32 / 85
何を使っても
しおりを挟む
「いちいち腹が立つ女だな」
しなる枝で打ち据えられ、ピリリとした痛みが襲う。
秋の森に打つ音が響き渡るけれど、どうにも私を害するには弱すぎるようにも思う。
「誰もお前を愛さない。お前の周りを見てみろ、誰も彼もが愛想笑いだ」
オリバーの当たり散らすような暴言に傷つきたくなんかないのに、陳腐なセリフは私の酷く弱い所に擦り傷のような傷をつける。
傷ついた顔などしたくないのに、王女ではない私は悲鳴を上げている。
――そうかもしれない。
――私は父にも兄にも愛されていない。
(だから、バロッキーの屋敷で、ただのクララベルとして扱われるのが嬉しくてしかたがなかったのよね……)
私がカヤロナ家ではなくて、バロッキー家に生まれていたら、人からは迫害されたかもしれないし、皆からは疎まれたかもしれない。
それでもジェームズは仕方のない子だと私の頭をなでるだろうし、イヴはいたずらが過ぎると私の尻を叩くかもしれない。ミスティとはきっと仲良しで、ヒースはちょっと抜けているけど頼れる兄なのだろう。バロッキーの仕事の手伝いをして、好きなことをおもいきりやれる。着たくない服も着なくていい。辛い事もあるけれど、誰かが抱きしめて慰めてくれる。
それはきっと愛と呼ばれるもので、バロッキーの大人達はだれも私が悲しい思いをしないようにと祈ってくれるのだ。
(――お姫様なんてちっともいいことがないわ)
こんな、吊るされたり叩かれたりして、虚勢を張り続けることに意味はない。
それでも、私はこの国の王女だ。
王女という偶像として存在するだけで、皆に愛されなければならない義務はない。
私が国の為に生きるのは私が生まれる前から決まっていたことだし、頭がいいわけでもないし、お金が稼げるわけでも、政治が出来るわけでもない。
この私には王女である以外、価値がない。
こんな国滅べばいいと思うこともある……まぁ、ときどきは。
しかし、少なくとも今はオリバーごときにサンドライン家を潰させはしない。
こんなつまらないことで、サンドライン領は混乱し多くの民が惑うのだから。
私は精一杯虚勢を張った笑みを浮かべる。オリバーが見慣れている私のはずだ。
「オリバー、愛などが私に必要だと思っているなんて思い上がりだわ。私はカヤロナ家の正当な血を引く王女よ。誰も彼も、私を喜ばせるための駒であればいい。オリバー、おまえだって私の忠実な僕であれば寵愛を与えてもよかったのだけれど。ねぇ、私の周りを飛び回る羽虫の分際で、どうして私の機嫌をうかがわないの?」
私はそれなりに権力で周りを威圧しながら生きてきた。
だから、オリバーが分かりやすい権力に弱いことは知っている。おかしなくらい自分に自信がなくて、それを隠すためにおかしな方向に努力が向いていることも。
フローラとは違う視点だけれど、私もオリバーを知っている。
今思い出すのは、オリバーが子どもの頃から私を崇拝に近い目で見ていたことだ。それに賭けよう。
レトかミスティが来るまで、これ以上傷つけられるわけにはいかない。少しでも時間を稼ぎたい。
「見てごらんなさい、おまえが手にしているものを。そんな貧相な枝ではなくて、私を叩くのにもっとふさわしいものがあったのではないの?」
オリバーは分かりやすくひるんだ。
「それとも拾ったみすぼらしい木の枝というのがおまえに相応しい? いっそのこと、フローラを叩いたものを持ってくればよかったのではなくって? きっと馬鹿みたいに高価な持ち手に鞣した皮をつけさせたのでしょう。せっかく私を傷つけられるのに、その程度のもので満足?」
フローラを鞭打ったことを私が仄めかしたとたん、顔色が変わる。
「なぜそれを……」
「愚かなオリバー、私が何も知らないと思っている?」
はったりで生きてきた私には、こうやって生きるほかに物事を切り抜ける術がない。
(ああ、サリだったらどうしたかしらね。あの小賢しい女だったら、もっとうまい手が浮かんだかしら?)
