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第四章
第24話 「お主はここで無意味にくたばる」
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――右胸、鎖骨の下へと金属塊が深々と突き刺さる。
零距離で放たれた銃弾は有田の体勢を崩し、静馬の命を奪わんとしていた野太刀の切先は、一尺(約三十センチ)ばかり逸れて地面に突き立った。
押し潰そうと落下してくる有馬の巨体を蹴って押し戻し、静馬は横向きに転がって窮地を脱する。
「ふぇあああぁああぁあっ!」
語意はわからないが、各種感情が漲っているのはわかる雄叫びを上げつつ、野太刀を引き抜いた有田は再び身構える。
素早い横転で距離を稼いだ静馬も、立ち上がりつつ早合の封を切る。
三十ニ、三貫(約百二十キロ)はありそうな有田の体重を足裏で受け止めたせいか、右膝に違和感が残っているたが、動けないほどの痛みはない。
有馬は二発の銃弾を至近で受けている。
なのに動きには衰えがまるで見えない。
「クソッ、コイツは――」
バケモノか、という言葉を静馬は飲み込んだ。
口にしたら最後、内心を占めている弱気に押し潰されかねない。
有田の動きから目を離さず、彼我の間を保つ。
四発目の装填は完了した。
祈るような思いと共に、銃把を握る手に力を込める。
弾丸に余裕はあるが、それを撃つ余裕はあと何発分あるだろうか。
「ぬああぁ――あああっ! ふざけおってぇえええええええっ!」
天を仰いで吼えた有田は、二度三度と太刀を素振りする。
その度に静馬のものではない血が、玉となって四方に飛び散る。
袈裟はたっぷりの血を吸って、重みを増しているようだ。
だが布地が黒いせいで、正確な流血の具合は推し量れない。
「いいぞ、いい顔になってるぞ、有田――俺の村を焼いていた時と同じ、畜生めいた度し難いツラだっ!」
「やかっ、ましいぃ――いぃいいから、だまぁああぁれ――くぉぞぉ、おおおおおおおおおっ!」
「坊主の格好も相俟って、新手の妖怪にしか見えんぞ! 何の冗談だ? インチキ坊主と兼業で芸人にでもなるつもりか? なぁ?」
「だまぁ――まれとっ、言ぃいいいっ――ているっ!」
有田の感情を暴発させようと、静馬は思いついた雑言をタレ流して煽っていく。
そんな静馬に翻弄され、有田の顔色は赤くなったり白くなったりと多忙を極める。
呼吸も乱れに乱れ、息には濁った咳が混ざり、肩で息をしている状態だ。
「様々なものを裏切り続けた挙句、己の武芸にも裏切られるのはどんな気持ちだ? 取るに足らないと見ていたガキに、射撃の的にされるのはどんな気分だ?」
「んだぁああああああああまれぇえええええええええええええええぇっ!」
矜持をこの上なく傷つけられた有田は、完全に逆上していた。
そして、一人なのに『押し寄せる』との表現を使いたくなる、怒涛の進撃で静馬に迫る。
それを待ち受ける静馬は、師の教えにあった鎧武者を相手にする法で対応する。
肉薄した後、甲冑に覆われない柔らかい箇所を狙うべし。
「ふんぬぅああああああああああああっ――がぁ!」
鉛弾は狙い通りに喉頸に向かうが、振り上げられた有田の右腕が急所への命中を防いだ。
利き腕に銃創を受けながらも有田は突進を続け、デタラメに振るわれた野太刀の峰が静馬の手を強烈に打ち、握っていた銃を跳ね飛ばした。
「しまっ――」
得物を失った静馬は、転がってゆく銃を拾おうと身を屈めて追う。
若干フラつきながらも、有田は静馬のガラ空きの背中を注視して歩み寄る。
