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最終章「永遠の約束」
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季節は春。
桜がほころび、学園の制服も冬服から軽やかな色に変わり始める頃。
律はベンチに腰掛け、制服の襟を直しながらノアの姿を探していた。
もうすぐ始まる新学期――その前に、彼と“ちゃんとした約束”を交わしたい。
そんな思いが胸に灯っていた。
「待たせた?」
風にそよぐ銀の髪が、陽の光を反射する。
制服姿のノアが、春風とともに律のもとに現れた。
「ううん。……ずっと考えてた。ノアと俺、これからどうなるのかなって」
律の言葉に、ノアは静かに微笑む。
「君が望むなら、ずっとそばにいるよ。……何があっても、律だけを守る」
「……ほんとに、悪魔なのに、そんなこと言うんだな」
「悪魔でも、恋をする。君に惹かれた心は、本物だよ」
ノアはポケットから、小さな箱を取り出す。
中には、シンプルな銀の指輪がふたつ。
人間界ではまだ“子ども”の彼らがつけるには、少しだけ大人びた約束の証。
「……俺たちは、いろんな違いがある。人間と悪魔。世界も、立場も。けど――」
ノアは律の手を取り、薬指に指輪をそっとはめた。
「君と生きる未来が、俺の願い。君が許してくれるなら、いつか、もっと深く結ばれたい」
「……バカ」
涙が滲むのを、律は拭いもせず、ただノアを見つめた。
「最初はただ綺麗な顔してるって思ってた。でも、こんなに……お前を好きになるなんて」
指輪をはめ返し、ふたりは指を重ね、唇をそっと重ねた。
•
その後、彼らは学園生活を共に過ごしながら、
休日には宗一やアルマと出かけるようになった。
変わったのは世界の形だけ。
人間と悪魔が少しずつ理解を深め、歩み寄る時代へ。
•
そして、ある夜。
アルマと宗一が静かに寄り添う部屋で、
ベランダに腰掛けたノアと律は星を見上げていた。
「俺、あの時ノアに出会ってなかったら、きっと何も知らずに普通に生きてたと思う」
「……君は、普通になんて収まらないよ」
ノアが指先で律の頬に触れ、ゆっくりと唇を重ねた。
「君が笑うだけで、俺の世界は幸せになる」
「俺も……ノアといられるなら、どんな未来でも怖くない」
ふたりのキスは、ゆっくりと、夜の風に溶けていく。
•
――そして、物語は静かに幕を下ろす。
光と闇、魔と人、異なる存在が共に生きる世界で、
彼らは確かに出会い、恋をして、繋がった。
これは、そんなふたりの――
《永遠の約束》
桜がほころび、学園の制服も冬服から軽やかな色に変わり始める頃。
律はベンチに腰掛け、制服の襟を直しながらノアの姿を探していた。
もうすぐ始まる新学期――その前に、彼と“ちゃんとした約束”を交わしたい。
そんな思いが胸に灯っていた。
「待たせた?」
風にそよぐ銀の髪が、陽の光を反射する。
制服姿のノアが、春風とともに律のもとに現れた。
「ううん。……ずっと考えてた。ノアと俺、これからどうなるのかなって」
律の言葉に、ノアは静かに微笑む。
「君が望むなら、ずっとそばにいるよ。……何があっても、律だけを守る」
「……ほんとに、悪魔なのに、そんなこと言うんだな」
「悪魔でも、恋をする。君に惹かれた心は、本物だよ」
ノアはポケットから、小さな箱を取り出す。
中には、シンプルな銀の指輪がふたつ。
人間界ではまだ“子ども”の彼らがつけるには、少しだけ大人びた約束の証。
「……俺たちは、いろんな違いがある。人間と悪魔。世界も、立場も。けど――」
ノアは律の手を取り、薬指に指輪をそっとはめた。
「君と生きる未来が、俺の願い。君が許してくれるなら、いつか、もっと深く結ばれたい」
「……バカ」
涙が滲むのを、律は拭いもせず、ただノアを見つめた。
「最初はただ綺麗な顔してるって思ってた。でも、こんなに……お前を好きになるなんて」
指輪をはめ返し、ふたりは指を重ね、唇をそっと重ねた。
•
その後、彼らは学園生活を共に過ごしながら、
休日には宗一やアルマと出かけるようになった。
変わったのは世界の形だけ。
人間と悪魔が少しずつ理解を深め、歩み寄る時代へ。
•
そして、ある夜。
アルマと宗一が静かに寄り添う部屋で、
ベランダに腰掛けたノアと律は星を見上げていた。
「俺、あの時ノアに出会ってなかったら、きっと何も知らずに普通に生きてたと思う」
「……君は、普通になんて収まらないよ」
ノアが指先で律の頬に触れ、ゆっくりと唇を重ねた。
「君が笑うだけで、俺の世界は幸せになる」
「俺も……ノアといられるなら、どんな未来でも怖くない」
ふたりのキスは、ゆっくりと、夜の風に溶けていく。
•
――そして、物語は静かに幕を下ろす。
光と闇、魔と人、異なる存在が共に生きる世界で、
彼らは確かに出会い、恋をして、繋がった。
これは、そんなふたりの――
《永遠の約束》
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