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悲劇のヒロイン 1
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「すまない、茉歩……
別れてくれっ」
突然な、夫からの離婚要求。
心が大砲で撃ち抜かれみたいに、激しいショックと強烈な痛みに襲われる。
確かにここ暫くは忙しくて、生活がすれ違ってはいたけど……
でもそれは夫、聡の為で。
「っっ、待って……
ちょっと……
頭整理するから、一人にして!」
頭の中はグチャグチャで……
とにかく。
目の前で、謝罪とか弁明の言葉を必死にまくし立ててる聡にそう言い捨てると。
逃げるようにその場をかわして、自分の部屋に閉じ篭もった。
なんでっ……
嘘でしょ!?
どうしよう……
どうしたらいいっ?
常に冷静でクールな私は、こんな時でも頭の中だけでしか取り乱せない。
結婚生活3年目、付き合ってから今日まで約5年。
一体何だったんだろう!
離婚の申し出に至った理由は、まさかの不倫。
私はずっと、溺愛されてると思ってたのに……
ただ。
それに甘えて、放ったらかしにしてきたのも事実。
もともと子供好きな聡は、早く子供を欲しがってたのに……
キャリアウーマンでやって来た私は、結婚後もバリバリ働いてて。
特にここ暫くは、大きなプロジェクトを抱えて仕事中心になってた。
だけど聡なら解ってくれてると思ってたし。
実はそのプロジェクトの忙しさも、聡の為だった。
そう私は、そのプロジェクトを最後に仕事を辞める事にしていた。
これからは聡の理想通り、家庭に落ち着いて、子作りに専念する。
その為に後悔ないよう、有終の美を飾ろうと仕事を優先して来た。
聡には、サプライズで喜ばせようと思って伝えてなかったけど……
それがまさか、逆効果になるなんて。
不倫相手に、先を越された……
ーー「彼女、妊娠してるんだっ。
だから、俺は責任取らなきゃならないしっ……
俺だって!
ずっと子供が欲しかったんだっ!」ーー
離婚要求と共に告げられた事実が、頭の中を暴れ巡って……
ぶわっと、涙が溢れた。
胸が引きちぎれそうで……
恐ろしい勢いで、何かがグラグラと崩れていってて……
世界中から取り残されたみたいに、孤独感に襲われた。
待って、苦しい!
声にならない悲鳴を上げて、やっとの隙に酸素を取り込む。
ねぇっ、どーしてよっ!!
*
*
*
「なぁ、男の子がいい?女の子がいい?」
「ええ?気が早いよ。
結婚したからって、仕事は今まで通り続けるし……
もう少し2人の生活を楽しもう?」
「わかってるよ。
ただ、そのいつかも楽しみで仕方ないんだよ。
いや俺、お前と結婚出来てかなり幸せ浮かれしてるかも」
「もうっ、バカじゃない?」
「ははっ、そーいう照れ隠しなクールなトコも堪んないね!」
*
*
*
幸せな思い出は……
どうしてこんな時に浮かんで来て、心をめちゃくちゃに切り裂くんだろう。
いっそもう、ショックで記憶喪失になれたらいいのに!
苦しみを引き連れて。
気が狂いそうな混乱と、受け入れられない放心を繰り返して……
気付けば、3時間が経っていた。
少し落ち着くどころか、ますます耐えられなくなってた私は……
キッチンに向かって、ワインを取り出した。
アルコールに助けてもらおうと、それを持って部屋に戻る途中。
そっと、聡の部屋を覗いた。
すると、飛び込んで来た呑気に眠る姿に……
心が更に打ちのめされる。
酷い!
人をこんなに苦しめて……
こんな最低な事しといてっ……
何で平気に眠れるのっ!?
もうイヤっ!
ねぇ神様、一生のお願いですっ。
どうか……
どうか私から、聡の記憶を全て奪って下さい!
部屋に戻って、ワインを暴飲しながら……
何度も何度も、そう懇願した。
そしてアルコールのおかげで、いつしか眠ってた私は……
目覚めて、記憶があることに絶望する。
そんなの当たり前だけど……
それくらい、切羽詰まってたんだと思う。
だからって仕事は休めない。
だって今日は、最後の出勤日だから。
私は、微塵も収まらない昨日のショックと暴飲のダメージを引き摺りながら……
聡が起きる前に家を出た。
バカみたい……
サプライズの矢先、こんな事になるなんて。
こんな土壇場で、退職の撤回する訳にもいかないし……
ほんと、バカみたい!