自然と笑いが込み上げ、口中に溜まった血が吊り上がった唇の端から筋になって伝う。
有田は勝利を確信し、長大な野太刀をゆっくりと担ぎ上げた。
その途中で、何かが有田の視界を遮った。
見覚えはあるが、そこにあるべきではないものだ。
それは緩く回転しながら宙を舞い、やがて握られたままの刃が地面を削る。
静馬が大脇差を抜き打ち、有田の右腕を斬り飛ばして首筋を深く裂いていた。
振り向きざまに跳躍しての斬撃を成功させた静馬だが、着地には失敗して土埃に塗れる。
有田は傷口から噴き出た血で、空中に紅い弧を描いて仰向けに倒れていった。
「かかってくれた、か……」
脇差を杖代わりに身を起こした静馬は、汚れを払いながら有田を見下ろす。
銃への過度な執着を演じることで、腰に差した大脇差の存在を忘れさせる。
これが銃を跳ね飛ばされ、窮地に陥った静馬が即興で仕掛けた罠だった。
有田はそこに乗せられる形となり、結果として武器ごと腕を失った。
「がっ、ぅげあっ――くぉおぉ」
何事かを言おうとしている有田だが、口から出るのは泡立った血に紛れた不明瞭な音ばかりだ。
切断された右腕の切断面と、首に刻まれた菱形からは、心臓の動きに合わせて鮮血が噴き出している。
「有田平次郎、お主はここで無意味にくたばる。もう間もなく」
有田は仰臥したまま動けず、刃先を向けて傍らに立つ静馬を見上げる。
静馬は無表情に徹しようとして失敗していたが、体の各所が訴える激痛と脱力で意識が濁り始めた有田には、感情の綾を読み取ることができなかった。
「何か、言い残すことはあるか」
問われた有田は、どうにか呼吸を整えた後で訥々と言葉を紡ぐ。
「……っご、子ら……あの子ら、に……すばなかっだ、とっ……」
苦痛と出血が限界を超えたか、有田は言葉の途中で意識を失った。
ユキと弥衛門が、無言のままに近付いてきた。
その気配を察して静馬が振り向くが、二人はスッと目を逸らす。
そうして顔を背けながらも、ユキが訊いてくる。
「トドメを刺さぬのか」
「あまり苦しむようなら、介錯はしてやる」
有田の息は荒く早く、嗽に似た水音が混ざっている。
自身の血で溺れるとこういう音がするのだと、静馬は師匠から聞き及んでいた。
仏頂面で有田を眺めていた弥衛門は、大きく溜息を吐いた後で質問してくる。
「こいつ、最後に何て言ってたの」
「子供らに謝っていた……すまなかった、と」
「へぇ、そうなのかぁ。この期に及んで、本物の仏心が湧いて出たのかね」
「どうだかな。どっちにしろ、もう意味のないことだ」
静馬がぶっきらぼうに応じていると、キヌを抱えた孫三郎がやってくる。
動かない少女の真っ白い顔が視界に入り、ユキと弥衛門が眉を曇らせる。
そんな二人に見据えられているのに、孫三郎は飄々とした調子で静馬に確認する。
「そろそろ、戻していいかの?」
「ああ、頼む」
頷き返した孫三郎は、キヌの腹や背中を貫手で突くようにして押す。
すると少女は短く咳き込んだ後、全身に生色を戻していった。
静馬が殺めたとばかり思っていたユキと弥衛門は、キヌを見て静馬を見て、またキヌを見てと忙しく首を振り続ける。
「おぉ? 何だそれ? 何したんだ?」
「あの子の首を掴んだ時、息の流れではなく血の流れを止めたのだ。そうすると普通に気を失うよりも深い、まるで死んでいるような状態になる」
「意識を戻すにはコツがいるから、見様見真似で試さんようにな」
驚く弥衛門に静馬がカラクリを説明し、孫三郎がそれを補足する。
真相を教えられても、ユキは不機嫌を丸出しにして抗議する。
「それならそうと、早く言わんか馬鹿者」
「あの状況のどこに、そんな説明をしとる余裕があったんだ」
「しかしじゃな、わかっていれば妾としても別の行動が――」
静馬からの当然の反論にも、ユキはまだ文句を言い募る。
本気で疲れ果てている静馬としては、もう聞き流す他はできそうもなかった。
零距離で放たれた銃弾は有田の体勢を崩し、静馬の命を奪わんとしていた野太刀の切先は、一尺(約三十センチ)ばかり逸れて地面に突き立った。
押し潰そうと落下してくる有馬の巨体を蹴って押し戻し、静馬は横向きに転がって窮地を脱する。
「ふぇあああぁああぁあっ!」
語意はわからないが、各種感情が漲っているのはわかる雄叫びを上げつつ、野太刀を引き抜いた有田は再び身構える。
素早い横転で距離を稼いだ静馬も、立ち上がりつつ早合の封を切る。
三十ニ、三貫(約百二十キロ)はありそうな有田の体重を足裏で受け止めたせいか、右膝に違和感が残っているたが、動けないほどの痛みはない。
有馬は二発の銃弾を至近で受けている。
なのに動きには衰えがまるで見えない。
「クソッ、コイツは――」
バケモノか、という言葉を静馬は飲み込んだ。
口にしたら最後、内心を占めている弱気に押し潰されかねない。
有田の動きから目を離さず、彼我の間を保つ。
四発目の装填は完了した。
祈るような思いと共に、銃把を握る手に力を込める。
弾丸に余裕はあるが、それを撃つ余裕はあと何発分あるだろうか。
「ぬああぁ――あああっ! ふざけおってぇえええええええっ!」
天を仰いで吼えた有田は、二度三度と太刀を素振りする。
その度に静馬のものではない血が、玉となって四方に飛び散る。
袈裟はたっぷりの血を吸って、重みを増しているようだ。
だが布地が黒いせいで、正確な流血の具合は推し量れない。
「いいぞ、いい顔になってるぞ、有田――俺の村を焼いていた時と同じ、畜生めいた度し難いツラだっ!」
「やかっ、ましいぃ――いぃいいから、だまぁああぁれ――くぉぞぉ、おおおおおおおおおっ!」
「坊主の格好も相俟って、新手の妖怪にしか見えんぞ! 何の冗談だ? インチキ坊主と兼業で芸人にでもなるつもりか? なぁ?」
「だまぁ――まれとっ、言ぃいいいっ――ているっ!」
有田の感情を暴発させようと、静馬は思いついた雑言をタレ流して煽っていく。
そんな静馬に翻弄され、有田の顔色は赤くなったり白くなったりと多忙を極める。
呼吸も乱れに乱れ、息には濁った咳が混ざり、肩で息をしている状態だ。
「様々なものを裏切り続けた挙句、己の武芸にも裏切られるのはどんな気持ちだ? 取るに足らないと見ていたガキに、射撃の的にされるのはどんな気分だ?」
「んだぁああああああああまれぇえええええええええええええええぇっ!」
矜持をこの上なく傷つけられた有田は、完全に逆上していた。
そして、一人なのに『押し寄せる』との表現を使いたくなる、怒涛の進撃で静馬に迫る。
それを待ち受ける静馬は、師の教えにあった鎧武者を相手にする法で対応する。
肉薄した後、甲冑に覆われない柔らかい箇所を狙うべし。
「ふんぬぅああああああああああああっ――がぁ!」
鉛弾は狙い通りに喉頸に向かうが、振り上げられた有田の右腕が急所への命中を防いだ。
利き腕に銃創を受けながらも有田は突進を続け、デタラメに振るわれた野太刀の峰が静馬の手を強烈に打ち、握っていた銃を跳ね飛ばした。
「しまっ――」
得物を失った静馬は、転がってゆく銃を拾おうと身を屈めて追う。
若干フラつきながらも、有田は静馬のガラ空きの背中を注視して歩み寄る。
自然と笑いが込み上げ、口中に溜まった血が吊り上がった唇の端から筋になって伝う。
有田は勝利を確信し、長大な野太刀をゆっくりと担ぎ上げた。
その途中で、何かが有田の視界を遮った。
