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ご主人様と凪
香※
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アステルが課した罰は非情だった。
使用人たちの手によって入浴させられ、身体を隈なく洗われた凪は、日当たりの良い小部屋に連れて来られた。そこはもともと空き部屋だったようで、部屋には大きなベッドとサイドテーブルと椅子以外に家具はなかった。両手の戒めは解いてもらえたが、右足につけられた足枷はベッドの脚と鎖で繋がれ、凪は自由を奪われた。
大きめのシャツを着せられた凪はベッドに座らされた。シャツ一枚しか着ておらず、下着はもちろん、下半身は何も身につけることを許されなかった。せめてもの抵抗とばかりにシャツを手繰り寄せ、太ももの辺りまで裾を引っ張った。身体を動かすと媚肉に刺さった楔が疼いた。
使用人たちは自らの役目を終えると部屋を出て行った。凪を部屋に置き去りにして、そのまま扉を閉めると外から鍵のかかる音が聞こえた。それとともに静寂が広がり、扉の向こうで繰り広げられているであろう人々の会話さえ届かなくなる。
凪はひとり、部屋に取り残された。
後孔から広がる違和感を気にしたくなくて、凪はベッドに横になって目を閉じた。埋め込まれた氷の礫は、異物感こそあるものの、動かなければ比較的穏やかだった。
(甘い……花のような香りがする)
アステルからよく漂ってくるムスクの香りとは異なる、甘みのある香りが鼻腔をくすぐった。サイドテーブルを見ると、香の焚かれた器が置かれている。香りを深く吸い込むと、不思議と身体が弛緩し、心が落ち着いた。
(気持ちいい……)
凪はベッドに横になったまま、うとうとと微睡んだ。起きていても嫌な想像ばかりしてしまうし、特にすることも、できることもないため、そのまま睡魔の誘惑に身を委ねることにした。
◆
身体の焼けるような暑さで凪は目を覚ました。凪はベッドの上に座り込んで、荒い呼吸を繰り返していた。身体は酷く熱を持っており、全身にびっしょりと汗をかいていた。一瞬風邪を疑ったが、すぐに違うと思い直した。風邪にしては身体の疼きが尋常ではない。
身体が熱く、全身が火照り、特に下半身が疼いてたまらない。凪は無意識に内腿を擦り合わせていた。しかしそれは逆効果でさらに刺激を求めてしまうことになるだけだった。
(なんで……?)
突然の身体の変化に戸惑いを隠せなかった。
すぐ傍に人影を感じ、凪は咄嗟にそちらを見た。そこにはアステルの姿があった。いつからそこにいたのか、アステルは椅子に腰掛けて優雅に足を組んで分厚い本を読んでいた。
アステルは凪が起きたのに気づいて本を置くと、凪の菊花に手を添わせ優しく揉みしだいた。後孔にぴったりと埋め込まれた礫が肉筒の中で場所を変えて異物感が強まった。
「あぅ……」
アステルは凪の後孔に埋め込まれた礫の先端を指で撫でた。そして、くいっと軽く引っ張ったり、押し込んだりしてくる。礫はアステルの意思を汲み取るかのようにように自在に動き、その僅かな動きだけも大きな快感として凪に伝わった。
自分のものではないかのように敏感に反応する身体に困惑するが、その答えはすぐにわかった。熱い吐息を漏らしながら潤んだ瞳を向ける凪に、アステルが冷たい眼差しを向けたまま淡々と告げてきたのだ。
「ナギが入浴した湯とこの香には、催淫効果のある薬草が混ぜてあります。今夜はここで、その身体のまま過ごしなさい」
アステルの口調は冷たく、まるで氷のようだと思った。しかしそれとは裏腹に、その瞳の奥には隠しきれない熱情が見え隠れしていて、どこか淫靡な雰囲気を纏っているようにも思えた。
「え……」
アステルの言葉に凪は愕然とした。発情した身体は灼熱の中にいるように熱く、身体の疼きも限界に近い。こんな状態で放置されて、一晩でも耐えられるわけがない。しかしそんな凪の思いなど気にもとめず、「ああ、そうでした」と呟くと、凪を穿っていた氷の礫を消し去った。
「この懲罰は無くしておきますから、好きに慰めなさい」
「あ……っ、はぁ……ん」
冷酷な慈悲により自由になった凪の秘所は刺激を求めて疼き出す。アステルの目の前にも拘らず、凪はベッドの上で身悶えた。欲望に唆されるままに、凪は自らの股間にせり立つ熱の塊へと手を伸ばした。
しかし凪の手は熱の中心に触れる寸前で、アステルの手によって止められてしまう。まるでお預けをくらった犬のように切なく喘ぐと、凪は涙の溜まった瞳でアステルを見上げた。
「好きにとは言いましたが、前を触ることは禁止です。言うことが聞けないなら触れなくしますが……ナギはお利口だからできますよね?」
「……はい」
そのように言われてしまうと、凪は大人しく従うしかなかった。
熱に浮かされたままベッドの上で荒い呼吸を繰り返した。許されない射精が感覚を鋭敏にさせる。どういうわけか後孔が切なくてたまらない。凪はもどかしさと悔しさで唇を噛み締めた。
