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混乱
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ヤバイ。
シュルツがなぜか分からないが、めちゃめちゃ怒っている。
「ちょっ、ちょっと落ち着け!どうしたんだ!」
「落ち着け?落ち着けるわけないでしょ!テオドールがルカに口付けてたって……許せない」
えー、かつての師匠が自分の生徒にってそんなに怒るほど嫌なのか?
あ!
もしかして、テオの次だからか。
自分が二番目ってことが嫌なのかもしれないな。
シュルツは負けず嫌いだったから。
「シュルツ、確かに初めての口付けはテオとだったが、俺からしたのはお前が初めてだ。それじゃダメか?」
「なっ……」
またシュルツの顔が朱に染まる。
あっ、そうだ。
そもそも、俺との口付けが嫌で怒ってたんだった。
また顔が赤い……怒ってる。
ど、どうしたら……もうしてしまったものはどうしようもないし。
口付けしたことを謝るしか……。
「……待って。テオドールからしたって、貴方は合意してないってこと?」
「いや、された後に嫌だったかって聞かれたぞ。別に嫌じゃなかったから合意だ!」
「……ちょっと、あのガキ殺すわ」
シュルツはゆらりと立ち上がると、テオの方へ歩きだした。
えー!
な、なんで、ますます怒りだした!?
「ま、待て!何でそんなに怒ってるんだ!俺が今、シュルツに口付けしたのと、テオは関係ないぞ!怒るなら俺だろ?俺にならどんなに怒ってもいいから。ごめん!」
シュルツは歩みを止め、困ったような顔で俺を見る。
「そんなに、謝らないで。その方がツラいわ。貴方にとって、謝らないといけないようなことだったって、思わされる。したく、なかったのよね……」
したくなかったのは分かってるって!
え……俺、どうしたら?
シュルツの気持ちが全然分からない。
テオには怒るし、口付けした俺には謝られたくない?
じゃあ、どうしたらいいんだ?
混乱してきた。
「ルカ」
一人アワアワしてる俺に、シュルツが思い詰めた顔で問いかける。
「何もなくても……私と、口付け、してくれる?」
「いいぞ」
「え?」
即答した俺に、シュルツが驚きのあまり真顔になっている。
何でだ?
俺はシュルツが好きだ。
別にいつでもしていい。
そんなに、つらそうな顔をしないで欲しい。
いつものように、自信満々に自分は美しいと笑っている方が、お前らしい。
「ほんとに?」
「あぁ」
「止めるためじゃなくても?」
「あぁ」
「ふっ……絶対違うって分かってても、嬉しくなるものなのね」
何が??
ふぅっと息を吐き、歩みを止めるシュルツ。
「とりあえず、テオドールを殺すのは止めてあげる」
いやいや、当たり前だっ!
「でも、テオドールのことも貴方のことも許した訳じゃないの。ちゃんと後で話し合い、しましょ?」
その妖艶な笑み、何?
テオ関係ないって俺の説明、何も聞いてないじゃないか!
訳が分からない。
とりあえず。
俺はこの場の空気をどうしたらいい?
シュルツがなぜか分からないが、めちゃめちゃ怒っている。
「ちょっ、ちょっと落ち着け!どうしたんだ!」
「落ち着け?落ち着けるわけないでしょ!テオドールがルカに口付けてたって……許せない」
えー、かつての師匠が自分の生徒にってそんなに怒るほど嫌なのか?
あ!
もしかして、テオの次だからか。
自分が二番目ってことが嫌なのかもしれないな。
シュルツは負けず嫌いだったから。
「シュルツ、確かに初めての口付けはテオとだったが、俺からしたのはお前が初めてだ。それじゃダメか?」
「なっ……」
またシュルツの顔が朱に染まる。
あっ、そうだ。
そもそも、俺との口付けが嫌で怒ってたんだった。
また顔が赤い……怒ってる。
ど、どうしたら……もうしてしまったものはどうしようもないし。
口付けしたことを謝るしか……。
「……待って。テオドールからしたって、貴方は合意してないってこと?」
「いや、された後に嫌だったかって聞かれたぞ。別に嫌じゃなかったから合意だ!」
「……ちょっと、あのガキ殺すわ」
シュルツはゆらりと立ち上がると、テオの方へ歩きだした。
えー!
な、なんで、ますます怒りだした!?
「ま、待て!何でそんなに怒ってるんだ!俺が今、シュルツに口付けしたのと、テオは関係ないぞ!怒るなら俺だろ?俺にならどんなに怒ってもいいから。ごめん!」
シュルツは歩みを止め、困ったような顔で俺を見る。
「そんなに、謝らないで。その方がツラいわ。貴方にとって、謝らないといけないようなことだったって、思わされる。したく、なかったのよね……」
したくなかったのは分かってるって!
え……俺、どうしたら?
シュルツの気持ちが全然分からない。
テオには怒るし、口付けした俺には謝られたくない?
じゃあ、どうしたらいいんだ?
混乱してきた。
「ルカ」
一人アワアワしてる俺に、シュルツが思い詰めた顔で問いかける。
「何もなくても……私と、口付け、してくれる?」
「いいぞ」
「え?」
即答した俺に、シュルツが驚きのあまり真顔になっている。
何でだ?
俺はシュルツが好きだ。
別にいつでもしていい。
そんなに、つらそうな顔をしないで欲しい。
いつものように、自信満々に自分は美しいと笑っている方が、お前らしい。
「ほんとに?」
「あぁ」
「止めるためじゃなくても?」
「あぁ」
「ふっ……絶対違うって分かってても、嬉しくなるものなのね」
何が??
ふぅっと息を吐き、歩みを止めるシュルツ。
「とりあえず、テオドールを殺すのは止めてあげる」
いやいや、当たり前だっ!
「でも、テオドールのことも貴方のことも許した訳じゃないの。ちゃんと後で話し合い、しましょ?」
その妖艶な笑み、何?
テオ関係ないって俺の説明、何も聞いてないじゃないか!
訳が分からない。
とりあえず。
俺はこの場の空気をどうしたらいい?
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