「王女である私はね、何でも知っているのよ、オリバー。妹におぞましい事をしようとしたのはどうして? 私に愛でられない腹いせかしら?」
こんな自分を切り売りする以外の解決法しか選べないなんて、頭が回らないのが悔しい。
もう少し勉強も頑張ればよかったわね。
「汚らしく着飾っても見苦しいだけ。おまえみたいな汚い鳥に傷つけられても何の心も動かないわ」
自分が外からどう見えるのかという演技には自信がある。
私はオリバーが私の見た目に相当複雑な感情を抱くのを知っていて、利用しようとしている。
「愛されたいのは、あなたでしょ? 誰にも愛されないのが嫌なのね、オリバー?」
「ち、違う」
「ねぇ、私、知っているのよ。フローラにあんなことをしておいて、その実、私のことも欲しかったのよねぇ」
「……違う」
私は一つの仮定だけを頼りに賭けに出た。
私はたくさんの男たちの劣情を、王女だということだけで袖にしてきた。
なかでもオリバーの劣情はあからさまだった。
権力を狙うものだと取り合わなかったけれど、オリバーが本当は恋心で私個人を欲していたのだとしたら?
「私をこうやって吊るして、身動きをとれなくしてしまってどうするつもり? ねぇ、せっかく私に触れられるのに、そんな木の枝でいいの? ここに昔からあなたが舐めるように見ていた、第一王女クララベル・カヤロナがいるのに?」
そうだ、オリバーの視線は、思春期に差し掛かる頃から陰湿な劣情の混じったものであったではないか。隠そうとしても時折、胸元や首筋をなぞる不快な視線を感じていた。
それを無視するのは、王女として人の視線にさらされて生きる私には当然のことだったのだけど。
オリバーが本当に私個人に恋をしていたとしたら、少しは目の前の肉欲に流されてくれる余地があるかしら。
領主としての責任を全うするサンドライン卿には、何としても失脚してもらっては困る。私はかたく奥歯を噛み締めた。
(使えるものは、なんだって使うわ。私がここで声を上げれば、うまくいっている全てが水泡に帰す)
「オリバー・サンドライン、お前が欲しいのはフローラではなくて、私よね?」
私はオリバーに向けて、吊られていないほうの手を伸ばす。
オリバーは動きを止めて私の手を見つめ、ふらふらとこちらに歩を進める。
「しゅ、殊勝なことだ。そうだ、最初からそうなら、俺だってこんな無茶なことは……」
私が伸ばした手にオリバーが手を重ねて、指を絡める。
「いいえ、違うわ。勘違いしないことね。私がおまえを受け入れるのではなくて、おまえが私に傅くのよ」
(……気持ち悪い)
オリバーの触れた所から、普通ではない違和感が身を蝕む。
気持ち悪い。
気持ち悪い。
オリバーの事は好きではないけれど、それだけでは説明がつかない強烈な気持ち悪さが流れ込む。
花火の時に感じたものと同じ?
演技が続けられないほどの不快感に叫び出しそうだ。怯えた姿など見せている場合ではないのに。
(何でも使うといったけれど、まさか自分の貞操で国を守ることになるとは思わなかったわ……)
オリバーの指が皮膚を這うのが我慢できずに、ぎっと分からないように唇を噛む。
(でも、もう……無理……ミスティでもレトでもいいから早く来て!)