情けなさすぎて……
マンションのエレベーター内なのに、不可抗力に涙が零れた。
私らしくもない……
なんてレベルの状況じゃないか。
早朝で誰にも見られてないのが、せめてもの救いだ。
とはいえ、4階から1階に着くのなんて、あっと言う間で。
慌てて、化粧を落とさないように涙を拭ったのと同時、エレベーターの扉が開いた。
「おはようございます。
早いですね?」
誰も居ないと思ってたロビーから、突然掛けられた挨拶に。
コツコツと進んでた私は、ビクッとその声の方に顔を向けた。
このマンションは、1・2階にある大崎不動産の持ちビルで。
挨拶して来たのは、たまに見かけるそこの従業員だった。
「っ、おはようございます」
何事もなかったように、微笑で応えて。
颯爽とその前を通り過ぎようとしたら……
「大丈夫ですか?」
「……え?」
涙目に気付いたのか……
だからってデリカシーのない介入に、少し眉をひそめて振り返った。
「いえ、今日も頑張って下さい」
そんな私に臆する事なく、その人はとても……
とても優しい眼差しで、送り出してくれた。
少しワイルドな風体からは、想像もつかないギャップに。
軽く戸惑いつつも会釈を返して、私はその場を後にした。
◇
「今まで本当に、お世話になりましたっ……」
張り裂けそうな心を抱えて、なんとか最後の仕事と挨拶を終えると。
「もう堀内さんっ、寂しいですぅ~!」
「いや、クールビューティーな堀内でも、流石に感極まるか~!
まぁ、今までめちゃくちゃ頑張ってたもんなぁ。
ほんとお疲れさんっ!」
みんなが口々に労いの言葉をくれて……
まさかの、人前で泣いてしまう。
それほどこの職場との別れに感極まっているのか。
それとも、聡の所為なのか……
これから私は、どうすればいんだろう。
家に、帰りたくない……
今日の夜は、ご馳走でも作って。
聡に退職のサプライズ報告をして。
めちゃくちゃ喜ぶ姿に、幸せを感じながら。
さっそく子作りに向けて、甘い夜を過ごす筈だったのに……
ねぇっ、どこでどう間違った!?
……なんて、解ってる。
私は油断し過ぎたんだ。
聡は4つ年上の、31歳だけど。
持ち前の甘いマスクで、結婚してからもかなりモテてた。
幅広い年齢層から人気があって、酷い時は高校生から告白されたなんて話も聞いた事がある。
その上、一流企業に勤めてて。
なのに気さくで、ものすごく優しくて。
横取りを企んでた女だって、きっと今までも腐る程いたと思う。
だけど聡は、浮気どころか私にベタ惚れで……
ずっと一途に、大事にしてくれてた。
そんな聡を信じて、その優しさに甘えて来たけど……
今となっては、あまりにも油断し過ぎてたとしか言いようが無い。
いつもクールで、仕事中心で……
寂しい思いをさせて来たのかもしれないし。
そんな風に自分の要望ばっか受け入れてもらってて……
聡の要望に答えるには、遅すぎたんだね?
だからって……
こんな状況酷過ぎるよ!
……相手は、どんなコなんだろう?
別れてくれっ」
突然な、夫からの離婚要求。
心が大砲で撃ち抜かれみたいに、激しいショックと強烈な痛みに襲われる。
確かにここ暫くは忙しくて、生活がすれ違ってはいたけど……
でもそれは夫、聡の為で。
「っっ、待って……
ちょっと……
頭整理するから、一人にして!」
頭の中はグチャグチャで……
とにかく。
目の前で、謝罪とか弁明の言葉を必死にまくし立ててる聡にそう言い捨てると。
逃げるようにその場をかわして、自分の部屋に閉じ篭もった。
なんでっ……
嘘でしょ!?
どうしよう……
どうしたらいいっ?
常に冷静でクールな私は、こんな時でも頭の中だけでしか取り乱せない。
結婚生活3年目、付き合ってから今日まで約5年。
一体何だったんだろう!
離婚の申し出に至った理由は、まさかの不倫。
私はずっと、溺愛されてると思ってたのに……
ただ。
それに甘えて、放ったらかしにしてきたのも事実。
もともと子供好きな聡は、早く子供を欲しがってたのに……
キャリアウーマンでやって来た私は、結婚後もバリバリ働いてて。
特にここ暫くは、大きなプロジェクトを抱えて仕事中心になってた。
だけど聡なら解ってくれてると思ってたし。
実はそのプロジェクトの忙しさも、聡の為だった。
そう私は、そのプロジェクトを最後に仕事を辞める事にしていた。
これからは聡の理想通り、家庭に落ち着いて、子作りに専念する。
その為に後悔ないよう、有終の美を飾ろうと仕事を優先して来た。
聡には、サプライズで喜ばせようと思って伝えてなかったけど……
それがまさか、逆効果になるなんて。
不倫相手に、先を越された……
ーー「彼女、妊娠してるんだっ。
だから、俺は責任取らなきゃならないしっ……
俺だって!
ずっと子供が欲しかったんだっ!」ーー
離婚要求と共に告げられた事実が、頭の中を暴れ巡って……
ぶわっと、涙が溢れた。
胸が引きちぎれそうで……
恐ろしい勢いで、何かがグラグラと崩れていってて……
世界中から取り残されたみたいに、孤独感に襲われた。
待って、苦しい!
声にならない悲鳴を上げて、やっとの隙に酸素を取り込む。
ねぇっ、どーしてよっ!!
