいないもん」
「雅紀と勝コンビでも良かったじゃん…」
「んー…逆に普通?それに、彼らには客寄せパンダとして張り付いてもらわなきゃ!」
イケメンに見慣れてしまった女子は強い。。
「優勝商品は、生徒会から幾らか現ナマもらえるらしいのよ…フフフ…」
「金の亡者!」
「ほら、打ち上げに使えるじゃん?」
「まぁ…でも、俺なんかで優勝無理に決まってるじゃん」
「甘いっっ!!樹くんは何も分かってない!女を嫉妬で震えさせ、ノーマルな男子共すら新たな扉を開かせる魔性の男の娘なのに!」
「お、おう…?」
「いい?分かったわね?しっかりやってくるのよ!」
「な、なにをーーー!!!」
「頑張れっ☆」
丸投げかよ!!!
おにーーーーーー!!!!!!
エントリーした生徒が次々と壇上で挨拶とパフォーマンスをしていく。
うちの学祭では、コンテストと称して各学年全クラスから代表者を出してエントリーする。
優勝したクラスには商品がもらえる。
出し物はなんでもよく、どのクラスも必然的に催し物の宣伝になる。学祭を盛り上げる一つの装置だ。
大体ここで学年のミスター、ミスに繋がる道が生まれたりする。まぁ、俺には関係のない話だが…。
笑いを取るもの、逆にダダ滑りするもの、歌を歌う、踊る…
心の準備もなく突然連れてこられてポンと投げ出された俺には、何もない。
赤くなったり青くなったり、処刑台に登るのを待つ心境で、他の生徒のパフォーマンスを見るともなく見ていた。
(こんな!こんな大舞台、俺がこなせるわけないじゃねぇかーー!)
膝が震えて立ってられない。番号が呼ばれて、壇上へ向かう。
右足と右手、左足と左手が一緒になってギクシャクと舞台の中央へ向かう。
(と、とりあえず学年とクラスを言って、メイドと執事に会いに来てね、と言えばいい。それでサッサと終わらせるんだ!)
スタンドマイクの前に立って一礼。
さて、一言ーーーーー
「ひぅっ!」
沢山の観客の目が自分だけに注がれている。
「あ、あ、あのあの…2年3組…」
頭が真っ白になって何も言えなくなった。
(助けて!雅樹!勝!!)
心の中でここにはいない、心強い助っ人の名を叫ぶ。
とその時、一陣の風が強くふき舞い上がった砂ぼこりに目を閉じた。
「「「「「ーーーー!!!!!!!!」」」」」
大歓声で目を開けると、俺のおパンツが御開帳していた。
「や、やーーーーーー!!!!!」
思わずスカートを押さえてしゃがんだ。
恥ずかしすぎて目をギュッと閉じる。
爆音とも言える歓声がワッと聞こえて真っ赤になってうずくまっていると更に歓声が上がり、体がひょいと宙に浮いた。
「ほぇ?」
目を開けると、にこやかに笑う勝に縦抱きに抱えられていて雅樹が聴衆に向かって、胸に手を当てお辞儀をしたあと、マイクに向かった。
「2年3組ではお嬢様、旦那様のお帰りを心よりお待ち申し上げております。
うちの一押しのメイド・樹と我々がおもてなしをさせていただきますので、ぜひいらして下さいね」
「そうですよー!我らが自慢のメイド、樹のパンティー見たんですから、ぜぇぇったい来てね!タダ見はだめですよー!」
「ちょ!バカ勝!お前なに言ってんだよ!!」
真っ赤になって勝の頭をグイグイ押した。
どっと笑いが起きて女子の黄色い歓声と、男のヤジが飛ぶ。
「樹ちゃーん!可愛いーーー!後でまた見せてねー!」
「王子ぃーーー!勝くぅーーん!さいこー!カッコいいーー!樹ちゃんも可愛いーーー!」
俺はもう恥ずかしくてたまらなくて、勝の首にかじりついて真っ赤になった顔を隠す。
萌えるだの、抜けるだの、やらせてだの男女混じって色々聞こえて更に歓声が増した気がしたけど、もう顔を向ける事ができない。
舞台を降りてからも勝の腕から下りれなかった。
(もういっそ殺してくれぇぇえ!)
「樹、たーつき。もう大丈夫だよ~」
歓声が遠のいてしばらくして勝が頭をポンポンした。
「うぅ…もう生きていけない。よりにもよって紐パン姿を…」
「大丈夫。俺がお嫁にもらってあげるから」
「なに言ってるの。樹は俺のお嫁さんだから」
「お前ら頭わいてる」
「「ひどい!!」」
あちこちにキスされて、くすぐったくて笑ってしまう。
「おぉ。やっと姫の顔が見えたぞ」
「姫とか言うな」
「お疲れ。頑張ったね」
ヨシヨシと雅樹が頭を撫でてくれた。
「俺はもう、あの舞台に…いや、コンテストそのものに戻らんからな!」
「はいはい。出る時は俺らも一緒に行ってあげるから」
「…本当だな?お前らだけで行ってこい」
「「そんな!!」」
「…ありがとうな。来てくれてすげぇ嬉しかった」
「「樹ぃぃぃいいい!!」」
「ちょっ!服の中に手を入れるな!」
まだ恥ずかしいのには変わりないけど、
3人でギャーギャー騒いでいたら気持ちがかなり浮上してきてまぁいいかと思えてきたから不思議だ。
「小鳥遊くん、ぐっっっっっじょぶよ!!!!」
教室に戻ると、大変ご機嫌な親指を立てた委員長に出迎えられた。
「なっ、なにが…?」
「コンテストの舞台挨拶、最高のパフォーマンスだったわ!」
「いや、あれは事故っつーか、偶然の産物っつーか…」
「なんでもいいのよ!運も実力のうちって言うでしょ!」
「は、はぁ(…運?)」
「潜り込ませたスタッフによると、来店者がかなり増える見込みなの」
(…潜り込ませたスタッフ?)
「正直、下着は私たち女子の趣味だけど、それを着用して宣伝に使ったのは小鳥遊くんのおかげよ!!!!よくやったわ。その下着は私たちからのプレゼントよ。
好きなように活用してね。ちなみに、男の娘用だから気にしなくていいわよ!!」
「…」
色々圧倒されすぎて何も言えない俺を気にせず、じゃっ!と言ってご機嫌に去っていった。
「委員長ってあんなキャラだったっけ…」
「守銭奴ってのは聞いた事あるな」
「しっかりしてるね…」
俺らは気合に満ちた委員長の背中を見送った。
56
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…
しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。
高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。
数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。
そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる