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148 男のサガを生殺し※

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 ユンファ様は――俺を善くしたい、善くしたいと頼む、頑張りたいと…切ない顔で言い募る彼に、俺は。
 いつ押し倒してやろうかとは思いながらも、寝台に仰向けで寝そべり――俺の勃起を片手で支え、自らのとろけた蕾に宛てがう彼を、眺めている。
 
 俺の本音でいえば、ユンファ様を押し倒し、そのまま腰を振りたかった。――というのも彼、かろうじて赤い帯で留まった着物、そのみぞおちから上はほとんど上裸、ずり落ちはだけた白い着物の衿元が、いまだ肘よりいくらか上で留まっており。
 片側に寄せられて垂れる黒髪は、その艶やかなくっきりと浮く鎖骨にかかり――下半身を覆い隠すべき着物の褄下つましたは、ぱっくりと割れて乱れ、しかし絶妙にユンファ様のご自身は見えず、その開かれた白く細い腿ばかりが覗き見えている。
 
 このような艶姿を揺さぶらずして、どう男として満足できようか。――しかし今はユンファ様のお気持ちを尊重し、グッと男のサガを抑え込む。
 つがい合うとは大概に、男のサガを抑え込む必要がある場面の連続であるものだ。――何も貪り食らうばかりが、男の性を示すものではない。
 
 とはいえ…――そのうちに、形勢逆転を目論んではいるのだが。――今ばかりは俺、寝そべる俺に跨るユンファ様を、ぼんやりと眺めてニヤけている。…可愛いな、嬉しいな、愛おしいな、と。
 
「…は…っ♡ ……ぁぁ…っ♡」
 
 くちゅり、ぬぷ…――俺の勃起の先端が、熱くぬかるんだ彼のナカに沈み込んでゆく。…やわく瑞々しい粘膜が、ほどよい圧をかけながらもゆっくり、俺自身の形をじっくりとなぞるように。
 ぬぷぷぷ…ゆっくりと沈むその細腰、「…んぅぅ…♡♡」と悩ましげな声をもらし、硬い俺のモノを包み込んでゆくユンファ様のナカはきゅうきゅうと子壺へ向けて、俺を吸い上げてくる。
 
「…~~~っ♡♡♡」
 
 うなだれ、ゾクゾクゾク、と腰を震わせて悶え顔のユンファ様のナカが、蕩けるようにふわり緩んでは、きゅうっきゅうっと俺の形に引き締まる。――腰ごと持っていかれそうに、軽く俺の腰が浮き、たまらず下唇を噛む俺だ。
 しかしユンファ様は待たず、前に両手を着いてはゆっくりと尻を上下させはじめた。
 
「…は、は…♡ ぁ…っ♡ ん…♡ んっ♡ ソンジュ、き、気持ち良いですか…? どう…? どう、…かな…? 僕の…ナカ……」
 
 とろりと今にも閉ざしそうな、淫靡なまぶたの緩み――たっぷりと潤んだ薄紫色の瞳が俺をぽーっと見下ろし、ぱちゅん、ぱちゅん、とじっくりした音が鳴っている。
 
「はぁ…もちろんでございます、ユンファ、…かなり善い、…」
 
 善い。――が…何とももどかしい動きよ。
 ユンファ様は俺が感じていると見るなり、蕩けた顔をほころばせて喜んだ。
 
「…本当…? ぁ…♡ ん、よかった、はぁ…♡ も、 もっと…もっと、ソンジュのおちんちん…僕の、…ぉ、おまんこで…擦ってあげる…、待ってて、頑張るから…はぁ…♡」
 
「……っ、…ユンファ……」
 
 悔しいことに、この上品なお方がみほとの名をそう呼ぶと、大変淫靡である。…しかもそればかりはにかんで小さな声量ではユンファ様、俺に喜んでもらおうとあえてその恥ずかしい名称を口にしたのだろう。
 男娼扱いを受けていたさなか、あのジャスルやらに刷り込まれた媚態とは理解していながら、どうもドクドク滾る俺の勃起の芯に、それはピリリとクる――ユンファ様は泣きそうに眉を顰め、きゅっと目を瞑った。
 そして彼は、思い切ったように――ぱちゅぱちゅぱちゅと尻を速く上下させはじめ――はぁはぁと速く、上擦った吐息をもらすのだ。
 
「……は、…♡ ぁ、♡ ぁ♡ ソンジュ、ソンジュ、ど、どう…? 気持ち良い…? 好き、好きだよソンジュ、はぁ、♡ 僕のぉ…おま、おまんこで、…いっぱい、気持ちが良くなっておくれ…もっと頑張るから、…」
 
 どこまでも殊勝に、俺の快感を確かめながら腰を動かすユンファ様は、ぽうっと恍惚の表情を艶めかしく歪めても、俺のことをじいっと切なく見下ろしている。――ぱちゅぱちゅぱちゅと、ユンファ様のやわい尻が俺の恥骨に押し付けられては離れ、弾み、その人のナカでぬちゅぬちゅと根本まで擦られる俺の勃起は、たまらぬ快感に蕩けそうだ。
 
「…あぁ…ぁ…♡ んっ…♡ はぁ…ずっとこうしたかったんだ、♡ …は、ソンジュのこと、気持ち良くしてあげたかった、…嬉しい…♡ 僕の体で、君が気持ち良くなってくれて、僕、…僕、本当に嬉しい、♡ いっぱい気持ち良くなったら…、は…は…♡ い、いっぱい…僕のナカに、子種を、出しておくれ……♡」
 
「……っ」
 
 そうはにかんでもとろりと微笑むユンファ様の、その紅潮した美貌に――俺は眉を寄せるほど、興奮した。
 俺はユンファ様の、その紅帯を掴んだ。――もう動こうとしたのだ、下から突き上げてやろうと。
 しかしそれを察したか、ユンファ様は俺のその手を取り、――指を絡めて繋ぐと、にこ、として。
 
「だめ…今は動かないで、ソンジュ…――気を遣ってしまいそうなんだ…、ソンジュのことを差し置いて、僕、それは嫌だよ…、ね…?」
 
「…イけばよい…ユンファ、イけばよいのです、…」
 
 すると切ない顔をするユンファ様は、ふるふると俺を涙目で見下ろしたまま顔を横に振り「それは嫌だ」と――俺と手を繋いだまま、じっくりとぬぷり、ぬぷり、腰をゆっくり上下させる。
 
「…もっと…僕の、体…じっくり、味わって……♡」
 
「……、…っ」
 
 ゴクリと喉を鳴らす俺――いっそこれは、生殺し。
 …きゅんきゅんと切ない締め付け、ぬるぬると良く濡れているユンファ様のナカは、うぞうぞと蠕動しては俺を、奥へ奥へと吸い上げ、吸い付いてくる。
 そのきゅーっとした吸い上げを、まったりとゆっくり、じっくりとされるのだからたまらない。――もはや焦らされているかのようだ。
 
「……んん…♡ 凄く…気持ち良いよ、ソンジュの…おちんちん……♡」
 
 はらり…ゆるんだ切れ長のまぶたから、蕩け落ちた甘い蜜の雫――それでいてふんわりと陶然、微笑んでいるユンファ様の端正なお顔。
 
「……子壺にあたってる…♡ ぁ、♡ ぁぁ…♡ 君のおちんちんが、僕の奥に届いてる…♡ 気持ち良い…幸せ……♡」
 
「…ユンファ、いっそこれでは、生殺し……」
 
「…? 生殺しって…?」
 
「……ぐっ…、……」
 
 するときょとんとされては、もうお手上げだ。
 
 
 
 
 
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