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「なぁ、男の子がいい?女の子がいい?」
「ええ?気が早いよ。
結婚したからって、仕事は今まで通り続けるし……
もう少し2人の生活を楽しもう?」
「わかってるよ。
ただ、そのいつかも楽しみで仕方ないんだよ。
いや俺、お前と結婚出来てかなり幸せ浮かれしてるかも」
「もうっ、バカじゃない?」
「ははっ、そーいう照れ隠しなクールなトコも堪んないね!」
*
*
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幸せな思い出は……
どうしてこんな時に浮かんで来て、心をめちゃくちゃに切り裂くんだろう。
いっそもう、ショックで記憶喪失になれたらいいのに!
苦しみを引き連れて。
気が狂いそうな混乱と、受け入れられない放心を繰り返して……
気付けば、3時間が経っていた。
少し落ち着くどころか、ますます耐えられなくなってた私は……
キッチンに向かって、ワインを取り出した。
アルコールに助けてもらおうと、それを持って部屋に戻る途中。
そっと、聡の部屋を覗いた。
すると、飛び込んで来た呑気に眠る姿に……
心が更に打ちのめされる。
酷い!
人をこんなに苦しめて……
こんな最低な事しといてっ……
何で平気に眠れるのっ!?
もうイヤっ!
ねぇ神様、一生のお願いですっ。
どうか……
どうか私から、聡の記憶を全て奪って下さい!
部屋に戻って、ワインを暴飲しながら……
何度も何度も、そう懇願した。
そしてアルコールのおかげで、いつしか眠ってた私は……
目覚めて、記憶があることに絶望する。
そんなの当たり前だけど……
それくらい、切羽詰まってたんだと思う。
だからって仕事は休めない。
だって今日は、最後の出勤日だから。
私は、微塵も収まらない昨日のショックと暴飲のダメージを引き摺りながら……
聡が起きる前に家を出た。
バカみたい……
サプライズの矢先、こんな事になるなんて。
こんな土壇場で、退職の撤回する訳にもいかないし……
ほんと、バカみたい!
情けなさすぎて……
マンションのエレベーター内なのに、不可抗力に涙が零れた。
私らしくもない……
なんてレベルの状況じゃないか。
早朝で誰にも見られてないのが、せめてもの救いだ。
とはいえ、4階から1階に着くのなんて、あっと言う間で。
慌てて、化粧を落とさないように涙を拭ったのと同時、エレベーターの扉が開いた。
「おはようございます。
早いですね?」
誰も居ないと思ってたロビーから、突然掛けられた挨拶に。
コツコツと進んでた私は、ビクッとその声の方に顔を向けた。
このマンションは、1・2階にある大崎不動産の持ちビルで。
挨拶して来たのは、たまに見かけるそこの従業員だった。
「っ、おはようございます」
何事もなかったように、微笑で応えて。
颯爽とその前を通り過ぎようとしたら……
「大丈夫ですか?」
「……え?」
涙目に気付いたのか……
だからってデリカシーのない介入に、少し眉をひそめて振り返った。
「いえ、今日も頑張って下さい」
そんな私に臆する事なく、その人はとても……
とても優しい眼差しで、送り出してくれた。
少しワイルドな風体からは、想像もつかないギャップに。
軽く戸惑いつつも会釈を返して、私はその場を後にした。
◇
「今まで本当に、お世話になりましたっ……」
張り裂けそうな心を抱えて、なんとか最後の仕事と挨拶を終えると。
「もう堀内さんっ、寂しいですぅ~!」
「いや、クールビューティーな堀内でも、流石に感極まるか~!
まぁ、今までめちゃくちゃ頑張ってたもんなぁ。
ほんとお疲れさんっ!」
みんなが口々に労いの言葉をくれて……
まさかの、人前で泣いてしまう。
それほどこの職場との別れに感極まっているのか。
それとも、聡の所為なのか……
これから私は、どうすればいんだろう。
家に、帰りたくない……
今日の夜は、ご馳走でも作って。
聡に退職のサプライズ報告をして。
めちゃくちゃ喜ぶ姿に、幸せを感じながら。
さっそく子作りに向けて、甘い夜を過ごす筈だったのに……
ねぇっ、どこでどう間違った!?
……なんて、解ってる。
私は油断し過ぎたんだ。
聡は4つ年上の、31歳だけど。
持ち前の甘いマスクで、結婚してからもかなりモテてた。
幅広い年齢層から人気があって、酷い時は高校生から告白されたなんて話も聞いた事がある。
その上、一流企業に勤めてて。
なのに気さくで、ものすごく優しくて。
横取りを企んでた女だって、きっと今までも腐る程いたと思う。
だけど聡は、浮気どころか私にベタ惚れで……
ずっと一途に、大事にしてくれてた。
そんな聡を信じて、その優しさに甘えて来たけど……
今となっては、あまりにも油断し過ぎてたとしか言いようが無い。
いつもクールで、仕事中心で……
寂しい思いをさせて来たのかもしれないし。
そんな風に自分の要望ばっか受け入れてもらってて……
聡の要望に答えるには、遅すぎたんだね?
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こんな状況酷過ぎるよ!
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