使用人たちの手によって入浴させられ、身体を隈なく洗われた凪は、日当たりの良い小部屋に連れて来られた。そこはもともと空き部屋だったようで、部屋には大きなベッドとサイドテーブルと椅子以外に家具はなかった。両手の戒めは解いてもらえたが、右足につけられた足枷はベッドの脚と鎖で繋がれ、凪は自由を奪われた。
大きめのシャツを着せられた凪はベッドに座らされた。シャツ一枚しか着ておらず、下着はもちろん、下半身は何も身につけることを許されなかった。せめてもの抵抗とばかりにシャツを手繰り寄せ、太ももの辺りまで裾を引っ張った。身体を動かすと媚肉に刺さった楔が疼いた。
使用人たちは自らの役目を終えると部屋を出て行った。凪を部屋に置き去りにして、そのまま扉を閉めると外から鍵のかかる音が聞こえた。それとともに静寂が広がり、扉の向こうで繰り広げられているであろう人々の会話さえ届かなくなる。
凪はひとり、部屋に取り残された。
後孔から広がる違和感を気にしたくなくて、凪はベッドに横になって目を閉じた。埋め込まれた氷の礫は、異物感こそあるものの、動かなければ比較的穏やかだった。
(甘い……花のような香りがする)
アステルからよく漂ってくるムスクの香りとは異なる、甘みのある香りが鼻腔をくすぐった。サイドテーブルを見ると、香の焚かれた器が置かれている。香りを深く吸い込むと、不思議と身体が弛緩し、心が落ち着いた。
(気持ちいい……)
凪はベッドに横になったまま、うとうとと微睡んだ。起きていても嫌な想像ばかりしてしまうし、特にすることも、できることもないため、そのまま睡魔の誘惑に身を委ねることにした。
◆
身体の焼けるような暑さで凪は目を覚ました。凪はベッドの上に座り込んで、荒い呼吸を繰り返していた。身体は酷く熱を持っており、全身にびっしょりと汗をかいていた。一瞬風邪を疑ったが、すぐに違うと思い直した。風邪にしては身体の疼きが尋常ではない。
身体が熱く、全身が火照り、特に下半身が疼いてたまらない。凪は無意識に内腿を擦り合わせていた。しかしそれは逆効果でさらに刺激を求めてしまうことになるだけだった。
(なんで……?)
突然の身体の変化に戸惑いを隠せなかった。
すぐ傍に人影を感じ、凪は咄嗟にそちらを見た。そこにはアステルの姿があった。いつからそこにいたのか、アステルは椅子に腰掛けて優雅に足を組んで分厚い本を読んでいた。
アステルは凪が起きたのに気づいて本を置くと、凪の菊花に手を添わせ優しく揉みしだいた。後孔にぴったりと埋め込まれた礫が肉筒の中で場所を変えて異物感が強まった。
「あぅ……」
アステルは凪の後孔に埋め込まれた礫の先端を指で撫でた。そして、くいっと軽く引っ張ったり、押し込んだりしてくる。礫はアステルの意思を汲み取るかのようにように自在に動き、その僅かな動きだけも大きな快感として凪に伝わった。
自分のものではないかのように敏感に反応する身体に困惑するが、その答えはすぐにわかった。熱い吐息を漏らしながら潤んだ瞳を向ける凪に、アステルが冷たい眼差しを向けたまま淡々と告げてきたのだ。
「ナギが入浴した湯とこの香には、催淫効果のある薬草が混ぜてあります。今夜はここで、その身体のまま過ごしなさい」
アステルの口調は冷たく、まるで氷のようだと思った。しかしそれとは裏腹に、その瞳の奥には隠しきれない熱情が見え隠れしていて、どこか淫靡な雰囲気を纏っているようにも思えた。
「え……」
アステルの言葉に凪は愕然とした。発情した身体は灼熱の中にいるように熱く、身体の疼きも限界に近い。こんな状態で放置されて、一晩でも耐えられるわけがない。しかしそんな凪の思いなど気にもとめず、「ああ、そうでした」と呟くと、凪を穿っていた氷の礫を消し去った。
「この懲罰は無くしておきますから、好きに慰めなさい」
「あ……っ、はぁ……ん」
冷酷な慈悲により自由になった凪の秘所は刺激を求めて疼き出す。アステルの目の前にも拘らず、凪はベッドの上で身悶えた。欲望に唆されるままに、凪は自らの股間にせり立つ熱の塊へと手を伸ばした。
しかし凪の手は熱の中心に触れる寸前で、アステルの手によって止められてしまう。まるでお預けをくらった犬のように切なく喘ぐと、凪は涙の溜まった瞳でアステルを見上げた。
「好きにとは言いましたが、前を触ることは禁止です。言うことが聞けないなら触れなくしますが……ナギはお利口だからできますよね?」
「……はい」
そのように言われてしまうと、凪は大人しく従うしかなかった。
熱に浮かされたままベッドの上で荒い呼吸を繰り返した。許されない射精が感覚を鋭敏にさせる。どういうわけか後孔が切なくてたまらない。凪はもどかしさと悔しさで唇を噛み締めた。
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