オリバーの手が手を這いあがり、良からぬことを始めようとして、どうにも我慢が出来ずに叫びそうになる。
その時、がさりと叢が割れて、ひょろりと長い影が藪を掻き分けて現れた。
「あー、馬鹿。馬鹿だろ! そういうのを安売りするのやめてくれない? それって俺のじゃないの?」
しなる枝で打ち据えられ、ピリリとした痛みが襲う。
秋の森に打つ音が響き渡るけれど、どうにも私を害するには弱すぎるようにも思う。
「誰もお前を愛さない。お前の周りを見てみろ、誰も彼もが愛想笑いだ」
オリバーの当たり散らすような暴言に傷つきたくなんかないのに、陳腐なセリフは私の酷く弱い所に擦り傷のような傷をつける。
傷ついた顔などしたくないのに、王女ではない私は悲鳴を上げている。
――そうかもしれない。
――私は父にも兄にも愛されていない。
(だから、バロッキーの屋敷で、ただのクララベルとして扱われるのが嬉しくてしかたがなかったのよね……)
私がカヤロナ家ではなくて、バロッキー家に生まれていたら、人からは迫害されたかもしれないし、皆からは疎まれたかもしれない。
それでもジェームズは仕方のない子だと私の頭をなでるだろうし、イヴはいたずらが過ぎると私の尻を叩くかもしれない。ミスティとはきっと仲良しで、ヒースはちょっと抜けているけど頼れる兄なのだろう。バロッキーの仕事の手伝いをして、好きなことをおもいきりやれる。着たくない服も着なくていい。辛い事もあるけれど、誰かが抱きしめて慰めてくれる。
それはきっと愛と呼ばれるもので、バロッキーの大人達はだれも私が悲しい思いをしないようにと祈ってくれるのだ。
(――お姫様なんてちっともいいことがないわ)
こんな、吊るされたり叩かれたりして、虚勢を張り続けることに意味はない。
それでも、私はこの国の王女だ。
王女という偶像として存在するだけで、皆に愛されなければならない義務はない。
私が国の為に生きるのは私が生まれる前から決まっていたことだし、頭がいいわけでもないし、お金が稼げるわけでも、政治が出来るわけでもない。
この私には王女である以外、価値がない。
こんな国滅べばいいと思うこともある……まぁ、ときどきは。
しかし、少なくとも今はオリバーごときにサンドライン家を潰させはしない。
こんなつまらないことで、サンドライン領は混乱し多くの民が惑うのだから。
私は精一杯虚勢を張った笑みを浮かべる。オリバーが見慣れている私のはずだ。
「オリバー、愛などが私に必要だと思っているなんて思い上がりだわ。私はカヤロナ家の正当な血を引く王女よ。誰も彼も、私を喜ばせるための駒であればいい。オリバー、おまえだって私の忠実な僕であれば寵愛を与えてもよかったのだけれど。ねぇ、私の周りを飛び回る羽虫の分際で、どうして私の機嫌をうかがわないの?」
私はそれなりに権力で周りを威圧しながら生きてきた。
だから、オリバーが分かりやすい権力に弱いことは知っている。おかしなくらい自分に自信がなくて、それを隠すためにおかしな方向に努力が向いていることも。
フローラとは違う視点だけれど、私もオリバーを知っている。
今思い出すのは、オリバーが子どもの頃から私を崇拝に近い目で見ていたことだ。それに賭けよう。
レトかミスティが来るまで、これ以上傷つけられるわけにはいかない。少しでも時間を稼ぎたい。
「見てごらんなさい、おまえが手にしているものを。そんな貧相な枝ではなくて、私を叩くのにもっとふさわしいものがあったのではないの?」
オリバーは分かりやすくひるんだ。
「それとも拾ったみすぼらしい木の枝というのがおまえに相応しい? いっそのこと、フローラを叩いたものを持ってくればよかったのではなくって? きっと馬鹿みたいに高価な持ち手に鞣した皮をつけさせたのでしょう。せっかく私を傷つけられるのに、その程度のもので満足?」
フローラを鞭打ったことを私が仄めかしたとたん、顔色が変わる。
「なぜそれを……」
「愚かなオリバー、私が何も知らないと思っている?」
はったりで生きてきた私には、こうやって生きるほかに物事を切り抜ける術がない。
(ああ、サリだったらどうしたかしらね。あの小賢しい女だったら、もっとうまい手が浮かんだかしら?)
「王女である私はね、何でも知っているのよ、オリバー。妹におぞましい事をしようとしたのはどうして? 私に愛でられない腹いせかしら?」
こんな自分を切り売りする以外の解決法しか選べないなんて、頭が回らないのが悔しい。
もう少し勉強も頑張ればよかったわね。
「汚らしく着飾っても見苦しいだけ。おまえみたいな汚い鳥に傷つけられても何の心も動かないわ」
自分が外からどう見えるのかという演技には自信がある。
私はオリバーが私の見た目に相当複雑な感情を抱くのを知っていて、利用しようとしている。
「愛されたいのは、あなたでしょ? 誰にも愛されないのが嫌なのね、オリバー?」
「ち、違う」
「ねぇ、私、知っているのよ。フローラにあんなことをしておいて、その実、私のことも欲しかったのよねぇ」
「……違う」
私は一つの仮定だけを頼りに賭けに出た。
私はたくさんの男たちの劣情を、王女だということだけで袖にしてきた。
なかでもオリバーの劣情はあからさまだった。
権力を狙うものだと取り合わなかったけれど、オリバーが本当は恋心で私個人を欲していたのだとしたら?
