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第3章

第18話、◆修羅場②◆

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「んあっ、んん! 」

 ジタバタする真琴であったが、湿っぽいネチャネチャ音が二人の間から連続して鳴り始めた頃から、瞳を閉じ一気に抵抗する力が弱まったように思える。
 そしてアズは止まらない。次なる一手、真琴の大きなおっぱいを弄り始めたのだ。寝巻きを着ているがノーブラである真琴のおっぱいに、アズの小さな手が食い込む。

 ぷにぷにっ。

「んぁっ」

 しかしそれは、真琴の両腕が解放された事を意味していた。すかさず脱力してしまっていた真琴に力が宿る。
 おっぱいを弄ばれながらも、アズの肩を掴み両腕を伸ばすと、見事引き剥がす事に成功。
 その際、口と口が離れる時に、すぐにプツンッと千切れたけど真琴の開かれた口とアズの可愛らしく出している舌との間で、唾液が蜘蛛の糸のようになっていた。

 ベットでは依然横になったまま、はぁはぁ息を荒くしている真琴。対して、頬を染め恍惚な表情で舌なめずりをしながら真琴を見下ろしているアズ。

 ……。

 女の子と女の子、所謂百合っているのをはじめて見たわけなんだけど、なんかかなりグッとくると言うか、超エロかったです。
 そんな事を考えていると、アズが俺の胸元に戻ってきた。そして見上げながらに言う。

「お互いに動かし合うのも気持ち良いけど、ヌリヌリの時にされた、無理矢理奪われる感じの方が好きかも」

 えっ?

「まぁー、真琴の胸は、ずっと触っていたくなるくらい気持ちよかったけどね」

 ちょっと待って! 無理矢理奪った? それって、誰からされたの? 俺に記憶はないんですけど……。

 アズがなんでディープなキスを知っているのか不思議に思ってたけど、アズもされちゃってたわけ?
 ……いや待てよ、アズはヌリヌリの時って言ったよね。つまりそれは、あの無意識の空白の時間帯で俺が奪ってしまっていたとでも言うのだろうか?

 なんかそうだと言われたら、そんな気がしてきました。
 と、とにかくだ!

「そろそろ寝ないと明日に響くから、二人とも寝るよ! 」

「わかったわ」

 そう言うと、パフッとアズが狭いベットの上で横になる。

 ……えっ、これって。
 狭いベットの上には、まだ僅かにハァハァ呼吸を乱す姿を見せないよう顔を背けている真琴に、耳まで赤く染めたアズは敷布団に銀髪を乱しどこか妖艶な笑みを浮かべてこちらを見据えている。
 そして空いているスペース、俺が今から寝ようとしている場所は、そんな女の子達の間の狭いスペースだ。

「ここ狭いけど? 」

「真琴が詰めれば大丈夫でしょ」

 たしかに真琴のほうに若干スペースがある。あと俺が床で寝るって言っても、真琴とアズの事だ。今と同じような状態に十中八九なるだろう。
 つまり、これは仕方がないこと……。

 そう自身に言い聞かせながら、俺は寝転び真琴に詰めて貰うよう、真琴の名を呼びながらチョンチョンと肩に触れたわけなんだけど——
 真琴はビクンッと身体を震わせ、吐息と一緒に声を漏らす。

「えっ、あっ、真琴、大丈夫? 」

「ごごごめん、詰めたらいいんだよね! 」

「ああ、すまない」

 そうして出来たスペースに横になる事ができたのだけど、アズが俺の身体に腕と脚を絡ませる程の密着をしてきた。
 ……このアズの胸が腕に当たる感触、アズはちゃんと下着を着けてきているようだ。と言うことは、寝巻きの下は一緒に選んだあのフリルの付いた黒の下着であって——

 ダメだ、さっきからエッチな想像ばかりしてしまっている。そこでまたアズが身を乗り出して来た。

「ねぇねぇ、また熱い口づけをして」

「そんな事してたら眠れなくなるだろ? 」

「どうして? 」

「それは、……興奮してしまう、からであって」

「ふーん。じゃ、おやすみなさい」

「えっ、あぁ。……おやすみなさい」

 一呼吸置いて、フゥーとため息をつく。しかしアズが、素直な子でよかった。苦しい説明になってしまったけど、納得はしてくれたようだ。
 ただ女の子二人に挟まれて、こんなにも甘い香りと熱が伝わってくる中、健全な男子は寝むる事が出来るのだろうか?

