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31. パートナーシップ

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「クッ! 脱がし方が全く分からん。パンツって、下に脱がせばいいだけじゃなかったのか?て…コレはビキニアーマーだった!」

 俺は、テンパってるせいで、全く周りが見えなくなってしまっている。

「本当に、これは、どうなってんだ?」

 無理矢理脱がそうと思えば、『握手』スキルのパワーによって簡単にビキニアーマーをぶっ壊して脱がせる事が出来るのだけど、流石に壊してしまう訳にはいけないので、必死にどうやって脱がせばいいか、ビキニパンツ中をまさぐってたら、

 カチン!

 なんか、鍵が開く音がした。

「アッ! どんな扉も開く『握手』スキルの派生スキルが作動したのか!」

 どうやら鉄製のビキニパンツは、右腰の部分が鍵穴が付いており、鍵がないと開けられない仕組みになっていたようである。

 本当に、こんな所で、『握手』スキルに助けられるなんて、本当に良かったよ。

 俺は、なんか嬉しくなって、思わず笑みが漏れてしまう。そして、嬉しさついでに、アマンダさんの粉砕骨折した腕も、癒し手の力で治しておいた。俺は、優しい男なのである。

 しかし、今は、そんな感動とか悠長に治療してる場合ではないのだ。

 誰か人が来る前に、アマンダさんのビキニパンツを脱がせて、そして、サクラ姫が持ってくる筈のタオルで、お股をフキフキし、そして何事も無かったように、また、ビキニパンツを閉めてしまえば、完全なる計画犯罪が完了するのだ!

 俺もサクラ姫も、アマンダさんがオシッコを漏らした事なんか見てないし、ましてや、アマンダさんは気絶してた訳だから、俺に負けてオシッコを漏らしてしまった事実なんて知らないのである。

 まだ、サクラ姫が、タオルを持って到着してないようなので、俺は、すぐにサクラ姫が来たらフキフキ出来るように、ビキニパンツをパカッ!と開けてスタンバイしておく。

 ん?エロい気持ちは無かったのかって?
 そんなの、有る訳ないよ!
 俺は、女の子の裸を見るのは見慣れてるのだ。

 実家に住んでた時は、いつも俺が風呂に入ってると、妹のリーナがお風呂に特攻仕掛けてきてたし、いつも頭洗って!とか言ってくるから、リーナの頭とか、体とか洗ってやってたからね!

 本当に、俺は、子供のオムツでも替える感覚で、女性の大人であるアマンダさんのビキニパンツを、パッカン!と、開けていたのである。

 だけれども、気絶してもパンツ履かないと、スースーして体が冷えちゃう。
 ましてや、オシッコで濡れてる訳だから、余計に冷える訳で、そしたら、どうなっちゃったのか……

「えっ?! トト君?て、えっ? 何、この状況?!」

 まあ、こうなりますよ……

「ええと! あのこれには深い理由がありまして!」

 俺は、必死に言い訳する。アマンダさんがオシッコ漏らしたのを隠蔽する為に、ビキニパンツを、パカッ!としてたとは言えないし。

「もしかして、トト君……私を襲おうとしてた?」

「いや! 違うくて!」

「じゃあ何? その下半身は?!」

 この下半身は、アマンダさんと一緒に居る時は、常時この状態とは言えない。

「いや!その!これは!」

「まあ、トト君に襲われるのはやぶさかじゃないけど、コレは、どう責任とってくれるのかな?」

「エッ! 責任?! 本当に、コレは違うんです! アマンダさんがお漏らししちゃったから、拭いてあげようと!」

 もう、ここまで来たら、本当の事を言うしかない。アマンダさんを、気絶してる間に襲おうとしてたと思われるよりマシだし。

「えっ?トト君は、女の子がオシッコすると、拭いてあげる性癖があるの?それなら、私が毎日、オシッコしたら拭かせてあげるよ……」

 アマンダさんは、少しモジモジしながら言う。

「俺、そんな性癖ありませんし!拭きたくありません!」

 俺は、前のめりで否定する。

「だけれども、これは問題よ! 結婚前の若い女性のパンツを脱がせたんですからね!
 しかも、野外で! これは、本当に責任問題に発展するわね!」

「ど……どうすれば……」

「だから、私のパートナーになりなさいと、言ってたでしょ! トト君が、私のパートナーになるとさえ言ってくれれば、全てを不問にしてあげるわ!
 じゃなければ、冒険者ギルドに、トト君に野外で襲われたと言っちゃうわよ!」

 そんな事されたら、冒険者になって、世界中を旅するという俺の夢が潰れてしまう。
 犯罪者となって、捕まるなんて御免だ。
 まあ、そのまま犯罪奴隷として王家に買われて、一生、牢屋の中に入れられ、サクラ姫のHP、MP係になってしまうのが、目に見えてる。

 今の自由な感じさえ、無くなってしまうのなんて、俺には耐える事が出来ないのだ。

「それだけは、勘弁を……」

「じゃあ、どうするの?」

「アマンダさんのパートナーになります」

 俺は、アマンダさんに屈するしかないのだ。
 それで、全てが上手く行く。
 アマンダさんの事は嫌いじゃないし、ただ、エロくて可愛くて、明るく健康的なお姉さんと、これから一緒に行動すれば良いだけの事だし。

 て……コレって、俺が一番得してない?

「じゃあ、これから結婚証明書を貰いに教会に行くわよ!」

「エッ?! パートナーって、結婚するって事ですか! しかも、結婚式挙げないで、結婚証明書を貰いに行くだけ!」

「当たり前よ! トト君に逃げられたくないもんね! だから、結婚証明書で、トト君の事を縛ってあげるの!」

「いやいやいやいや、それだけは勘弁して下さい」

「えっ?いいの? 冒険者ギルドに、トト君に襲われてパンツ脱がされたと言って?」

「それだけは、御勘弁を……」

「じゃあ、今から教会行くわよ!」

「あの……だけれど、俺、まだ13歳だし、成人してないから、結婚は無理かと……」

 俺は、根本的な事実をアマンダさんに伝える。

「アッ! そっか! 結婚は15歳にならないと出来なかったか……それじゃあ、婚約って事で! トト君が15歳になったら、結婚しましょ!」

 アマンダさんは、ビキニパンツを、パッカン!と、開けたまま、ニヒヒと笑いながら、俺に握手を求めてきた。

 なんかアマンダさんが、超絶エロ可愛いく感じてしまい、3枚パンツで抑えられた股間が痛い。

 そして、トトは、そんな違う意味で開放的なアマンダさんの手を取ると、何故か、またオシッコがじんわりと、大量に放出してしまったのだった。

 ーーー

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