「私をこうやって吊るして、身動きをとれなくしてしまってどうするつもり? ねぇ、せっかく私に触れられるのに、そんな木の枝でいいの? ここに昔からあなたが舐めるように見ていた、第一王女クララベル・カヤロナがいるのに?」
そうだ、オリバーの視線は、思春期に差し掛かる頃から陰湿な劣情の混じったものであったではないか。隠そうとしても時折、胸元や首筋をなぞる不快な視線を感じていた。
それを無視するのは、王女として人の視線にさらされて生きる私には当然のことだったのだけど。
オリバーが本当に私個人に恋をしていたとしたら、少しは目の前の肉欲に流されてくれる余地があるかしら。
領主としての責任を全うするサンドライン卿には、何としても失脚してもらっては困る。私はかたく奥歯を噛み締めた。
(使えるものは、なんだって使うわ。私がここで声を上げれば、うまくいっている全てが水泡に帰す)
「オリバー・サンドライン、お前が欲しいのはフローラではなくて、私よね?」
私はオリバーに向けて、吊られていないほうの手を伸ばす。
オリバーは動きを止めて私の手を見つめ、ふらふらとこちらに歩を進める。
「しゅ、殊勝なことだ。そうだ、最初からそうなら、俺だってこんな無茶なことは……」
私が伸ばした手にオリバーが手を重ねて、指を絡める。
「いいえ、違うわ。勘違いしないことね。私がおまえを受け入れるのではなくて、おまえが私に傅くのよ」
(……気持ち悪い)
オリバーの触れた所から、普通ではない違和感が身を蝕む。
気持ち悪い。
気持ち悪い。
オリバーの事は好きではないけれど、それだけでは説明がつかない強烈な気持ち悪さが流れ込む。
花火の時に感じたものと同じ?
演技が続けられないほどの不快感に叫び出しそうだ。怯えた姿など見せている場合ではないのに。
(何でも使うといったけれど、まさか自分の貞操で国を守ることになるとは思わなかったわ……)
オリバーの指が皮膚を這うのが我慢できずに、ぎっと分からないように唇を噛む。
(でも、もう……無理……ミスティでもレトでもいいから早く来て!)
オリバーの手が手を這いあがり、良からぬことを始めようとして、どうにも我慢が出来ずに叫びそうになる。
その時、がさりと叢が割れて、ひょろりと長い影が藪を掻き分けて現れた。
「あー、馬鹿。馬鹿だろ! そういうのを安売りするのやめてくれない? それって俺のじゃないの?」
0
あなたにおすすめの小説
里帰りをしていたら離婚届が送られてきたので今から様子を見に行ってきます
結城芙由奈@コミカライズ連載中
恋愛
<離婚届?納得いかないので今から内密に帰ります>
政略結婚で2年もの間「白い結婚」を続ける最中、妹の出産祝いで里帰りしていると突然届いた離婚届。あまりに理不尽で到底受け入れられないので内緒で帰ってみた結果・・・?
※「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています
冷徹団長の「ここにいろ」は、騎士団公認の“抱きしめ命令”です
星乃和花
恋愛
⭐︎完結済ー全16話+後日談5話⭐︎
王都最硬派、規律と責任の塊――騎士団長ヴァルド・アークライトは、夜の見回り中に路地で“落とし物”を拾った。
……いや、拾ったのは魔物の卵ではなく、道端で寝ていた少女だった。しかも目覚めた彼女は満面の笑みで「落とし物です!拾ってくださってありがとうございます!」と言い張り、団長の屋敷を“保護施設”だと勘違いして、掃除・料理・当番表作りに騎士の悩み相談まで勝手に開始。
追い出せば泣く、士気は落ちる、そして何より――ヴァルド自身の休息が、彼女の存在に依存し始めていく。
無表情のまま「危ないから、ここにいろ」と命令し続ける団長に、周囲はざわつく。「それ、溺愛ですよ」
騎士団内ではついに“団長語翻訳係”まで誕生し、命令が全部“愛の保護”に変換されていく甘々溺愛コメディ!