見覚えはあるが、そこにあるべきではないものだ。
それは緩く回転しながら宙を舞い、やがて握られたままの刃が地面を削る。
静馬が大脇差を抜き打ち、有田の右腕を斬り飛ばして首筋を深く裂いていた。
振り向きざまに跳躍しての斬撃を成功させた静馬だが、着地には失敗して土埃に塗れる。
有田は傷口から噴き出た血で、空中に紅い弧を描いて仰向けに倒れていった。
「かかってくれた、か……」
脇差を杖代わりに身を起こした静馬は、汚れを払いながら有田を見下ろす。
銃への過度な執着を演じることで、腰に差した大脇差の存在を忘れさせる。
これが銃を跳ね飛ばされ、窮地に陥った静馬が即興で仕掛けた罠だった。
有田はそこに乗せられる形となり、結果として武器ごと腕を失った。
「がっ、ぅげあっ――くぉおぉ」
何事かを言おうとしている有田だが、口から出るのは泡立った血に紛れた不明瞭な音ばかりだ。
切断された右腕の切断面と、首に刻まれた菱形からは、心臓の動きに合わせて鮮血が噴き出している。
「有田平次郎、お主はここで無意味にくたばる。もう間もなく」
有田は仰臥したまま動けず、刃先を向けて傍らに立つ静馬を見上げる。
静馬は無表情に徹しようとして失敗していたが、体の各所が訴える激痛と脱力で意識が濁り始めた有田には、感情の綾を読み取ることができなかった。
「何か、言い残すことはあるか」
問われた有田は、どうにか呼吸を整えた後で訥々と言葉を紡ぐ。
「……っご、子ら……あの子ら、に……すばなかっだ、とっ……」
苦痛と出血が限界を超えたか、有田は言葉の途中で意識を失った。
ユキと弥衛門が、無言のままに近付いてきた。
その気配を察して静馬が振り向くが、二人はスッと目を逸らす。
そうして顔を背けながらも、ユキが訊いてくる。
「トドメを刺さぬのか」
「あまり苦しむようなら、介錯はしてやる」
有田の息は荒く早く、嗽に似た水音が混ざっている。
自身の血で溺れるとこういう音がするのだと、静馬は師匠から聞き及んでいた。
仏頂面で有田を眺めていた弥衛門は、大きく溜息を吐いた後で質問してくる。
「こいつ、最後に何て言ってたの」
「子供らに謝っていた……すまなかった、と」
「へぇ、そうなのかぁ。この期に及んで、本物の仏心が湧いて出たのかね」
「どうだかな。どっちにしろ、もう意味のないことだ」
静馬がぶっきらぼうに応じていると、キヌを抱えた孫三郎がやってくる。
動かない少女の真っ白い顔が視界に入り、ユキと弥衛門が眉を曇らせる。
そんな二人に見据えられているのに、孫三郎は飄々とした調子で静馬に確認する。
「そろそろ、戻していいかの?」
「ああ、頼む」
頷き返した孫三郎は、キヌの腹や背中を貫手で突くようにして押す。
すると少女は短く咳き込んだ後、全身に生色を戻していった。
静馬が殺めたとばかり思っていたユキと弥衛門は、キヌを見て静馬を見て、またキヌを見てと忙しく首を振り続ける。
「おぉ? 何だそれ? 何したんだ?」
「あの子の首を掴んだ時、息の流れではなく血の流れを止めたのだ。そうすると普通に気を失うよりも深い、まるで死んでいるような状態になる」
「意識を戻すにはコツがいるから、見様見真似で試さんようにな」
驚く弥衛門に静馬がカラクリを説明し、孫三郎がそれを補足する。
真相を教えられても、ユキは不機嫌を丸出しにして抗議する。
「それならそうと、早く言わんか馬鹿者」
「あの状況のどこに、そんな説明をしとる余裕があったんだ」
「しかしじゃな、わかっていれば妾としても別の行動が――」
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