 それと異世界に来て4日が過ぎようとしているのか。
 こっちに来てから一人になる時間がなかったため、異世界生活イコール処理していない日数になっているため、そろそろ明日あたり夢精をしてしまうかもしれない。
 もし朝起きて汚してしまっていたら、こっそり魔法で洗わないと。

 そして中々眠りにつけなかった俺は、ヴィクトリアさんの差し入れがある事を思い出す。そして一口飲んでみて再度ベットに横になった俺は、気がつけば寝むってしまっていた。

 そしてその日の夜——
 雨雲が覆う陰鬱とした荒野を一人走っていた俺は、断続的に耳が何かの音を捉えている事に気がつく。そして嫌な予感がして見上げた。するとそこには不気味な雰囲気を醸し出す、長い黒髪を携えた見知らぬ女が。
 そいつは枯れ木の枝に、気怠そうに身体を横たえており、その長い黒髪を指に巻きつけながら宙に出している脚をプランプランさせている。
 そんな女に目が離せなくなっていると、いつの間にかその女の肩には大きな鋭い鎌が——

 とそこで腹部に鋭い痛みが!
 見れば真一文字にパックリ裂けている腹部。そして次の瞬間には盛大に鮮血が噴き出し始める。

「うっ、うわぁ! 」

 ——ってここは?
 目を見開くと暗い部屋の天井が。
 ……夢だったのか。でもなんだか頭がクラクラするし、まだ腹部が……圧迫されている?
 視線を少し下にズラすと、時折ボヤけるけどアズがいるのが分かった。彼女は俺のお腹の上に跨っている?

「あの、なにをしているんですか? 」

「もう、起きるのが早いわね。もう少しジッとしてなさいよね」

 そうしてアズが抱きつくようにして、俺の首筋にキスをしてきた。それは小鳥がついばむような可愛らしいキスなんだけど、どこかぎこちなくもどかしいため、時間と共に悶々としてくる。
 と言うか、アズさんのお陰でどんな内容だったかもう忘れたけど、怖い夢を見ちゃったんですけど?

 ——とそこで、隣に寝ている真琴がこっそりこちらを覗いているのに気付く。これはまた修羅場になるのでは?
 しかしアズのキスに対して、真琴は抗議の声を、出さない? なんだか頭の中がフワフワしてるし、もしかしてこれも夢だったりするわけ?
 それなら——

 強引にだけど怪我をしないよう、アズの後頭部と背中に手を回すと、引きつけながら自身と共に一気に横へ回転。
 そうしてアズと互いの上下のポジションを入れ代えると、手足を押さえつけ動けなくした上で見つめ合う。しかし真琴はまだ待ったをかけてこない。
 やっぱりこれは夢なのか。

 そこで目蓋の重さで目を閉じそうになってしまった俺は、アズ一人に意識を集中させる事に。そしてアズの唇に俺の唇を近づけていく。
 するとアズは瞳を閉じた。しかし俺は、寸でのところでキスをしてあげない。アズの可愛らしい顔を眺めてあげる。
 すると薄っすら瞳を開けたアズが、自らキスをしようと少し首を持ち上げてきたため、敢えて距離をとる。
 そしてそこで聞いてあげる。

「キスして欲しい? 」

「……うん」

 そうしてやっと、アズの唇をハムハムしてあげた。

「んっ、んっ」

 一生懸命キスをしてくるアズ、その可愛らしい姿を目の当たりにするともっと可愛い反応が見たなってしまう。
 そこでアズの柔らかい唇を堪能しながら、指でほっぺをぷにぷにしたり、首や耳の後ろを触れるか触れないぐらいのタッチで撫でてあげる。

 そろそろ良いかな?
 そこで唇を上下に何度かスライドさせる。そうしてアズの唇を少し開かせると、そこから熱烈に唇を奪う。
 しかしうーん、俺の舌がうまく動いてないようで、アズとの舌の絡みあいがぎこちないです。

「アズ、俺の舌の動きに合わせて動かしてみて」

「うん」

 そうして俺とアズは、ねっちゃりとした舌の絡めあいを行ない唾液の交換をしていく。
 そしていやらしい音が部屋に響く中、俺は胸板や膝を使いアズの小さなおっぱいや股ぐらに刺激を与えつつ、キスにも緩急をつけて攻め立て続ける。

 そこで真琴を確認すると、布団にくるまり俺たちの行為、エッチなキスを熱っぽい視線で眺めていた。
 そこで無性に真琴を苛めてやりたくなった俺は、だらしなく口を開けたままとろ顔で惚けるアズをそのままにすると、真琴に腕を伸ばす。
 慌てて背を向ける真琴であったが、布団の中へ侵入させた手で真琴のおっぱいを寝巻きの上から鷲掴みにすると、そのままこちらにグイッと引き寄せた。

「あぐっ」

 それから時間をかけ、摘んだり弾いたりを織り交ぜおっぱいを虐める。そしてボタンを外して寝巻きから綺麗なおっぱいだけを曝け出させると、今度は生乳の触り心地を堪能していく。
 すると背中を向けたまま必死に声を上げないようにしながら身をよじる真琴が愛おしくなり、おっぱいをまさぐりながら首筋に沢山のキスマークも付けてあげた。

 真琴は途中からマウストゥマウスでのキスをしたがっていたみたいだけど、少し意地悪をする事に。
 真琴が舌を突き出さないと届かないように距離をとったのだ。そして少ししたらその事に気付いた彼女が必死に舌を伸ばしてきたので、御褒美に俺の舌を絡ませてあげる。
 するとそこからアズが乱入してきたのだけど、ここら辺からは途切れ途切れの夢となってしまった。

 しかし夢はいいよね。思わずSな部分が沢山出てしまったわけなんだけど、夢の世界のため彼女たちは文句の一つも言わずに受け入れてくれる。
 これが現実だとそうはいかなかったかも。

 あと現実でも二人が仲良くしてくれたらいいのに——
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