【完結】魔力ゼロと捨てられた私を、王子がなぜか離してくれません ――無自覚聖女の王宮生活――
ムラサメ
恋愛
伯爵家で使用人同然に扱われてきた少女、エリナ。
魔力も才能もないとされ、義妹アリシアの影で静かに生きていた。
ある日、王国第一王子カイルの視察で運命が動き出す。
誰も気づかなかった“違和感”に、彼だけが目を留めて――。
死にキャラに転生したけど、仲間たちに全力で守られて溺愛されています。
藤原遊
恋愛
「死ぬはずだった運命なんて、冒険者たちが全力で覆してくれる!」
街を守るために「死ぬ役目」を覚悟した私。
だけど、未来をやり直す彼らに溺愛されて、手放してくれません――!?
街を守り「死ぬ役目」に転生したスフィア。
彼女が覚悟を決めたその時――冒険者たちが全力で守り抜くと誓った!
未来を変えるため、スフィアを何度でも守る彼らの執着は止まらない!?
「君が笑っているだけでいい。それが、俺たちのすべてだ。」
運命に抗う冒険者たちが織り成す、異世界溺愛ファンタジー!
側妃の条件は「子を産んだら離縁」でしたが、陛下は私を離してくれません!
花瀬ゆらぎ
恋愛
「おまえには、国王陛下の側妃になってもらう」
婚約者と親友に裏切られ、傷心の伯爵令嬢イリア。
追い打ちをかけるように父から命じられたのは、若き国王フェイランの側妃になることだった。
しかし、王宮で待っていたのは、「世継ぎを産んだら離縁」という非情な条件。
夫となったフェイランは冷たく、侍女からは蔑まれ、王妃からは「用が済んだら去れ」と突き放される。
けれど、イリアは知ってしまう。 彼が兄の死と誤解に苦しみ、誰よりも孤独の中にいることを──。
「私は、陛下の幸せを願っております。だから……離縁してください」
フェイランを想い、身を引こうとしたイリア。
しかし、無関心だったはずの陛下が、イリアを強く抱きしめて……!?
「離縁する気か? 許さない。私の心を乱しておいて、逃げられると思うな」
凍てついた王の心を溶かしたのは、売られた側妃の純真な愛。
孤独な陛下に執着され、正妃へと昇り詰める逆転ラブロマンス!
※ 以下のタイトルにて、ベリーズカフェでも公開中。
【側妃の条件は「子を産んだら離縁」でしたが、陛下は私を離してくれません】
狂おしいほど愛しています、なのでよそへと嫁ぐことに致します
ちより
恋愛
侯爵令嬢のカレンは分別のあるレディだ。頭の中では初恋のエル様のことでいっぱいになりながらも、一切そんな素振りは見せない徹底ぶりだ。
愛するエル様、神々しくも真面目で思いやりあふれるエル様、その残り香だけで胸いっぱいですわ。
頭の中は常にエル様一筋のカレンだが、家同士が決めた結婚で、公爵家に嫁ぐことになる。愛のない形だけの結婚と思っているのは自分だけで、実は誰よりも公爵様から愛されていることに気づかない。
公爵様からの溺愛に、不器用な恋心が反応したら大変で……両思いに慣れません。
身を引いたのに、皇帝からの溺愛が止まりません ~秘された珠の還る場所~
ささゆき細雪
恋愛
五年前、内乱の混乱のなかで姿を消した最愛の妃・白瑤華(はくようか)。
彼女を失った皇帝・景玄耀(けいげんよう)は、その後ただ一人を想い続けながら執務に追われていた。そんなある日、書類に彼女の名前を発見し、居ても立っても居られなくなる。
――死んだはずの彼女が、生きている?
同姓同名かもしれないが確かめずにいられなくなった彼は地方巡察を決行。そこで、彼によく似た幼子とともに彼女と再会、地方官吏として働く瑤華と、珠児(しゅじ)を見て、皇帝は決意する――もう二度と、逃がさないと。
「今さら、逃げ道があると思うなよ」
瑤華を玄耀は責めずに、待ちの姿勢で包み込み、囲い込んでいく。
秘された皇子と、選び直した愛。
三人で食卓を囲む幸福が、国をも動かすことになるなんて――?
* * *
後宮から逃げ出して身を引いたのに、皇帝の溺愛は止まらない――これはそんな、中華風異世界ロマンス。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる